アサルトリリィ MIX BLOOM   作:カッパサン

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本当にごめんなさい!
ここ最近デート・ア・ライブにハマってしまい、更にはモチベーションの低下もあり、投稿が遅れてしまいました。
それでもどうにか中編を完成させました。
これで後は後編のエピローグのみです。
今回はかなり盛り上げる内容にしました。

それではご覧ください!(高山みなみボイス)


「15」Sacred world 中編

 

 

 

 

 

 

百合ヶ丘を襲いにやって来たヒュージを撃退した次の日………

 

一柳隊、アールヴヘイム、ヘルヴォル、グラン・エプレ、アイアンサイド、ロネスネス、ヘオロットセインツの一同は拠点である映画館の中央ホール中で緊急会議を行っていた。

 

 

サンスベリアが百合ヶ丘を襲いにやって来た情報は他のガーデンにも伝わり、防衛中にも関わらず、各ガーデンガーデンから一組のレギオンを派遣してくれたのだ。

 

 

 

 

 

相模女子高等学館からは相模女子生徒会特選隊。

 

 

 

 

イルマ女子美術高校からイルミンシャイネス。

 

 

 

 

聖橋大学附属女子高等学校から雪花団と、

 

主力のレギオンが拠点に集まっていた。

 

 

 

 

一葉「こちらが昨日百合ヶ丘を襲ったヒュージのデータです」

 

 

 

各リリィ達が周りの椅子に座って、一葉の説明を受けていた。

 

一葉の隣にある巨大スクリーンには、昨日襲ってきたヒュージ達の画像と細かな情報等が映し出されていた。

 

 

ただ、大きめの画像に写ったアーリマンに似た緑色のギガント級には細かなデータが載った情報がなかった。

 

 

 

 

一葉「純様、このギガント級を戦ってどうでしたか?」

純「そうね…アーリマンと比べて並の強さでしたわね。攻撃もそこまで激しくありませんでしたし」

初「マギリフレクターを持っていませんでしたわね」

槿「耐久力も、ノインヴェルト戦術1発で倒せるレベルでしたね」

 

 

 

 

二本の角に似せたアクセサリーを付けた銀色のツインテールの少女、槿が言う。

 

 

 

 

 

奈々「これがサンスベリアが送り出してきた敵なら、次は20体ぐらい来ると思う」

「「「「「「「20体!!?」」」」」」」

 

 

 

 

奈々のとんでもない予想に皆は驚く。

 

 

 

 

 

壱「ちょ、冗談はやめてよ奈々!」

奈々「これが冗談だと思う?」

亜羅椰「こういうときの奈々は冗談なんて言わないから逆に怖いわね」

天葉「それで、そのギガント級が20体以上というのは?」

 

 

 

 

天葉の疑問に奈々は答えた。

 

 

 

 

奈々「………恐らく…量産型だと思います」

 

「「「「「「「「「「「!!!??」」」」」」」」」」」

 

 

 

 

奈々の答えに一同は再び驚く。

 

 

その中で、初は奈々の答えの理由が理解できた。

 

 

 

 

初「確かに、それなら能力も劣っているのも頷けるわね」

 

 

 

 

初はその緑色のギガント級と戦っているので、敵の強さを覚えているのだ。

 

何故アーリマンより弱く、マギリフレクターを持っていないのか…

 

考えられるとしたら、量産型しか浮かばなかったのだ。

 

 

 

 

「でも、ギガント級を量産するなんてどうやって…」

 

 

 

 

 

黒い制服をまとった青のポニーテールの少女が疑問を言う。

 

 

 

 

相模女子高等学館 1年生 相模女子生徒会特選隊 石川葵(いしかわ あおい)

 

 

 

 

茜「確かに、ギガント級のサイズはとても量産できるものじゃありませんし…」

奈々「それが可能なんですよ」

月詩「どういうこと?」

奈々「サンスベリアはギガント級を効率よく量産するために、擬似的に作ったヒュージネストを使ってるの」

 

 

 

 

奈々の答えに一同またも驚く。

 

 

 

 

葵「ヒュージネストを!!?」

雨嘉「そんなことが出来るの!?」

奈々「サンスベリアにはアルトラ級のコアが入った強力なマギリアクターを持っている。彼らの技術をもってすれば、マギリアクターを使った擬似的なヒュージネストを作る事も可能なの」

純「貴女の話を聞くと、毎度驚かされますわね」

来夢「実はそれだけじゃないんです」

燈「まだ何かありますの?」

幸恵「サンスベリアはGEHENA以上の大きな組織と言われて。話では移動基地を複数所有してる情報を聞いたことあるわ」

佳世「確か、ギガント級並の大きなものを20体以上も運べる程の大きな要塞だったと聞きます!」

紅巴「20体!!?」

奈々「リアクターを奪いにやって来る以上、敵は移動基地でこちらに向かってるはずです。かなりの戦力を投入して」

百合亜「となると、奈々の言う通り20体ぐらいのギガント級との戦闘は免れないわね」

幸恵「スモール級とラージ級も、昨日の時より比べ物にならない程の数で来るはずたわ」

藍「ヒュージ、たくさん倒せるの?」

葵「なんで藍ちゃん喜んでるの?」

純「気楽な子ですこと…」

 

 

 

 

大量のギガント級が来ることはわかったものの、現状こちらが有利になる訳じゃない。

 

仲間が来てくれたとはいえ、10組のレギオンと奈々一人。

 

防衛側も必要な為、戦えるメンバーは限られる。

 

厳しい状況にかわりないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

恋花「でもさ、次の敵襲に耐えきえればCHARMの修理も終わるし、こっちの数が増えれば一気に切り崩せるじゃない?」

奈々「次に耐えきれれば…の話ですけどね」

 

 

 

 

恋花の話に奈々が真顔で返答する。

 

 

 

 

恋花「え?」

百合亜「何か問題があるの?」

奈々「軍を率いるほとんどの指揮官は余程な事がない限り全戦力を投入することはありません。下手すればこちらの全戦力が丸見えになり、相手の士気を上げてしまいます」

初「本来ならそうですね」

奈々「では、相手の全戦力を知った軍隊がそれ以上の圧倒する数の戦力で来られたらどうなります?」

一葉「…………!?」

叶星「まさか……!」

神琳「敵の士気はかなり落ちて、戦意を失いますね」

奈々「それが世界一の戦力を持つサンスベリアの得意戦法。本格的に攻めるときは余力を残さず、全戦力を投入し、圧倒的な物量で壊滅に追い込む。かつて12校のガーデンがサンスベリアによって壊滅した事があります」

「「「「「「「!!?」」」」」」」

 

 

