とある鬼滅の幻想殺し   作:榛猫(筆休め中)

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手と刀と幻想殺し

炭治朗側

 

 

狐小僧ども、今は...明治何年だ?

 

手だらけの鬼が不意に問いかけてくる。

 

 

「!? ......今は大正時代だ」

 

俺の返答に、鬼はその雰囲気をざわつかせた......。

 

少しざわついた後、突然そいつは叫び出した。

 

 

アァアアアアッ!!

 

年号がァっ!! 年号が変わっている!!!!

 

まただ!!!! また!! 俺がこんなところに閉じ込められている間に...!!!!!

 

アァアアァ!!!! 許さん!!許さんんん!!!!

 

鱗滝め! 鱗滝め!! 鱗滝め!!!!! 鱗滝めぇ!!!!!!!!

 

なんで...なんでこいつがその名前を...ッ!!

 

 

「どうして鱗滝さんの名前を......」

 

そう問いかけると、鬼は食い気味に答えた。

 

「《font:91》知ってるさァ なにせ、俺を捕まえたのは鱗滝だからなァ」

 

忘れもしない四十七年前!!

 

アイツがまだ鬼狩りをしていた頃だ。江戸時代...慶応の頃だった!!!!!!

 

なんだって!?鬼狩り...江戸時代!?

 

 

「へぇ、偉く長生きだな、鬼ってのは、不老不死なのか?」

 

そう口を挟んだのは上条さん。

 

 

鬼には寿命がない、あるのは鬼狩りに狩られて死ぬか、太陽で死ぬか、飢えて死ぬか、後はあの方に殺されて死ぬかのどれかだ

 

そんな...だとしたら鬼はいったいいつの頃から生きているんだ!?

 

 

 

「殺されるしか死ぬ方法はないわけか、なら、俺が狩っ てやるよ、今ここで!!」

 

 

やれるものならやってみろ!!デカい方の狐小僧!!

その言葉と共に鬼は手を伸ばして上条さんに迫る。

 

上条さんはそれを難なく躱しながら、時折右手を突き出してその手を掻き消している。

 

俺も、俺も動かないと!!

 

そう思って動き出そうとした時だった。

 

 

十二...十三...お前たち合わせて十五だ

 

嫌な予感がしてすぐさま問掛ける。

 

 

「!? なんの話だ!!!!

 

そして鬼はなんの躊躇いも無った が......

 

奴は平然と言ってのけた。

 

 

俺が喰った鱗滝の弟子の数だよ。アイツの弟子はみんな殺してやるって決めてるんだ

 

クスクスといやらしく笑いながら話続ける鬼......。

 

 

そうだなァ、特に印象に残ってるのは、二人だ。あの二人......

 

珍しい毛色のガキだったな、一番強かった、宍色の髪をしてた、口に傷がある

 

もう一人は花柄の着物で女のガキだった。小さいし力もなかったが、すばしっこかった...

 

〜っ!? この鬼に殺されていた? いや、でもあの二人は......

 

 

目印なんだよ、その狐の面がな...。鱗滝が彫った面の木目を俺は覚えてる。アイツが着けてた天狗の面と同じ彫り方......

 

”厄除の面”とか言ったか? それをつけてるせいで皆食われた。俺の腹の中だ鱗滝が殺したようなもんだ...!

 

フフッフフフフッこれを言った時女のガキは泣いてたなぁ、フフフフッ

 

その後すぐに動きがガタガタになったからな、フフフフフフフッ...

 

手足を引き千切っ...もう黙れよクソ手野郎...なに...?

 

それを遮ったのは上条さんだった。

 

その声はとても低く響く声で耳が普通の俺でもすぐに理解出来た......。

 

上条さんは今...とても怒っている。

 

 

黙って聞いてりゃさっきからペラペラ...。鱗滝さんが何したってんだ...。錆兎が、真菰が、他の子供たちが...!! お前に...お前に正義はねえのかよ!! 子供たちを何人も殺して...!! 恨むから殺す!?冗談じゃねえ!! 誰がお前なんかに殺されたいもんかよ!! 喰われたいかよ!! そんな...そんな自分の事しか考えられないってんなら...いいぜ? まずはそのふざけた幻想をこの右手でぶち殺す!!

 

そう言って走り出した上条さんに合わせる様に、俺も駆け出す。

 

俺も上条さんと同じ考えだった。

 

コイツは、このまま放置していたら、きっと鱗滝さんは育手を続けてはいられない......

 

コイツは...ここで斬る!!

 

俺に気がついた鬼は、俺の方にも大量に手を伸ばしてきた。

 

それを走りながら切り刻む。

 

俺は、不思議と落ち着いていた...。あのような事を言われたら怒って落ち着いてはいられないはずなのに......

 

けど、きっとそれは...上条さんがあんなに怒ってくれているからだ......。

 

上条さんが、俺の...いや、()()の言いたいことを言ってくれたからこそ、落ち着いていられる。

 

きっと、あの人がいなかったら、俺は今頃怒り狂ってコイツに斬りかかり、殺されていたかもしれない......。

 

迫り来る手を斬り刻みながら進むが、どれだけ斬っても少し経つと元通り...いや、それより増えている......。

 

これじゃ、キリがな...ん!?

 

土から、変な匂いがする!!

 

異変を感じ取った俺は、その場から力一杯跳躍する。

 

──刹那、地中から幾つもの手が突き出してきた。

 

鬼はさっきの一撃で終わらせるつもりだったのだろう、一瞬だけ動揺するが、すぐさま空中にいる俺目掛けて別の手を伸ばしてくる。

 

くっ...こんなもの...!!

 

俺が迎撃しようと頭を逸らそうとしたその時だった。

 

 

「オオオォォオォォオオッ...!!」

 

突然跳びがった上条さんがその手を『左手』で殴り飛ばした。

 

殴られた事で勢いが弱まった腕を足場に俺は駆ける!!

 

 

「行け!! 炭治郎!!」

 

 

「っ...はい!!」

 

上条さんの言葉を背に俺は鬼の頸目掛けて走る。

 

 

『全集中・水の呼吸』

 

手を足場に跳躍し、一息に奴の頸元まで跳ぶ。

 

そして、捉えた!! 隙の糸!!

 

ピンと張り詰めたその糸を手繰るように俺は刀を振るう

 

 

ああああああッ!!!

 

『壱の方 水面斬り!!!』

 

 

斬ッ!!!!という音と共に、鬼の頸は斬り落とされ地面に落ちた......。

 

こうして、俺達はなんとか異形の鬼、手鬼を撃破することに成功するのだった......。




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