ようこそ実力至上主義の教室へ〜間違った青春はとある教室で始まる〜   作:らふ

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第四十一話彼はそこで何を見るのか

あ、あれ?

 

気付いたらそこは知らない世界だった。

 

と言うわけではない。だが、なんらかの変化が起きている。

 

俺の眼中に広がる世界観は歪だった。一度は自分の目を疑い、目を何度も何度も擦った。しかし夢でもなんでもない、リアルだった。

 

ならばこの歪な世界はなんなのか。その答えを知るためには俺はもう一度問うことになる。

 

自分の胸にもう一度、

 

俺がこの学校に来た理由はなんなのか。

 

それをそろそろ答えなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ、なんだってんだよ全く」

 

 

そう、俺の目の前に広がる世界は、入学式の頃合いのようだった。

 

はぁ?夢じゃないんだよな?

 

この件には確実に一之瀬と関係があると思うのだが、一ノ瀬の姿は見えない。

 

探すしかない、か。

 

この世界には全く納得できず、未だ夢か夢じゃないか定かではないのだが、関係ない。

 

一之瀬にはもう一度言わなければならないことがある。

 

この世界の一之瀬が、あの世界の一之瀬とどう関係するのかはわからないが、これは俺が俺自身が解決すべき問題なのだ。

 

俺自身が向き合わなければならない問題。

 

目を逸らし続けていたのはやはり俺だったんだ。

 

だから

 

「お、おい一之瀬!!」

 

一之瀬を見つけ駆け寄る。一之瀬は少しビクッとして、こちらをきょろっと向いてくる。

 

「え?どちら様?」

 

「え?は?一之瀬だよな?」

 

「そ、そうだけどなんで名前知ってるの?」

 

「は?おま、何言って、「話がそれだけならもう行くよ。バイバイ。またどこかでね。」

 

「え、ちょっと!待ってくれ!」

 

腕を掴む。少々強引になってしまい、周囲の人達に注目される。

 

「お、俺と友達になってくれ!」

 

「すみません。いきなり言われても困ります。」

 

「そ、それだけだ。なってくれないならそれでいい………」

 

 

「ふーん。いいよ。なってあげる。比企谷くん。今日からお友達だね!」

 

「は?」

 

まじのガン見。は?いやそこ断るところじゃないの?

 

それよりも、何故こいつはさっき起こったことを知らない。

 

一之瀬は戻ろと言った。そして、実際に戻った。だが、一之瀬はそこにいないのか?

 

もしかして、戻ると言うのは一之瀬自身の記憶を失って戻ると言うことなのか?

 

分からない。考えても考えても分からないが………

 

「お、おう。よろしく」

 

「よろしくね比企谷くん」

 

おいあいつナンパに成功したぞみたいな声が聞こえてくるが、どこをどう見たらナンパなんだか。

 

はぁ。まぁ、何も落着してないけど、一件落着かな。

 

「まぁ、教室行こうぜ。」

 

「う、うん」

 

少し後ろをついてくる。とてとてとてとて、と音が聞こえてくるが、可愛い。やっぱ一之瀬はこうでなくちゃな。

 

俺と一之瀬の関係性はリセットされた。だが、一之瀬は一之瀬だ。どんなに変わろうとも、一之瀬自身は変わらない。

 

 

相変わらず、なんで過去に戻ったのか納得できないがな!!!

 

 

 

 

 

「梓川、あんなそんなとこで何してんの?」

 

「あ、ああ、いや、お前今日は何日だ?」

 

「はぁ?今日は4月五日でしょう?何を言ってるの?」

 

「あ、いや、ならいいんだ。また4月五日か……」

 

「貴方はさっきから何を言ってるの?」

 

「気にしないでくれ。血迷いごとだ。」

 

「そう?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はぁ。結局やり直した先でもぼっち。俺はなんなんだろうか。前世もぼっちだったとか?俺の天命は専業主婦ではなくぼっちだとでも言うのか?職業ぼっち。あ、哀愁が漂うな。

 

「なーに考えてるの比企谷くん。また捻くれたこと考えてそうだな〜」

 

「あ、ああ。っておい。俺はいつも捻くれたことを考えているわけじゃないぞ。お前も変わんねぇな」

 

「ふふっ、じゃっ、説明始まるから席に戻るね?」

 

「お、おう」

 

一之瀬が自分の席に戻り、真剣に黒板を見ている。

 

あれ?友達になったのは嬉しいけど、なんかおかしいような………

 

 

それはいいか。俺はぼっちを脱却したんだ!それを今は喜ぼう!

 

いえーい!リア充最高!!!

 

まずはザギンでシース………あれ?ぼっち脱却したからってリア充ってわけにはならないよな。

 

てことは、俺はぼっちではないが、リア充ではない。でも、なうはぼっちではない。

 

うーん。微妙なんだが、ぼっち脱却を今は喜ぼう!!

 

って言ってる場合じゃないんだよな。俺の残念ぼっち感が半端ないのは仕方ない。

 

ぱちんっと知恵がウインクするが、そうか、ここは過去だから知恵って呼んじゃダメなのか。

 

星の宮先生はこちらを向いてウインクしてくるが、何分2回目の4月5日なのでなんのことはない。

 

俺もウインクを返そう。

 

ぱちん。うわぁ、星乃宮先生すげぇ引いてる。やばい。俺のウインクそんなキモかったか?

 

でも、微笑みながらこちらをずっと見ている。

 

にこにこしているのがすごくきみ悪く、なんだか蛇に睨まれているようですっごく怖い。

 

俺の心の奥底に潜み密かに蠢く何かを見透かされているようで、俺は肩を竦める。萎縮したとも言う。

 

「では」

 

そう言い、先生は去っていくが、最後したウインクはなにを表していたのか。それは気掛かりにもならなかった。

 

誰かとカップリングさせたいと思っているのですが誰がいいですか?

  • 櫛田桔梗
  • 一ノ瀬帆波
  • 坂柳有栖
  • 椎名ひより
  • 龍園翔
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