機動戦士ガンダムSEEDASTRAY X INFINITY 作:ichika
noside
エド達がジェーンと交戦する15分ほど前、ただ一人、ストライクで出撃した一夏は、ジャングルを進むに連れて強くなる胸騒ぎを感じていた。
「誰だ・・・、誰なんだ・・・?」
これまで感じたことのないまでの、自身の心を締め付ける様なプレッシャーだったが、恐怖や苛立ちなどの不快感は無く、彼を誘うようなものだった事に、彼は戸惑いを隠せなかったのだ。
「強い奴がいるのか・・・?俺はまだまだ弱いのに、そんな奴と戦えるかよ・・・?」
グローブの中で汗ばむ手で操縦桿を握り締め、彼は言葉に出来ぬ不安を押し隠し、ひたすら感覚が強くなる方へと歩みを進めた。
そして、そこからしばらく進んで行くと、ストライクのレーダーに反応があった。
「来たか・・・!?いや、それにしては数が多すぎるが・・・?」
レーダーに映るのは、まるでどこぞの軍隊よろしく一塊になって行軍しているMS部隊と思しき物と、それとは別に行動している機体が存在している事を彼に告げていた。
ここは早く現場に向かい、彼に纏わりつく妙な感覚の正体を突き止めたい所だったが、下手をすれば両方から攻撃されかねないだけでなく、更に厄介な事になりかねない火種でもあったのだ、此処は慎重に行動する事が賢明であると言えるであろう。
「いや・・・、此処で慎重に動いたとしても、向こうも俺を感じている筈だ・・・、それに、レーダーで捕捉できる距離って事は、もう見つかっていると考えるべき、なんだよなぁ・・・。」
やれやれと言った風に苦笑しながらも、彼は格納庫を出る時に、南米軍が所有するストライクダガーのビームライフルを借りてきて正解だったと思っていた。
彼は狙撃は不得手ながらも、乱射や早撃ちにはそれなりの自信があった、よって、ジャングルの様な限定空間では、彼の手の内にある兵装で十分対抗可能であると言えるのだ。
「よし・・・、ハロ、敵さんの機種を特定しろ、何処の機体か判断してから行動する。」
『リョーカイ、リョーカイ!』
今すぐに出て行くと、こちらから仕掛けたと見なされてしまうと判断したのだろう、一夏は同乗するハロに指示を出し、付近にいる機体の判別を急がせた。
分が悪ければ逃げる、そう判断したとも考えられるが、こんな縁も所縁も無い地で死んでたまるかと言った思いが強いため、彼はそのような選択をしたのだろう。
『カクニン!ダガータイプ、タクサン!!アンノウン1!!』
「正確な数は分かるか・・・?」
『ムリ、ムリ!Nジャマーツヨイ!!』
「弱ったなぁ・・・、だが、一機やそこらじゃないって事なら・・・、連合の大部隊って事なのか・・・!?」
だとすれば、非常にまずい状態に陥ったなと、彼は内心で毒づいた。
単独で飛び出してきたは良いが、目の前には連合の侵攻部隊が、しかもその中には先程から彼にプレッシャーを与え続けている者がいるかもしれないのだ、恐らく生きて帰れる保証は無いに等しい。
「まずったなぁ・・・、こりゃ、またセシリアとシャルにお別れ言わないといけなかったパターンか・・・?」
冗談めかして言っているが、内心は最早気が滅入りそうになっていた。
なにせ、折角最愛の人達と再会できたのに、自分の不手際でまたさようならとは悪いジョークにもなりはしないのだ、彼は乾いた笑みを浮かべながらも、一際強く操縦桿を握り締めた。
だが、それと同時に彼の耳に爆音が届いた。
「なんだ・・・!?見つかったか!?」
まさか自分に向けての攻撃かと、彼は木々の間から様子を窺った。
良くは見えなかったが、その先では、無数のダガーLが何かに向けて攻撃を仕掛けていた。
「俺に向けてるんじゃないのか・・・!?一体誰に攻撃を・・・!?」
身を隠すのをやめ、彼は木々をかき分け、開けた場所へと機体を出した。
そこには、攻撃を仕掛ける数十機のダガーLと、その攻撃を躱しながらも反撃を行う橙色の機体がいた。
『新手か・・・!?』