 

 

とんでもない事実にほとんどの皆は驚く。

 

 

 

 

 

搖「そこまで!?」

鶴紗「本当なのか?」

奈々「これもブルーガード時代に体験した敵の考えを逆手に取ったサンスベリアの得意な戦術だよ。去年、クジラ船のマギリアクターを奪いにやって来た群れを2つの部隊で対処したけど、その次の日にはそれの5倍以上の数で攻めてきた。お陰でこっちも壊滅に追い込まれる事態だったよ。でも上手く立て直して勝利を納めたから負傷者はゼロ」

椛「凄いですね」

奈々「みんなの協力があったからですよ。私一人じゃ成し遂げられませんでしたから」

高嶺「それで、奈々はその時に多数のギガント級と戦った事があるの?」

奈々「はい。この時はギガント級を3体倒しましたし」

梅「すげえ功績残してんなぁ」

楓「無茶苦茶ですわね」

奈々「皆にも言われた」

姫歌「それを聞くと、あんたのあの強さも納得がいくわね」

雨嘉「でも問題はサンスベリアの方…」

千香瑠「相手が油断した所で、圧倒的な戦力で一気に畳み掛ける…」

初「確かに物量の高さて攻めていくのは利に叶ってますわね」

幸恵「しかも相手は陣形を組んできている。これは油断ならないわ」

奈々「次はきっと昨日の5倍以上の戦力で出してくるから覚悟した方がいいと思います」

 

 

 

 

サンスベリアが昨日より沢山来ることを予言し

、皆は頭に入れておいた。

 

 

 

 

楪「なら。準備は万全にしないとな」

楓「非戦闘組は支援スキルで戦闘組の強化。それを神琳さんと茜様のテスタメントで拡大」

神琳「強化スキル持ちの戦闘組は敵の出方によってヘリオスフィア、レジスタ、カリスマを温存してください。敵がどんな編成で来るかわからない以上、まずは慎重に行った方がいいと思います」

槿「私も賛成ね」

奈々「カリスマと言ったら、梨璃ちゃんと夢結さんから連絡は?」

二水「それが、発信源不明の妨害電波が鎌倉周辺に発生して、通信が出来なくなってるんです」

 

 

 

妨害電波が発生してるせいで梨璃と夢結の無事が確認出来なくなってる。

 

外部からのガーデンにも連絡出来ない為、これ以上の仲間の増援は難しいだろう。

 

 

 

 

 

梅「二人の事は出雲先生に任せて、今はこっちが先だゾ」

楓「心配ですけど、今は先生を信じるしかありませんわね」

灯莉「それで、作戦はどうするの?」

楓「そうですね…敵がどんな出方で来るのかわからない以上、下手に動くわけには…」

奈々「作戦ならあるよ!」

 

 

 

 

突然奈々が作戦を提案してきた。

 

 

 

 

来夢「奈々ちゃん?」

楓「何か策はあるんですの?」

神琳「どんな作戦なのか聞かせてくださいますか?」

 

 

 

 

神琳の質問に奈々は答えた。

 

 

 

 

奈々「敵の所有するマギリアクターを壊すの」

神琳「マギリアクターを?」

純「奈々、ギガント級が来るのですのよ。リアクターを破壊するなんてあと回しじゃなくて?」

奈々「理由ならありますよ?」

幸恵「なにかしら?」

奈々「何故サンスベリアがヒュージを上手く扱い、陣形を組ませているかわかる?」

一葉「ヒュージを扱える?」

叶星「確かに、今回のヒュージが陣形を組んだのは初めて見たわ。普通はそんなことあり得ないのに」

 

 

 

 

今回現れたヒュージ達はフォーメーションを組んでいた。

 

普通のヒュージなら絶対に考えない。

 

例え知能を持ったヒュージでもそこまでやることはない。

 

みんなが考える中…楠美はある答えにたどり着く。

 

 

 

 

楠美「もしかして、そのヒュージはマギリアクターで」

奈々「そう、制御してるわけ」

壱「そんなことが可能なの?」

奈々「人工的に作られたヒュージなら問題なく制御出来るけど、ヒュージネストで生み出したヒュージの場合はそうはいかない」

聖恋「そこでマギリアクターって訳か…」

奈々「そう。さっき言ったけど強力なマギリアクターにはアルトラ級のコアが使われている。そこから発する波動を電波信号に変換してヒュージに伝えればヒュージネストから生まれたヒュージを操作する事が可能なのよ。だからフォーメーションも容易に出来るの」

梅「じゃあそのリアクターを壊せば…!」

奈々「ヒュージ達の統計も崩れ始め、時間を稼げると思いますよ」

楓「それで、誰が壊しに行きますの?」

奈々「わかってるでしょ?私だって」

亜羅椰「あのね…」

衣奈「一理あるわ。この役はなるべく敵との接触を避け、目標を早めに倒せる者でないといけないわ」

神琳「はい。戦闘要員に縮地を持ってるリリィは今いない。あらゆる状況にも対応できるレアスキル…マスカレイドを持っている奈々さんには適任ですね」

楓「それなら、百合ヶ丘を守るレギオンは…」

「私達が引き受けるよ」

 

 

 

 

声と共に現れたのは、専用のCHARMを持った綾瀬と涼と百由だった。

 

百由のCHARMはアステリオンである。

 

 

 

 

奈々「綾瀬ちゃん!涼ちゃんに百由さんも!」

綾瀬「私と涼のCHARMは損傷が少なかったから修理を終えている。百由様のは隠し持っていた一つらしいよ」

涼「百由様が百合ヶ丘のマギリアクターを使ったバリア装置をやっと完成させたんだ」

奈々「バリア装置!?」

百由「一昨日現れたギガント級との戦いの後、密かに作っておいたのよ。ギガント級の攻撃なら問題なく受け止められるわ」

綾瀬「その代わり、私が制御する必要があるけどね」

 

 

 

綾瀬のイージスには大きめの青いリングのパーツがくっついていた。

 

 

 

 

奈々「イージスにつけてるパーツ…それで制御するの?」

綾瀬「本来は学園側で制御する予定だったんだけど、間に合わせでこうなったんだ」

涼「僕たちが百合ヶ丘を防衛する。だからリリィ全員は前線に出てくれ」

百由「梅、君も学園に戻ってきて。CHARMが直り次第、ぐろっぴを連れて縮地のワームホールを通って一柳隊と合流よ」

梅「百由も人使いが荒いナ、ま、今はそうするしかないしナ」

 

 

 

 

と、話してるうちに警報が鳴った。

 

そわそわするような緊急性のある音である。

 

 

 

 

奈々「来たか…サンスベリア…!」

 

