書き直した私「5割(消したやつと)違うわこれ!」
まさか案内役がサーマルだとは思わなかった、どういう意図なんだ……、まさか不審な行動をしたらまるごと吹き飛ばされるとか?
ないと思いたいがシエスタなんかのイベントだと、割とポンコツな選択肢出たりするし、ないとは言い切れないな。
「じゃあサーマル、食堂に案内してもらえるかな?」
「ええもちろん!私の熱い情熱にかけて!絶対に案内してみせましょう!」
暑苦しい、だがなんか声のおかげで許せる。CVって大事だな、今の私も水◯奈々ボイスだけど。
「そういえばサーマルは私とモスティマのこと、聞いてこないね?」
「おや、お聞きしたほうがよろしかったのですか?」
「いや、むしろ聞かないでくれて助かったよ、毎回決まった返しをするのは面倒だなぁとさっき思った所だから。」
「それならご安心を、皆様も深くオランジュ殿に聞いて来ることはないでしょうから!」
「そうかな、もしそうならやっぱり、人には踏み入れさせたくない領域が皆にもあるからなのかな?」
「もちろんそれもあるのでしょうが……ここはロドスです!様々な人が居るのですから、不思議なことなど日常茶飯事!というわけですな!」
それは確かに言えている、なんせ王族、社長、巫女、賞金稼ぎ、傭兵、暗殺者、占い師、警官に消防士……等々がいるのだ、不思議なことは起こって当たり前か。
「ありがとうサーマル、少し気が楽になったよ。」
「それは良かった!おっと、食堂に着きましたぞ!」
「おお、中々広いね、注文はあそこで?」
「ええ、そうですよ!では注文の間、私は席を取ってまいりましょう!」
さて、何を頼もう、食券売り場のメニューは中々多くて少し迷う、昼だし無難にパスタでいいかな。
「はい!ご注文はなんですか?」
「このペペロンチーノを頂けるかな?」
「ペペロンチーノなら作り置きがありますから直ぐに出せますよ!少しだけ待っててね!……ところで!アーミヤちゃんから聞いたオペレーター見習いさんって、あなただよね?こんにちは、私はグムっていうの!あなたの名前は?」
「オランジュっていうよ、ケルシー先生につけてもらった、……もしかして名前は通達されてない感じかい?」
「ううん、私があなたから直接名前を聞いてみたかったの!あ、こちらペペロンチーノです!これからよろしくね!オランジュさん!」
「うん、こちらこそよろしくね。」
元気いっぱいだな……こっちの話す隙が無い……でも、これでこのロドスにおいての生活は悪くないものだとわかった、イベントを知っている身としては、あそこまで元気なグムを見れてちょっと嬉しい。
さて、サーマルは……あそこだね。
「サーマル、席取りありがとう。」
「いえいえ!ああ、ドクター殿からオランジュ殿宛に連絡が届きましたぞ!どうやら急な共同作戦の依頼が来たようで、『実力は今日見せてもらう、検診が終わり次第訓練室へ来てくれ』と!いやはや、中々のハードスケジュールですな!」
「それはまた……疲れそうだ。」
実力を見せるのは少しだけ楽しみだったが、些か骨が折れるなぁ。
「よぉ!お前が昨日入ったっていう新入りかぁ?」
「……!そうだね、私はオランジュ、昨日からロドスでお世話になっているよ。」
「聞いた限りでも、これから大変そうじゃねぇか、これ、持っていきな。」
差し出されたチョコバーを手に取る、オーソドックスなカロリーが高そうな物だ、塩卵味ではなくてよかった……。
「おっと、自己紹介がまだだった、俺の名前はノイルホーン、重装オペレーターをしているぜ。」
「よろしく、ノイルホーン、このチョコバーは美味しくいただくとするよ。」
「おう!」
「ノイルホーン!訓練の時間だ。」
「おっと、ヤトウに呼ばれちまった、んじゃ!またな!」
「ええ、また。」
まさか、まさかここで推しに会えるとは、今はよく回る口に感謝だ、情動が少なくなっていても流石に推しには反応するらしい。
今日一日、頑張ろう。
「オランジュ殿?ペペロンチーノが冷めてしまいますよ!」
「うん、今食べるよ。」
ーーーーー
今日は昨日ロドスに乗り込んできたとかいう、たまにウチで術師オペレーターとして作戦に参加するやつに似た女を検診することになった、今目の前で大人しくしてるソイツは、とても大胆な行動で自分の身を危険に晒すようには見えねーが……。
「アタシはガヴィル、今日お前の検診をすることになった、オランジュ……で、いいんだよな?」
「ああ、今の所オランジュで通すつもりだよ。」
「よし、んじゃ早速だが、お前、自分が感染者かどうか分かるか?」
「多分……感染者だと思うが、ここに来るまで自分がどの種族なのかすら気にする余裕は無かったからね、確証は持てない。」
「ふーん、隣の部屋で着替えて、その部屋のベッドに寝転んでくれ、状態を見るだけだし、今回は滅多な事なきゃそれで終わりだ。」
「分かったよ。」
出てきた結果は、予想外の物だった、これは中々……いや、初めて見るものだ。
「まさかの病巣が背骨の中、そして内臓へ源石が進行せず、骨を伝う形で源石が広がろうとしている……レアケース中のレアケースだな、これは。」
「でも、結局病状が悪化すれば死ぬんだよね?」
「それはまぁな、ただ定着の仕方的にはそれなりの年数が経っているがその割に進行度が低い、血液中源石密度も平均に比べて高くはない。安心していい理由にはならねぇけど、一般の感染者よりかは長生きできるさ。」
「それは、良かったというべきなのか……。」
「アタシは別にいいと思うけどな、そう思っても、あ、いくら進行度が低いといっても体内の源石はあまり使うなよ、あと明日も来い。」
「分かった、また明日くる、ありがとう。」
「おう、大事にな。」
ーーーーー
「おや、オランジュ殿、終わりましたか、休憩は必要ですかな?」
「いや、大丈夫だよサーマル、行こうか。」
「了解いたしました!それでは!全速前進!」
自分が感染者ということは薄々気付いていた、でも改めて言われると少しショックを受ける。だが、自分も感染者となったことで、画面越しでしか分からなかったオペレーター達の苦悩がわかるようになった気がして、少し、少しだけ嬉しくもある。
それは不謹慎だと言われてしまうだろうか……。少なくとも他の人の前では言わないようにしよう。
チョコバーを噛み締めながら、そう思った。
最初はノイホが出てこず、そのあたりはプリュムがサーマルの言ってたことを教えてくれる予定でした。
なぜこうなった?