アサルトリリィ MIX BLOOM   作:カッパサン

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長らく待たせてしまって申し訳ありませんでした。
話の制作が予想以上に遅れて、完成にはまだ届かない状況です。
オリジナルの話を作るのは結構大変です。
流石にこれ以上待たせるわけにはいかないので、
三部構成にしました。
本当にお待たせしました。
それではどうぞ!



「14」Sacred world 前編

オートケプヒン討伐後の次の日…

 

 

 

ヘリポートにある輸送ヘリのプロペラが回転し始め、宙へと浮くとそのまま空へと上がり、海の向こうのヒュージネストへ向けて移動し始めた。

 

 

そしてそれを見届ける一柳隊の7人と奈々。

 

そこに梨璃と夢結はいない。

 

 

 

 

 

今回の任務は百合ヶ丘女学院の管轄する7号由比ヶ浜ネストに潜むアルトラ級ヒュージ…リープウントライトタイレンの討伐である。

 

 

最近鎌倉に上陸したヒュージはそのアルトラ級からマギを大量に取っていた事が分かり、その大きな負荷によってネストの機能は停止していた。

 

これは絶好のチャンスということで、学園はその任を梨璃に任せたのだ。

 

 

作戦はアルトラ級を自滅させるためのバグの術式を施したCHARMをアルトラ級の体内に押し込むだけ。

 

使用するCHARMは夢結が使っていたダインスレイフである。

 

他のダインスレイフよりも丈夫で、昨日のヒュージ戦で全リリィのマギを込めたマギスフィアを取り込んだこのCHARMなら適任である。

 

しかしバグの術式を施したCHARMはとても危険で、普通のリリィでは自身がバグに汚染されてしまう。

 

そこで適任されたのが梨璃であり、彼女はカリスマの能力が平均以上の力を持っていること。

 

その証拠として、本来9人までしか出来ないノインヴェルトを全生徒で繋げられた。

 

これは梨璃がカリスマ以上の力を出した影響だと百由は言っていた。

 

しかし奈々は、梨璃がラプラスを発動させたものだと考えるが、決定的な証拠がない。

 

 

 

レアスキル検査には引っ掛からない。

 

 

変色した梨璃の髪の色も神宿りと変わらない。

 

 

 

カリスマとラプラス…

 

 

どちらもまだ解明されていない謎の多いスキルである。

 

 

 

どちらにせよ、バグの術式を施したダインスレイフを扱えるのは梨璃だけである。

 

 

そして夢結も梨璃の意思を尊重し、同行に入った。

 

シュッツエンゲルである美鈴を失い、一人で戦ってきた彼女も、今は守るべき者が出来た。

 

それは夢結にとって大きな成長と言えるだろう。

 

 

そして2人は出雲の操縦する輸送ヘリで7号由比ヶ浜ネストへ向かったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

輸送ヘリを見届けた一柳隊の7人と奈々。

 

 

 

楓「奈々さん、本当に一人でヒュージの群れと戦いますの?」

奈々「皆のCHARMが修理中だし、今立ち向かえるのは私一人だからね」

 

 

 

 

サンスベリアが襲来してくる事は全生徒にも伝わっており、アーセナル組は現在CHARMの修理に専念していた。

 

数人のリリィ達もアーセナル組の手伝いに入っていた。

 

他のガーデンに要請をしたものの、こちらもこちらで現れたヒュージと交戦していた。

 

これは鎌倉方面、東京地区に潜むサンスベリアの別部隊がヒュージを使って百合ヶ丘以外のガーデンを妨害してるからである。

 

これでは救援に駆けつけるのは無理に等しい。

 

絶望的な状況だが、他のガーデンからの遠征がこない以上、奈々一人でやるしかないのだ。

 

 

 

 

二水「CHARMが無いとリリィは無力ですね…」

鶴紗「戦えないのは…ほんとに辛いな…」

雨嘉「うん……」

 

 

 

 

CHARMが無ければ戦えない。

 

リリィが戦場でCHARMを失うことは、死に直結する事でもあるのだ。

 

 

 

 

梅「そうだ奈々、ツインフェザーだったか?あのCHARM、梅にも使えるか?」

奈々「オススメできませんよ?ツインフェザーも結構マギを食いますから。梅さんが仮に使えたとしても、メタルスキン製のCHARMは基本重いですよ」

 

 

 

奈々が使っていたツインフェザーはカナベラル程ではないが、マギの消費が高い上に頑丈で重いメタルスキンを使っているので、普通のリリィでは扱えない。

 

カナベラル、ブルメリアに使ってるメテオメタルだと更に重いのだ。

 

 

 

 

楓「やはり今の私達では力になれませんわね」

神琳「いえ、私達にはレアスキルがありますもの」

 

 

 

 

CHARMが使えなくても、レアスキルは問題なく使える。

 

レアスキルは補助がメイン。

 

サポートなら戦えなくても仲間を助けることは出来る。

 

 

 

 

二水「私の鷹の目と雨嘉さんの天の秤目なら敵の増援と戦況に対処出来ますね」

楓「それなら攻撃力を上げる私のレジスタも役にたちますわ」

神琳「足りない距離は私のテスタメントで拡張させますわ」

ミリアム「一度切りじゃがワシのフェイズトランセンデンスなら他者にマギを与えることは可能じゃ!」

鶴紗「戦況が怪しくなってきたらファンタズムで教える」

梅「危なくなったら梅の縮地で撤退すればいいしな!」

奈々「ちょっとちょっと! 何話を進めてるの!?って言うか、CHARM無しで戦場に出るのは危険だって!」

神琳「私達はバックアップに回りますから大丈夫ですわ」

奈々「それでも危険なことに代わりないって!」

楓「私達はリリィ。ヒュージに立ち向かえる少女ですわ」

二水「戦いには出れませんが、サポートぐらいなら出来ます!」

梅「それに奈々、一柳隊に入る予定なんだろ?梨璃から聞いたぞゾ」

楓「梨璃さんの為にも、貴女がやられることは許されませんのよ」

雨嘉「奈々は一緒に戦ってくれた仲間だもの」

ミリアム「だからワシらの力も頼りにせい」

 

 

 

 

一柳隊の7人は奈々に協力する気満々である。

 

 

 

 

奈々「みんな……」

「私達も忘れないでよね」

 

 

 

 

アールヴヘイムの面子5人がやって来た。

 

 

 

 

 

奈々「天葉さん、アールヴヘイムのみんなも…!」

天葉「君のへリオスフィアじゃ不十分でしょ?」

 

 

 

天葉のへリオスフィアは百合ヶ丘の中でも高い性能を持っており、アールヴヘイム全体の生存力に大きく貢献している。

 

 

 

 

樟美「ファンタズム使いもたくさんいた方がいいでしょ?」

 

 

 

樟美は世界で最初のファンタズム使いで、スキルの性能もトップクラスである。

 

 

 

 

亜羅椰「補充要員は多い方がいいし」

 

 

 

亜羅椰はフェイズトランセンデンスのS級を持っており、性能面ではミリアムを凌ぐ。

 

 

 

 

衣奈「戦えるのは貴女だけしかいない以上、私達は精一杯の事をするわ」

壱「みんなの思いを背負ってるからね。協力するよ」

天葉「他のみんなも、奈々に協力するって言ってたよ」

 

 

 

 

全レギオン、全生徒も奈々に協力する体制である。

 

 

 

奈々「ありがとうございます!」

 

 

 

 

皆から勇気を貰ったか、笑顔でお礼を言う奈々。

 

 

 

ミリアム「さて、ワシはそろそろCHARMの修理に戻るとするかの。1秒でも早くCHARMを直さんとな」

神琳「私達はサンスベリアが来るまでの間、戦略を立てましょうか」

二水「ですね。学園側も今、各ガーデンに要請を掛けています」

奈々「私も話にのせ…」

鶴紗「奈々は休んでろ」

楓「百合ヶ丘全生徒の命を背負ってるのですよ。体調管理はしておかないとですわ」

雨嘉「こっちは私達で考えるから奈々はいま、自身の体を休ませておいた方がいいよ」

奈々「そうは言ってもねぇ…」

梅「奈々、少しの間梅に付き合って貰うゾ!」

奈々「え!?」

 

 

 

 

と、梅が奈々の右腕を掴み、縮地を発動させ、遠くへ言ってしまった。

 

 

 

 

二水「あ、梅様が奈々さんを連れていきましたよ!」

楓「丁度いいですわ。こちらはこちらで作戦を立てておきましょう」

ミリアム「そうじゃな。奈々の事は梅様に任せておいて大丈夫じゃからな」

天葉「梅も奈々とは競い会う仲だからね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、縮地を発動した梅は奈々を連れて何処かへ向かっていた。

 

 

 

 

奈々「梅さん、私を連れて何処に?」

梅「思い出の場所だゾ!」

奈々「思い出?」

梅「着いたゾ!」

 

 

 

 

 

着いた場所は、結梨と共に戦った浜辺…由比ヶ浜であった。

 

 

 

 

奈々「ここは…」

梅「奈々、お前が2年前にここで最初の模擬戦をやったのを覚えているか?」

奈々「は、はい。初代アールヴヘイムとの合同演習の時でしたね。夢結さんと最初の勝負をした馴染みのある場所でしたし」

梅「結局やられちゃったからな。奈々」

奈々「その頃から夢結さんをライバルと見るようになったんですよね、私が」

梅「そうだったな…けど梅がお前をここに連れてきたのはそれを思い出させる為じゃないゾ」

奈々「?」

梅「休憩中、お前は一人で何処かへ行って、町に向かう新たなヒュージ達を見つけて、一人で全て倒そうとしたよな」

奈々「まだ覚えていたんですか…」

梅「当たり前だろ?それにあの戦いでお前は大ケガを被って、皆に心配かけたんだぞ」

奈々「あの時は申し訳無いと思ってます」

梅「まあお陰で町に被害はなかったがナ」

奈々「それで、ここに連れてきたのはそれを話すためですか?」

 

 

 

と、奈々の質問に梅は答える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

梅「奈々……前より無茶してないか?」

奈々「えっ?」

梅「最初の頃は心配するほど無茶してたけど、ブルーガードから戻ってきてからはそれ以上に無茶してた」

奈々「…」

 

 

 

 

図星を突かれ、言葉も出ない奈々。

 