『あれはヘリオポリスの試作MSのストライク・・・!?』
Nジャマーの影響か、混線した通信からはダガーL部隊と思しき隊員達からの困惑と歓喜の声が次々と聞こえてきた。
それもその筈だ、ストライクは試作機とは言えど、元は大西洋連邦が開発した最初期MSだ、交戦の最中で現れれば援軍とでも思いたくなるだろう。
だが、一夏の意識は、ダガーLには向いていなかった。
彼の目は、たった一機でソードストライカーが主であるが、他にも多種あるストライカーを装備したダガーL部隊と交戦する、モノアイの機体に向けられていた。
そう、その機体からは、彼が強く感じていたプレッシャーが更に強く発せられていたのだから・・・。
sideout
noside
「誰だ・・・?誰が、俺を見ているんだ・・・!?」
試作型のMSであるザク量産試作型のコックピットで、パイロットである青年は奇妙な感覚に惑わされていた。
この南米に降り立って、いや、南米に来る前から感じていた感覚が、彼に纏わりついて離れることが無かったのだ。
折角の実地試験であるのに、パイロットである自分がこの調子ではこの試作機の正確なデータが取れないではないかと、彼は頭を振り、その感覚を振り払おうとしていた。
だが、その感触は刻一刻と強くなってゆき、遂には操縦桿を握る彼の手を震えさせるまでに至った。
「なんだ・・・!?この感覚は・・・!?」
正体を確かめようとしたのか、声を張り上げて叫んだ瞬間、ザクのコックピットにアラートが鳴り響いた。
それに意識を引き戻された彼は、弾かれた様にレーダーを確認すると、そこには彼の機体が今いるポイントに向けて接近してくる強い反応が有った。
「この数は大部隊相当じゃないか・・・?何故こんな所に・・・!?」
驚愕する間も無く、彼がいる方向の反対側のジャングルから次々と連合のMS,ダガーLがその姿を現した。
一応は環境の事を考え、ソードストライカーやドッペルホルンと言った火力をピンポイントで与える事が出来る装備をした機体が多く見受けられたが、中にはエールストライカーやランチャーストライカーと言った、周囲の被害関係なしに攻める為の装備も見受けられたため、南米を攻め落とすための侵攻部隊である事は明らかだった。
『なんだあの機体は・・・!?何処の所属だ!?』
『モノアイ・・・、ザフトのMSか!?』
「くっ・・・、連合のMS部隊とは、厄介な事になったな・・・。」
データ測定用の飛行艇との間で開いていた通信が、Nジャマーの影響で混線してしまったのか、敵機のパイロット達の困惑と敵意が彼に伝わってきた。
あまり良くない状況に歯噛みしながらも、彼は機体の右背面からトマホークを引き抜きながらも構えた。
この機体は試作機であるため、無暗に交戦すれば敵に余計なデータを渡してしまう為に、交戦だけは避けたい所ではあるのだが、連合がそれを許してくれるわけも無いだろう。
それに、こちらから戦闘を仕掛けたとなれば、彼がザフトの立場を悪くしてしまう事にも変わりはないために、攻撃をされるまでは攻撃を仕掛けるつもりは無かった。
『コーディネィターめ・・・!ヤキンで散った仲間の仇だ!!死ね!!』
そんな最中、一機のダガーLが背中のドッペルホルンを彼の機体に向け、攻撃態勢に入っていた。
「くっ・・・!もう戦争は終わったのに・・・!!お前達は何時までこだわる気なんだ!!」
通信から聞こえてきたコーディネィター蔑視の言葉よりも、戦争でやられた仲間の仇と言う言葉に、彼はやる瀬の無い憤りと、僅かな怒りを覚えた。
戦争は起こってしまった事は、仕方が無かった事であるし、もう終わった事であるのだ、なのに何故、過去に囚われたまま戦い、敵が憎いと言うだけで戦いを続けようとする姿勢が、彼には許しがたい物だった。
「あんな醜い事を、此処でも繰り返すつもりなのかっ!!」
彼の言葉への返答のつもりか、ドッペルホルンの砲弾が撃ちだされた。
彼はその場から動く事無く手持ちのシールドで防ぎながらもそのダガーLに向けて背面のレールガンを展開、脚部を狙って撃ち掛けた。