 

 

 

 

いまの警報は、サンスベリアのヒュージ達がもうすぐ戦闘区域内に侵入する合図である。

 

 

 

 

百由「梅、お願いね」

梅「わかったゾ」

 

 

 

 

梅は百由を連れて百合ヶ丘に向かうため、先に外へ出た。

 

 

 

 

二水「CHARMが来るまでの間、私達はここで皆様のサポートをします」

雨嘉「鷹の目で周囲の確認…私の天の秤目で敵の移動基地の位置を教えるよ」

純「なら私達は、左右からやって来るヒュージ達を殲滅させればいいのですね」

楪「ならロネスネスとヘオロットセインツの出番だな」

幸恵「奈々さんを守りながら移動基地まで送り届けるのはアイアンサイドが引き受けますわ」

一葉「残りのレギオンはこの拠点を中心に、百合ヶ丘に向かうヒュージ達を迎え撃ちます!」

叶星「奈々さん、後は任せるわ」

奈々「承知です!」

 

 

 

 

 

奈々は両手にカナベラル、ブルメリアを持ち、腰に2本のツインフェザーを背負った。

 

 

他のみんなもメンテナンスを済ませたCHARMを持っていつでも戦える状態である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈々「リリィ連合軍、出撃だ!!」

「「「「「「「「「「おおおおおーーー!!!!」」」」」」」」」」

 

 

 

 

リリィ達は戦いの場へ向かうため、外へ出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然、奈々の携帯から着信音が鳴った。

 

 

有名バンドによる焼鳥の歌である。

 

 

 

 

 

奈々「電話だ…ブルーガードから?」

一葉「全く…先に出てますから」

奈々「ごめん。すぐに終わるから」

 

 

 

 

 

と、奈々は皆と離れ、電話をかけた。

 

 

 

 

奈々「もしもし」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……

 

 

 

 

 

………

 

 

 

 

 

 

 

 

奈々「そ…そんなまさか…!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

電話を済ませ、奈々は皆と合流した。

 

 

 

 

奈々「皆ごめん!敵は?」

幸恵「ええ。来たわ」

 

 

 

 

奈々は海の向こうを見た。

 

 

 

 

 

奈々「………………」

灯莉「ホントにイッパイ来たー!」

 

 

 

 

 

海の向こうには、10体以上のギガント級が横並びにこちらへ向かっていた。

 

姿は昨日戦った緑色のアーリマン…通称イビルアイのようである。

 

 

 

 

槿「昨日戦ったギガント級があんなに…」

千香瑠「量産型というのは間違いありませんね」

 

 

 

 

ヒュージ達を肉眼で確認したと同時に、通信端末から二水の声が聞こえてきた。

 

音量はみんなが聞こえる大きさまで上げてある。

 

 

 

 

二水「「皆さん!敵の戦力は、ギガント級18体。その後ろからスモール級が600体。ラージ級が80体。全て昨日と同じ個体です!陣形はギガント級6体づつの3編成でやって来ます。中央の編成の後ろからは数体のラージ級が1列に並んでやって来ます!更に後ろから移動基地らしき船が待機中!」」

恋花「18体も!?」

椛「更にラージ級もかなりの数ですね」

佳世「自衛隊の皆さんが入るとはいえ、スモール級の数が600体なのは厳しいですね…」

 

 

 

 

 

拠点と百合ヶ丘の間にいる自衛隊は今回、昨日より多くの戦車、戦闘機を用意したが、スモール級の群れと戦うのは無茶である。

 

戦況が不利なのは変わらない…

 

 

 

 

 

けどやるしかないのだ。

 

ここで百合ヶ丘が壊滅すればリアクターを奪われ、更に敵の戦力が大幅に上がる。

 

そうなれば誰もサンスベリアを止めることは出来なくなる。

 

 

 

リリィ達の最大の山場と言えよう。

 

 

 

 

 

高嶺「まずは奈々を敵の基地まで送り届けるのが最優先ね」

百合亜「前1列でやって来るラージ級は出来るだけ処理するわよ」

楪「それぞれの役割を果たしながら、全員生き残ろう!」

純「当然ですわ。この戦いに負けは許されませんもの」

燈「純お姉様が言うんですもの!負けることなんてあり得ませんもの!」

初「ロネスネスとヘオロットセインツは左右のギガント級達を引き受けますわ」

一葉「私達は守りに入り、こちらに来るヒュージ達を迎え撃ちます!」

叶星「一歩たりともヒュージ達を通させたりはしないわ!」

奈々「浜辺に着いたら私が縮地で海を渡って敵基地に向かい、斜線上のラージ級を出来るだけ倒します。その後アイアンサイドはスモール級、漏らしたラージ級の処理に迎え撃って下さい」

聖恋「ラージ級をも相手にするのか!?」

初「心配は要りませんわ。彼女の攻撃力ならラージ級を一撃で倒せますもの」

百合亜「そろそろ行動を始めましょう。敵も戦闘区域内に入るわ」

来夢「はい。行きましょう!」

 

 

 

 

そして幸恵が行動開始の合図を出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幸恵「作戦、開始!!」

 

 

 

 

 

 

幸恵の号令で、各レギオンはバラバラに散らばり、それぞれの役割に付いた。

 

 

 

 

 

幸恵「各員、奈々さんを守りつつ浜辺まで向かうわよ!」

 

 

 

幸恵率いるアイアンサイドが奈々を浜辺まで連れていく。

 

 

 

 

 

 

彼女…福山・ジャンヌ・幸恵は、私立ルドビコ女学院の実力派リリィである。

 

来夢の姉である岸本・マリア・未来のシュベスターである彼女は、未来が亡き今でもルドビコ女学院を支えながら戦ってきた。

 

そんなある日…妹の来夢が姉の意思を継ぐためにルドビコ女学院に入学してきた。

 

後に彼女は来夢とシュベスターの契りを交わし、ルドビコをGEHENAの手から守るために結成したアイアンサイドで仲間と共に戦い続けている。

 

そして今は、百合ヶ丘を守るためにその力を振るう。

 

 

 

 

聖恋「奈々には指一本触れさせねぇ!」

 

 

 

 

グングニル・カービンを構えた聖恋が迎え撃つ。

 

 

 

 

 

 

彼女…天宮・ソフィア・聖恋は、幼馴染の来夢、未来と一緒に本当の姉妹のように暮らしていた。

 

ところが、迎撃戦に突如起きた未来が死んだ事実を受け止めるものの、家族を失った思いは彼女の心に重くのし掛かった。

 

しかし、未来から託された、「来夢をお願いね」という言葉を守るために彼女は来夢と一緒にルドビコ女学院に入学した。

 

