深海棲艦は考える   作:ミクス

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今日から卒業テストや。
勉強だるい…ゲームしたい…。

ほ 「頑張らないとダメなんだぞ!」

やる気でないからしょうがないじゃん?

ほ「……。」

ああほっぽちゃん。そんな目で見ないでくれゾクゾクしちゃうだろ?
うん?誰だ私の肩に手を置いたのは?

港「^^」

あっ港湾さん違うんです。私のせいではないんです!

港「ちょっとあっちでお話ししましょうか。」

え、ちょっ、あああぁぁあああぁぁ…………。

この後むちゃくちゃ勉強しました。
生物むずいよぉ…。


不味い物は食べたく無い

私の訓練が終了した翌日、朝日が出るとともに目が覚めてしまった。

この1ヶ月で癖になってしまったのだ。

 

「ム?モウ起キタノカ?」

 

「ヲ。リ級。ドウシタ?」

 

「ナニ、私モ目ガ覚メテシマッタノデナ。軽ク運動ニ行コウト思ッテイタノダ。」

 

「ヲ。行ク。」

 

「マダ休ンデイテモヨイノダゾ?訓練ノ疲レガ残ッテイルダロウ?」

 

「大丈夫。疲レ。無イ。動キタイ。」

 

「マァ、イイダロウ。運動ト言ッテモ島周辺ノ哨戒任務ダ。油断ハ禁物ダゾ。」

 

「ヲ。」

 

「デハ出発ダ。」

 

リ級と2人で島周辺を哨戒し何事もなく帰還。

軽く運動ができたのでよしとする。

 

次はヲ級flagship もとい、師匠に習った鍛錬。

 

杖を掲げ艦載機を発艦し海面スレスレを飛行させる。

それができたら1機、また1機と数を増やしていく。

これを毎日行うのだ。

 

鍛錬が終わると島の中央に生えている大樹の元へ。

 

ここでは沢山の同族が羽を伸ばしている。

何故かはわからないがこの大樹の近くにいると安心感が増すのだ。

 

ふと周りを見渡してみると気になる光景が目に入った。

 

それは生魚を食べているイ級やル級達。

深海棲艦は何も食べずとも活動することは可能だ。

この島にいる限り補給も常に受けている状態。

 

「ナンダ貴様、アレラニ興味ガアルノカ?」

 

声をかけてきたのは私の師匠ことヲ級flagship。

 

「アレ。何。シテル?」

 

「アレハ人間達ノ真似事ダ。美味シイ物ヲ食ベタイトイウ欲求ガソウサセテイルラシイ。」

 

「美味シイ物。」

 

「ソウダ。ダガ私ハオススメシナイナ。アレハトテモ食ベラレルモノジャナイ。」

 

要するにまずいと言うことだ。

それでも一度食べてみたいと思った。

 

「マァ、私ハ止メハシナガナ。」

 

ヲ級flagship に見送られて私は生魚を食べている同族の元へやってきた。

 

「オ前。一緒。食ベル?」

 

私が近づいてきた事に気付いたル級eliteが話しかけてきた。

 

「食ベル。」

 

そういうと余っていた生魚を渡してきた。

早速食べようとしたのだがちょっと生臭い。

臭いのを我慢して一口食べてみるが、なるほど師匠の言っていた言葉の意味がわかった。

 

生臭い。

不味い。

後味が悪い。

 

これは食べられるものじゃ無い。

人間はこんなものを食べているのか。

 

「口直シ。」

 

口直しと言われて出された飲み物を急いで飲む。

 

「ブッ!?」

 

めちゃくちゃしょっぱかった。

この味は海水だ。

口の中がさらに混沌とした状態になってしまった。

 

「ム?戻ッテキタノカ。ドウダッタ?」

 

「不味イ。」

 

「ソウダロウナ。アンナモノ食ベラレタ物ジャナイ。」

 

「ふふふ、貴方アレに挑戦してきたのね。」

 

「お前、凄いな…。」

 

「ヲ。」

 

港湾様と姫様が私たちの話を聞いていたみたいだ。

 

「1つアドバイスしてあげる。アレはそのまま食べるんじゃなくて焼いて食べるそうよ。」

 

焼いて食べる。

……焼くってなに?

 

「ふふふ、頑張って作ってみてね。」

 

「美味しいのできたらほっぽも食べたいぞ!」

 

そう言って去っていった。

 

「デハ私ハ鍛錬ニ戻ルゾ。オ前モ鍛錬ハ怠ルナヨ?」

 

ヲ級flagship も去っていった。

姫様が期待しているようだったし頑張って作ってみよう。

 

焼くって確か燃やすと同じ意味だったはず。

火を使えばいい。

でも引火とか少し怖い。

十分注意していかないと。

 

燃料倉庫から少し燃料を拝借。

さらに近くにいたイ級を確保。

 

島の反対側へ移動し人気のないところを探す。

空き地を発見したのでそこで作業を行う。

 

空き地の中央に燃えやすい木を配置し燃料を少量かける。

 

「私。オ前。持ツ。主砲。撃テ。スグ。離レル。」

 

「キュキュ!」

 

「行ク。」

 

イ級を持って木に照準をつける。

 

「撃テ。」

 

バンッと小規模の爆発が起きた。

 

煙が晴れたそこにはちゃんと燃えている木があった。

 

「ヨシ。」

 

次に木の棒に刺した生魚を火で焼いていく。

しばらくして木の棒を持ち上げてみると黒焦げになっていた。

 

とりあえずイ級と食べてみるが苦くて不味かった。

黒焦げはダメみたいだ。

ならば黒焦げになる前に取ればいい。

 

また棒に魚を刺して焼きあがるのを待つ事数分。

少し焦げ目がついたところで回収。

早速イ級と食べてみる。

 

モグモグムシャムシャ

 

………美味しい。

 

最初に食べた生魚よりもはるかにうまい。

人間達はこんなに美味しいものを食べているのか。

 

早速港湾様と姫様、リ級flagship、師匠、最初に生魚をくれたル級の分を作った。

手伝ってくれたイ級には少し多めに作って与えた。

 

大樹の元へ向かうとリ級flagship と港湾様、それから港湾様の膝下で眠る姫様をみつけた。

 

「デキタ。」

 

「ム?貴様カ。ソレハ…魚カ?」

 

「あら〜?もうできたの?ちょっとまってねほっぽちゃんを起こすから。」

 

ゆさゆさと港湾様が姫様を起こす。

 

「うみゅう…?」

 

「あなたのヲ級が焼き魚を作ってくれたそうよ。一緒に食べましょう。」

 

「…お魚…?……魚!!」

 

ガバッと起きて私を見てきた。

 

「魚できたのか!?」

 

「ハイ。」

 

持ってきた魚を姫様にあげる。

 

「あら、なかなか上手に焼けてるじゃない。」

 

「美味しそー!」

 

「コレガアノ魚…?」

 

「それじゃあ食べてみましょうか。」

 

ガブッと思いっきりかぶりつく。

 

「美味いぞ!!」

 

「やっぱり生より焼いた方が美味しいわね〜。」

 

「アノ魚ガコンナニ美味クナルトハ…。」

 

好評のようだ。

 

その後ル級や師匠に焼き魚を渡した。

 

以降、この島で生魚を食べる奴はいなくなったという。

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