 

 

 

梅「9人揃っての初のギガント級との戦い…下北沢での大量発生したヒュージとの戦闘。アールヴヘイムとの共同。結梨と一緒に戦った時。そして百合ヶ丘に現れたギガント級。戦闘が終わった時お前はバタリと倒れていた。やり過ぎとは行かないけど、色々と無理してるゾ」

 

 

 

 

奈々の無理した戦いを梅にはバレバレだったようだ。

 

 

 

 

梅「奈々…ひょっとして、恐れているのか?」

奈々「……………梅さんにはごまかせられませんね」

梅「梅は中学時代、お前も見てたからナ」

 

 

 

 

観念したところで奈々は明かす。

 

 

 

 

 

 

奈々「私がリリィになろうとした理由はもう誰にも死なせたくないというのはご存じですね?」

梅「ああ。夢結から聞いたからな。お前はより多くのリリィ達の死を目の当たりにしたからな…だから梅にはわかる。鎌倉防衛戦…甲州撤退戦…御台場迎撃戦…多くのリリィ達が、ヒュージによってやられていった…生き残ったリリィ達も奈々や夢結、他の皆と同じように、自身の力不足を悔やんでいたのかもしれない」

奈々「…はい…今度は負けることが許されない…私が負けることは、百合ヶ丘の皆の命が危ないと…下手したら、誰かの命が失われてしまうと。恐れているんです…今の自分に皆を守れるか…」

 

 

 

 

今の奈々には大きなプレッシャーが重くのし掛かっていた。

 

 

 

 

 

梅「梅達はお前が失うのが怖いぞ」

奈々「えっ?」

梅「CHARMが使えなくて、一緒に戦うことも、守ることも出来ない…もしCHARMの修理が間に合わなくて、奈々がやられちゃったら。そう思うと怖くなるんだ」

奈々「梅さん…」

 

 

 

 

そして梅は両手を奈々の両肩に載せる。

 

 

 

 

 

梅「約束してくれ。必ず生き残ると…!」

 

 

 

 

梅の表情は真剣だった。

 

 

大切な後輩に死んでほしくないという思いが、梅の表情から伝わってきた。

 

 

 

 

これに対し、奈々の返答は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈々は両手で梅の両手を退かした。

 

 

 

 

 

 

 

奈々「…………前に言ったはずですよ。私は守れない約束は守らないと」

梅「奈々…!」

 

 

 

そう言って奈々は後ろを振り向き、少し歩くと…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈々「ですが……死ぬつもりは、ありませんから。この意志は今も変わらない」

 

 

 

 

その返答に、梅は安心した顔で……

 

 

 

 

 

梅「そうだナ!奈々らしくていいナ!」

奈々「ふふっ……」

 

 

 

 

笑う二人…………

 

 

 

 

 

 

と、その時強い風が吹き荒れた。

 

 

 

 

梅「これは…!」

 

 

 

海の向こうを見ると、無数の黒い影が見えてきた。

 

 

 

 

奈々「どうやらサンスベリアがヒュージの大群を先行させてきたようです…こちらの準備が終わる前に仕掛けてきたか…!」

梅「急いで戻るぞ!梅に捕まれ!」

奈々「了解」

 

 

 

 

奈々は梅を抱き、梅は縮地を使って百合ヶ丘へ戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

百合ヶ丘女学院の校門前に着いた二人の前に待っていたのは、一柳隊とアールヴヘイムのメンバーと史房、咬月であった。

 

アーセナルの者達はここにはいないようだ。

 

 

 

 

奈々「みんな!ヒュージがやって来た!」

二水「こちらも神琳さんのテスタメントのお陰で確認出来ました!見慣れないスモール級が200体、ラージ級が25体います。ギガント級は1体!下北沢で戦ったアーリマンです!」

奈々「予想通りの編成で来たか。しかもアイツか…!」

 

 

 

 

アーリマンは下北沢で一柳隊、テンプルレギオン、ロネスネス、その他のリリィ達が苦戦を強いられていたギガント級で、マギスフィアを1度だけ弾き返すマギリフレクターを持っている。

 

そのギガント級が再びやって来たのだ。

 

アーリマンを倒すのも一苦労で、マギリフレクターを剥がしても、そのタフさで、マギスフィア1発では倒しきれない程の耐久力を持っている。

 

 

 

楓「よりにもよってあのギガント級とは…」

鶴紗「多くのリリィでやっと倒せたけど…」

梅「今回は奈々一人だからな…」

神琳「敵は下北沢の時より多い数で来ています」

奈々「ラージ級は問題ないし、ギガント級は地道にダメージを与え続ければなんとかなるよ。塵も積もれば山となるってね。ただスモール級は数で来ると厄介だからなぁ」

 

 

 

 

そう…こちらは奈々一人。

 

みんなはCHARMが修理中のため戦えない。

 

一人でヒュージの群れに挑まなきゃいけない。

 

対ギガント級に備え、マギの温存と合体剣カナリアを使うタイミングが重要になってくる。

 

その合体剣はというと…

 

 

 

 

綾瀬「先にメンテを終わらせておいたよ」

 

 

 

 

綾瀬から渡されたのは、メンテを終わらせたカナベラルとブルメリア、2本のツインフェザーと無線機だった。

 

メインをカナベラルとブルメリア。

 

綾瀬は投擲用として、ツインフェザーも用意したようだ。

 

ツインフェザーはマギの消費が押さえられている為、取り巻きを倒すのに向いている。

 

うまく使えば、マギを温存したままスモール級を殲滅出来るだろう。

 

 

 

奈々は4本のCHARMと無線機を受け取ると、それらを腰に身に付け、無線機は胸元のポケットに付ける。

 

 

 

 

奈々「綾瀬ちゃん、ありがとう」

綾瀬「私は私の仕事をやっただけだから」

 

 

 

更に…………

 

 

 

 

 

 

楓「レジスタをかけておきますわよ」

天葉「へリオスフィアもかけておくよ」

 

 

 

 

奈々に楓はレジスタで攻撃力を、天葉はへリオスフィアで防御力を強化した。

 

 

 

これで準備は整った。

 

 

 

 

奈々「ありがとうございます!」

神琳「スモール級とラージ級は始めてみる個体なので、まずは廃虚を戦闘区域にして戦い、敵の行動に気を付けてください」

奈々「わかった」

咬月「木葉君…」

奈々「はい」

咬月「………必ず生きて帰ってきてくれ」

奈々「……前に言いましたよ。死ぬつもりはないと」

咬月「…………そうだな……頼んだぞ…!」

奈々「はい!」

史房「木葉さん、百合ヶ丘を守って…!」

奈々「任せてください!」

梅「それじゃあ梅が戦闘区域まで連れてってやるゾ。しっかり捕まるんだゾ!」

奈々「はい。お願いします!」

 

 

 

 

奈々は梅の背中に捕まり、梅は再び縮地を発動させ、戦闘区域へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後…奈々と梅は、戦闘区域である廃虚の街へとやって来た。

 

すでにヒュージの群れの一部は上陸し始めたようだ。

 

 

ちょっと大きめの無機物な鳥だが、スモール級であることは間違いない。

 

その数は10体である。

 

 

 

 

そして…奴等の狙いは百合ヶ丘の地下に保管されてるマギリアクターだろう。

 

 

 

 

 

 

奈々「梅さん、この辺りでいいです。早く撤退を」

梅「わかってるって。それじゃあ頼むぞ!」

奈々「はい!」

 

 

 

奈々を残し、梅は撤退した。

 

 

 

そして奈々は2本のツインフェザーを抜く。

 

 

 

 

 

奈々「百合ヶ丘には、一体も通させはしないよ!」

 

 

 

 

ツインフェザーを構え、奈々は道路の上をを走りながらヒュージの群れに向かって突っ込んでいった。

 

鳥のスモール級達は、奈々に気付くとマギの光弾を撃ち出してきた。

 

 

しかし奈々にはへリオスフィアの効果により、マギの防御膜の強度が上がってるため、全て弾かれる。

 

 

 

 

奈々「時間はかけられないし、速攻で片付けさせてもらうよ!」

 

 

 

 

すれ違い様に右手のツインフェザーで中央に並ぶ鳥のスモール級の1体を斬り倒し、そのまま後ろの9体のスモール級にマギの斬撃を連続で放って次々と倒していった。

 

 

 

最初のスモール級達を全滅させたところで、無線機から二水の声が…

 

 

 

 

二水「「増援確認しました!スモール級30体、ラージ級3体です!スモール級は青い個体の他に赤い個体も確認しました。気を付けてください!」」

奈々「了解。ここでラージ級か…それに赤い個体…!」

 

 

 

 

海の向こうから複数のスモール級と三体のスモール級を大きくした巨鳥のラージ級が見えて来た。

 

 

スモール級の群れはラージ級を置いていって、スピードを上げてやって来た。

 

 

 

 

奈々「今度は多いな…引き続きツインフェザーで…」

 

 

 

 

ツインフェザーで戦う奈々だったが、突然横から無数の弾が飛んできて、スモール級達を撃ち落としていく。

 

 

 

 

奈々「今の攻撃は…!」

 

 

 

奈々は弾が飛んできた方を見ると、数体の戦車が待機していた。

 

自衛隊である。

 

 

 

 

「「百合ヶ丘のリリィ!政府の命により援護にやって来ました!」」

奈々「政府から?」

「「スモール級の相手は任せてください!貴女はラージ級を!」」

 

 

 

 

 

スモール級の相手を軍隊が引き受けるようだ。

 

リリィでない者でもミドル級までなら倒すことは可能なので、ここでの援護はうれしい事である。

 

 

 

 

 

奈々「ありがとう!任せるよ!」

 

 

 

 

奈々はカナベラルに持ち変えてラージ級のもとへ向かう。

 

 

 

「各隊、敵の標的をこちらに向けつつ、スモール級を撃破せよ!」

「「「「「「了解!」」」」」」

 

 

 

 

奈々を狙いに定めたスモール級達は戦車隊の砲撃によって次々と倒していく。

 

そして、空から数機の戦闘機が現れ、機銃でスモール級を撃墜し、数を減らしていく。

 

 

スモール級の標的は自衛隊に向けられた。

 

 

 

これで奈々もラージ級の撃破に専念できる。

 

 

 

