機動戦士ガンダムSEEDASTRAY X INFINITY   作:ichika

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S

noside

 

『こちらブリッジ、各機発進準備願います、模擬戦を開始します。』

 

ナスカ級試験監視艦の格納庫に待機してあったそれぞれの機体のパイロット達は、それぞれのコックピットに届くオペレーターの通信にそれぞれ返し始める。

 

「こちらコートニー・ヒエロニムス、カオス了解、これより発進する。」

 

「こちらシン・アスカ、インパルス了解、何時でも行けます!」

 

コートニーとシンは己が機体の中でオペレーターに返しつつ、機体に火を入れていた。

 

これから始まるのは、ザフトの最新鋭機二機と、アメノミハシラ最新鋭機二機による模擬戦だ。

艦橋で見守る観測員や、パイロット詰め所でその様子を窺うMSパイロット達にも緊張している様な色が窺えた。

 

パイロット達は誰が勝つか、どの組が勝つかを予想して賭けをしている為、自分が掛けた金が消えるか増えるかで気をもんでいるのかも知れないが・・・。

 

そんな彼等の思惑に気付いていながらも意に介さないのが、今から戦いに出る者達だ。

 

「シン、俺が先に出る、俺とお前で組むぞ。」

 

「はい!」

 

カオスのコックピットで発進準備を整えたコートニーは、今回のバディであるインパルスのシンに通信を入れた。

 

観測員の代表であるベルナデットに一夏がタッグマッチを申請したところ、所属が同じペアならば許可するという旨であったため、結局はザフトVSアメノミハシラの構図が出来上がった訳だ。

 

この方式は、ザフト側からすれば新型機の連携の質を確かめる事が出来る上に、アメノミハシラの新型機の性能と、その連携を見れるという具合なのだ、許可しない訳にはいかなかった。

 

無論、パイロット達はその思惑がある事ぐらい気付いていたが、それぞれの腕を知る良い機会だとでも感じたのだろう、何も言わずに指示に従っていた。

 

今回の運用艦がナスカ級と言う事もあり、インパルスはMS形態に合体している状態で発進する手筈になっていた。

 

「コートニー・ヒエロニムス、カオス、出るぞ!」

 

「シン・アスカ、インパルス、行きます!!」

 

そして、気合十分と言わんばかりに、コートニーのカオスとシンのインパルスが先じて飛び出して行く。

 

漆黒の空間に飛び出るや、PSをオンにしたモスグリーンとトリコロールの機体が宇宙で踊った。

 

モスグリーンの機体、カオスは背面に二機のガンバレルの様なポッドを背負い、胸部には中型のビーム砲が装備され、爪先にはクローの様な物も確認できた。

 

トリコロールの機体、インパルスは、見てくれだけならばストライクと酷似している姿をしており、今回は高機動型シルエットのフォースを装備して出撃していた。

 

カオスの動きは一見して腕の良いパイロットが操っていると分かる程に滑らかであり、まさに優雅とでも評するべき機動をしていた。

 

そして、インパルスの動きはまだまだ固い部分が多々見受けられ、パイロットの経験の浅さを証明している様にも見える。

 

「シン、硬くなるな、訓練を思い出せ、今回は実弾を使用するが、お前の相手は相当の手練れだ、安心して戦え。」

 

「は、はい!」

 

まだ新兵に毛が生えた程度でしかないシンを安心させる様に、コートニーはまだまだお前ではかなわないと言う様に釘を刺していた。

 

確かに、最新鋭機のテストパイロットに選ばれる位の力量を持つシンだが、開戦前よりテストパイロットを務めるコートニーや、アメノミハシラトップエースの一夏やセシリア程の腕を持っている訳では無い。

 

故に、少しの油断が大きな事故に繋がりかねないのだ。

 

シンもそれは重々承知しているため、逆に力んでしまっているのだ。

 

「セシリア・オルコット、デュエルグレイシア、参ります!!」

 

そんな彼等の前に、アメノミハシラの大幹部、セシリア・オルコットが駆る蒼の機体、デュエルグレイシアが姿を現した。

 

追加装甲を固定装備したその機体は、腕部に大型の実体ソードが装着され、腰部と肩部に四基のソードドラグーンが装備されていた。

 

「あれが、デュエルグレイシア・・・。」

 