その弾丸は狙い違わず着弾し、ダガーは地に倒れ伏した。
『ゴードン!!このっ、宇宙人がぁぁ!!』
僚機がやられた事で交戦の意志アリと見做したのだろう、他のダガーLがシュベルト・ゲベールを抜刀、ザクに受けて切りかかってゆく。
「くそっ・・・、味方がやられても攻めに転じるか、改めて連合の攻め手の嫌な部分を見せられたな!!」
切りかかってくるダガーLをブレードトマホークで切り裂きながらも、援護として浴びせかけられる弾丸を回避するために機体を動かした。
敵を葬るためならば味方が倒れてもそれを踏み越えて敵を攻める、兵法としては間違ってはいないが、彼にとっては、人間を捨て駒扱いするその戦法が許しがたい物だった。
交戦を開始した彼の耳に、新たな機体が接近した来たと言う事を告げるアラートが届いた。
「なに・・・!?新手か・・・!?」
その反応は連合軍の部隊も掴んでいたらしく、全機がその方向へと目を向けていた。
そこには、灰色のバックパックを背負うトリコロールの機体が、戦況を窺うかのようにその姿を現していた。
「あれは・・・!」
『あれはヘリオポリスの試作MSのストライク・・・!?』
同じ連合製の機体に乗っているとは言えど、どうやら行動を共にしていなかったのか、連合の兵達の間にも動揺が広がっていた。
だが、彼にはそんな事は関係が無かった。
何故なら、気が付いてしまったからだ、ずっと自分に纏わりついて離れなかった、奇妙な感覚を・・・。
『お前か・・・!?』
「お前なのか・・・!?」
そのストライクのパイロットから発せられた言葉に、彼も反応した。
間違いない、自分達は互いを呼び合っていたのだ、どういう事かは全く持って分からないのだが、各々の中にある何かが共鳴し合っている事だけは分かった。
ストライクは彼が乗るザク目掛け、スラスターを吹かして突っ込んでくる。
彼もそれに答える様にシールドを構え、ストライクのシールドとぶつけ合った。
「『俺を呼んでいたのはっ!!』」
互いのシールドをぶつけ合いながらも、全く同じ言葉を全く同じタイミングで叫んだ二人は、ほぼ同時に映像回線を開いた。
「こちらはザフト兵器設計局ヴェルヌ所属、コートニー・ヒエロニムス!そちらの官制名を聞かせろ!!」
ザクに乗るパイロット、コートニーはストライクのパイロットに向けて叫ぶ。
敵なら敵でも構わないが、これほどまでに自分に付き纏うプレッシャーを放つ相手がどんな者か知りたくなったのだろう。
『こちらはストライク、織斑一夏だ、今は訳合って南米軍と行動を共にしているが、連合軍じゃない事だけは保証できるぜ!』
パイロットと思しき青年が通信機越しにヘルメットを脱ぎ捨て、その艶やかな黒髪と端正な顔を晒しながらも連合の所属ではない事を告げていた。
『お前の感覚に釣られて来てみれば、連合に囲まれちまったんだよ、この状況でお前と戦う気はない!』
「連合の所属でないと言うのなら、その根拠を示して欲しい物だ!そうでなければ、俺も信用できない!」
シールドをぶつけているだけであるため、何時でも攻撃できる事は明確なのだが、一夏と名乗ったストライクのパイロットは、今の状況を考慮してかコートニーへの攻撃を行おうとはしなかった。
だが、それも自分を油断させるためのデコイだと疑った彼は、論より証拠とばかりに何かしら信用できる証を示せと叫んだ。
幾らこの状況があまり歓迎できたものではないにしても、たった今会ったばかりの、それも互いに何かしらの感覚がある中では、まずはそれを信じられなくなるのも致し方ないのであろう。
『なら、まずは連合を蹴散らすぞ!話はそれからだ!!』
そう言いながらも、ストライクは拮抗状態から離れ、後退しながらも手近なダガーLの頭部を撃ち抜き、その流れでビームライフルを捨て、アーマーシュナイダーを引き抜き、シュベルト・ゲベールを構えたダガーLの肩部に突き刺した。
『な・・・!?なぜだぁぁ・・・!?』
『て、敵だったのか・・・!?しまったぁぁ・・・!!』