それは、来夢を守れる未来のような強いリリィになるという意志の現れでもある。

 

 

 

 

 

前方から向かってくるギガント級…イビルアイの一体がアイアンサイドに向けて攻撃を仕掛けるが、百合亜がエゼルリングで弾き返していく。

 

 

 

 

 

百合亜「貴方の相手は奈々さんではなくて、私達よ」

 

 

 

 

と、ヒュージを牽制する百合亜。

 

 

 

 

 

 

彼女…黒木・フランシスカ・百合亜は、才能のある強化人間(ブーステッドリリィ)であった。

 

しかし強化リリィになる前は、身体が弱く、大人しい性格であった。

 

その反面、御台場迎撃戦でその力を発揮できていなかった。

 

そしてある日…ヒュージによる襲撃で大ケガを負い、その後GEHENAによって強化リリィになった。

 

そんな体験をした彼女も今はアイアンサイドの一員となり、聖恋とはシュベスターの契りを結ぶ。

 

 

辛い過去があったが今は違う。

 

彼女の新しい物語はまだ始まったばかりなのだから。

 

 

 

 

 

 

 

佳世「オラオラオラー!!邪魔なんだよー!!」

 

 

 

 

佳世がダインスレイフ・カービンで百合亜と同様敵の攻撃を弾き返していく。

 

 

 

 

彼女…松永・ブリジッタ・佳世は漫画オタクにして、リリィオタクな少女。

 

普段はおどおどと話す内気な性格だが、好きなことを話すときはテンションが高く、CHARMを持ったときは人が変わったように豹変する。

 

テンプルレギオンに選抜された彼女は、狂気のレアスキル…ルナティックトランサーを習得した事が評価に一枚買っている。

 

そしてそれを克服したのはシュベスターのつぐみの力もあった。

 

今、彼女はアイアンサイドの一員として、仲間と共に戦場を駆けている。

 

 

 

 

 

つぐみ「この戦い…絶対に負けない…!」

 

 

 

 

つぐみも同じく攻撃を弾き返していく。

 

 

 

 

彼女…長谷川・ガブリエラ・つぐみは、友達思いの努力家だが、苦労人でもある。

 

テンプルレギオンに選抜されるまでの間にリリィとしてのポジションを色々試してきた。

 

その努力と経験が、彼女を万能型リリィへと叩き上げられた。

 

そして現在、アイアンサイドのリリィとして、佳世を支えるシュベスターとして、彼女は仲間と共に戦いに立っている。

 

 

 

 

 

 

他のリリィ達も負けていない。

 

李・クリスティーナ・思思がレアスキル…ユーバーザインで敵の標的をずらさせ、こちらの被害を減らしていく。

 

 

 

 

 

佐伯・ジュリア・花蓮も本来なら前に出たい所だが、奈々の護衛の為に今は防御に専念している。

 

 

 

 

瀬戸・ベロニカ・いちかは、元テンプルレギオンの副隊長を務めてただけあって、その実力は本物で、防御も問題なくこなす。

 

 

 

 

そして………

 

 

 

 

来夢「守られてばかりじゃない…今度は私がみんなを守るんだ!だから私は…この力で皆を助ける!」

 

 

 

 

来夢がカリスマを発動し、周囲のマギを浄化し、みんなのマギを回復させる。

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女…岸本・ルチア・来夢は、戦死してしまった姉の未来の遺志を継ぐ為に、未来が通っていたガーデン、私立ルドビコ女学院へと入学した。

 

 

後に姉のシュベスターだった福山・ジャンヌ・幸恵とシュベスターの契りを交わす。

 

入学試験では訓練用のヒュージモデル相手に恐怖からか立ちすくむも、スキラー数値を始め様々な可能性を秘めていたため合格を果たし、早い段階でルドビコ女学院のトップと言えるテンプルレギオンに選抜される。

 

そんな彼女だが、実は胎児の時にヒュージ細胞を埋め込まれた生まれながらの強化リリィという別の一面もある。

 

ヒュージ細胞を持った彼女はヒュージが仲間だと認識されるため、ヒュージを引き寄せるが攻撃を受けない。

辛い運命を背負いながらも、彼女は仲間達と強い意思…そして姉の形見であるアステリオンを持って、幸恵と共に前を進んでいく。

 

それが、来夢の今の戦いなのだから。

 

 

 

 

 

 

 

一方、ロネスネスの船田姉妹…純と初は左側からやって来るイビルアイ達の群れへと向かっていた。

 

 

 

 

純「ギガント級が6体…上等ですわね」

初「純、今は倒すのではなく、時間を稼ぐのが先よ」

純「わかってますわ。今の戦力で勝てるとは思っていませんもの」

槿「珍しく慎重ですね」

純「ノインヴェルト戦術でギガント級の一体を倒しても、そのあとのギガント級達に何も出来なかったら意味ありませんわ」

燈「私は純お姉様の命令ならなんでも賛成致しますわよ!」

純「燈、カリスマの使用は押さえて」

燈「了解しましたわ!」

 

 

 

 

 

 

 

彼女達…船田純と船田初は辛い運命を背負っていた。

 

 

 

幼少時代、ヒュージを引き寄せてしまう体質のせいで居場所を失い、人間不信に堕ち…

 

 

 

小等部では、ヒュージの奇襲によって大ケガを負い…

 

 

 

 

中等部では、生徒会長の座に着くも、他の生徒と上手くいかず…

 

 

 

高等部では、ロネスネスのメンバー集めに苦戦していたが…

 

迎えてくれた学友達や、誤解が解けて仲直りした長沢雪、

 

 

沢山の仲間に支えられ、彼女二人は、仲間の大切さを改め、ロネスネスの結成に繋げた。

 

二人のその強さは天才的と言えるものだが、それ以上の力を戦場で出せるのは、支えてきた仲間の存在もあるからである。

 

今や、輝ける者…達高貴なるリリィとして、彼女達は戦うのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方ヘオロットセインツもロネスネス同様、右側のギガント級達を足止めしている。

 

 

 

 

楪「今までやったことのない大勝負だからな」

椛「ええ。必ず成功させましょう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二組が左右のギガント級達を足止めしている間に、イビルアイの弾幕を防ぎつつ前進するアイアンサイドはイビルアイ達の間を通り抜けた。

 

 

 

 

 

来夢「抜けた!」

幸恵「このまま海岸まで向かうわ!」

百合亜「待って、後ろ!」

佳世「!?」

 

 

 

 

通りすぎたイビルアイの一体がアイアンサイドを追っかけてきたのだ。

 

 

 

 

 