「まるで、ドレッドノートじゃないか・・・、テストパイロットだった俺への挑戦状か?」

 

その機体を見たシンは、自分達のザフトMSとの違いに困惑し、コートニーは自分が嘗て搭乗した核MSの存在を思い出して苦笑していた。

 

しかし、そんな彼も気付かないだろう、セシリアがドレッドノートとそのパイロットに深く関わっていたという事に・・・。

 

「ふふっ、私目当てではありませんわよね、コートニーさん?貴方のお目当ては、あの御方ですわ。」

 

そんな彼の想いを知ってか知らずか、セシリアは悪戯っ子のような笑みを浮かべ、MSで器用に恭しくお辞儀をさせた。

 

その姿はまるで、主の降臨を迎える臣下の様でもあった。

 

ナスカ級試験艦より、この試験に参加する最後の一機、アメノミハシラの最高幹部が乗る白の機体が姿を現した。

 

フレームこそストライクとは全く変わらないが、肩部に追加されたスラスターや、直線化された頭部ブレードアンテナ、腰部に装備される拳銃や、脚部に装備されているスラスター兼用ラックなど、様々な変更点が見受けられた。

 

そして何よりも、ストライクを象徴する背面のバックパックも、新型が用意されていた。

 

「あれが・・・!!」

 

シンがその姿に驚愕し

 

「一夏の機体・・・!!」

 

コートニーが驚嘆する。

 

その白亜の機体は、アメノミハシラの未来を象徴する機体だった。

 

セシリア達の機体から少し離れた場所に、その機体は制止した。

 

「待たせたな、これより、模擬戦を開始する、データ計測を開始してくれ。」

 

『了解しました、計測を開始します。』

 

一夏がオペレーターに通信を入れると、各機のモニターにMISSIONSTARTの文字が躍った。

 

その瞬間、カオスとグレイシアが真っ先に動き、それにワンテンポ遅れる様にインパルスがグレイシアを追って動いた。

 

「シンさん、貴方は私がお相手致しますわ、貴方の御力、見せて下さいな!」

 

シンを試すつもりなのか、セシリアは最初からソードドラグーンを四基とも展開、インパルスに突貫させる。

 

しかし、その軌道は敢えて読み易いポイントを攻めている。

少々手加減しているのだろう。

 

「負けませんよっ・・・!!俺だって赤なんだ!!」

 

それに気付いていながらも、シンはインパルスの推力を活かしてソードドラグーンを回避し、反撃のタイミングを見計らってビームライフルを撃ち掛ける。

 

「まぁ、私のドラグーンの中でも反撃する隙を見付けますとは・・・、これは、見縊っていた無礼を詫び、本気でお相手する以外ありませんわね!」

 

クロイツ・ルゼルのソードモードで撃ち掛けられたビームを払いつつ、セシリアはシンのポテンシャルに歓喜、自分の本気をぶつけても良い相手だと判断した様だ、ドラグーンの挙動を変え、一夏やシャルロットなど、自分の仲間達にしか見せない本気のフォーメーションでインパルスを攻め立てる。

 

「動きが・・・!?なんだっ・・・!?」

 

ソードドラグーンの動きががらりと変わった事に驚愕したのか、シンは悲鳴をあげつつも必死にインパルスを駆った。

 

「セシリアの奴、本気になりやがったな、シンに未来を見たみたいだな。」

 

「あぁ、恐ろしいドラグーンの動きだ、だが、今は・・・。」

 

「あぁ、俺もお前しか見えてないさ、コートニー!!」

 

そんなバディの様子を気にしつつも、この二人には、互いのライバルの事しか目が向いていなかった。

 

「行くぜハロ!スペリオルのスロットルを完全開放していくぜ!!」

 

『ガッテンテン!!』

 

コックピットに増設された専用の台座に収まったハロに声を掛けつつ、彼は操縦桿を動かし、腰部ホルスターに装備されていたピストルタイプのビームライフルを引き抜き、右手に保持する。

 

それに呼応し、コートニーもまた、カオスのビームライフルを白の機体へ向ける。

 

「織斑一夏、ストライクスペリオル、行くぜ!!」

 

「コートニー・ヒエロニムス、カオス、迎え撃つ!!」

 

