魔法陣が輝きを失うと同時に、不気味な祈りの歌が
神殿の中を見てみれば、つい先程まで魔法陣が在った場所にはなんと百数十人もの人間が横たわっている。
服装は皆ばらばらで、それぞれ違う世界、あるいは同じ世界の違う地域からこの神殿に引きずり込まれたとおぼしき人間も確認できる。倒れている人間の中には身に付けているものが少なくほぼ裸という、実に不自然かつ不衛生極まりない姿の者も紛れ込んでいる始末だ。
彼らを取り囲む白服の神官たちもこれほどの数の人間たちが一斉に召喚されることはさすがに想定外であったようで、ある者は
しかし、仮に前列がなかったとしても不測の事態が起こった以上は対処をとる他に手段はない。
「皆の者、狼狽えるでない。実行した以上は対処しなければならない」
神殿の奥に鎮座する巨大な大理石の像と同じく大理石を削って造ったであろう白い祭壇を背に、神官長【
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「うっ……っ
最初に目を覚ましたのは東京皇国の第八特殊消防隊所属の消防士、【
(……………………っ!なんだ、ここは!?)
光の眩しさに耐えながら目を開いたシンラの視界に飛び込んで来たのは、驚愕の光景だった。白い服を身に付けた人間たちと、白い柱の建物。周囲には第八の仲間だけではなく、拐われて来たのであろう一般人や武装した人間たちが無造作に寝転がされている。シンラにとって、これらから連想されるものはただ一つ。
「お前たちは、伝導者なのか!?」
シンラは思わず叫んだ。しかし、自分たちを取り囲む白服たちは答えない。目の前の老人も首をかしげて答えた。
「勇者様。不敬を承知して申し上げますが、伝導者というのは存じ上げません」
老人の意味不明な返答に、シンラは絶句せざるを得なかった。
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次に目を覚ましたのは、ある時は小説家として活躍し、またある時は本屋の主として店を切り盛りし、またある時は剣士としてメギドと戦う多忙な男、【
(……あれ?ワンダーワールドじゃない…………建物の中なのか?)
疑問を感じつつも
腰にはソードライバー、《火炎剣烈火》がしっかりと巻かれ、そして足元にはワンダーライドブック《ブレイブドラゴン》が落ちていた。
(確か五本角のメギドと戦ったとき気絶したんだっけ…………それに
ついさっきまでの戦闘を思い出し、そして仲間たちの安否を願いながら立ち上がろうとした、そのとき。
────お前たちは伝導者なのか!?
(えっ!?)
後ろから聞こえた若い男の声に、
「なんだ、これ…………」
百人以上の人間が倒れていて、その周囲を二十人以上を数える白い服の人間が囲んでいた。
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次に目を開いたのは、自称何でも屋、
(なんだ?もう朝かよ……あーなんだよ寝起きからツいてねーな背中も
自分自身が置かれている状況に気付いていないところから見るに、何とも
(あーめんどくせぇ……ちょっと二度寝してから……)
────お前たちは伝導者なのか!?
「うおっ!?」
突然
「おい……こいつぁ一体どういうことなんだ…………」
答えを出せる者がいないと理解していながらも、小さく呟くしかない銀時であった。
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その後、一人、また一人と神殿に集められた人々が目覚めていった。当然ながら人によって反応は様々で、驚愕のあまり放心する者、パニック状態に陥り暴れだす者、冷静に場の状況を分析する者、理由はわからないが興奮した様子の者もいる。
「皆様方、今一度お
神殿の奥から発された声が響き渡る。一同が声のした方へ振り向けば、真っ白な大理石の
「イシュタルって名前だったか?お前、勇者がどうとか言ってたな。それが一体どういう意味なのか、詳細に説明してくれないか?」
袖、裾、襟に青い
「
イシュタルの返答にざわめきが広がる。
「
「『
長髪に和服の青年と、ペンギンとアヒルを足して二で割ったような着ぐるみを被った謎の人型生物、【
突然わけのわからない展開になったことで
「ヅラお前何でここに居んだよオイ!」
「おお銀時ではないか!そして私はヅラじゃない!
イシュタルの説明を無視して口論を始めた二人を
「僕からも質問…………まあ続きを聞くだけなんだけどさ、どうして君たち
こちらの真意を悟られていることに気付いたイシュタルは、冷や汗をかいているのを何とか誤魔化すように答える。
「我々
リムルは冷徹な態度を崩さずに彼を睨み付ける。視線から発される圧は、気を抜けば押し潰されるほどの物である。
「差し支えなければ、皆様方のお力添えを
「待ってくれ。
(年若く扱いの
シンラの鋭い問いに、イシュタルは内心だけで
「最古の記録から数えても、5000年以上になります」
再びどよめきが走る。そして、リムルはイシュタルに問うた。
「それで?戦う意思のない人に拒否権はあるんだろうね?それとも………………」
────無理やり連れて来ておいて、帰す
リムルの言葉に、場の混乱は極みに至った。
「嘘だろおいっ!頼む!嘘だと言ってくれ!」
「嫌だぁっ!もう戦争は嫌だぁっ!」
「ふざけるなクズ野郎!」
「
「落ち着いて!皆さん落ち着いてください!」
突然知らない場所に連れて来られ、
「これからどうすんだよ!?」
「一旦落ち着いてください!聞こえてますか!?」
どことなく大人しい印象の女性、【
「ダマッテナイデナントカイエヨッ!」
「帰れないってどういうことなの!?」
騒ぎの声は大きくなっていく一方だった。
「…………結局、こうなるんだね。めちゃくちゃじゃないか…………」
混乱した人間が
「エル、
「うん、ごめん。任せるよ」
「最初の最初で何も手伝えなくてごめんね…………」
「いや、謝らなくていい。俺がお前らを巻き込んだんだ。お前らが責任を感じることはねえよ」
そう言って、ルキフィアは二人の頭に優しく手を置く。そして改めて立ち上がり、神殿の奥、