聖恋「なんでギガント級がこっちに!?」

奈々「サンスベリアめ…私を警戒して一体だけ別の行動を取らせてたか」

 

 

 

 

 

 

サンスベリアは奈々の強さを危険視してたのか、イビルアイの一体を奈々に向けるよう指示してたようである。

 

 

 

 

 

 

幸恵「このままあいつを相手にしてたら、

ラージ級達がこっちにやって来て同時に戦わなきゃいけなくなる…!」

 

 

 

 

ギガント級であるイビルアイ1体でも大変なのに、ここでラージ級数10体が来たらこちらが押され負けする為、奈々を守るどころではない。

 

引き離すことは出来ても、向かってくるラージ級に足を止められては乱戦に入るため、逃げ切るのは得策ではない。

 

 

 

 

奈々「仕方ない…皆は一旦後退して体制を建て直して!このギガント級は私が引き付ける!」

来夢「ええっ!?」

幸恵「待って!もしかしたら向かってきているラージ級は奈々さんを狙って…!」

佳世「それじゃあギガント級だけじゃなく、ラージ級まで引き付けるのか!?いくらマギが多くたって無茶だろ!」

奈々「だからと言って誰一人失ったら意味無いですよ!それに他に突破口は…」

「突破口は作るものですわ!」

奈々「!?」

 

 

 

 

 

突然ギガント級が後ろからの爆発で仰け反る。

 

 

 

 

幸恵「援護攻撃!?」

奈々「まさか…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

挿入歌「つながり」

 

 

 

 

 

遠くから、一柳隊の7人がやって来た。

 

 

 

楓「ええ、そのまさかですわ!」

梅「待たせたな奈々!」

神琳「一柳隊、全線復帰ですわ」

 

 

 

 

 

右手には、修理が完了したCHARMが握られていた。

 

 

グングニル、アステリオン、ティルフィング、ジョワユーズ、マソレリック、タンキエム、ニョルニール、全て新品のように見違えていた。

 

更に神琳のマソレリックには重機関銃のような砲身が付き、雨嘉のアステリオンには、元の砲身を包むようにマガジンの付いた砲身が取り付けられていた。

 

そして二水のグングニルはネクスビリティーに変わっていた。

 

 

 

 

 

奈々「皆…!」

聖恋「お前達が来たってことは…!」

ミリアム「見ての通り、CHARMは直っておる。ワシらも戦うぞ!」

鶴紗「アールヴヘイム、レギンレイヴも出撃した」

来夢「他のレギオンも!?」

雨嘉「うん。僅か数分もすれば出撃出来るみたい」

百合亜「これは心強くなったわね」

奈々「はい。とても頼りになる仲間です」

二水「幸恵さん、奈々さんの護衛は私達が引き継ぎます!」

幸恵「助かるわ。これで私達もギガント級に集中出来る」

梅「他のレギオンの連絡は亜里奈達がやってくれてるから大丈夫だゾ」

幸恵「わかったわ。皆、これよりアイアンサイドはギガント級の撃破に移ります!」

佳世「待ってたぞ!!」

聖恋「アイアンサイドの力を…」

つぐみ「見せつけよう!」

百合亜「一柳隊…頼んだわ」

来夢「奈々ちゃん、気を付けてね!」

奈々「来夢ちゃんもね!」

 

 

 

 

奈々はアイアンサイドから一柳隊の方へ移った。

 

 

アイアンサイドはギガント級を相手に、一柳隊は奈々を海岸までの護衛を引き継いだ。

 

 

 

 

楓「さて奈々さん、号令をお願いしますわ」

奈々「え?私はまだ入隊してないよ?」

楓「何言ってますの?もう貴女は一柳隊の一員ですのよ」

ミリアム「梨璃が入団書にお前の名前を書いておったからな」

奈々「それ大丈夫なの?」

鶴紗「別にいいだろ?私達は仲間なんだから」

奈々「でも隊長、副隊長を差し置いて新人の私が号令なんていいのかな…」

楓「梨璃さん特権で特別に許可いたしますわよ。今は貴女がリーダーですもの」

神琳「今、貴女は百合ヶ丘の…いや、リリィ達の希望ですから」

雨嘉「だから号令は奈々にお願い」

梅「期待してるからナ」

二水「いい一言お願いします!」

奈々「………………わかった」

 

 

 

 

 

 

皆からのお願いを聞き、奈々は号令を言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈々「一柳隊…進軍開始!!!」

「「「「「「「了解!!」」」」」」」

 

 

 

 

一柳隊が動き始め、海岸へ移動を始めた。

 

 

 

 

 

一方、出撃したアールヴヘイム、レギンレイヴは…

 

 

 

 

天葉「行こう。百合ヶ丘最強のレギオン…アールヴヘイムの力をサンスベリアに思い知らせるんだ!」

 

 

 

右手にグラムを持った天葉が仲間を連れてギガント級の討伐に向かう。

 

 

 

 

衣奈「張り切ってるわね。天葉」

楠美「いつもより輝いて見えます」

壱「私達も負けてられないね」

亜羅椰「奈々ばっかりにいい格好はさせないわ!」

辰姫「そうね」

弥宙「やるわよ!」

月詩「行こうあか姉!」

茜「ええ。この戦いを終わらせるために!」

 

 

 

 

 

天葉がグラムにノインヴェルトの弾を装填し、アールヴヘイムによるノインヴェルト戦術を行った。

 

 

イビルアイの近くで攪乱させながらパス回しを行っていく。

 

 

ギガント級ぐらいのヒュージなら、近くでパス回しをすることで、通常よりマギを多く吸収し、橋梁なマギスフィアに育つ。

 

アールヴヘイムのもっとも得意な戦法である。

 

 

 

そしてマギスフィアを衣奈が受け止めると、そのまま上空へ跳んだ茜に向けて……

 

 

 

 

 

 

衣奈「茜ー!!!」

 

 

 

 

衣奈がマギスフィアを飛ばした。

 

それを茜はキャッチし、そのままイビルアイの頭上に向けて…

 

 

 

 

 

茜「これで!!」

 

 

 

 

マギスフィアを撃ち飛ばし。イビルアイの一体を撃ち抜き倒した。

 

 

 

 

 

 

汐里「決めます!」

 

 

 

 

 

レギンレイヴも、フィニッシュショット担当の六角汐里がティルフィングで撃ち叩き、もう一体のイビルアイを倒す。

 

 

 

 

 

そして百合ヶ丘から新たにエイル、ローエングリンが出撃した。

 

レギオンの数が増えていき、圧倒的な戦況は、少しづつひっくり返されていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、奈々を加えた一柳隊は、前方からやって来たラージ級の群れと遭遇した。