新たな機体の名を叫び、一夏は最高のライバル目掛けて突き進む。

 

カオスもそれに応じて突き進み、相手にビームを撃ち掛け、紙一重で撃ち掛けられるそれを全て回避、一瞬交錯した後に反転する。

 

AS-GAT-X105 ストライクS≪スペリオル≫

アメノミハシラの最高幹部、織斑一夏の為に造られた、アメノミハシラ最強のMSである。

スペリオルとは、極めて優秀なと言う意味を持つ。

 

元々運動性や拡張性に優れていたストライクを、一夏が近接格闘戦を重視した仕様へと変更した機体であり、駆動系統の大幅な改良や、OSの反応速度の上昇を念頭に開発された。

 

ストライク+I.W.S.P.の純正進化とも呼べる機体であり、そのスペックはゴールドフレーム天ミナを上回るスペックを誇っている。

 

その背面に装備されるストライカーの名は、神鳥の名を持つ、ガルーダストライカー。

 

I.W.S.P.最大の欠陥だった重量と実体兵装に偏った武装類を徹底的に改善し、スラスターの性能の強化を図った結果、旧式機の改修型とは言え、C.E.73年の最新鋭機に匹敵する性能を有するに至っている。

 

武装は龍殺しの異名を持つ、小型化されたレーザー対艦刀≪アスカロン≫二振り、中型ビームキャノン、そして、115mレールガン≪アポロニアス≫が装備されており、対PS装甲機に対しても十分な脅威になりうる武装類で身を固めているのだ。

 

「連射力が高いな・・・!ビームピストルとは考え付かなかった!!」

 

撃ち掛けられるビームの雨霰を回避しつつ、コートニーはカオスのライフルをストライクSに向けて撃ち掛ける。

 

しかし、ストライクSはそれを鮮やかな身の熟しで回避し、その高い推力で距離を詰めて行く。

 

「早い・・・!これまでとは比べ物にならないだと・・・!?」

 

「そこだっ!!」

 

ストライクSの機動性と加速性を遺憾なく発揮する一夏の技量に舌を巻きつつ、コートニーはカオスの機動性で回り込まれない様に機体を動かす。

 

だが、その動きを予想し、更に上回る動きで回り込もうとするストライクSの姿に、彼の背には冷たい汗が伝う。

 

以前より、織斑一夏と言う男は腕の良い、最高クラスのパイロットである事は知っていた。

旧式機にも関わらず、新型テスト機に乗り込む自分に迫る程の技量を持つのだ、只者では無いと常々感じていた事に代わりは無い。

 

だが、彼がもし、自分に見合った最新鋭機を与えられればどうなるか、それは考慮した事はあまり無い。

 

目の前に迫る、ストライクの皮を被ったフリーダムの様な機体が、織斑一夏と言う最高のパイロットによって完璧に操られている。

 

それが意味するところは・・・。

 

「(まだ、一番得意な間合い・・・、対艦刀を使っていないのに、なんだこのキレは・・・!?恐ろしいな!)」

 

交錯する一瞬を狙って、ビームを発生させた脚部クローで蹴りつけるが、白の機体は一瞬で身を沈めて回避し、すれ違った瞬間に、左足に追加されたスラスター兼用ラックからビームナイフを引き抜き、カオス目掛けて突き付けてくる。

 

「くっ・・・!?」

 

「ちぃっ!!」

 

なんとか機体を逸らす事で回避したが、掠ってしまったようだ、機体に小さな傷が着く。

 

「ビームナイフか・・・!?アーマーシュナイダーの代わりにしては、大層なモノを装備している・・・!!」

 

「ビームクローとかアリかよ・・・!だが、イージスで慣れてるんでね、見切ってるぜ!」

 

機体を急反転させながらも、カオスはストライクSに銃口を向けるが、それよりも早く反転したストライクSが投擲したビームナイフが、ビームライフルを貫いていた。

 

「なっ・・・!?この反応速度は・・・!?」

 

ビームライフルを爆発する寸前に投げ捨てつつビームサーベルを抜刀し、ストライクSを睨む。

 

さてどうしたモノか、生半可な戦法では間違いなく勝利は掴めない。

しかし、正攻法で行っても勝てる見込みは少ない、そう思わせる程に一夏と機体の相性が優れていたのだ。

 

