青の補色は橙色らしい   作:E.y

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オランジュもドクターも「私」だから差別化が難しい……、でも安直な語尾とかには頼りたくなかっのでザウルス


望みは割とすぐに打ち捨てられる

「忘れ物は無いか?」

 

「バッチリおっけーだよ!リーダー!」

 

「大丈夫さドクター、元々持っていく物も少ないからね。」

 

「それじゃあ出発しよう、ノイルホーン、安全運転で頼んだよ。」

 

「任せな。」

 

龍門へは車で行くらしい、確かに近郊とはいえ、ここに来る途中で龍門は見ていない、ロドスも中々大きいので影になってしまっていたのだろうが、多くの人間が住む移動都市が隠れて見えないとなると、それなりに遠いはずだ。

 

「結構揺れるから、シートベルトはしっかり閉めろよ。」

 

「あいあいさ〜!」

 

「うん、そうするよ。」

 

エンジンが低い唸りを上げ、車が荒野を走り始める。

 

「あ!ほら!あそこに見えるのが龍門だよ!」

 

「どれどれ…、おお、思ったよりは近いね。」

 

向こう側に見えてきたのは、ポツンとある大きな都市、移動都市という性質上仕方ないのかもしれないが、現代日本で生活していた私からすると異質な光景に見える。

 

「さて、龍門につく前に復習だ、感染者である君が行くことはあちらの警察組織に許可を取っている上、君の体表に鉱石露出は無いが、龍門は感染者に大して排他的な都市のため、感染者であることを仄めかす言動は禁止する。いいな?」

 

「もちろん分かってるよ。私も不用意に敵を作りたくはないし、ロドスにとって困ることになるのも避けたい。」

 

ドクターから『は?』という視線を感じる、あの時のことは本当に反省してるから、だから許してくれ……。

 

「もしバレても、あたしと一緒なら逃げられるよ。龍門は私の庭だからね!」

 

「それは頼もしい、でもその知識はきっと借りずに済むよ。」

 

「是非そうであって欲しい……。」

 

ーーーーー

 

「おし、着いたぜ。」

 

「お、運転ありがとう、ノイルホーン。」

 

「いいってことよ、んじゃ5時間後にここで。」

 

「ああ、帰りもよろしくな。」

 

私たちは車から降りて、ロドスへ戻るノイルホーンを見送った。

 

「よし、あっちのゲートから入る、ついてきてくれ。」

 

「わぁ!あそこのゲートって来賓専用じゃん!ラッキー!」

 

どうやら特別待遇らしい、まぁ協定を結んでいる組織のトップが来るなら当たり前か。

そこは一般用のゲートとは違い、入り口が広く取られ、掃除もこまめに成されているようだ。その入り口には、刀を持った女性がいた。

 

「待っていたぞ、ドクター。」

 

「チェン?お出迎えしてもらえるとは聞いていなかったが。」

 

「なに、近くへ寄ったついでだ。新しく入ったオペレーターも来ると聞いたしな、ロドスに所属している人間は、危険人物も含まれているということを知っているのに、警戒しないわけが無いだろう。」

 

「でも私を警戒したところで、なにも出てこないよ?」

 

「貴様が新入りか。」

 

「申し遅れたね、私はオランジュ。行く宛が無かったから、ロドスに拾ってもらったのさ。」

 

「龍門近衛局督察隊隊長、チェンだ。くれぐれも荒事は起こさないようにしろ、さもなければ少し痛い目を見てもらうぞ。」

 

「相変わらずおっかないな〜……。」

 

「貴様もだ、ペンギン急便!毎度毎度街を壊して!」

 

「ひえーっ!」

 

「まぁそのくらいにしておいてくれ、オランジュは今まで、ロドス内で加入後問題を起こしたことは無いし、性格、言動についての問題が報告されたことも無い。荒事を起こすことは無いよ、そう思ったから連れてきた訳だし。」

 

「ふん、だといいが。……私は業務があるので戻る、しかしオレンジ色の髪の女が暴れていると通報が入ったら、飛んででも行くからな。」

 

まるで嵐のような人だった、あれがチェンか、エクシアの言うとおりおっかなかった。名前を呼ぶときはどうしよう?無難にチェン隊長でいいかな。

 

「まさか、チェンが来ているとは……、大丈夫か?オランジュ。」

 

「全然大丈夫だよ、ドクター。それよりも早く行かないかい?時間は有限だからね。」

 

「賛成!ほらドクター、早く!」

 

「わかった、わかったよ、行こう。」

 

ーーーーー

 

「先ずは腹ごしらえだな、どこにしようか。」

 

「エクシア、オススメはある?」

 

「それなら……、あそこのカフェでどう?歩き回るんだし、軽いほうがいいでしょ。」

 

「いいね、そうしよう。」

 

ーーーーー

 

「ボス、ターゲットを発見しました。我々の本命も一緒です。しかし、一人こちらの情報に無いものが居ます、どういたしますか?」

 

《作戦は決行する。イレギュラーは一応警戒しろ、容赦はするな。》

 

「了解。」

 

ーーーーー

 

「ねぇ、楽しく食事を終えてお買い物と行きたいところだけど、お客様だよ。」

 

「え?ほんと?」

 

「ほんと。見られてるね、どうやら私は目的じゃなさそうだ。」

 

「増援を呼ぶ、それまでは引きつけよう。」

 

「いいのかい?」

 

「ここで襲いかかって来ないということは、それなりに襲撃の準備は時間がかかるか、何かしらの作戦があるのだろう。ならその時間は有効活用させてもらう、どうせなら襲撃を取り押さえて、多数を龍門に引き渡したい。」

 

「増援が来るまではどのくらい?」

 

「2時間くらいのはずだ。」

 

「じゃあそれまではお買い物だね!」

 

「そうしよう、相手に不審がられては逃げられる可能性もある。」

 

「じゃあお洋服屋さんに行こっか、昨日ソラにいいお店教えてもらったんだよ。」

 

「へぇ、それは少し楽しみだな。」

 

「バッチリコーディネートしてあげるから、覚悟してよね!」

 

「あくまで速戦即決で頼むよ。」

 

「そう言うと思って、試着してもらう服は大体どういうものか考えたよ。ちゃんと機能性もある、作戦にも着ていけるやつがあるはず!」

 

「でも、それって少し割高になるんじゃないかい……?」

 

「強引についてきたのもあるし、半分くらいならあたしが貸すよ。その代わりお給料出るようになったら、ピンチの時に奢ってちょ!」

 

「そういうことなら、いいよ。約束しよう。」

 

「じゃあそのときはよろしくっ!」

 

「増援を呼んだ、やっぱり2時間はかかるらしい。それじゃあ……、洋服屋に行こうか。」

 

ーーーーー

 

「あ!あそこのお店だよ!」

 

エクシアが指差す方向にあったのは、やや庶民的にも見える雑貨屋と洋服屋が合わさったようなお店だった。ショーケースにはシンプルなワンピース、装飾の派手なコート、ポケットの多いジャケットに、アクセサリー、無骨で耐久性に優れそうなブーツ等々……。どうやらかなりの種類の服を扱っているらしい。見ているだけでもワクワクする。中に入るのが楽しみだな。




チェンは我がロドスに居ないのですが、メインシナリオに出てきたのでセーフ…!セーフ…!
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