青の補色は橙色らしい   作:E.y

4 / 13
初の戦闘シーンです(激短い)
練習として書いたので見逃して下さい……!


知らない幸せも世にはある

ノイルホーンからもらったチョコバーで元気を取り戻しているうちに、【訓練室】とプレートが付けられた部屋に来た。

 

「さて、私が案内するのはここまでです!私はこのあと燃料の補給を挟み、その後発電所の管理をしなくてはならないので!」

 

「うん、今日はありがとう、サーマル。」

 

「また次の機会に会いましょう!」

 

サーマルが通路を走行していくのを見送り、訓練室の部屋の前で息を整える。

自分に戦闘経験は1回しかない、だが、その1回で自分が自分にも分からない力を持っていることを知った、だから大丈夫だ……。落ち着いてやれば行ける。

 

「失礼するよ。」

 

「オランジュか、思ったより早かったな。」

 

「昨日の、ドーベルマン教官……だよね?」

 

そこにはドーベルマン教官を始めとして、何人かのオペレーターが

居た。

 

「ああ、その呼び方でいい、あまり私は口があまり上手くないのでな、直ぐに取り掛かりたい、準備運動とそこにある演習用の武器類を選ぶ時間はやる、だがなるべく早く選べ。」

 

「分かった。」

 

さて、武器類……か、あの時使ったのは適当な棍棒だったけど、何を使おうか。

色々持ってみたが、1番しっくり来たのは長めの棒だった。

振り回してみるがやはり動かしやすい、自分にこんな物を持った経験は大して無いはずなのだが、体の一部のように動かせる。

体が覚えている、と言うやつなのだろうか、もしそうなら、この体は……でもそれを気にしている時間はない。

 

「選び終わったよ。」

 

「ならばその棒捌きを見せてもらおうか?」

 

「気が済むまで付き合おう。」

 

ドーベルマン教官が鞭……ではなく、木剣を取り出した。

まぁ鞭は中々対処が難しい武器の気がするし、実力は図りづらいのだろう。

 

「それでは始める!」

 

無言で身構える。ドーベルマン教官はジリジリと近寄ってくるが、レンジの差を気にして安易に飛び込んでは来ない。

ならばこちらから攻めるまでだ、飛び上がり、棒による突きを繰り出す。しかし

 

「甘い!」

 

簡単に受け流される、しかしこれで距離は詰められた。そこから棒で右斜め上、左斜め下から棒を振った後に突きをお見舞いし、ペースをこちらのものにする。

 

「中々やる様だが!足下の注意が疎かだ!」

 

ドーベルマン教官はしゃがみ回し蹴りをしてくるが……、難なく飛び上がって避け、バク宙で距離を取る。

 

「……今のは何だ?」

 

「私は人の意識に敏感でね。」

 

言いつつ姿勢をドーベルマン教官から見て左側に傾け、しゃがんで体の位置を極端に低くし、そのまま一気に走り込んでドーベルマン教官の後ろを取った。

 

「だからこういう事もできる。」

 

「なるほど、私の意識が右側に集中していたのを感じ取った訳か。」

 

「うん、まぁタネが分かれば対処されやすいけど、多体一なら中々役に立つよ。」

 

「どう思う?二アール。」

 

ドーベルマン教官が訓練室に居るオペレーターの1人、二アールへと声をかけた。

 

「そうだな、実力としては見ていて申し分ない、だが……あの加速は身体能力だけではないだろう?」

 

「少しアーツを使ったね、ちょっとだけ時間に干渉できるんだ。」

 

袖の中に隠し持っていた杖を見せながら言う。

 

「遠距離攻撃はできないのか?」

 

「できない、自分の近くで何かの作用を起こすのが精一杯さ。」

 

「そうか、実践としての実力は申し分ないとドクターには報告しておく。だが試験はこれだけではないことは知っているだろう。」

 

「知らされてはいないけど……まぁ座学とか、その辺のことだよね?」

 

「ああ、そうだ。明日には受けられるだろうから、連絡を待て。」

 

「うん、これで終わりかな?」

 

「あくまで実力を測る程度だからな、後は訓練を通して見せてもらう。」

 

まずはとりあえずの実力を教官が測って、それにあわせて普通のオペレーター達と一緒に訓練を行い、その結果で細かい能力を把握していくということらしい。

 

「ねぇ、少し、いいかしら。」

 

「スカジ?どうした。」

 

「少しあの子と話がしたいのよ、いいでしょう?」

 

「それはもちろん構わないが……。」

 

スカジが近づいてくる、実のところスカジもアークナイツの中ではかなり好きな部類のオペレーターだが、実際に相対し、興味を持たれると少し不安を感じてしまう、だが平常心で乗り切らねば。

 

「私に何か用かな?」

 

「あなた、アレの被造物ね、ここまで人に近いのは初めて見たのだけれど、何が目的?そもそも目的があるのか問いただすほうが先かしら。」

 

一瞬、スカジの動きが見えなくなり、ただ意識を向けられている場所に、ほぼ本能的な思考でアーツを発動し、手に持っていた金属棒を両手で向ける。

すると腕にとても耐えきれないと感じる程の重圧と、大きな金属音が私を襲った。

 

「ぐぅっ……なんの、つもりだい…?」

 

「質問するわ、あなたは、何が目的でここに来たの?」

 

「人の……助けになりたいからさ…!」

 

「へぇ、嘘にも見えないわね。」

 

「スカジ!何をやっている!」

 

「別に、ただ私は聞きたいことがあっただけよ。」

 

スカジが剣を下ろしながら言う、あの一撃は受け止めきれたのが奇跡とさえ思った強さだった、しかし敵対しようという意志はないように見えるし……何がしたかったんだ。

 

「あなたの名前は……オランジュ、覚えたわ。やっぱりアレはモノの作り方が下手ね、目を与えたのに、それの開き方は教えなかったみたい。でも、オランジュにとっては幸いだったと言えるのかしら。」

 

「キミの言ってることは全くもって意味が分からないんだが…?」

 

「別に分からなくてもいいわ、でも、そうね、もし助けが必要な時は私を呼びなさい、できる限り協力してあげる。私にも慈悲や、憐憫はあるもの。」

 

ますます言っていることが分からないが……スカジは自分の味方になってくれるらしい、言葉としてはこちらを憐れんでのことらしいけど。

 

「じゃあ、そういう時は遠慮なく頼らせてもらおうかな?」

 

「ええ、そうするといいわ。」

 

「……話は済んだか?」

 

「どうやらそのようだよ。」

 

「ならばそこにあるシャワー室を使ってから自室に戻るか、食堂に行くかしろ、基地の案内図は渡してやる。」

 

「いえ、私が案内するわ、いいでしょう?」

 

「さっきみたいなことをまた犯さないならな。」

 

「またさっきのことをするつもりはないわよ。」

 

「ならいい……。」

 

どうして、スカジはこちらに憐憫を向けてくるのだろうか、それだけの理由が自分にあるなら、自ずと過去も分かるかもしれない。

帰り道で聞いてみよう。




なんでこう……会話を書きにくいオペレーターを出しがちなんですかね……?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。