side上条
「見たのか!! その鬼の...鬼舞辻無惨の顔を!!」
そう声を荒らげる剣を持った男。
「......そのきぶなんとかってのか知らねえけど、この子の家族が襲われる所は見た、それに戦った......」
「戦った...だと!?(ソイツの特徴は)どんな奴だった!! (どういう血気術をどんな)戦い方をしてきた!?」
おいおい、アイツの話を聞いてからやけに騒がしいな......
「待て待て、その前に教えろよ、鬼ってのはなんだ、禰豆子ちゃんは鬼って感じじゃねえだろ、角だってねえし、何より赤くも青くもねぇ...」
鬼っつったらアレだろ?金棒持って虎柄のパンツ履いて桃太郎とかに退治されるやつだろ?
禰豆子ちゃんはどうみたってそんなのねえし......
「そんな(生易しい迷信的な)ものじゃない、古来より、夜に動き回り、人を襲い喰らっては、自身の腹を満たす。もっと醜く、残忍な化け物だ」
つまり、俺の知ってる鬼とは別物ってわけか......。
俺が情報を整理していると、男が口を開いた。
「俺からも聞かせろ。お前、(その男と戦ったと言っていたな......)どうやって生き残った?」
「はぁ...?いや、だから戦ったから...」
「それはもう知っている」
イマイチ要領を得ない会話だな...。要するに、アイツと戦ってどうやって俺だけが生き残ったってことか......?
「......分からねえ、奴に、大ダメージ与えて、一度殺してやったから...じゃねえの?」
アイツ、なんでか復活してやがったし、フラフラだったよな?
「っ...!?殺した...だと!!」
さっきから驚いてばっかだなコイツ......。
けど、今わかったことは二つ......。
鬼ってのは俺の知ってるやつじゃないってこと
人を喰い、夜に活動し、とある鬼の血を傷口に浴びると変異すること
あ、あと一つあったな。
幻想殺しが効くこと。
そのくらいか......
「......おい、そこのお前...」
「?...なんだ」
「情報交換をしよう、俺は戦ったアイツのことを教える。その代わりお前は知り得ることを全て教えろ」
「.........わかった」
悩むような素振りを見せた男だったが、やがて首を縦に降った。
「よし、交渉成立だ」
禰豆子ちゃんのためにも、色々知っとかねえな......。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
その後、情報交換した俺たちは、剣を持った男、冨岡 義勇と別れ、狭霧山へと向かうのだった。
義勇からの情報によれば、彼は鬼殺隊と呼ばれる政府非公認の組織に所属していて、夜な夜な、鬼を狩り続けているんだそうだ。
鬼殺隊ってのは、鬼の始祖、鬼舞辻無惨を殺すためにある組織らしく、隊員の多くは家族や大切な人を殺され、復讐のために入った者が殆どらしい......。
日輪刀っつー特別な刀を用いて鬼のクビ(首だか頸だか知らない)を斬らないと、鬼は殺せないらしい......
義勇が持ってた青い方がそうだって話だ......
そんな鬼殺隊に入る為には
そして育手に認められることが出来なければ、鬼殺隊の最終選別には行けないんだそうだ......。
話を聞いていた炭治郎くんは、鬼にされた妹の禰豆子ちゃんを人間に戻すため、そして...家族を殺した仇を討つために鬼殺隊にはいると言っていた。
それを義勇が自身の育手を紹介してくれた。
その育手に会うため、俺達はこれから狭霧山へと向かう。
禰豆子ちゃんは陽の光には当たれないため、夜中の移動が基本になる。
......生活リズムが狂っちまうけど仕方ないか
これも炭治郎くんと、鬼になっちまった禰豆子ちゃんのため...!!
けど、禰豆子さん...?寝る時に
さっきからお兄さんの視線が凄く怖いのですが......
あははは......。
はぁ、不幸だ......