まさかの連合製のMS、それも試作機が敵だとは考え付かなかったのだろう、兵士達の間では瞬く間に動揺の波が広がって行った。
「良い腕をしている!!ピンポイントで敵を無効化するとはな!!」
ストライクの動きの無駄の少なさに驚嘆しながらも、コートニーは向かってくるダガーLをブレードトマホークで切り裂き、レールガンでの牽制も行っていた。
『まだまださ、俺は、MSに乗り始めて半年も経ってないんだ!』
倒れ伏したダガーLからシュベルト・ゲベールを奪いつつ、一夏はI.W.S.P.の推力をフルに使って飛翔、上空からガトリング砲を撃ち掛け、怯んだ敵機をシュベルト・ゲベールで切り裂いた。
どれも極力コックピットが避けられてり、乗り手の技量の高さが窺う事が出来た。
「冗談を言ってくれる!シャレになってないぞ!!」
ストライクが邪魔だとばかりに投げ捨てたビームライフルを拾いながらも、コートニーは援護砲撃を行う砲撃機の脚部や腕部を狙い、射撃が出来ない様に攻撃を加えていく。
『そっちも流石だな、攻撃できる機体を少なくしていく、それには完全な破壊は必要ないってか?』
「そうだ、こっちの方が合理的だ、障害物も増えて戦いやすい!!」
『違いない!!俺のストライクも廃材利用できるってもんだ!!』
背中合わせになりながらも、二人は周囲の敵機の数を把握するために目を凝らし、どういう風に戦うかなどを瞬時に考案、それを共有していた。
その手際は正に、長年バディを組んでいないと出来ないほどの物であり、この二人が今しがた出会ったばかりである事が嘘としか思えぬ程だった。
先程の攻撃で10機は沈黙させる事が出来たらしく、ちょうど良い威嚇になったのだろう、迂闊に責められないとばかりに、ダガーL達は二機から距離を取り、出方を窺う様に得物を構えながらも及び腰になっていた。
『で?どうする?俺が向いてる方の敵は請け持つけど、そっちは任せていいんだな?』
「会ってまだ10分経ってない奴の事を信じろって?バカも休み休み言え。」
『そう言いながらやらせる気満々だろ?分かるさ。』
自分の心を読むなと返したくなったコートニーだったが、苦笑するだけに留めて前を向く事にしたようだ。
今、この場で信じられるのは己の判断のみ、よって、敵対しない確率の方が大きくなったストライクのパイロットならば、自分の背を任せられると判断した様だ。
「分かっているのなら聞くな、行くぞ!」
『応とも!!』
互いの背を護る様に、二機はダガー部隊に向けて飛び出して行く。
自分達よりも練度が高い敵機が迫ってきた事に恐れをなしたのか、ダガーL の部隊は浮足立ち、攻撃が彼等を掠める事はなかった。
そして、激しい銃撃音や金属を切り裂くような音が断続的に続いた後、それは終わった・・・。
sideout
side一夏
「ざっとこんなもんか・・・?」
『そうだな、周辺に反応はない、終わった様だ。』
戦闘が終了した後、俺はストライクのコックピットで大きくタメ息を吐き、目の前に立つ機体に乗るコートニー・ヒエロニムスとかいう奴とコンタクトを取っていた。
あの機体はザフトの新型である事はこの際置いといて、俺が何よりも驚いたのが彼自身のMS操縦テクニックだった。
ミナやサーペント・テールの叢雲 劾程じゃないにしろ、スーパーエース級の腕前を持っていた、それこそ、純粋な操縦技術じゃ俺を遥かに上回るほどの、な・・・。
『それはそうと、織斑一夏、お前は南米軍と行動を共にしているとは言っていたが、本当は何処の所属だ?ザフトじゃないのは、分かっているがな。』
おっと、流石に非常時だったから共闘していただけだったのかよ、コイツはまともにやり合ったらまず勝てんだろうな・・・、どうしたものか・・・。
「さぁな、今はしがない護衛兵さ、この南米にいる間は、な?」
『答えないか・・・、力尽くで聞いた方が良かったのか?』
はぐらかした俺が悪いんだけどさ、流石にトマホークをこっちに向けるのは止めないか?
