とある鬼滅の幻想殺し   作:榛猫(筆休め中)

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呼吸法と岩斬

side上条

 

 

一年、炭治郎くんが鱗滝さんの修行を受け始めてそれだけの月日が経った。

 

炭治郎くんは山での体作り、刀の振り方、呼吸法等の事を教わりそれを苦労しながらも習得していった。

 

そして、一年経ったこの日、鱗滝さんに連れられ、新たな修業を言い渡された。

 

二人が小屋を出て言って少し、鱗滝さんだけが戻ってきた。

 

そして俺を見て......。

 

 

「当麻、お前にも次の修業を言い渡す」

 

それは、匙を投げられた俺に、新たな修業の始まりだった。

 

鱗滝さんに着いて歩き、俺も山の中へと入っていく。

 

 

「これからお前には、呼吸法を覚えてもらう」

 

 

「呼吸法...ですか?」

 

それって、確か炭治郎くんが前に話してた、あれだよな?

 

鱗滝さんはそれを聞いて頷き

 

「そうだ、炭治郎には教えたが、お前にはまだだった。刀を使えない時点でこれらを使えるかも怪しかったのでな」

 

なるほど、そういう理由があったのか......けど、それだと疑問が残る。

 

 

「どうして急に、俺に教えてくれる気になったんですか?」

 

すると、鱗滝さんは少し考えた後、話し出す。

 

 

「以前のことを思い出したからだ」

 

 

「以前...?」

 

いったいいつのことだろうか。

 

俺が一人記憶を探っていると......

 

 

「儂が初めてお前たちに会った時のことだ」

 

あぁ、あのお堂の時の事か...!!

 

 

「あの時、お前はその身一つで、鬼を封じ込めていた。末端とはいえ、鬼が手も足も出ないのを儂は初めて見た」

 

まあ、鬼のボス的な奴を一度は殺す寸前までは追い詰めれたし......。

 

「昔、噂で聞いたことがある。隊士の中に、刀を持たず拳と呼吸で鬼と渡り合った奴がいたと」

 

そんな奴が前にいたのか......

 

 

「それを思い出し、お前に呼吸法を教える。並大抵の修業ではないが、着いてこい」

 

フッ...そんなのここに来る前から経験済みだ......

 

 

「......はい!!」

 

そして、俺の鱗滝さんによる呼吸法訓練がはじまった。

 

 

「全集中の呼吸...ですか?」

 

 

「そうだ、そして、十ある水の型を一応教えておく、拳で使えるかはわからんがな」

 

まあ、元々刀を使うこと前提だもんな......

 

 

「体の隅々の細胞まで酸素が行き渡るよう長い呼吸呼吸を意識しろ。身体の自然治癒力を高め、精神の安定化と活性化をもたらす」

 

なるほど、鬼狩りにはこれが必須なのか......。

 

 

「上半身はゆったりと、下半身はどっしりと構える」

 

言われた通りに俺は構えをとる。

 

 

「よし、呼吸!」

 

 

「スウゥゥゥ!! ハアアァァ... カハッ!?」

 

いきなり、腹部に強い衝撃がくる。

 

 

「違う!」

 

くはぁっ...い、いきなり何しやがるこのお面ジジイ......。

 

 

「次、型!!」

 

初めに軽く鱗滝さんに手本を見せてもらい、その型を覚える。

 

 

「こうだ、やってみろ」

 

へへ、こんなの前の師匠達に比べれば大したことない......。

 

俺は見様見真似でその型を真似てみる。

 

しかし再び腹部を襲ういきなりの衝撃。

 

 

「違う!!」

 

 

「えっ...こ、こうですか?」

 

 

「違う!!」

 

 

「こうですか!!」

 

 

「違う!!」

 

その後も何度も喰らい、俺は腹を抑えて蹲るしかなかった......。

 

ぐおぉっ...痛ってぇ......。

 

その日から丸一日、俺は幾度となく鱗滝さんに殴られ続け、呼吸法の訓練に精を出した。

 

 

呼吸法訓練の次は、水と一つになれと無茶振りをされる。

 

そうして連れてこられたのはとある滝。覗くとかなりの高さがある。

 

おいおい、水と一つになれって、ここから飛び降りろってことか...!?

 

いくらなんでそれは無茶g「早く行け」あっ...!?

 

 

うわあああぁぁぁぁあああぁっ...!!!?」

 

いきなり背後から蹴りを入れられ、俺は真っ逆さまに滝壺へと落ちていった

 

次は行水だった。所謂滝に頭から当たるアレだ......。

 

冷たい...というより、勢いよく水が当たり過ぎてそれが痛かった...痛い程度ですむからまだいいんだが......。

 

ちなみに、炭治郎くんはアレで押し負け、溺れかけたらしい......。

 

そんなことを続け、修業を終え小屋に戻り、炭治郎くんに話を聞いた。

 

なんでも、炭治郎くんは鱗滝さんから「もう教えることは何も無い」と言われたらしい。

 

そして、連れて行かれたのは巨大な岩だったそうだ。

 

鱗滝さんは炭治郎くんに、今までの教えたことを全て活かし、その岩を斬れと言ったそうだ。

 

しかも刀を折れば、炭治郎くんの腕も折るという、脅迫付きで......。

 

その話を聞いて、驚いた。無茶がありすぎると......

 

刀は本来、岩を斬るために存在しない。

 

包丁や刃物もそうだ、アレらは固いものを斬る用途には造られていない。

 

そんなのが斬れるのは余程の天災か、化け物喰らいだろう。

 

鱗滝さんは、ひょっとして炭治郎くんを合格させる気がないのだろうか......。

 

それとも、なにか意図があるのか......

 

考えても分からなかったので、炭治郎くんを励ましつつ、一緒に頑張ろうと奮起させておいた。

 

俺もそのうち、それをやることになるのかな......。

 

そう思いながらも寝床についた。

 

 

その半年後、ついに俺は呼吸法を習得することに成功した。

 

尚、炭治郎くんはまだ岩を斬れてはいなかった。

 

 

やっぱ鱗滝さん、炭治郎くん送り出す気無いんじゃなかろうか......。

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