奈々「増援が来たら厄介だし、一撃で決めるか!」

 

 

 

 

奈々はカナベラルの出力を上げた。

 

必要なマギの量が増えたが、その分威力は上がる。

 

 

奈々はそのままラージ級の1体に向かって近付き、カナベラルで切り裂いた。

 

 

すると、切られたラージ級の1体が半分に切り裂かれた。

 

 

 

正に一刀両断。威力が上がってる証拠である。

 

 

 

 

1体のラージ級が爆散し、奈々はそのまま2体目のラージ級に向けて飛翔し、今度は横一閃でラージ級の上下を分けた。

 

 

 

残ったラージ級は奈々に向けて弾幕を展開するが、へリオスフィアの効果がかかった奈々の体に傷を付けることは出来なかった。

 

それどころか、奈々はブルメリアでラージ級の放ったマギの弾幕を吸収したのだ。

 

これはブルメリアの修理に綾瀬が新たに加えた

機能で、負担の大きいルナティックトランサーを使わなくてもマギの回復を容易にすることができるのだ。

 

またブルメリアにはマギを浄化する能力を持つ為、負のマギを瞬時に浄化できるのだ。

 

これにより奈々のマギの回復力はより高くなったのだ。

 

光弾を吸収したので弱ではあるが、マギの回復はこの状況で必要不可欠。

 

いかにマギの温存が重要になる。

 

 

 

 

そして奈々は3体目のラージ級を斬り倒す。

 

 

 

これで最初の三体のラージ級は撃破したが、まだ増援のラージ級は22体残ってる。

 

自衛隊が引き受けているスモール級はまだ数体残ってる。

 

すぐに援護に駆けつけたいが、ここで通信が……

 

 

 

 

 

 

二水「「奈々さん!次の増援です!スモール級60体とラージ級7体!赤い個体も数体確認!」」

奈々「早!」

 

 

 

 

海の向こうを見ると、60体のスモール級と横に並んだ7体のラージ級がもうすぐ上陸し始める。

 

しかも、ラージ級達が左右に散開した。

 

 

 

 

奈々「ここでバラけるか…そうは行かない!」

 

 

 

敵は常に百合ヶ丘に向けて前進している。

 

左右に散開されると片方は囮になり、もう片方はそのまま百合ヶ丘に一直線と、侵入を許してしまう。

 

スモール級は自衛隊が何とかしてくれるが、ラージ級は現状奈々しか倒せない。

 

迅速にラージ級達を片付けなければいけないのだ。

 

 

 

 

奈々はマスカレイドの発動で縮地を使い、片方のラージ級4体を片付けに向かう。

 

 

ところが、スモール級の群れがラージ級を倒しに向かう奈々の方へ移動し始めたのだ。

 

そして奈々に向けて弾幕を展開した。

 

 

 

 

奈々「!?」

 

 

 

 

奈々は弾幕をまともに受けるが、やはり弾かれる。

 

 

奈々はスモール級を無視して、ラージ級の1体を倒し、更にもう1体倒す。

 

 

そこへ数体のスモール級が奈々に向かって突進し、ぶつかってきた。

 

 

 

 

奈々「くっ、邪魔!」

 

 

 

 

カナベラルで襲ってくるスモール級を次々と倒していくが、その隙に2体のラージ級は奈々を気にせず、そのまま百合ヶ丘に向けて最前進した。

 

 

 

 

 

奈々「行かせるかー!!」

 

 

 

 

再び縮地でラージ級の元へ向かう奈々。

 

しかしスモール級が奈々の前を遮り、進路を塞いでいった。

 

 

 

 

奈々「くっ!」

 

 

 

 

奈々は止まることなくスモール級達の隙間を通っていこうとするが…

 

 

 

 

 

 

紛れ込んでいた赤のスモール級が光のワイヤーを発射し、奈々を拘束した。

 

 

 

 

奈々「何!?」

 

 

 

 

引きちぎろうとするが、他の赤のスモール級達が同じくワイヤーを放ち、奈々を動けなくした。

 

 

 

 

奈々「ワイヤー!?」

 

 

 

 

急いでワイヤーを引きちぎろうとするが、簡単に引きちぎれない。

 

 

それどころか、残りのラージ級5体が百合ヶ丘に向かっている。

 

 

百合ヶ丘にいるリリィ達はまだ戦えない。

 

今襲われたら百合ヶ丘は壊滅され、おしまいである。

 

 

奈々を拘束してるワイヤーを引きちぎるにはルナティックトランサーによる力ずくで行くしかないが、それはマギを多く消費してしまうため得策ではない。

 

 

 

 

奈々「ギガント級に取っておきたかったけど…!」

 

 

 

 

もはや手段を選んでられない奈々だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、通信機から二水の声が聞こえた。

 

 

 

二水「「奈々さん、援軍が来ました!」」

奈々「え!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヒュージ……見つけた…!」

 

 

 

 

突然、遠くから斧のCHARMが飛んできて、スモール級のほとんどを倒していった。

 

 

飛んできたのは藍が使ってるモンドラゴンだった。

 

 

ワイヤーを放ったスモール級がほとんどやられた為、拘束しているワイヤーがいくつか消え、すぐに奈々はワイヤーを引きちぎった。

 

 

 

 

奈々「今のCHARMはまさか…!」

 

 

 

 

飛んでったCHARMの方を見ると、そこには…ブカブカの制服を着た幼い灰色のミドル髪の少女がスモール級と戦っていた。

 

 

 

 

 

 

挿入歌 「Fringed iris」

 

 

 

 

奈々「藍ちゃん!?」

藍「あ、なな~久しぶり~」

 

 

 

 

奈々に気付き、左手を降る藍。

 

 

 

 

奈々「久しぶりって、まだ1週間しか経ってないし、って藍ちゃんがここに来てるってことは…!」

藍「うん。一葉達も一緒だよ」

奈々「二水ちゃんが言ってた援軍って…ヘルヴォル?…って早くラージ級を!」

 

 

 

 

早く百合ヶ丘に向かったラージ級達を追いかけようとする奈々。

 

と、そのラージ級達の方角で爆発が起きた。

 

 

 

奈々「爆発?まさか…ラージ級がやられた?」

 

 

 

ラージ級がやられた爆発である事を確信した奈々。

 

同時に遠くから声が聞こえた。

 

 

 

 

「こちら相澤一葉、ラージ級2体を撃破!」

奈々「この声、一葉ちゃんか!?」

 

 

 

どうやらヘルヴォルの残りのメンバー達が、百合ヶ丘に向かう2体のラージ級を仕留めたようだ。

 

 

そして残るラージ級は固まって動いている3体のみ。

 

今なら縮地を使って追い付ける。

 

 

 

 

奈々「藍ちゃん、この場は任せていい?私はラージ級を追う」

藍「いいよ。ここのヒュージはらんが倒すよ」

奈々「うん。お願い!」

 

 

 

 

スモール級の相手を藍に任せ、奈々は縮地で道路を走り抜け、百合ヶ丘に向かっている3体のラージ級を追いかけた。

 

 

 

スモール級達は奈々を追おうとするが、ルナティックトランサーを発動させた藍に妨害される。

 

 

 

藍「奈々をいじめたヒュージはらんが倒す!」

 

 

 

 

と、怒った表情で藍はモンドラゴンを振り回し、次々とスモール級を片付けていく。

 

 

 

 

 

彼女…佐々木藍は胎児の時にヒュージ細胞を埋め込まれて生まれた純粋なブーステットリリィである。

 

細胞を埋め込まれたことでヒュージが彼女を仲間だと認識されるようになり、その影響でヒュージから攻撃を受けなくなったが、その反面ヒュージを引き寄せてしまう。

 

しかし、そんな藍を一葉は受け入れたのだ。

 

それは彼女がブーステットだからではなく、一人の人間として受け入れたからである。

 

まだまだ幼い所はあるが、一葉の新しいヘルヴォルなら、彼女もいい方向へ成長していくだろう。

 

そして彼女も戦う思いがある。

 

仲間と一緒にいたいという思いが…

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、縮地を使って走る奈々は3体のラージ級に追いついた。

 

 

 

 

奈々「逃がさないよ!」

 

 

 

 

奈々はカナベラルを前に差し、そのままラージ級の1体に向かって飛んで突っ込み、体を貫いた。

 

 

貫かれたラージ級の1体は爆散した。

 

 

 

 

奈々「まだまだ!」

 

 

 

 

体を止めず、このまま2体目を狙いに行く奈々。

 

しかしラージ級は奈々の接近に早く気付き、弾幕を展開するが……

 

 

 

 

「ヘルヴォル、なめんなー!!」

 

 

 

 

少し遠くからラージ級に向けて太めのマギのビームが放たれた。

 

放ったのは、2階建ての家の屋根の上に立つ恋花の発動したフェイズトランセンデンスによるマギのビームであった。

 

 

 

 

 

 

 

彼女…飯島恋花は、中等部時代に初鹿野瑤と一緒に前のヘルヴォルで戦っていた。

 

しかし、とある戦場で不利な状況下の中、旧ヘルヴォルの隊長は同じく参加していたマディック達を盾にしながら撤退することを指示した。

 

しかしこれに恋花は反発し撤退を止めようとするが、悪いタイミングでヒュージの襲撃を受け、結果…マディック、隊長を含むほとんどのメンバーか命を落とした。

 

この事から恋花はヘルヴォルと関わらないようにしていたが、一葉の要請により、再びヘルヴォルに入ることになった。

 

縛られるだけの戦いは辞め、仲間のために全力でたたかう。

 

それが恋花の今の戦いである。

 

 

 

 

 

 

 

 

恋花の放ったビームは1体かすれたが、もう1体は直撃し、半壊した。

 

 

 

そこへ3人のリリィがやって来た。

 

 

 

一葉と瑤、千香瑠の3人である。

 

 

 

 

 

初鹿野瑤は恋花の親友で、旧ヘルヴォルで戦っていたリリィでもある。

 

中等部時代に恋花同様、旧ヘルヴォル壊滅の事件を体験している。

 

一度はヘルヴォルを抜けた彼女だったが、一葉の作った新たなヘルヴォルに再び入ることになった。

 

 

普段はあんまり表情に出さないが、一葉やみんなの為に生きる。誰も失わせないという仲間に対する思いが彼女の中にあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

