練習として書いたので見逃して下さい……!
ノイルホーンからもらったチョコバーで元気を取り戻しているうちに、【訓練室】とプレートが付けられた部屋に来た。
「さて、私が案内するのはここまでです!私はこのあと燃料の補給を挟み、その後発電所の管理をしなくてはならないので!」
「うん、今日はありがとう、サーマル。」
「また次の機会に会いましょう!」
サーマルが通路を走行していくのを見送り、訓練室の部屋の前で息を整える。
自分に戦闘経験は1回しかない、だが、その1回で自分が自分にも分からない力を持っていることを知った、だから大丈夫だ……。落ち着いてやれば行ける。
「失礼するよ。」
「オランジュか、思ったより早かったな。」
「昨日の、ドーベルマン教官……だよね?」
そこにはドーベルマン教官を始めとして、何人かのオペレーターが
居た。
「ああ、その呼び方でいい、あまり私は口があまり上手くないのでな、直ぐに取り掛かりたい、準備運動とそこにある演習用の武器類を選ぶ時間はやる、だがなるべく早く選べ。」
「分かった。」
さて、武器類……か、あの時使ったのは適当な棍棒だったけど、何を使おうか。
色々持ってみたが、1番しっくり来たのは長めの棒だった。
振り回してみるがやはり動かしやすい、自分にこんな物を持った経験は大して無いはずなのだが、体の一部のように動かせる。
体が覚えている、と言うやつなのだろうか、もしそうなら、この体は……でもそれを気にしている時間はない。
「選び終わったよ。」
「ならばその棒捌きを見せてもらおうか?」
「気が済むまで付き合おう。」
ドーベルマン教官が鞭……ではなく、木剣を取り出した。
まぁ鞭は中々対処が難しい武器の気がするし、実力は図りづらいのだろう。
「それでは始める!」
無言で身構える。ドーベルマン教官はジリジリと近寄ってくるが、レンジの差を気にして安易に飛び込んでは来ない。
ならばこちらから攻めるまでだ、飛び上がり、棒による突きを繰り出す。しかし
「甘い!」
簡単に受け流される、しかしこれで距離は詰められた。そこから棒で右斜め上、左斜め下から棒を振った後に突きをお見舞いし、ペースをこちらのものにする。
「中々やる様だが!足下の注意が疎かだ!」
ドーベルマン教官はしゃがみ回し蹴りをしてくるが……、難なく飛び上がって避け、バク宙で距離を取る。
「……今のは何だ?」
「私は人の意識に敏感でね。」
言いつつ姿勢をドーベルマン教官から見て左側に傾け、しゃがんで体の位置を極端に低くし、そのまま一気に走り込んでドーベルマン教官の後ろを取った。
「だからこういう事もできる。」
「なるほど、私の意識が右側に集中していたのを感じ取った訳か。」
「うん、まぁタネが分かれば対処されやすいけど、多体一なら中々役に立つよ。」
「どう思う?二アール。」
ドーベルマン教官が訓練室に居るオペレーターの1人、二アールへと声をかけた。
「そうだな、実力としては見ていて申し分ない、だが……あの加速は身体能力だけではないだろう?」
「少しアーツを使ったね、ちょっとだけ時間に干渉できるんだ。」
袖の中に隠し持っていた杖を見せながら言う。
「遠距離攻撃はできないのか?」
「できない、自分の近くで何かの作用を起こすのが精一杯さ。」
「そうか、実践としての実力は申し分ないとドクターには報告しておく。だが試験はこれだけではないことは知っているだろう。」
「知らされてはいないけど……まぁ座学とか、その辺のことだよね?」
「ああ、そうだ。明日には受けられるだろうから、連絡を待て。」
「うん、これで終わりかな?」
「あくまで実力を測る程度だからな、後は訓練を通して見せてもらう。」
まずはとりあえずの実力を教官が測って、それにあわせて普通のオペレーター達と一緒に訓練を行い、その結果で細かい能力を把握していくということらしい。
「ねぇ、少し、いいかしら。」
「スカジ?どうした。」
「少しあの子と話がしたいのよ、いいでしょう?」
「それはもちろん構わないが……。」
スカジが近づいてくる、実のところスカジもアークナイツの中ではかなり好きな部類のオペレーターだが、実際に相対し、興味を持たれると少し不安を感じてしまう、だが平常心で乗り切らねば。
「私に何か用かな?」
「あなた、アレの被造物ね、ここまで人に近いのは初めて見たのだけれど、何が目的?そもそも目的があるのか問いただすほうが先かしら。」
一瞬、スカジの動きが見えなくなり、ただ意識を向けられている場所に、ほぼ本能的な思考でアーツを発動し、手に持っていた金属棒を両手で向ける。
すると腕にとても耐えきれないと感じる程の重圧と、大きな金属音が私を襲った。
「ぐぅっ……なんの、つもりだい…?」
「質問するわ、あなたは、何が目的でここに来たの?」
「人の……助けになりたいからさ…!」
「へぇ、嘘にも見えないわね。」
「スカジ!何をやっている!」
「別に、ただ私は聞きたいことがあっただけよ。」
スカジが剣を下ろしながら言う、あの一撃は受け止めきれたのが奇跡とさえ思った強さだった、しかし敵対しようという意志はないように見えるし……何がしたかったんだ。
「あなたの名前は……オランジュ、覚えたわ。やっぱりアレはモノの作り方が下手ね、目を与えたのに、それの開き方は教えなかったみたい。でも、オランジュにとっては幸いだったと言えるのかしら。」
「キミの言ってることは全くもって意味が分からないんだが…?」
「別に分からなくてもいいわ、でも、そうね、もし助けが必要な時は私を呼びなさい、できる限り協力してあげる。私にも慈悲や、憐憫はあるもの。」
ますます言っていることが分からないが……スカジは自分の味方になってくれるらしい、言葉としてはこちらを憐れんでのことらしいけど。
「じゃあ、そういう時は遠慮なく頼らせてもらおうかな?」
「ええ、そうするといいわ。」
「……話は済んだか?」
「どうやらそのようだよ。」
「ならばそこにあるシャワー室を使ってから自室に戻るか、食堂に行くかしろ、基地の案内図は渡してやる。」
「いえ、私が案内するわ、いいでしょう?」
「さっきみたいなことをまた犯さないならな。」
「またさっきのことをするつもりはないわよ。」
「ならいい……。」
どうして、スカジはこちらに憐憫を向けてくるのだろうか、それだけの理由が自分にあるなら、自ずと過去も分かるかもしれない。
帰り道で聞いてみよう。
なんでこう……会話を書きにくいオペレーターを出しがちなんですかね……?