 

 

その数は14体。

 

 

ラージ級達の標的は、一柳隊に向けられていた。

 

 

 

 

 

奈々「数が多い…ここは私が…!」

 

 

 

カナベラルに力を込める奈々。しかし…

 

 

 

神琳「ここは私達に任せてください」

 

 

 

神琳が奈々を止める。

 

 

 

 

奈々「えっ!?」

鶴紗「あれぐらいのラージ級、奈々の力が無くても私達で行ける」

楓「この先何が起こるかわかりませんもの。なるべく奈々さんはマギを温存してください」

ミリアム「フェイズトランセンデンスも下手に使えんからの。本気は出すがな」

梅「奈々、ここは梅達の出番だゾ!」

雨嘉「奈々に助けてばかりだったからね。今度は私達が奈々を助ける番だよ」

二水「私も今回は前衛で戦います!」

奈々「皆…」

楓「私達…あの1週間何もしなかった訳ではありませんわ。それをここで証明してあげますわ!」

 

 

 

 

 

全員戦う気漫々である。

 

 

今回の優先目的は、敵の移動基地内にあるマギリアクターの破壊。

 

しかしマギリアクターを破壊するのはノインヴェルト戦術並の火力が無いと壊せない程の頑丈さを持っている。

 

そこで、爆発的な火力を持ったカナリアを扱え、独戦闘能力の優れた奈々が担当されたのである。

 

ここで戦ってマギリアクターを壊すのに必要なマギを消耗してしまっては意味がない。

 

 

 

 

そして一柳隊は、結梨が初めてヒュージと戦った次の日から猛特訓をしていたのだ。

 

今ここで、オートケプビン戦で見せれなかった特訓の成果を見せるときなのだ。

 

 

 

 

 

奈々「……………わかった。皆の特訓の成果を見せてもらうよ!」

梅「そうこなくちゃナ!」

楓「各員、私のレジスタで強化したのち、ラージ級2体撃破ですわ!」

鶴紗「ハードル高いな…」

ミリアム「だが、それぐらいお手の物じゃ!」

神琳「そうですわね」

二水「私も」

雨嘉「行こう!」

 

 

 

 

 

奈々を残し、一柳隊の7人が前に立ち、ラージ級達を相手にした。

 

同時に楓がレジスタを発動。

 

仲間の攻撃力を上げた。

 

 

 

 

 

楓「さあ、舞いなさい!ジョワユーズ!」

 

 

 

 

 

先行した楓が向かってくるラージ級の1体に対し、体をひねながらのジョワユーズによる横凪ぎを仕掛けた。

 

すると、ラージ級が怯み、体に大きな傷が出来た。

 

そこから楓は更に体ごと回転し、怯んだラージ級を貫き、一体撃破する。

 

これに対し楓は…

 

 

 

 

 

楓「切れ味が前より増してる…少々悔しいですが、涼さんの技術はかなりのものですわね。ここまで強くなるなんて…グランギニョルも負けてられませんわ!」

 

 

 

 

と、涼にライバル心を燃やしつつも、同時に感謝もしてる楓。

 

楓のジョワユーズは涼に頼んで直した物で、ブレイドモードの威力、CHARM全体の強度が大きく向上されている。

 

 

レジスタで強化してるとはいえ、涼の技術、楓のマギも相まって、防御の薄いラージ級を簡単に倒してしまうのは驚いたようだ。

 

 

 

 

ミリアム「涼の奴、とんでもない代物に仕上げてくれたようじゃな!ワシのニョルニールも見違えておるぞ!」

 

 

 

 

ミリアムのニョルニールによる渾身の降り下ろしで、ラージ級を真っ二つに切り裂いた。

 

涼が手懸けたCHARMはジョワユーズのみならず、一柳隊のCHARMも担当していた。

 

 

 

 

 

神琳「雨嘉さん、一緒に行きましょうか」

雨嘉「うん、行こう!神琳!」

神琳「綾瀬さんが取り付けたイージスの武装…使わせてもらいますわ!」

 

 

 

 

神琳は大きめのガトリング砲が取り付けられたマソレリックをラージ級の一体に向けて、無数の弾を発射した。

 

元々重機関銃はヘリ等に付いている物で、人間が持てるような武器ではない。

 

しかし彼女はリリィ。

 

マギを込めてしまえば大概のCHARMは軽くなり、自身の一部みたいに扱える。

 

そしてその発射された無数の弾はラージ級に命中し、いくつかの爆発を起こしラージ級を大きく怯ませた。

 

 

 

 

 

マソレリックに取り付けたイージスのガトリング砲は火力と殲滅力に長けており、タンクを担当する綾瀬はこのイージスの武装のお陰で元々強い防御能力を更に向上させていた。

 

 

 

 

 

そして雨嘉は…ノインヴェルト戦術の弾とは違う弾が入ったカートリッジをアステリオンに付いた追加パーツのマガジンに差し込み、怯んだラージ級にアステリオンを向け、トリガーを持った。

 

 

 

 

 

 

雨嘉「これなら……!」

 

 

 

 

 

雨嘉のアステリオンから鋭いマギの光弾が発射され、そのままラージ級の体を貫き、爆散した。

 

 

 

 

 

 

雨嘉「すごい……」

神琳「綾瀬さんの技術力、侮れませんね」

 

 

 

 

 

使った本人はラージ級を簡単に倒した事よりも、綾瀬のアーセナルとしての技量に驚いていた。

 

 

 

 

 

梅「二水、前線は梅達に任せてもいいんだゾ?」

二水「いえ、皆が頑張ってるのに私だけ立ち止まる訳にはいきません!」

 

 

 

 

二水は今回やる気である。

 

 

 

 

 

鶴紗「わかった。3人で行くぞ」

二水「はい!」

梅「二人とも、梅に付いてこいよ!」

 

 

 

 

梅が先行し、その後ろを二水と鶴紗が付いていく。

 

 

 

狙うは2体のラージ級。

 

 

 

梅がタンキエムで斬りかかり、そこへ二水と鶴紗のネクスビリティー、ティルフィングの斬撃で畳み掛けると、ラージ級が力尽き、地面へ堕ちていった。

 

 

 

 

梅「これはすごい威力だな…ホントにラージ級を相手にしてるのか疑うぐらいだ」

二水「情報では、このラージ級はマギによる防御力が小さいと出ていますが、それでも私達だけで簡単に倒せてしまうのは驚きました」

鶴紗「だけどこれならラージ級を私達だけで片付けられる…!」

梅「一気に倒すゾ!」

 

 

 

 

 

3人は再び前進し、ラージ級を一体ずつ確実に倒していく。

 

