青の補色は橙色らしい   作:E.y

8 / 13
昇進マラソンは続くよどこまでも……。


衝動的行動はオススメしない

新しい朝である。今日は午前中に基礎訓練、午後は通常業務だったはず……。午後は2時間程空きができるし、そろそろ替えの服とか買っておかなければ。

 

ーーーーー

 

午前中の基礎訓練は、正に基礎訓練の名の通り単純なトレーニングと少しの模擬戦が主だった。

どうやらこの体はそれなりに体力があるようで、生前(?)とは比べ物にならないほど、快適に長時間動くことができる。そのおかげでドーベルマン教官のしごきをクリアできたのだから、スカジのいうアレには少しだけ感謝だ。してもいいものなのかは分からないけども。

そして次は通常業務、何をするかは分からないが、医療区画という場所の指定的に物を運んだりする体力仕事だろう。

こちらとしても深く考えなくていい業務は助かる。最近は考えることが多いし。

よし、着いた。どうやらあの人が諸々の説明をしてくれるらしい。

 

「君がドクターの言っていたオランジュさんか、私は医療オペレーターのサイレンス。よろしく。」

 

「うん、よろしく。あ、オランジュでいいよ。」

 

「そういうことなら、私もサイレンスで構わない。」

 

「ところでここでの業務は何かな?ドクターには場所しか教えてもらってないんだ。」

 

「そうだな、簡単に言えば……、子守りだ。」

 

「うん?」

 

え?

 

ーーーーー

 

聞き間違えたのかと思ったが、嘘ではないらしい、その証拠に目の間まで案内された部屋の中からは子供の高い声が聞こえてくる。

 

「ドクターは一体何を考えているのやら……。」

 

「さぁ、でもドクターの選択だし、間違ってはいないんじゃないかしら。」

 

「だといいけどね。」

 

「ほら、そろそろ入りなさい。大丈夫、あなた一人って訳でも無いんだし。」

 

「そうするよ。」

 

ドアを開けば、その音に反応したらしい子供たちの目線が一斉にこちらを向いた。どうやら幼稚園から小学校低学年程の子供たちが集められているらしい。

 

「待っていたぞ。」

 

「子供たちの世話をするのは始めてでね、色々教えてもらえると助かるよ、レンジャー。」

 

「まかておくといい。みんな、こちらは今日わしの手伝いをしてくれる、オランジュさんじゃ。」

 

「ご紹介に与ったオランジュだよ、こんにちわ。」

 

「こんにちはー!」「オランジュさん?こーどねーむ?」「ねぇねぇ!あなたも戦闘オペレーターなの?」「なにができるのー?」「わぁ、本当にモスティマさんにそっくりだ!」「好きなものってなにー?!」

 

「おぉう……、元気いっぱいだね。」

 

「みんな、質問は1つずつじゃ。手を挙げて、指された人から質問しなさい。」

 

「「「「はい!」」」」

 

「おっと、これは私が指すほうがいい感じかい?」

 

「うむ。」

 

「それじゃあ……、そこのキミ。」

 

「レンジャーさんと一緒で、オランジュさんも戦闘オペレーターなんですか!」

 

「うーん、まだ見習いってところかな。でもすぐに見習いからぬけて見せるさ。」

 

「わぁ!がんばってね!」

 

「うん。次は、キミかな。」

 

「いつロドスに来たの?」

 

「実は四日前なんだ、だからまだ始めて見るものばかりだよ。」

 

「じゃあじゃあ、後で案内してあげる!」

 

「それは嬉しいな、ぜひ頼むよ。」

 

ーーーーー

 

あの後質問を沢山され、一つ一つ答えていけばだんだんと私そのものについてではない質問も交じるようになっていき、結果的には質問コーナーだけで業務時間は終了してしまった。

 

「……レンジャー、思っていた以上にこの業務は疲れるね。」

 

「そうじゃな、なにせ子供は元気いっぱいじゃ。それよりも、わしはお主がしっかりと子供と向き合って話せるとは思ってなかったわい。」

 

「おや、私はレンジャーと初対面のはずだけど。」

 

「ノイルから聞いたんじゃよ、お主のことはのう。優しさがあることは聞いておったが、口ぶりからしてもう少し冷めているものかと思っておったわ。しかしどうやらそれはわしの先入観だったようじゃ。すまなかったのう。」

 

「別に謝ることじゃないさ。誰しも先入観を持つことはあるし、子供と接する相手がどんな人間か、考えておくことが大事なのは分かるよ。」

 

「そう言ってもらえると助かるわい。……それではまた明日じゃ。」

 

「うん、じゃあね。」

 

本当に疲れた……、悪いものでは無かったけどね。なんか最近は相手の元気さに押されることが多くなった気がする。年を取ったんだろうか、前世は普通に高校生だったけど。

それはさておき、購買部に行かなくては、買いたいものが色々ある。

 

ーーーーー

 

「やぁ、オランジュ!購買部にようこそ!大体生活に必要な物はここで揃うよ!」

 

「うん?どちら様かな?」

 

「あたしはクロージャ!ロドスの技術責任者だったり、ロボット開発したり、購買部の運営をしたりしてるよ。よろしくね!」

 

「よろしく、クロージャ。替えの衣服が欲しいんだけど、売ってる場所はどっちの方かな?」

 

「服だね、服はキミからみて左の、突き当り近くにあるよ!」

 

「ありがとう。」

 

さてさて、どんな服があるのかな。

待ってくれ、何だこのラインナップは……、クロージャがオシャレな服をオペレーターに着せたりしてるのは分かっていたけど、なんというか……、オシャレな服はもちろんあるけど、凝り性故なのか大体高価だし、標準価格なのは基本的にダサTとオーソドックスな無地の各種ズボンとシャツ、ジャケットのみだ。

なんでダサTがある、それも割とバリエーションが多いし。

とりあえず無地の下着たちはさっき取った買い物カゴに突っ込んでおいて、服は……とりあえず黒い長袖と、白い半袖のYシャツ2枚、黒のスキニーパンツ2枚で……。

 

ーーーーー

 

「毎度ありー!」

 

買ってしまった、そう、ダサTを。

違うんだ、ダサTは特に安かったし、部屋着にする分には悪くないと思っただけなんだ。

決して【僕のしっぽはもっふもふ〜♪】とか、【まだ休んじゃ駄目ですよ。】とか、【ダーッと行って、ドンッと倒して、パパッと片付ける!】みたいなダサTの文言に惑わされたわけではない、本当に違う。うそじゃないよ。

でもやっぱり、女性になったのだからファッションには気をつけた方がいいんだろうか?化粧なんかも当然したことがない私に、ファッションとか全くもって分からないけど……。




ダサT、私は安かったら旅行先とかで買っちゃいます。なんか手っ取り早くご当地感でますし、部屋着にすれば問題ないですし。
……たまに間違えて来たまま外でちゃうんですがね。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。