一葉「同時攻撃行きます!」

瑤「わかった!」

千香瑠「せーの…!」

 

 

 

 

3人の強力な一撃が半壊したラージ級に入り、爆散した。

 

 

 

 

千香瑠「ラージ級撃破!後一体です!」

 

 

 

 

彼女…芹沢千香瑠は過去に一緒に戦った親友を失い、以降親しい人が重傷等の大きなショックを受けるとパニックを起こしてしまい、精神的に思うように戦えなくなっていた。

 

しかし、そんな自分を支えてきた仲間の思いに応える為に、彼女は勇気を出して、CHARMを持って、前を向いて戦う。

 

 

 

 

 

 

 

怯んだ残りのラージ級は標的を一葉達に向けようとするが…

 

 

 

 

奈々「遅い!」

 

 

 

 

油断したのか、奈々のカナベラルによる横一閃によって切断され、爆破した。

 

そして奈々は一葉達のいる建物の上に降りた。

 

 

 

 

奈々「来てくれて助かったよ一葉ちゃん」

一葉「奈々さんもご無事で…って言うまでもありませんね」

奈々「私がラージ級ごときにやられるわけないでしょ?皆さんもありがとうございます」

瑤「一人でガーデンを守ってるって聞いたから」

千香瑠「エレンスゲは私達しか来てないけど、ヘルヴォル、防衛に参加するわ」

奈々「助かります。倒すだけなら大丈夫なんですけど拠点防衛ですからね。私ひとりじゃ数の暴力で守りきれませんからね」

 

 

 

 

後から恋花、藍がやって来た。

 

 

 

 

藍「わるいヒュージ…みんなやっつけた!」

瑤「ご苦労様、藍」

 

 

 

瑤はレアスキル…ブレイブを発動し、藍を落ち着かせる。

 

 

 

 

恋花「私達を差し置いて何勝手に話を進めてるの?」

一葉「すみません。とにかくヘルヴォル、これよりガーデンの防衛に参加します」

 

 

 

 

 

そして彼女…相澤一葉はエレンスゲの良心的存在。

 

過去にエレンスゲのマディック達に助けられ、エレンスゲに入学した彼女は、努力を駆使して序列一位を獲得する。

 

ヘルヴォルの隊長となった彼女は、序列一位の権限を使って、信頼できる仲間…千香瑠、恋花、瑤を推薦し、後に藍を加えた。

 

エレンスゲ女学園の犠牲を顧みない戦い方を変えようという信念の下に、一葉は新たなヘルヴォルの隊長として、エレンスゲを変えるため、信頼できる仲間達と共に今も戦っている。

 

 

そう……めぐるめくこの命を焼いてでも…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈々「うん。よろしく頼む」

二水「「奈々さん!次の増援です!スモール級100体とラージ級5体!各ラージ級に10体の赤いスモール級が固まってやって来ます!残りのスモール級は奥からついてきてます!陸地に入るまで後1分!」」

 

 

 

 

通信の二水から次の増援の知らせがきた。

 

 

 

 

 

恋花「ひゃ、100体!?」

二水「「自衛隊の方も、スモール級を全て撃破したとのことです!」」

 

 

 

 

海の向こうから、すごい数のスモール級がやって来た。

 

 

 

 

奈々「スモール級はこれで全部か…厄介な編成できたな…」

瑤「ラージ級は対処が難しくないけど…」

千香瑠「スモール級は100体となると取りこぼしの可能性もありますね」

藍「ヒュージ…たおすだけじゃだめなの?」

奈々「倒すのはいいけど、問題は赤いスモール級固有の能力のワイヤーだよ。束縛されたら動けなくなって倒すどころじゃないし、奥のスモール級の処理に行けなくなる」

 

 

 

 

 

ラージ級に10体の赤いスモール級の編成が5グループ。

 

撃破に向かえば10体の赤いスモール級がこちらの動きを拘束するだろう。そうなるとラージ級の撃破が難しくなる。

 

分散して各個撃破で攻めれば拘束の危険性が高くなる。

 

拘束を警戒し複数で攻めれば、押さえてない他のラージ級の侵入を許してしまう。

 

何より、敵の最後尾には50体のスモール級がいる。

 

後方にいる自衛隊も数はいるものの、スモール級は倒せても、ラージ級が相手では対処できない。

 

それどころか、今出てる戦車と戦闘機では最後尾のスモール級全て倒しきない。

 

簡単に突破されるだろう。

 

 

 

 

 

恋花「あちゃー、フェイズトランセンデンス温存すれば良かったかな…?」

奈々「仕方ないですよ。あの状況で使わなきゃラージ級の侵入を許してましたから」

 

 

 

 

敵の数が多いのもそうだが、今問題なのは人数が足りないことである。

 

ヘルヴォルが来てくれたのはいいが、それでも6人。

 

スモール級のワイヤー攻撃を防ぐには二人以上が条件だが、まだ人数が足りない。

 

恋花のフェイズトランセンデンスも、マギが少ないと意味はない。

 

ミリアム等の補充用もギガント級用に残さなきゃいけない。

 

一か八か二人一組でスモール級とラージ級の5編成の内3編成を叩いてから単機で残りの2編成を倒しに行くか…

 

ヘルヴォル5人に5編成の撃破を担当させ、自身は援護に入るか…

 

どちらも最後尾のスモール級達の侵入を許してしまう。

 

奈々もギガント級を倒すためのマギを温存するため、全力を出せない。

 

状況はまだ一転する程には至らなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかしそこへ二水の通信が…

 

 

 

 

二水「「奈々さん、また援軍です!」」

奈々「援軍ってことは…次は…!」

 

 

 

 

奈々は次に来る援軍が誰なのか読めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遠くから赤い制服を着た5人のリリィがやって来た。

 

 

神庭女子藝術高校のグラン・エプレである。

 

 

 

 

 

 

挿入歌 「Multicolored Flowers」

 

 

 

 

叶星「遅くなりました!神庭女子藝術高校よりグラン・エプレ、ただ今参りました!」

 

 

 

 

銀髪ロングの少女…叶星の声を聞いた奈々とヘルヴォルの皆は…

 

 

 

 

 

一葉「グラン・エプレ!」

千香瑠「叶星さん達も来たのね!」

恋花「これなら何とかなるね!」

藍「おおー!」

瑤「でもこの様子だとグラン・エプレより先にヒュージ達の方がこっちに来るよ」

奈々「私が連れてくる!」

 

 

 

 

奈々は縮地を使用し、グラン・エプレの方へ向かう。

 

 

 

 

そして移動中のグラン・エプレにたどり着いた。

 

 

 

叶星「な、奈々さん!」

奈々「話は後!皆早く私に捕まって!」

「え?ええ…」

 

 

 

 

少し困惑しながらも、金髪の少女…高嶺が奈々に捕まる。

 

 

 

 

叶星「皆、奈々さんに捕まって!」

 

 

 

 

叶星も奈々に捕まる。

 

 

 

 

「は、はい!」

「定盛、早く」

「分かってるわよ!」

 

 

 

 

うぐいす色のロングの少女…紅巴と、薄紫色のお団子ヘヤーのロングの少女…灯莉、ツインテールのピンク色の髪の少女…姫歌も急いで奈々に捕まった。

 

 

 

 

奈々「行きますよ!」

 

 

 

 

グラン・エプレ全員が奈々に捕まったのを確認すると、縮地で移動し、ヘルヴォルの下へ向かった。

 

 

 

 

奈々「到着!」

恋花「戻るのも早!」

叶星「す、すごい速さだったね…」

一葉「だ、大丈夫ですか!?」

高嶺「え…ええ…」

 

 

 

 

 

叶星以外の四人は少しぐったりしている。

 

 

 

 

 

姫歌「奈々、スピードぐらい落としなさいよ」」

奈々「緊急事態だから許して」

灯莉「ジェットコースターみたいで僕は良かったけど?」

瑤「ねえ、大丈夫?」

紅巴「うう~…」

千香瑠「早速で悪いですが、5体のラージ級がスモール級を率いて5編成でやって来ます最後尾には50体のスモール級も着いてきます。そこで二人一組でスモール級、ラージ級を各個撃破してほしいんです」

叶星「なるほどね。分かったわ」

奈々「編成は瑤さんと藍ちゃん、恋花さんと千香瑠さん、私と高嶺さん、姫歌ちゃんと灯莉ちゃん、残りの一葉ちゃん、叶星さんはレジスタを発動させて紅巴ちゃんのテスタメントで拡大。その後紅巴ちゃん以外の二人一組でスモール級を飛び道具で片付けてからラージ級を撃破。強化された射撃ならスモール級を倒せるよ」

一葉「レジスタの重ねかけによる射撃ですね」

恋花「ラージ級は他のと比べて固くなかったから、二人で倒せるはずだよ」

紅巴「残りのスモール級はどうするのですか?」

奈々「アイツらは高嶺さんのゼノンパラドキサが有効だからね。なるべく高嶺さんのマギを温存する」

高嶺「分かったわ」

灯莉「でもそれって、実質奈々一人で戦うってことだよね?」

瑤「大丈夫なの?藍と同じ近接特化の貴女一人で」

藍「またつかまらない…?」

 

 

 

 

瑤にそう言われると、奈々はカナベラルをしまい、マギの帯を付けたツインフェザーを見せる。

 

 

 

姫歌「………器用なことをするわね。アンタも」

奈々「次はしくじらない」

叶星「決まりね!」

二水「「ヒュージ、戦闘区域内に入ります!」」

 

 

 

 

遂にヒュージ達が陸地に入ってきたことを二水が知らせる。

 

 

 

 

奈々「各自散開!各ヒュージ編隊の各個撃破!」

「「「「「「了解!」」」」」」

 

 

 

 

奈々、ヘルヴォル、グラン・エプレの混合部隊が5組に分かれ、各ヒュージ編隊に向かっていく。

 

 

 

 

 

 

まずは奈々と高嶺ペア。

 

 

 

 

高嶺「本当に一人で行くの?」

奈々「この後の増援を考えると、高嶺さんのマギは温存しておく必要がありますからね」

 

 

 

 

 

 

 

彼女…宮川高嶺は、数年前の戦いで致命的な傷を負った経験を持つ。

 

それ以来、彼女のマギの受容量が大きく損なわれる後遺症を抱える事になる。

 