だが、そんな困惑以上に、コートニーはこれまでに感じた事の無いほどの高揚と、目の前に佇む最高を打ち負かしたいという衝動に駆られる。

 

自分は正規パイロットでは無い、だが、男として退く訳には行かないのだ。

 

「行くぞ、一夏!!これを受けてみろ!!」

 

ならば、自分の機体を信じ、出来る事の全てを相手にぶつける、それが最良手だと考えたか、彼はカオスの背面に装備される二基の機動兵装ポッドを展開、ビームとミサイルを多角的に撃ち掛ける。

 

「ドラグーンだって・・・!?聞いてねぇぜ・・・!」

 

機体を捻り、ビームの直撃を回避し、ミサイルをビームピストルで撃ち抜いて爆散させる。

 

その挙動を一瞬でやってのけた一夏の表情には、野獣のように好戦的な笑みが浮かび、瞳は闘志でギラついていた。

 

「良いぜ・・・!俺も本気だ!!」

 

ビームピストルをホルスターへと格納し、彼はガルーダストライカーより対艦刀≪アスカロン≫を二本とも抜刀、切っ先をカオスに向けて構える。

 

「行くぜ、コートニー!!」

 

「こい!一夏っ!!」

 

二機は互いに申し合わせたかのように一気に加速、相手目掛けて得物を振るった。

 

対艦刀の斬撃をシールドで受け流し、ビームサーベルを横薙ぎするが、ストライクSは左腕に装備していたスモールシールドで受け止め、そのまま滑らせるように間合いを更に詰める。

 

しかし、この程度の斬撃の受け合い避け合いなど、既に何度も経験している二人にはまだまだウォーミングアップに過ぎない。

一瞬の拮抗状態から瞬時に離れた二機は、それぞれに装備されている大型火器の使用に踏み切る。

 

ストライクSはガルーダストライカーに装備される中型ビームキャノンを、カオスは胸部に装備されるカリドゥス改複相ビーム砲を撃ち掛ける。

 

全く同じタイミングで撃ちだされたビームの奔流は互いにぶつかり合い、その威力を相殺した。

 

「良いぜ・・・!良いぜコートニー!もっと行くぜ!!」

 

「望むところだ、一夏っ!!」

 

ゾクゾクさせるようなその戦いに酔いしれたか、一夏とコートニーのギアはどんどん加速してゆく。

 

二年前の南米から、何も変わらない。

ただ、目の前にいる最強と戦うだけだと。

 

sideout

 

side一夏

 

「ふぅ・・・、かなり燃えたな、オーブの時以上だ。」

 

それから十分後、模擬戦を終えた俺達はナスカ級試験艦の休憩ルームでパイロットスーツの胸元をはだけて熱を逃がしつつ、シャルとリーカから渡されたドリンクを飲んで一息入れていた。

 

良い感じに高揚したまま、俺は先程の戦闘で得たデータに目を通す。

 

「いやぁ~!凄かったなぁ一夏ぁ!ストライクS!ザフトMS以上じゃねぇか!」

 

「落ち着け野次馬バカ、だが、俺が見てきたMSの中でも最高峰だな。」

 

熱くなるジェスを宥める様に押さえながらも、カイトは俺の機体に最大の賛辞をくれた、

 

その言葉、二年かけて造り上げた甲斐があるってもんだ。

 

「二年かけた、俺達の旗手さ、最高なのは当然さ。」

 

「お前らしくも無い、最高だなんて言葉、初めて聞いたぞ。」

 

俺の前の長椅子に腰掛けながらも、コートニーは何処か苦笑するように話しかけてくる。

 

だが、さきほどの戦闘の熱がまだ残っているのか、彼は何処か熱っぽい言葉で伝わって来た。

 

「AS-GAT-X105・・・、完全にストライクの皮を被ったフリーダムじゃないか、火力に機動力、I.W.S.P.を遥かに上回っている、バッテリー機で、だ。」

 

「凄いですね・・・、インパルスよりも、上の機体・・・。」

 

コートニーの説明を聞いていたシンは、何処か驚愕した様な表情で固まってしまっていた。

 

俺はフリーダムと言う機体、キラ・ヤマトという歌姫の騎士団のトップエースが駆ったその機体の動きを実際に見た事は無いが、ザフト製ガンダムの建造に多く携わってきたコートニーならば知っていてもおかしくは無いか。

