俺は寝るぞ!
明日は私の一番苦手な生物のテストだ!
テストなんてやってられっかー!
「あら?起きたかしら?」
目がさめると同時にそんな言葉をかけられた。
周りを見回すとここが大樹の中であることに気づいた。
さらに私の腕の中ですやすやと眠る姫様の姿があった。
「貴方達、ぐっすりと寝ていたわよ。」
そうだ、思い出した。
姫様とお散歩して姫様に膝枕をしたあとに私も寝てしまったんだ。
「ゴメンナサイ。護衛。失格。」
「ああ、それは大丈夫よ。この島に危険は1つもないんだから…。」
「ヲ…?」
「それよりも今日はほっぽちゃんの面倒を見てくれてありがとう。」
「港湾様…。」
「明日もよろしくね?」
「ヲ!」
もぞもぞと動いて姫様を抱き直してまた眠りについた。
「………しっかりと守ってあげてね…。」
港湾様の一言は私に聞こえることはなかった。
翌朝。
「…うーん…?……あっヲッちゃん。」
「ヲ。姫様。オハヨウ。」
「うん、おはよう。」
私は昨日やったように川の水を汲みにいく。
汲み終わって姫様の元へ戻り姫様と一緒に顔に水をかける。
たしかに寝起きのこれは気持ちがいい。
「あらあら、もうすっかり仲良しさんね。」
「うん!ヲッちゃんいい奴!」
「あら、名前もつけたの?」
「うん!」
「今日は私もゆっくりできるから一緒に過ごしましょうか。」
「うん!」
「貴方はそうね…。リ級。」
「ハイ。」
港湾様がリ級の名を呼ぶとどこからともなくリ級が現れた。
「ヲ級を哨戒任務に連れて行ってあげて。」
「カシコマリマシタ。」
どうやら今日の任務は哨戒任務のようだ。
港湾様と姫様に一礼をしてリ級についていく。
「デハ行コウカ。今日ハ島ヲグルット回ッタ後、少シ沖ニモ出ルゾ。」
「ヲ。」
「マァ、オ前ハ初メテダカラナ。雰囲気ヲ掴ムダケデイイ。」
それから海の方へ移動し哨戒メンバーを紹介された。
「オ前ノ随伴艦トシテイ級ガ2隻、ソシテ私ト…。」
「私ダ!」
「師匠!」
「フフフ、我ガ弟子ノ初陣ダカラナ。私モツイテイクゾ!」
「ハァ…。元々貴様ハ教官ダロウガ…。」
「港湾様二許可ハ頂イテイルカラ大丈夫ダ!」
「師匠。ヨロシク。」
「フッ、弟子モコウ言ッテイルノダ。サッサト頭ヲ切リ替エロ。」
「ハァ…。ワカッタワカッタ。……イ級達ヨ、準備ハヨイカ?」
「「キュッ!」」
「ヨシ、デハイクゾ。」
私の仕事はポイントで艦載機を発艦し周囲の警戒を行うことだ。
まずは島をぐるっと一周。
相変わらず島の中心にある大樹が目立つ。
だがそれと同時にホッとする。
私達の帰る場所が存在することが一目でわかるから。
「異常無シ。」
「ヨシ、次ハ少シ沖ノ方マデデルゾ。」
「ヲ。」
島が見えなくなるところまで来て発艦。
周囲には他の島も見えない。
「異常無シ。」
その後も特に何の問題もなく島へと帰還。
「港湾様カラノ命令デシバラクハ哨戒任務ヲ行エトノコトダ。明日モ頼ンダゾ。」
「ヲ。」
「デハ私モ…。」
「貴様ハ駄目ダ。チャント自分ノ仕事ヲシロ。」
「チッ、仕方アルマイ…。」
師匠は一緒に行けないようだ。
さぁ、明日からの哨戒任務も頑張るとしよう。