早い話が、マギの回復量が減ってしまったのである。

 

この事は幼馴染の叶星と奈々しか明かしておらず、グラン・エプレ1年生の3人には内緒にしている。

 

それでも彼女は戦う。

 

こんな自分を理解し、受け入れてくれた幼馴染の為に…

 

彼女はグラン・エプレのリリィとして、仲間と共に今も戦い続けている。

 

 

 

 

 

奈々「それに、受容量が低下したぐらいで、戦力面の低下には繋がりませんよ。更に高嶺さんの持ってるリサナウトにはあれがついてますからね」

 

 

 

 

奈々の言うアレとは、マギアブゾーバーというCHARM専用パーツの事であり、受容量を強化する効果を持つ。

 

マギの受容量が低下した高嶺には相性がよく、長期戦闘による弱点もカバーされている。

 

実は後遺症を知った奈々が百由に頼んで作って貰った物である。

 

現在はリサナウトに組み込まれており、グラン・エプレの1年生組はこれを知らない。

 

 

 

 

 

 

 

高嶺「分かったわ。その代わり危なくなったら助けるわよ」

奈々「構いませんよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

姫歌と灯莉のペアは…

 

 

 

 

 

灯莉「百合ヶ丘のリリィ…本当に奈々しかいないんだね」

姫歌「百合ヶ丘のCHARMが全て修理中って報告に出てたでしょ?」

灯莉「でもそれなら奈々だけCHARMを持ってるのはおかしくない?」

姫歌「あの子のCHARMはCHARMに使っていいものじゃない素材を使ってるからね。結構重い代物らしいわ」

灯莉「まるでゴリラだね」

姫歌「ゴリラは失礼でしょ…って、確かに言われたらそれっぽい…じゃなくて!くれぐれも奈々の前ではそれは言わないで!いい?」

灯莉「はーい」

 

 

 

 

 

 

 

彼女…定盛姫歌は、アイドルリリィを目指す少女である。

 

リリィとしての判断力が高く、戦闘中の行動や作戦立案が得意で、グラン・エプレのサブリーダーに任命された。

 

レギオンとしての初戦闘はうまくいかなかったが、次第に互いを知り、やがて頼れる司令塔として成長していった。

 

叶星いわく、彼女はサブリーダーではあり、グラン・エプレの未来のリーダーでもあるのだから。

 

 

 

 

 

 

 

もう一人の彼女…丹羽灯莉は、好きなことを好きなときに好きなだけ行うマイペースな子である。

 

時々空気を読まない行動を取ったり、親友の姫歌とケンカした事もあったりする。

 

そんな彼女も、実は「マギの色」が見える異能持ちで、各リリィのマギの質や様々な動物の感情も色で判断することができる。

 

グラン・エプレの一員になっても彼女のお気楽は変わらないが彼女もリリィ。

 

助け合いながらヒュージを倒す彼女のリリィとしての戦いに、揺らぐことはない。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、一葉、叶星、紅巴のグループは…

 

 

 

 

 

紅巴「やらなくちゃ…やらなくちゃ…!」

叶星「テスタメントをかけるだけだから難しく考えないで」

 

 

 

 

緊張気味の紅巴に叶星が落ち着かせる。

 

 

 

 

 

 

彼女…土岐紅巴、最初はリリィの素質が無く、中等部時代、御台場女学校でアーセナルの勉強をしていた。

 

そんな中、神庭女子に先輩の今叶星、宮川高嶺が転校するという情報を掴んだ彼女は憧れの先輩達を追うため、リリィとしての技術を努力して身に付け、神庭女子にリリィとして入学を果たし、その後グラン・エプレの一員になる。

 

普段は目立つことを好まず、ひっそりと人影に隠れて行動する事が多いが、戦場となると、多少怯えるものの、仲間達と一緒に勇気を出して戦う一面もある。

 

彼女もリリィ。努力して学んだ技術、身に付けた勇気は決して無駄ではないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

紅巴「すう…はあ…すう…はあ…はい。私のテスタメントでレジスタの効果を皆に届けます!」

叶星「うん。頼りにしてるわ」

一葉「グラン・エプレ…とてもいいレギオンですね」

叶星「皆が心強いリリィだからね。私なんてまだまだだもの」

 

 

 

 

 

 

 

 

そして彼女…今叶星。

 

元々は臆病な性格の子だったが、リリィとしての力を持ってる以上、それを正しい事に使わなければいけないと、責任感の強さもあわせ持つ。

 

 

転校してからはすぐにグラン・エプレのリーダーに任命され、高嶺、紅巴、姫歌、灯莉の四人が加わり、レギオンでのあらゆる任務をこなしていった。

 

今、この戦いで恐れているものの、それを支える仲間がいる。

 

だからこそ、そんな自分を変えたい。

 

命を燃やして、驚異に屈しない勇敢な自分に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そろそろ目の前にヒュージが接近してきた。

 

 

 

 

 

一葉「叶星様、いきましょう!」

叶星「ええ!一葉!」

 

 

 

二人がレジスタを発動した。

 

 

 

 

紅巴「テスタメント、行きます!」

 

 

 

 

紅巴がテスタメントでレジスタの効果範囲を拡大させ、今いるリリィ全員にレジスタの効果が付加された。

 

 

 

 

奈々「突撃ぃー!!って私と藍ちゃんだけだけどね」

 

 

 

 

奈々と藍が前進し、他のみんなは遠距離からの攻撃を仕掛けた。

 

 

 

 

千香瑠「一匹も漏らさず倒しましょう」

恋花「もちろん!」

 

 

 

シューティングモードに変形させたゲイボルグとブルンツヴィークで撃ちまくる千香瑠と恋花。

 

接近してくるスモール級を一体づつ倒していく。

 

 

 

瑤「藍、端っこから倒していって!」

藍「わかった!」

 

 

 

 

瑤のアドバイスで、藍はモンドラゴン右端にいるスモール級から攻撃していき、瑤はクリューサーオールのシューティングモードでワイヤーを放ってくるスモール級を優先的に倒していく。

 

 

 

 

 

姫歌「姫歌の魅力に見とれなさい!」

灯莉「いっけー!」

 

 

 

デュランダル、マルテをシューティングモードに変形させ、撃ちまくる姫歌と灯莉。

 

 

 

 

 

一葉「撃ちます!」

叶星「行くよ!」

紅巴「はい!」

 

 

 

 

3人はプルトガング、クラウ・ソラス、シュガールの射撃でスモール級を確実に仕留めていく。

 

 

 

 

奈々「これならどうかな!」

 

 

 

奈々は光の帯を付けた2本のツインフェザーを振り回し、スモール級をまとめて倒していく。

 

 

 

 

それを見ていたみんなは…

 

 

 

 

高嶺「あれがアルケミートレースもどきね…」

叶星「しかも、あんな使いかたをするなんて…」

灯莉「まるでハンマー投げみたい」

姫歌「よく思い付くわね。あんな攻撃」

千香瑠「そこは奈々さんなりの考えということで」

 

 

 

 

前衛にいる取り巻きのスモール級達が倒されたことで、ラージ級達は一旦止め、弾幕の発射を行うが…

 

 

 

 

奈々「甘い!」

 

 

 

 

 

奈々がゴムのように伸びる光の帯に繋がれたツインフェザーを飛ばし、最初の左右の端っこのラージ級に攻撃し、反動で戻ってきたそれを今度は隣の2体のラージ級に攻撃。

 

また戻っては、今度は中央のラージ級を攻撃。

 

 

攻撃を受けたことで仰け反ったのか、ラージ級達は動かなかった。

 

 

 

 

一葉「皆さん、ラージ級の動きが止まりました。今です!」

千香瑠「一斉攻撃!」

叶星「これで…!」

瑤「決める!」

藍「ヒュージ、たおす…!」

恋花「いっけぇー!」

灯莉「とっつげきー!」

姫歌「消えなさい!」

奈々「はあああ!!」

 

 

 

その隙を逃さないかのように、一葉の指示によって各リリィは大きな一撃を動きを止めた5体のラージ級に向かって飛び込み、CHARMの近接戦で各ラージ級を一撃で倒していった。

 

 

そして後は後方からやって来る50体のスモール級。

 

当然、その対策も出来ている。

 

 

 

 

奈々「高嶺さん、一緒にお願いします!」

高嶺「ええ、行くわよ!」

 

 

 

 

高嶺がレアスキル…ゼノンパラドキサを発動。

 

高速で、複数のスモール級をリサナウトでまとめて同時攻撃する高嶺。

 

この世の理と縮地のサブスキルをあわせ持つ殲滅力の高いこのスキルは、一度に多くのヒュージが現れた時に重宝する。

 

 

 

そして奈々も引き続き帯に繋がれたツインフェザーを回しながら多くのスモール級を斬り倒していく。

 

 

 

奈々、高嶺の活躍で50体のスモール級は全て片付いた。

 

 

 

 

高嶺「なんとか片付けたわね」

奈々「いえ、まだスモール級を全て倒しただけです。本命はこの次…!」

 

 

 

そしてその奈々の予想は的中し、二水からの通信が来た。

 

 

 

 

 

二水「「ヒュージ接近、ラージ級10体とギガント級です!!到達まで後3分!遅れてギガント級は更に1分後に来ます!」」

奈々「遂に来たか…!」

 

 

 

 

残りの勢力であるラージ級達とギガント級がこっちに向かっているのを二水が知らせてきた。

 

恐らくこれが最後の増援だろう。

 

 

スモール級を全て倒した今、自衛隊は的になってしまうため、二水は連絡で下がらせたようだ。

 

 

人数は増えたが現状はまだ変わらず、ラージ級が倍の数で来ている。

 

スピードがあるので、モタモタしてると通りすぎていってしまうため、早めに倒さないといけないが、ギガント級が控えてる以上、これ以上のマギの消費は控えたい。

 

 

と、そこで二水は奈々にある作戦を伝える。

 

 

 

 

二水「「奈々さん、そちらにフェイズトランセンデンス使いがいますよね?」」

奈々「え?ああ、いるけど?」

二水「「今から梅様にミリアムさんと神琳さんを奈々さん達のいる場所に

行かせます!」

奈々「ああ、なるほど。お願いね!」

 

 

 

 

二水はミリアムと神琳を連れて来ると奈々に伝え、通信を切った。

 

