青の補色は橙色らしい   作:E.y

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危機契約の備え?
ッスー…


用事がある日の前は早く寝たほうがいい

ダサT購入から3日がたった。ドクターは遅れてあちらに合流し、共同作戦を終わらせたようだ。今日帰ってくるらしい、そして私は……、あの3日前から、特段変わった生活をしていたわけでは無い。

たまにエクシアが部屋に遊びに来ることもあったけど。

その理由は、単に休みが無かったのだ。加えて言えば、その休みや外出許可がいつ取れるかも分からなかったし。ケルシー先生に聞くのは……、うん、あの人いつも忙しそうだからね。決して怖いとかではなく。

そういうことで、労いつつ、諸々の事を聞きにドクターの元へ向かっている。

 

ーーーーー

 

今日は、というより、明日はようやくの休日である。相手方の顔色を伺いつつ作戦指揮を取る激務のあとには、流石にアーミヤも休暇を用意してくれたらしい。

 

「みんな、今日までお疲れ様、ここの会計は私が受け持つから、自由に飲むといい。もちろん、何時帰ろうが自由だ。ただし、私が帰ったらお開きとする。まぁそう楽に潰れはしない、安心しろ、乾杯!」

 

《乾杯!》

 

ふぅ、やっぱり酒はうまい、私もドクターのはしくれだ、そうそう思うがままに飲める日は作らないし、そもそもアーミヤに監視されてるから出来ない。今日アーミヤが居ないのは、私に気を使ってくれているのだろう。ありがたいことだ。

 

「やぁドクター、お疲れ様。」

 

「オランジュか、3日ぶりだな。どうかしたのか?」

 

「労いと、あと休日とか外出許可はどうなるのか聞きたくてね。」

 

「ああ、そういえばゴタゴタでその辺決められなかったな。ええと……、うん?明日は休日ということになっているが、ケルシー先生から話はなかったのか?」

 

「それは、そのだね、聞きに行く機会が無かったというか。」

 

「飄々とした口ぶりの割に、嘘を言うのが下手すぎるだろう。外出許可は……そうだ、明日私の護衛として外に出ないか?護衛は業務になってしまうと言えばそうなんだが、どうしてもというならばそれでいいだろう、アーミヤもケルシーも、もう一人くらい護衛を付ければ許してくれるだろうし。」

 

「いや、そこまで急を要する案件は……。」

 

「あ!リーダー!戻ってたんだ、オランジュも一緒で……、何の話をしてるの?」

 

「外出許可について話してたんだ、明日外出してみないかとな。」

 

「ドクター、オランジュを連れて行くなら、あたしも連れて行って。」

 

「どうした、そんな深刻そうな顔で。」

 

「だって……。」

 

「だって?」

 

「オランジュ部屋でダサT着るんだもん!!!」

 

「え?」

 

「ダサT来てるのは面白いんだけど、「もし他の人に見られたら絶っ対変だからやめた方がいい」って言っても部屋着が無いっていうし!普通のを買ってきてって言ったらなんか増えてたし!」

 

「そ、そうか……。」

 

「こうなったらあたしも一緒に龍門へ行ってちゃんとした服を買わないと!あと髪もよくボサボサにしたままだから切ったりしなきゃ。」

 

「本当に必要かな、それ?」

 

「いーるーよ!オランジュは無頓着すぎるの!」

 

「そういうことならいいよ、明日一緒に龍門へ行こうか。」

 

「あっりがとう!リーダー!」

 

でも、私はいいと思うんだけどなぁ、ダサT……、私も何着か持ってるし。今度彼女の物を見せてもらおうかな。

 

「明日の予定も決まったところで、私は飲むのに専念しようかな。」

 

「お酌しようか?」

 

「いや、大丈夫だよ。明日のために早く寝るといい。」

 

「それなら、おやすみドクター。」

 

「おやすみー、リーダー。」

 

「おう、おやすみ。」

 

明日は楽しくなりそうだ。

 

ーーーーー

 

「エクシア、本当にダサTはダメかな?」

 

「ダサTは面白いけど、せっかくならオシャレな方がいいでしょ!」

 

「それはそうかもしれないけど。」

 

正直、滅多にオシャレに興味を示さないモスティマそっくりのオランジュを着せ替えたい、という下心がない訳じゃない。

でも実際オシャレには全く知識が無さそうだし、あたしがしっかりオシャレを教えてあげなくちゃ!

ソラにもオランジュに似合いそうなファッションを聞いてみよっかな、そういうのはソラのほうが詳しいし。

 

「ねぇ、1つ聞きたいことがあるんだ。」

 

「どうしたの?」

 

「どうして、私にそこまでしようって思うんだい?」

 

「……オランジュは、話し方と顔はモスティマに似てるけど、でも、中身はモスティマに全然似てないから、かな。」

 

「それはどういうことだい?」

 

「モスティマはもっと掴みどころが無くて、飄々としているからね。オランジュは嘘が上手くないし、生活も杜撰だし、ましてやダサTなんて着ちゃう。だから全然似てない……、なのに、気づけばどこかに行っちゃいそうなところはモスティマとそっくり。だから、こう、掴んでおかなくちゃ!って思うんだ。」

 

「うーん、私はどこかに行くつもりも無いけどなぁ。」

 

「まぁそういう気がするってだけだよ、気にしないで!」

 

「そうするよ、でも、もし私がどこかへ行ってしまうとき、エクシアはどうするんだい?」

 

「どうしてもって言うなら、止めないよ。でもそうじゃないなら、思いっきり掴んであげる!」

 

「ふふっ、じゃあそのときは頼んだよ。」

 

「まっかせて!」

 

ーーーーー

 

やはり、人との繋がりはいつ、どこであっても嬉しいものだ。

でも思ってもみなかったことを言われたな、「どこかに行っちゃいそう」……か、ここ以外のどこにも行くところは無いのに。

それよりも明日のために準備をしておこう、大したものは持っていかないけど、外出自体久々だし、備えておくに越したことはない。

 

今の気分はまるで遠足前日の子供のようだ、でもこの世界での都市を見るのは初めてになる上、本編で何回もシナリオの舞台となっている龍門、ワクワクしない方が無理というもの。

本当に、楽しみだなぁ。




外出ウキウキお姉さんになっている。
エクシアは若干の母性に目覚めつつある、なんで?
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