 

 

同じく先行する楓とミリアム。

 

そしてその後ろを付いていく雨嘉と神琳。

 

 

ラージ級の群れは残り4体になり、一柳隊の7人のマギはまだ余裕に残っていた。

 

 

 

 

その光景を奈々は…

 

 

 

 

 

奈々「驚いた…皆結構強くなってる」

梅「いつかは奈々とリベンジしたいからナ」

楓「次は一対一で勝負ですわよ」

奈々「私も負けるつもりは無いけどね」

 

 

 

 

 

頼れる仲間として、そして同時にライバルとして、一柳隊は奈々抜きで14体のラージ級を撃退した。

 

 

 

 

 

奈々「すごい…私抜きでラージ級を撃退した…!」

二水「安心するのはまだ早いです!1分後にスモール級600体が海岸に到着します!」

 

 

 

 

二水が鷹の目で、周囲の状況を確認し、スモール級の群れが来ることを皆に知らせる。

 

 

 

 

 

 

 

奈々「スモール級がそろそろ来るか…」

神琳「奈々さん、ここからは私達が食い止めます。一足先にリアクターの破壊を」

奈々「スモール級600体を相手に?」

鶴紗「スモール級ぐらい、私達でやれる」

雨嘉「だから後は任せて」

 

 

 

 

スモール級とはいえ、数は600体。

 

長引けば数で不利になるのは明白。

 

しかしここに残っていたら、ギガント級と戦ってるリリィ達のマギが消耗していき、次第に劣勢になっていく。

 

速やかにマギリアクターを破壊しなければならない。

 

 

 

 

奈々「わかった。もし危なくなったら後退してね!」

楓「言われるまでもありませんわ!」

奈々「…………行ってくる!」

 

 

 

 

 

一柳隊にこの場を任せ、奈々は縮地を使って海岸を渡り、海を走っていった。

 

 

 

 

 

楓「皆さん、わかっていますわよね?」

鶴紗「ああ、スモール級を全て倒す」

神琳「厳しい状況ですけど…」

雨嘉「今の私達なら、やれる!」

ミリアム「ワシのフェイズトランセンデンスが付いている。なんとしても百合ヶ丘を守るぞ!」

梅「だな!夢結の分まで張り切っていくぞ!」

二水「私も梨璃さんの分までがんばります!」

 

 

 

 

 

スモール級の群れはすぐに海岸を渡り、こちらに向かってきている。

 

 

 

 

 

梅「よし、それじゃあ行くゾ!」

 

 

 

 

梅の返事に合わせ、一柳隊はスモール級の群れに飛び込んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、海を走る奈々は、目の前に見える移動基地を発見した。

 

 

 

 

奈々「あれか…!」

 

 

 

 

その外見は、軽空母の上に石油工場のような建造物がいくつか立てられ、中央にはタワーらしき建物が見え、工場の周囲を無数の主砲、副砲、機銃等が四方八方に用意された動く要塞である。

 

恐らく、魚雷やミサイルも備わってるだろう。

 

陸海空…何処から攻めても隙のない装備の数である。

 

 

しかし、相手がリリィなら話は別。

 

 

 

主砲、機銃、副砲、ミサイルが発射され、弾幕を形成するが、奈々は縮地で前進しつつ攻撃を避けていく。

 

 

 

 

 

 

 

そして奈々は移動基地の上に乗り込んだ。

 

 

 

ここまで奈々の持ってるマギは8割近く残ってる。

 

マギリアクターを壊すには十分な量である。

 

 

 

 

入り口の先は自動車が通れる程の広さの道が続いており、左右は無数のパイプラインがあちこちにあった。

 

 

奈々は先へ進み、マギリアクターがある場所へ向かった。

 

先へ進みながらマギリアクターの反応を探す。

 

 

 

 

 

しかしここで奈々は違和感を感じた。

 

 

 

 

 

 

 

マギリアクターの反応がこちらに近づいてきてるのだ。

 

 

奈々は足を止めるが、それでもこちらに近づいてきてる。

 

 

 

稼働中のマギリアクターを運ぶのはとても危険な為、普通に運ぶのは不可能。

 

 

 

考えられるとすれば、マギリアクターを搭載したキャバリエがここにあるということ。

 

 

そう考えていると、マギリアクターの反応が真上に移動した。

 

 

 

 

 

奈々「私を出迎えてる…?上等!」

 

 

 

 

奈々は壁蹴って屋上へ向かった。

 

 

 

 

 

 

周りの景色は見渡す限りの海。

 

 

 

空はもうすぐ夕方に変わる頃の真っ赤な色になっている。

 

 

 

 

 

そして、奈々の視界には……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

約3メートル以上もする機械の鎧が立っていた。

 

 

 

 

 

 

奈々「!?」

 

 

 

 

 

 

驚く奈々だが、それ以上に驚いたのは…

 

 

マギリアクターの反応が機械の鎧から来ていることである。

 

 

 

 

奈々「キャバリエじゃない…!?」

 

 

 

 

あの機械の鎧がマギリアクターを搭載してるとはいえ、キャバリエにしてはサイズが小さく、人型に近いシャープな外見をしている。

 

 

そこで奈々が他に考えられるとすれば…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「久しぶりだな…1年半ぶりと言ったところか」

奈々「!?」

 

 

 

 

機械の鎧が喋った。

 

 

その声は、中年の男性でダンディーぽさを感じさせる。

 

例えるなら、アゴが2つに割れて頭がツルツルの隊長の人物の声に近い。

 

 

奈々はその声に覚えがあった。

 

 

 

 

奈々「やはりあんたか…ボルドー・ブランチ…!」

 

 

 

 

その名を奈々が言うと、機械の鎧の頭部のフルフェイスが外れ、中年の男性の顔が現れた。

 

 

 

 

 

サンスベリア 第一部隊司令官 ボルドー・ブランチ

 

 

 

 

 

ボルドー「私の事をまだ覚えているとは、光栄だよ」

奈々「私は全然嬉しくないけどね。まさかサイボーグになって蘇るなんてね。そしてあんたから涌き出てくるそのマギ」

ボルドー「その通り。サイボーグになった私の体にはマギリアクター…ヴァーテクスが内蔵されている。マギボーグとなった私は今、リリィを超える存在となったのだ」

奈々「神になったつもり?笑える冗談だね」

ボルドー「ふぁふぁふぁふぁ…せっかく来たんだ。特別に良いものを見せてやろう」

奈々「良いもの?」

 

 

 

 

そう言うとボルドーは浮遊する立体スクリーンを呼びだし、他のレギオンがイビルアイと戦ってる映像を映した。

 

 

 

 

 