奈々も二水の説明の意味がわかった。

 

 

 

 

奈々「恋花さん、今からサポーターが来るので、その人からマギの補充を受けてもらってください。フェイズトランセンデンスがまた必要になると思いますから」

瑤「フェイズトランセンデンスを?」

恋花「待って、私のじゃラージ級1体倒せるか難しいよ」

奈々「そこは今から来るリリィから聞いてください。お、来た」

 

 

 

 

と、奈々がそう言うと、神琳、ミリアムを背負った梅が縮地を使って到着した。

 

 

 

 

 

梅「全く、人使いが荒い…といいたいが、今の梅達はこれくらいしか出来ないからナ」

ミリアム「恋花様、ワシのマギを今から渡すから待っててくれ」

恋花「奈々じゃなくて私?」

ミリアム「今回はフェイズトランセンデンスが重要になるからのう」

恋花「ふーん、それなら、ガソリンハイオクでお願いね」

ミリアム「ワシはガソリンスタンドではないぞ」

神琳「バックアップに来ましたわ」

奈々「うん。とりあえず作戦の説明お願い」

神琳「任せてください」

 

 

 

 

と、神琳はみんなに作戦を教える。

 

 

 

神琳「現状今のままでは全てを倒しきる前に何体かが通りすぎてしまいます。そこでまずはヒュージではなく、海を狙います」

藍「うみ?」

一葉「そうか!津波を起こして敵を妨害するのか!」

千香瑠「津波で身動きが取れなくなってる内にラージ級を確実に撃破する…この人数じゃそれしか手はないですね」

瑤「スモール級、ラージ級は来る際に低空飛行で向かってきた。なら津波が届く」

姫歌「でもフェイズトランセンデンスじゃ範囲が足りないわよ」

神琳「そこでテスタメントの出番です。フェイズトランセンデンスにテスタメントの効果で攻撃範囲を拡大させればラージ級全てを巻き込むほどの津波を起こせます」

奈々「なるほどね。津波で動きを鈍らせるか」

神琳「気休め程度ですが、動きを止めるには十分だと思います」

紅巴「テスタメントなら私がもう一度…」

奈々「紅巴ちゃんは大事な主力だからこれ以上の使用は控えないといけないよ。ここは神琳ちゃんに任せよう」

神琳「はい。任せてください」

 

 

 

 

 

と、話してる内に恋花のマギの補充が終わった。

 

ミリアムはフェイズトランセンデンスの使用後で倒れている。

 

 

 

 

奈々「梅さん、恋花さんがフェイズトランセンデンスを放ったらすぐに二人を連れて下がっててくださいね」

梅「わかったゾ」

叶星「それで、ギガント級の対処はどうするの?」

奈々「そのギガント級ですが、アーリマンです」

叶星「アーリマン!?」

一葉「マギリフレクターと高い耐久力を持ってるあのアーリマンですか!?となると生半端な火力では倒せません」

奈々「それなら大丈夫。アーリマンはノインヴェルトと私のカナリアで対処します。ノインヴェルトでマギリフレクターを発動させ、カナリアの一撃で仕留める。この方法が有効だと思います」

高嶺「他に考えてる余裕はないし、それでいきましょう」

千香瑠「万が一に備え、ヘリオスフィアをかけておきますね」

 

 

 

 

 

千香瑠はヘリオスフィアを発動し、その場にいるリリィ全員のバリアを強化した。

 

 

 

 

奈々「私が中央、ヘルヴォルは右、グラン・エプレは左を!」

叶星「わかったわ!」

神琳「鷹の目でタイミングをお願いします。チャンスは一度きりです」

奈々「わかった!」

 

 

 

 

奈々はマスカレイドで鷹の目を使い、接近してくるラージ級達の位置を把握しながらタイミングを計る。

 

 

 

 

一葉「恋花様、お願いします!」

恋花「はいはーい。ほんじゃ行くよー!」

 

 

 

 

恋花がフェイズトランセンデンスを発動した。

 

 

 

 

神琳「テスタメント、行きます!」

 

 

 

 

 

神琳が恋花にテスタメントの効果を付加させる。

 

 

そしてテスタメントの効果を付与された恋花はブルンツヴィークを構え、狙いをヒュージではなくその下の海の方に向けた。

 

タイミングは奈々が担当している。

 

 

津波をはなるべくヒュージの近くで起こした方が効果的である。

 

逆に少しでもタイミングがずれた場合、津波とヒュージとの距離によっては回避してしまうからである。

 

 

 

失敗は出来ない…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈々「撃ってください!」

恋花「行くよー!本日2度目のフェイズトランセンデンス!!」

 

 

 

 

奈々の合図で、恋花はブルンツヴィークから複数の太めのマギのビームを扇状に発射した。

 

それはラージ級達の近くの海に当たり、爆発し、津波を起こした。

 

そして、その津波は近くにいたラージ級達を飲み込み、動きを止めた。

 

 

 

 

 

 

 

奈々「今ですよ!全員攻撃開始!」

 

 

 

 

フェイズトランセンデンスの使用でバテてる恋花を除いて、奈々とヘルヴォル、グラン・エプレの合計10人が左右の敵と中央の敵のラージ級に向かって攻撃し始めた。

 

 

ちなみに全員にかかっているレジスタの効果はまだ継続中で、奈々は楓の分がまだ継続している。

 

その為か、奈々はラージ級を一撃で倒せる程の威力を持っている。

 

 

左右に散開したリリィ達も、各四人ならラージ級1体を倒すには十分な戦力である。

 

 

梅は神琳と倒れたミリアムを担いで再び戦闘区域から離脱した。

 

 

 

 

これならギガント級が来る前にラージ級達を片付けられる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はずだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二水「「たたた、大変です!!ギガント級がもう1体こっちにやって来ます!!しかもも突然現れたようで!」」

奈々「ギガント級!?」

 

 

 

 

二水から新たなギガント級の出現の知らせを聞いて驚く奈々。

 

 

すると、突然奈々の真上にアーリマンと瓜二つの緑色の巨大なヒュージが現れた。

 

 

 

 

 

奈々「ぎ、ギガント級!?いつの間に…!?」

 

 

 

 

奈々は鷹の目で周りの状況を見ている。

 

しかしこの緑色のギガント級の姿は確認されなかった。

 

なのにそのギガント級が突然頭上に現れたのだ。

 

 

 

とはいえ、ギガント級と似ればそれだけ巨体になり、動きも鈍い筈である。

 

しかしそれではこのギガント級が突然現れた理由にならない。

 

1つ考えられるとすれば…

 

 

 

 

 

 

 

 

奈々「ケイブを使って移動した…!?」

 

 

 

 

ケイブはヒュージ専用のワームホール…唯一の長距離移動手段である。

 

巨体かつ動きもそこまで早くないギガント級が早く移動出来るとすれば、この方法しか思い付かないのだ。

 

 

と、考えてる内に緑色のギガント級は奈々達の横を通りすぎていってしまう。

 

 

 

 

奈々「まずい!」

 

 

 

 

急いで後を追う奈々だが、ここで奈々の方に無数のレーザーが降りかかってきた。

 

 

奈々はすぐに避けたがなんと、ギガント級のアーリマンがすぐこっちにやって来たのだ。

 

 

 

灯莉「もう1体出てきたよ!」

一葉「まだ来るまで時間はあったはず…!」

千香瑠「どうやらこのケイブがアーリマンの近くで繋がってしまったみたい…!」

奈々「くっ、タイミングが悪すぎる…!」

叶星「このままじゃあのギガント級が百合ヶ丘に…!」

 

 

 

 

新たなギガント級の元へ向かいたいところだが、ラージ級はまだ6体残っており、そこにはアーリマンがいる。

 

どちらかを放っておくと、百合ヶ丘の方へ行きかねない。

 

 

それどころか、現在の人数とマギの量では2体のギガント級を倒しきれないのだ。

 

特にアーリマンはマギリフレクターを持っているためノインヴェルトとカナリアの連携は必須。

 

そうなればマギが涸渇するのは確実。

 

突然現れた緑色のアーリマンがもしマギリフレクターを持っていたら、倒すことは難しくなる。

 

百合ヶ丘の崩壊は免れない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二水「「あ、奈々さん!頼もしい仲間が緑色のギガント級に向けて移動してます!!」」

奈々「えっ!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アイアンサイドは、これより緑色のギガント級の撃破を開始する!」

 

 

 

 

 

挿入歌 「リリィデイズ」

 

 

 

 

 

緑色のギガント級に立ち向かったのは、私立ルドビコ女学院のリリィの3人だった。

 

いや、ルドビコ非公認のレギオン…アイアンサイドだった。

 

 

 

 

 

「一番槍は俺が行くぜ!!」

 

 

 

 

男勝りな赤茶色のボブカットの少女がダインスレイフ・カービンを持って緑色のギガント級に切りかかる。

 

 

 

 

私立ルドビコ女学院 1年生 アイアンサイド 天宮・ソフィア・聖恋(あまみや・そふぃあ・せれん)

 

 

 

 

 

「聖恋、相手は亜種のアーリマンよ。油断しないで」

 

 

 

 

片刃の赤いCHARM…エゼルリングを持った、髪をリボンでまとめた黒髪のミドルの少女が聖恋に注意しながら付いていき、シューティングモードでギガント級を撃ちまくる。

 

 

 

 

 

私立ルドビコ女学院 2年生 アイアンサイド 黒木・フランシスカ・百合亜(くろき・ふらんしすか・ゆりあ)

 

 

 

 

 

「今日のあたし達はひと味違うぞぉー!!」

 

 

 

 

暗めの金髪で左右に三つ編みをした少女が一葉と同じブルトガングを持って緑色のギガント級に飛び込み、斬りかかった。

 

 

 

 

 

私立ルドビコ女学院 2年生 アイアンサイド 松永・ブリジッタ・佳世(まつなが・ぶりじった・かよ)

 

 

 

 

3人の交戦により、緑色のギガント級の方はなんとか足止めされたようだ。

 

しかし加勢に来たのはアイアンサイドだけでなかった。

 

 

 

 

 

「さて、行きましょう純」

「ええ。ロネスネス、ノインヴェルト戦術を仕掛けますわ」

 

 

 

 