 

「シン、セシリアのデュエルグレイシアはどうだった?」

 

そう言えば、シンはセシリアと戦っていたんだよな。

 

「はい・・・!あんな凄い動き、見た事ありません!全く見えませんでした!!」

 

「ですが、私のドラグーンを見事に回避されていましたわ、高機動型のシルエットとは言え、見所がありましたわ。」

 

興奮気味に話すシンと、歳の離れた弟を見る様な表情を浮かべるセシリアから、その戦いがかなり身になる者だったと推察できる。

 

最初の内にセシリアクラスのドラグーン使いと刃を交えておけば、後々出てくるドラグーンにも対処できる目を養えるだろう。

 

「でも、あんなハイスペックな機体、何処で造ったのかしら?そこをお聞かせ願いたいわね?」

 

「あれ?何時こっち来たの?ベル?」

 

何時の間に来たのだろうか、ベルが俺とセシリアとシャルを見て尋ねてくる。

なるほど、そろそろ誤魔化せなくなってきたと・・・。

 

「二年前、南米では状況が状況だったから深くは聞かなかった、だけど、今こんな力を見せられちゃ、聞いておかなくちゃ、私の首が飛ぶわ、色んな意味でね?」

 

なるほど・・・、プラント本国の思惑もあるって事か。

だが、俺をここに招いたのは、恐らくコートニーでは無く、プラントの上層部だろうと推察できる、此処に来るにあたってコートニーにも確認を取っている事だ、確証は高いだろう。

 

だが、俺も死ぬに死ねない身だ、帰るまで身分は隠し通させてもらおう。

 

「生憎、等価交換で何かがある訳でもないのに情報を出す訳にもいかんな、そうだな・・・、ここに居るメンバー全員の呑み代出してくれるなら考える。」

 

「接待しろってこと・・・?嫌味な男ね・・・。」

 

とは言え、シンを除いたここのメンバーは俺の正体知っている訳だし、まぁ、バレるリスクはあるわな。

 

しかし、彼女を味方に引き込んでおくと色々便利なのは確かだな・・・。

さぁて、どう動くか・・・。

 

「あれ?ベルって一夏の所属知らないのか?知ってるものだとばっかり・・・。」

 

「ジェス?貴方も知ってるのね・・・?って、護衛してもらうぐらいだからそうよね・・・。」

 

ジェスめ・・・、余計な事を口走る・・・。

 

この調子じゃ、下手したら誰かが口走るのも時間の問題だな・・・。

 

「しょうがねぇな・・・、プラントで一番いい酒を出す店に連れて行ってくれ、そこでここに居る奴以外誰も寄せ付けない事を条件に、インタビュー形式で応じよう、どうだ?」

 

これなら彼女の顔も立てられるし、その気になれば酔い潰してトンズラする事も出来るし、尚且つジェスと彼女を色々させてやる事も出来る。

 

我ながら、いやらしい作戦だよ。

 

「うぅ・・・、分かったわよ・・・!はぁ、今月の給料が・・・。」

 

情報を集めたいからか、それとも上からの圧力が凄まじいからなのか、彼女は喜びと悲哀でごっちゃになった様な笑みを見せて肩を落とした。

 

『ゴチになります!!』

 

「「えっ!?」」

 

リーカとシンを除いた全員がベルに向かって合掌し。リーカとシンはマジかよ的な顔で驚いていた。

 

ここに居る全員が本気で飲んだら、そりゃ恐ろしい金額になるわな。

ま、俺の情報を聞き出そうと思ったら、それに見合った額の報酬を用意してもらわないとな。

 

「はぁ・・・、交際費だけで大丈夫かしら・・・、局もあんまり出してくれないのよねぇ・・・。」

 

ご愁傷様。

 

ま、アーモリー・ワンに来て以来禁酒させられてるんだ、せめて息抜きは必要だからな。

 

さて、俺はこのまま進んで行こう。

愛する人たちと、何処までも・・・。

 

sideout




次回予告

音も無く忍び寄る影、それは新たな波乱の幕開けとなるのか・・・。

次回機動戦士ガンダムSEEDASTRAYXINFINITY

陰謀の陰

お楽しみに
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