ようこそ実力至上主義の教室へ〜間違った青春はとある教室で始まる〜 作:らふ
カーテンから漏れる光を眩しく思い、思わず手で光を遮る。
朝かと思い、徐々に思考が冴えてきて、昨日何があったのかを鮮明に思い出していく。
あぁ、そうか、あれから櫛田が………
「……………くぅ………………くぅ」
「ん?」
そういえば俺服着替えて寝たっけ?あれ?寝るまでの記憶がないんだが、どういうことだ?
と、自分の着ている服を確かめるべくつい下を覗くと……………
「ふぁ?!な、な、な、ななんでここに櫛田が!?」
「くぅ……………八幡くん」
寝言で俺の名前言ってる。めっちゃ可愛い。じゃなくて!!え?なんで?!なんでここに櫛田が!?
「な、なぁ、起きろ〜櫛田?」
「もうちょっとだけ…………八幡くん」
多分寝言で言ってるんだろうがめちゃくちゃ可愛い、なんなんだろうな女子の寝起きの声とかめっちゃ可愛いよな。
ぽしょぽしょと何か言ってるが、冴えてきていた思考がカチンと氷雪地帯に立ったみたく凍る。
な、なんで!?
「く〜し〜だ〜起きろ〜」
普段なら俺も二度寝してあわよくば、三度寝までするが、今は緊急事態なのでそうはいかない。
「もう………八幡くんったら、そんなとこ触らな……ひゃっ」
「いやいやいや、俺そんな変なとこ触ったか?」
やべぇ、頭が混乱してきた。なんなんだ?この状況は
櫛田が俺に抱きついて眠っている。規則的にはかれる吐息が妙に艶かしくて可愛い。じゃなくて!!
「はぁ。もういいや。この様子じゃ起きないだろうし、起きたら起きたで面倒だろうし………俺も寝よう。」
この逆転の発想には驚かれるだろう。だが、俺は寝る。現実を放棄して、the 男の二度寝だ!因みに選択肢は寝るか、寝るしかない。寝るしかねぇな。
少し緊張して寝れなかったが、次第に意識が朦朧としてきて、やがて微睡の中へと迷っていく。
「くぅ……………はっ!え?」
ベットの中へ潜っているのかカーテンの日差しは当たらない。
そのことに少し疑問を持ちながらも妙に熱気の篭る布団の中をモゴモゴと動く。
あれ?人?
「ひゃっ」
私が抱きついて眠っていたのは抱き枕ではなく、ある男性だった。
「は、八幡くんか……」
彼が誰かを知って、安心する。だが、その安心は恥じらいに変わっていく。
そ、そっか私八幡くんと…………
それを知って恥じらいに混じり、嬉しさが込み上げてくるのを抑えられない。
嬉しい。でも、そう言葉にして仕舞えば壊れてしまう気がして……
だから、私はこの時間をもうちょっと堪能しようと彼に抱きつく。
う〜ん。やっぱりいい匂い。八幡くんの匂い嗅いでると落ち着くんだよね。シトラス系の香りなのに少し桜の匂いがして、甘くてとろけそうになる。
くんくんと匂いを嗅いでいると変な気分になっていく。
だから、匂いを嗅ぐのは抑えて、彼の顔に頬ずりをする。
なんだか犬みたい。と、笑ってしまうが、やはり彼に包まれていると安心して、ちょっと変な気分になる。
彼が起きるまですりすりすりすりと、布の摩り音?みたいな音が室内に響き、ベッドの上には男性と女性が抱き合って眠っている姿があった。
「な、なぁ。もうやめないか?」
「良いじゃんちょっとくらいさ」
「は、早く学校行かないと……」
「もうちょっとだけこうしていよ♪」
「はぁ、あと五分だけな?」
「うん♪」
現実逃避で二度寝をしたはいいが、すでに時間は遅刻寸前まで迫っている。
はぁ、クラスポイント引かれるな。まぁ、それでもいいんだが。
「八幡くんの肌すべすべだね〜頬ずりしてると気持ちいいよ」
「そうかよ。頬ずりするはいいが、俺を離してくれないか?う、動けん」
「まーって。あと五分だけ、でしょ?」
「う、うぐぐ」
あ、あと5分もこの状態だと?!こいつ俺を殺す気か?反金縛り状態だぞ?
因みに金縛りにあった時はまじで動かなくなるから怖い。今も全然動かないがな。
その華奢な体のどこにそんな力あるんだよ。前世はプロレスラーか?雁字搦めの達人?どちらにしても怖い。
「な、なぁ?お前はいいのか?」
「ん?何が?」
きょとんとしただろうか?いや頬ずりしながらきょとんはないな。可愛すぎてさらに頬ずり………される側ですね。すみません。
「いや、俺なんかと寝て……そのしちゃってよかったのかってことだよ」
昨日の事は正直覚えていない。だが、もしもしてしまったのなら責任は取らなくちゃいけない。
それくらいの覚悟はある。櫛田は俺には勿体ないほどの美少女だ。星乃宮先生のようにやって捨てるなんて事は絶対にできない。男なら覚悟決めなくてはならない。
「ん、私ねいつも思ってたんだ。少女漫画みたいな世界だったらどんなに楽なんだろうって」
「は?あぁ。そういうことか。」
櫛田はその身に抱えられないほどの重荷を背負っている。この年で、その小さな体で。物凄い重荷を。
だが、少女漫画みたいに簡単な世界だったならどんなによかったのだろう。単純明快で、ドキドキするシチュエーションがあって日々の生活は輝いている。そんな生活だったらどんなにいいことか。
「だからね。私恋に憧れてたんだ。焦がれてたのかな。だから、私は………」
「私は?」
もう少しで五分が経つはずだ。やっと離してもらえるか、と思い始め体を起こそうとするが……
「私は八幡くんがいい。」
抱き締める力を一層高め、ぎゅっと締め付けられる。
ちょっと苦しくて、櫛田の弾力が………げふんげふん。そういうのはなしな。
上に跨っている櫛田が俺の顔に近づく。さっきまで頬ずりしていたためか頬が心なし赤い。
目がうるうるとしていて、宝石のように輝く目はすでに真っ赤に染まっている顔と相まって庇護欲を唆る。
守ってあげたい。そう思ってしまう。
「だから、これは挑戦状。八幡くんは誰にも渡さないからね」
「うっ………」
可愛すぎて、声が漏れる。熱気が篭る室内はいつしか甘い雰囲気で一杯になっていた。
そして、俺の頬に櫛田の顔が落ち、少しの湿り気と体温がこちらに伝わってくる。
それは早朝のことだった。
誰かとカップリングさせたいと思っているのですが誰がいいですか?
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櫛田桔梗
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一ノ瀬帆波
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坂柳有栖
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椎名ひより
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龍園翔