赤のスカートに白と青の和風の戦闘服を着た銀髪のロングの少女と青い服をまとい、蝶の髪飾りを付けた赤みのかかった紫のロングの少女も現れた。

 

船田姉妹の二人、初と純である。

 

 

 

 

「さあ、ファーストショット頼みましたわよ」

「わかってるって。崩壊の危機にある百合ヶ丘を放ってはおけないもの!」

 

 

 

そして隣には純に似た服を着たマゼンタカラーのロングの少女、燈の姿と、初に似た服を着た灰色のツインテールの少女がいた。

 

 

 

 

 

御台場女学校 2年生 ロネスネス 藤田槿(ふじた あさがお)

 

 

 

そして、いつの間にか聖恋、百合亜、佳世を除くロネスネス9人のリリィ達が緑色のギガント級を囲んでノインヴェルト戦術を始めていた。

 

 

 

 

 

 

奈々「ルドビコ女学院のアイアンサイド…御台場のロネスネスまで!」

「よそ見は禁物よ。奈々さん」

 

 

 

 

と、いつの間にかラージ級が2体倒されている。

 

そこにいたのはアイアンサイドの幸恵と来夢であった。

 

 

 

 

来夢「助けに来たよ。奈々ちゃん」

奈々「幸恵さんに来夢ちゃん!ルドビコの方はもういいんですか?」

幸恵「テンプルレギオンが守備に回ってるから心配いらないわ」

来夢「今マギを回復するね!」

 

 

 

 

と、来夢がカリスマを発動した。

 

周囲の浮遊するマギが浄化され、それらが奈々の中に宿っていく。

 

奈々のラージ級で消耗していた分はこれで元通りになった。

 

 

 

 

奈々「ありがとう来夢ちゃん。今ならアーリマンを一人で倒せるかも」

幸恵「流石にそこまでは…」

 

 

 

 

と、話してる内にヘルヴォル、グラン・エプレのメンバーもやって来た。

 

 

便りになる二人を連れて…

 

 

一人は御台場女学校の制服に栗色のジャケットを羽織い、首にヘッドホンを付けた茶色のショートカットの子。

 

武器はグングニル。

 

もう一人は御台場女学校の制服をまとい、黒いロングの後ろに黄色のリボンを着けた少女。

 

武器は布都御魂。

 

近距離遠距離関係なくノインヴェルト戦術をこなせるCHARMである。

 

 

 

 

 

御台場女学校 2年 ヘオロットセインツ 副隊長

川村楪(かわむら ゆずりは)

 

 

御台場女学校 2年 ヘオロットセインツ 月岡椛(つきおか もみじ)

 

 

 

 

更に遅れて、紅巴、恋花も合流した。

 

来夢のカリスマが二人の方まで届き、マギも回復したようである。

 

 

 

紅巴「あれはルドビコ女学院と御台場女学校のリリィ!」

恋花「どんどん仲間が増えていくねー」

奈々「楪さんに椛さん!ヘオロットセインツも一緒なんですか!?」

楪「いや、途中ヒュージの群れにあってな。私と椛だけ先に行くよう頼まれたんだ」

一葉「楪様と椛様のお陰でラージ級は全て片付けました」

叶星「ノインヴェルトを行う分のマギは十分残ってるわ」

椛「私達も協力致しますわ」

奈々「こちらこそお願いします!」

 

 

 

 

と、話してる内にアーリマンが弾幕の雨を降らしてきた。

 

 

皆は三方向に散開し、攻撃をかわした。

 

右にヘルヴォルと来夢と幸恵。

 

左にグラン・エプレと楪と椛。

 

中央は奈々一人である。

 

 

 

 

 

椛「それにしても、またこのギガント級ですわね」

楪「こいつとは二度と会いたくなかったけどな」

奈々「問題ありません。ここで仕掛けます!マギインテンシティも高いですし、椛さんのレジスタ掛けでダブルノインヴェルトをお願いします!」

 

 

 

奈々が2隊によるノインヴェルト戦術を行うよう皆に言ってきた。

 

 

 

 

恋花「2つって、まさか7人でノインヴェルト戦術をやるの!?」

瑤「流石に7人じゃ威力が…」

千香瑠「可能よ。高いマギインテンシティにレジスタを更に重ねかけすれば7人でも9人分の火力を出せるわ」

 

 

 

現在みんなが掛かってるレジスタは、ヘルヴォル、グラン・エプレが2回…奈々が3回分重ねかけされている。

 

ここで更に椛のレジスタが入れば7人でも8人分の火力になる。

 

マギインテンシティの高いこの場なら通常のノインヴェルト戦術の火力に達するだろう。

 

 

 

一葉「しかしそれを行うにはギガント級の近くでやる必要が…」

紅巴「私、出来る自身は…」

奈々「大丈夫。攻撃は全て私が引き付ける。みんなに手出しはさせない」

姫歌「貴女は大丈夫なの?」

奈々「前に戦ったことがあるからね。特徴は熟知している」

幸恵「確かにこの場は、奈々さんに任せた方がよさそうね」

楪「それしか手は無いみたいだし、やるしかないな」

来夢「奈々ちゃん、無理はしないでね」

高嶺「早速やりましょう」

灯莉「やろうやろう!」

幸恵「ノインヴェルト戦術、開始!」

 

 

 

 

 

幸恵の言葉に皆は頷き、一葉、叶星がノインヴェルト戦術の弾を自信のCHARMの装填口に入れ、マギスフィアを生成した。

 

一葉は藍に向けて撃ちだし、叶星は高嶺に向けて撃った。

 

その放たれたマギスフィアを藍と高嶺はCHARMでキャッチした。

 

マギスフィアに自身のマギを込め、そのまま瑤、姫歌に向けて投げ飛ばした。

 

 

 

 

姫歌「次は紅巴ね。受けとりなさい!」

瑤「恋花!」

 

 

 

 

マギを込め、次は紅巴、恋花にマギスフィアをパスした。

 

 

 

一方奈々も空中移動しつつ、アーリマンのレーザーをかわしながら攻撃を誘導している。

 

レーザーを撃ち続ければその分マギも減っていき、アーリマン自信の防御力の低下にも繋がる。

 

また、撃ったレーザーの射線上にも僅かにマギが残留するため、ノインヴェルトの足しになる。

 

これは奈々が謹慎中に考えた新しい囮戦法である。

 

 

 

ノインヴェルト戦術側も、灯莉は椛に、千香瑠は幸恵にマギスフィアをパスした。

 

 

 

 

 

彼女…月岡椛は、過去に親から妹より劣る姉と言われて自信を無くしていた頃があった。

 

しかし御台場迎撃戦で沢山の仲間と共に勝ち上がった事でその自信を取り戻す。

 

自身のリリィとしての力も、誰かを守れるということを再確認した彼女は、親友と一緒に戦場を勝利へと導くだろう。

 

 

 

 

 

 

椛「ユズ!」

幸恵「来夢!」

 

 

 

 

最後の相手…楪と来夢に二人はマギスフィアをパスした。

 

マギスフィアを受け止めた楪と来夢はそれをCHARMに取り込み、シューティングモードに変形させた。

 

 

 

 

幸恵「準備が出来たわ。奈々さん!」

奈々「待ってました!」

 

 

 

 

奈々は空高く飛翔し、ルナティックトランサーを発動した。

 

奈々の髪が白くなっていき、瞳の色も紅く光っていく。

 

 

 

楪「時間差で放つぞ。いいか?」

来夢「はい!」

 

 

 

 

楪、来夢はグングニル、アステリオンで狙いをアーリマンに定める。

 

 

 

 

 

 

彼女…川村楪は、リリィとしての高い力とリーダーに相応しい性格の持ち主で、当時、御台場女学校で持っていないレアスキル…ファンタズムの覚醒を皆から期待されていたリリィだった。

 

しかし御台場迎撃戦で覚醒したレアスキルはテスタメントと期待外れだったが、それでもめげることなく、仲間リリィからの手ほどきで回避系テスタメントを確立。

 

更に高速パスをもこなし、勝利に大きく貢献したのだった。

 

竹腰千華の推薦により百合ヶ丘女学院次期獲得候補リストに載るが、彼女はこれを辞退。

 

御台場のリリィとして残ることになった。

 

ヘオロットセインツの副隊長として、彼女は親友と仲間と一緒に戦場を駆け巡るだろう。

 

 

 

 

 

 

今、アーリマンは奈々に攻撃しようと、奈々のいる上空を向き、レーザーを放とうとしていた。

 

狙うなら今である。

 

 

 

 

 

楪「そこだー!!」

来夢「いけー!!」

 

 

 

 

二人のマギスフィアが時間差で発射された。

 

 

楪が放ったマギスフィアはアーリマンに直撃するが、ギリギリの所でマギリフレクターが張られ、マギスフィアを受け止められてしまう。

 

しかしそれは想定内。

 

遅らせて発射した来夢のマギスフィアがリフレクターの張られていない部分に直撃し、アーリマンはバランスを崩しながらダメージを受けた。

 

そして仕上げの一撃も…

 

 

 

 

 

奈々「仕上げ、だあー!!」

 

 

 

 

上空にいた奈々が2本のCHARMをカナリアに合体させ、そのままアーリマンの真上目掛けて急降下し始めた。

 

 

 

 

 

奈々「うおおおおおおーーー!!」

 

 

 

 

 

 

奈々のカナリアがアーリマンを真上から一刀両断で切り裂いていく。

 

マギリフレクターは既に楪の放ったマギスフィアに使ってる為、再使用に時間がかかる。

 

 

眞下まで切り落とされ、アーリマンは粒子となって消えていった。

 

 

そして奈々はアーリマンがいた場所の真下に着地し、ルナティックトランサーを解き、アーリマンがいた方を見続けた。

 

 

 

 

 

そんな奈々の姿を見た皆は…

 

 

 

 

 

高嶺「あれが叶星の言ってた合体剣カナリア…!」

灯莉「ヒュージを真っ二つにしちゃったよ!?」

紅巴「ノインヴェルトのダメージがあるとはいえ、ギガント級叩き斬るなんて…」

灯莉「まるで何かの歌にある孤高の勇者みたいだね」

 

 

 

 

灯莉の言うように、皆が戦えない状況の中、一人で勇敢にヒュージに立ち向かうその姿はまさに孤高の勇者と言えよう。

 