そんな事されたら戦う以外に道が無くなっちまうだろうが。
『それに、この機体を見られたからには、それ相応の対処をしなければいけないんだ、悪く思うな。』
「待てって!俺の話を聞け!!」
振り下ろされるトマホークを、咄嗟に引き抜いた対艦刀で何とか受け止め、拮抗状態を作り出した。
しっかし、なんて機体出力だ、完全にストライクを上回ってやがる・・・!これは、あまり歓迎できた差じゃないな・・・!!
『剣を抜いたな!そのストライクに装備しているストライカーのデータが欲しいんだ、一夏、少し付き合ってもらおうか!!』
ウソ吐け、そんな後付の理由なんていらねぇ、お前の心が伝わってきてるんだからなぁ!!
相手が戦うつもりなら俺も受けて立たねば男が廃る、やってやるさ!!
「なら、その機体のデータを見返りに貰おう!それで御相子だ!いいな!!」
刃を交える意志が双方にあると見受けると、コートニーは機体を巧みに操り、俺のストライクに攻撃を仕掛ける。
上段からの攻撃を避け、カウンター気味に繰り出した対艦刀の一撃はシールドで受けられ、逆にレールガンの銃口が突き付けられた。
I.W.S.P. のスラスターを強引に吹かし、発射される直前に拮抗状態から抜け出し、何とか直撃だけは避ける事が出来た。
「(なんて奴だ、射撃も格闘も巧い!!これは・・・、面白い・・・!!)」
経験も技量も、圧倒的とまではいかないが彼の方が上だ、今の俺ではまず勝てない相手と見て良いだろう。
だが、そんな事は今の俺にはどうでも良かった。
この世界に来て初めてかもしれないほどの心の昂りに、俺は完全に酔いしれていた。
戦いを忌避していた筈だったのに、俺は戦いのためにあるモノに関わっていた。
それは俺がこういう事に向いている証拠でしかないと、虐殺者である事を戒めるためだと感じていた。
だが、今の俺はどうだ、滅多に会う事のない程の強敵との戦いに酔いしれている、楽しんでいるじゃないか・・・?
熱くなる思考の中にある冷静な俺が、こういうのはやめたいと思っていたんじゃないのか?と問いかけてくるが、今の俺にはブレーキにもなりはしなかった。
どうせ、後で思い出して自己嫌悪するんだ、だからこそ、今はこの胸の高鳴りに任せて戦うとしよう。
「お返しだ!!」
上昇し、上から彼の機体めがけてレールガンを発射するが、彼は転がっていたダガーLの残骸を蹴り上げ、盾の代わりにして弾丸を相殺した。
レールガンの弾丸に貫かれたダガーLが爆散し、爆煙が一瞬俺達の視界を遮るが、この程度で俺達が止まる筈がなかった。
フットペダルを強引に踏み込み、操縦桿を押し込みながら急降下し、取り回しの悪いコンバインドシールドを棄て、両手に対艦刀を保持し、黒煙を切り裂く様に出てきたモノアイの機体と切り結んだ。
火花が散り、俺達の機体を照らしてゆく中で、俺達は好戦的な笑みを浮かべながらもこう思っていただろう。
もっと戦おうぜ、と・・・。
sideout
はいどーもです
この小説の最重要人物の一人、コートニー・ヒエロニムスが登場いたしました
今回のように、彼は一夏と特に関わっていくことになるでしょう。
それでは次回予告
ジャングルで繰り広げられる戦闘、それと時を同じくして、破壊の陰謀が蠢きつつあった。
次回機動戦士ガンダムSEEDASTRAY X INFINITY
青天の霹靂
お楽しみに