と、驚いてる皆だが、ここで通信が入った。

 

 

 

 

二水「「こちら二水。ヒュージの全滅を確認。増援はいません。戦闘終了です!奈々さん、お疲れ様です!」」

奈々「二水ちゃんも皆もお疲れ」

 

 

 

 

通信で二水と話してる奈々を見て皆は…

 

 

 

幸恵「敵はもう打ち止めのようね」

来夢「良かった…」

姫歌「驚いたわ。実際に見ると、ホントにすごい…」

千香瑠「あれが合体剣カナリア…あれだけの威力…マギもかなりの量のはず…!」

瑤「CHARMもそうだけど、ルナティックトランサーの効果もあるから普通ならマギが涸渇するレベルだけど…」

恋花「あの子のマギ、どんだけあるの?」

藍「すごーい…」

幸恵「改めて見ると、とんでもない一撃ね」

来夢「どうやって強くなったんだろう…」

一葉「後でどんな特訓をしてるのか聞いてみよう」

叶星「一葉、落ち着いて…」

椛「彼女のマギの保有値が高いのは驚きましたけど…」

楪「あの合体CHARMがぶっ壊れ性能なのも改めてビックリしたな」

 

 

 

 

皆、奈々とカナリアに関する感想を述べていた。

 

 

 

そして、緑色のギガント級を倒したロネスネスの9人とアイアンサイドの佳世、聖恋、百合亜がこちらに合流してきた。

 

 

 

 

 

奈々「ロネスネスの皆さんも協力に来てくれてありがとうございます。アイアンサイド、ヘオロットセインツの二人も」

純「たいしたことありませんわ。リリィとして当然の事をしたまでですわ」

燈「そう言うことですわ!」

初「サンスベリアはリリィ共通の敵…私達ロネスネスとヘオロットセインツも百合ヶ丘の防衛に参加致しますわ」

楪「しばらく厄介になるけど、よろしくな」

奈々「厄介なんてとんでもない。歓迎しますよ」

 

 

 

奈々は純、楪と握手した。

 

 

 

 

奈々「アイアンサイドの方々もありがとうございます」

佳世「下北遠征で一緒に戦った仲間ですから…」

百合亜「貴女が幸恵の言ってた木葉奈々さんね。私は黒木・フランシスカ・百合亜よ」

聖恋「俺は天宮・ソフィア・聖恋。百合亜お姉様のシュベスターだ。よろしくな!」

奈々「こちらこそ!」

 

 

 

 

奈々は百合亜、聖恋と握手した。

 

 

 

 

 

奈々(なんか聖恋ちゃんの声……神琳ちゃんにちょっと似てるような…)

 

 

 

 

と、心の中で呟く奈々である。

 

 

 

 

二水「「奈々さんお疲れ様でした。次の襲撃に備えるために一旦帰還してくれますか?」」

奈々「了解。木葉奈々、これより他のレギオンと一緒に百合ヶ丘に…あ」

 

 

 

 

奈々はあることに気が付いた。

 

 

 

 

二水「「どうしました?」」

奈々「エレンスゲって、GEHENA主義だったよね?」

二水「「そうですが……あ!」」

 

 

 

 

 

二水も気が付く。

 

 

それは、ヘルヴォルは百合ヶ丘に入れない事である。

 

ヘルヴォルが所属するエレンスゲ女学園はGEHENA主義のガーデンで、反GEHENA派の百合ヶ丘からは嫌われている。

 

更に先代ヘルヴォルのやらかした行為によって、百合ヶ丘のヘルヴォルに対する印象は最悪なものになっていた。

 

このままヘルヴォルを百合ヶ丘に入れると両校の間で問題を起こしかねない。

 

 

 

 

 

一葉「大丈夫です!私達は近くのホテルに泊まりますから」

奈々「却下」

一葉「ええっ!?」

奈々「勿体ない」

純「貧乏症ですわね」

奈々「悪かったですね」

楪「とはいえ、これだけの人数、百合ヶ丘に入れるのか?」

奈々「それなんですよね」

 

 

 

 

もうひとつの問題はこちらが27人という大人数である。

 

後から来るリリィを含めると合計38人になる。

 

流石に今百合ヶ丘にそこまでの寝所を確保するスペースは無い。

 

奈々は悩んだ。

 

どこか良い場所は無いのか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すると、奈々は覚えのある場所を思い出す。

 

 

 

 

 

奈々「まだあれがあった…!」

二水「「?どうしました奈々さん」」

奈々「二水ちゃん、大至急毛布を50枚程用意してくれる?私達の拠点を変えるよ」

二水「「ええっ!?変えるって、何処にですか?」」

奈々「わかってるでしょ?とっておきの場所が」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後……

 

奈々は遠征に来てくれたレギオン達を廃墟になった街のある場所へ連れてきた。

 

 

 

 

 

 

幸恵「なるほどね。ここなら拠点として十分機能するわね」

 

 

 

 

着いた場所は、8日前に梨璃と結梨を連れてった映画館だった。

 

 

 

佳世「ここだけまだ機能してるんですか!?」

奈々「水はまだ流れてるし、発電機もあるから電気の心配も無いよ」

聖恋「結構大きいんだな…」

百合亜「これだけ大きければ、私達全員休められるわね」

来夢「レギオンが休めるスペースがある空き部屋が沢山あったので、大丈夫だと思います」

一葉「1週間も使ってないみたいだけど…」

奈々「まあ中を見て決めるよ」

 

 

 

 

奈々達は映画館の中へ入っていった。

 

 

 

 

純「………随分と埃がたまってますわね」

初「仕方ないわ。誰一人使ってないのだから」

燈「純お姉様と一緒なら汚いところでも平気ですわ」

奈々「汚いところだけでも拒絶しようよ…」

燈「何を言ってますの!?純お姉様のいるところなら例え火の中水の中埃の中!」

奈々「わかった!もういいから…!」

 

 

 

 

 

燈と話すのは控えることにした奈々。

 

 

ブレーカーがオフになってるのか、館内の照明消えており、周りは1週間前、梨璃と結梨が出ていってから片付けずにそのままだったことで、埃が溜まっていた。

 

売店の方は布が被さっており、食べ物に埃が被ってなかった。

 

 

 

 

恋花「布被ってるね。売店かな?ここは」

奈々「梨璃ちゃんが被せておいたのかな…」

灯莉「中は?何?何入ってるの?」

姫歌「灯莉、落ち着きなさいよ」

奈々「食べれるのはポップコーンと飴ぐらいかな。他は駄目になってると思うよ」

藍「チョコレートは?」

奈々「アルミホイルで巻いて密封して冷蔵庫に入れておいたけど、後で調べるよ」

 

 

 

 

こっちは1週間も放置してる為、腐って食べれなくなってる物もあるが、袋詰めしてあるポップコーンや飴、開けてないジュース等は普通に食べれるようだ。

 

掃除をすれば問題無さそうである。

 

 

 

 

奈々「さて、片付けますか」

来夢「えっ!?戦ったばかりなのにまだ動くの?」

叶星「私達も手伝うよ?」

奈々「戦ったのは皆も一緒です。それに遠征に来てくれたリリィにやらせるなんてバチが当たりますよ。大丈夫ですよ。縮地で早く片付けて…」

 

「梅の専売特許は渡さないゾ」

奈々「!?」

 

 

 

 

奈々一人で館内を片付けようとした所に声が響き、やって来たのは一柳隊のメンバーだった。

 

ミリアムはフェイズトランセンデンスから回復した後、アーセナルの仕事でCHARMの修理に戻っているためここには来ていない。

 

 

 

 

 

奈々「みんな!」

二水「掃除なら私達がやっておきますので」

雨嘉「奈々は次の戦いに備えてゆっくり休んでて」

奈々「えっ?で、でも…」

楓「貴女は今百合ヶ丘に残された戦力ですのよ。後の事はワタクシ達にお任せなさいな」

鶴紗「そういうことだ」

神琳「見張りは自衛隊の皆様引き受けてくださったので心配は要りませんわ」

梅「少し待ってろナ。寝所を用意するからナ」

 

 

 

 

と言って梅は一足先にその場を離れた。

 

 

 

 

二水「後、唯一被害がなかった城ヶ島工科女子高等学校からアーセナルが数十人来てくれて、CHARMの修理も明日の昼頃に完了するみたいです!」

奈々「城ヶ島って、アーセナル専門のガーデンだったよね?」

二水「はい!CHARMメイカーズの共同出資で建てられた工厰科だけのガーデンで、戦うアーセナルの育成も行ってい……」

楓「今は労働者達を休ませるのが先でしょちびっ子1号」

二水「す、すみません…って、引っ張らないでくださーい!」

 

 

 

 

楓が二水の熱弁を止め、二水の胸元を掴んだまま掃除を始めるためにその場を離れた。

 

 

 

 

 

純「相変わらず騒がしい方々ですわね」

奈々「でも悪くないですよ。あの仲間達は」

一葉「そうですね」

 

 

 

 

という流れがあり、映画館は一柳隊の6人と後から来たリリィ達により、拠点へと生まれかわり、奈々達は今晩この拠点で休息を取ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、百合ヶ丘に向けて移動してるサンスベリアの移動基地は………

 

 

 

 

ボルドー「専攻したヒュージ部隊が全滅か……」

「はい。鎌倉方面、東京地区の各ガーデンにギガント級を含んだヒュージ編隊を送り出しましたが、5組のレギオンが百合ヶ丘に到着してしまったようです」

ボルドー「明日出すヒュージの調整は?」

「量産型のAM-03が18体、飛行形ラージ級が60体、球体形スモール級600体、全て1927に終えました。明日には解放出来ます」

ボルドー「新型CHARMの方は?」

「人数分完成し、ラピュセル隊が最終調整を行っております」

ボルドー「うむ、では明日には予定通りヒュドラ作戦を実行に移す」

「はっ!」

 

 

 

 

そう言ってボルドーはブリッジを離れた。

 

 

 

 

 

ボルドー(やはり侮れんな、木葉奈々…この私を倒しただけの事はある。ふふふふ…明日が楽しみだ)

 

 

 

 

と、明日の戦いを期待するボルドーだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中編へ続く…………

 

 

 

 

 




続きは今制作中です。
1ヶ月掛かるかもしれませんが、出来るだけいい作品にしたいと思ってます。
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