奈々「これは…!」

ボルドー「お前達がイビルアイと言っていたあのギガント級…よく見るんだな」

奈々「?」

 

 

 

 

奈々は映像に映るイビルアイを見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方他のレギオン達は、残ったギガント級を倒そうとするが、ここで異変は起きた。

 

 

 

何と、イビルアイの体の色が銀色に変色し始めたのだ。

 

 

 

 

史房「これは…!?」

 

 

 

 

 

もう一方でも、変異したイビルアイにノインヴェルト戦術を仕掛けたが、跳ね返されてしまう。

 

 

 

 

 

静「弾かれた!?」

 

 

 

 

 

 

 

ロネスネス、ヘオロットセインツでも…

 

互いに変異したイビルアイの弾幕を必死にかわしていた。

 

 

 

 

 

初「攻撃が激しくなった…!?」

楪「いつの間にか色まで変わってる…パワーアップか?」

椛「他の方ではマギスフィアを跳ね返されたようですわ」

純「マギリフレクターに違いありませんわね」

燈「サンスベリアも小癪な真似をしますわね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

純「まさかアーリマンを再び戦うことになるなんてね…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

その戦況を映像で目の当たりにした奈々は驚きを隠せなかった…

 

 

あのイビルアイがアーリマンに変わるのは、普通のリリィなら驚かない方がおかしい。

 

 

そんな中、奈々はイビルアイがアーリマンに変わった理由を知る。

 

 

 

 

 

 

 

奈々「進化…!」

 

 

 

 

イビルアイがアーリマンに変わった原因は進化だと奈々は例えた。

 

 

 

 

ボルドー「その通り。今回用意したギガント級には六体だけ進化できる個体を入れておいたのだ。そしてそのスペックは下北沢で出したギガント級を更に強化されている」

奈々「まさか、昨日送り込んできたあのギガント級は…!」

ボルドー「察しがいい。あれは突然進化した個体だよ」

 

 

 

 

 

奈々はボルドーの話に確信が持てた。

 

だとすれば、あのアーリマンはダブルノインヴェルト戦術では倒しきれない。

 

マギリフレクターを剥がしても、その進化したアーリマンの耐久力ならノインヴェルト一

発でも耐えられる。

 

そのアーリマンの強化型ならその耐久力は更に強固なものとなっているだろう。

 

百合ヶ丘に所属するリリィ全員と今いる他ガーデンから駆けつけたリリィ達を入れても、人数がまだ足りない。

 

 

長引けば、敗北は免れない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈々はボルドーに向けてカナベラル、ブルメリアを構えた。

 

 

 

 

 

ボルドー「助けには行かないのか?」

奈々「本来なら行きたいところだけど…今は皆を信じて自分の役目を果たすだけだよ」

 

 

 

 

 

ここで仲間を助けるために引き返せば、ここまで連れてきた仲間の頑張りを無駄にしてしまう。

 

ここはギガント級を止めるために真っ先にマギリアクターを破壊しなければならない。

 

 

目の前にいる敵…マギリアクターを取り込んだボルドーを倒す。

 

 

 

それが奈々の今やるべき事である。

 

 

 

 

 

 

 

 

ボルドー「賢い判断だ。やはりお前は機転がよく回る。しかし…誤算があったようだな」

奈々「誤算?」

 

 

 

 

次の瞬間、周囲に灰色のスーツを纏った10人の少女達が現れた。

 

一人一人は同じミドルカットの髪型、梨璃と同じ体格だが、髪の色がそれぞれ桃、紫、茶色、赤、青、緑、水色、黄色、黒、銀色と分けられている。

 

そして右手にはCHARMが握られていた。

 

形状はグングニルに似ているが、変形構造はシンプルなものになっている。

 

 

 

 

 

 

奈々「こ、この子達はいったい…!?」

「私達を見て驚いているようね。木葉奈々」

奈々「!?」

 

 

 

 

銀色の少女が奈々に向かって喋った。

 

 

 

 

 

「始めまして…私は双葉真里。サンスベリアのレギオン、ラピュセルのリーダー」

奈々「サンスベリアのレギオン!?」

真里「私は百合ヶ丘のリリィ、一柳結梨のデータを参考に生み出された人工リリィ。そのデータの中には貴女も含まれている」

奈々「結梨ちゃんの!?」

真里「そして私のレアスキルはマスカレイド…これがどういう事かわかる?」

奈々「知らないね。1つ分かったことは、まとめてあんた達を倒せばいいだけのこと」

真里「強がっても無駄。お前の目的はマギリアクターの破壊。そのためには私達を相手にしなきゃいけない。けどここで私達を相手にすればマギを消耗し、リアクターの破壊は不可能となる」

奈々「くっ…」

 

 

 

 

 

出鼻をくじかれた奈々。

 

 

真里の言う通りここで真里達と戦えばリアクターを壊すだけのマギが無くなってしまう。

 

しかしここで戦いを長引いてはヒュージと戦ってるリリィ達のマギが消耗して、相手の進撃に押されていくだろう。

 

百合ヶ丘に張ってあるバリアも万能ではない。

 

アーリマン一体の攻撃ぐらいならいいが、大勢でこられたらやがて壊れていくだろう。

 

奈々に猶予は残されていない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、思った矢先…

 

 

 

 

 

「奈々ーーーー!」

奈々「!?」

 

 

 

 

 

聞き覚えのある少女の声が聞こえた。

 

 

 

 

 

知っているマギの波長を感じ取った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして海の向こうから何かが走ってきたのを目で捉えた。

 

 

 

 

 

 

そう……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

挿入歌 「君の手を離さない」

 

 

 

 

海の上を猛スピードで走る薄むらさきの少女…一柳結梨の姿であった。

 

 

右手には、長めの片刃が付いた剣のCHARMを握っていた。

 

 

 

 

そしてその後ろからは、結梨を追うように大型ボートがやって来た。

 

ヒュージ討伐に向かうためのミニシップである。

 

 

 

 

奈々「4番隊のミニシップ…ブルーガード!?」

ボルドー「ブルーガードだと?」

真里「一柳結梨…まさか!」

 

 

 

 

 

 

そう言っている真里だが、縮地で走ってきた結梨が移動基地の屋上へ飛びあがり、真里に向かって片刃剣のCHARMを降り下ろす。

 

すぐに真里はグングニル似のCHARMで受け止める。

 

そのまま結梨は跳びはね、奈々の側に着地する。

 

 

 

 

 

結梨の服装は青一色で統一されたドレスタイプの防護服姿となっている。

 

 

 

 

結梨「奈々、ただいま!」

奈々「おかえり。結梨ちゃん!」

真里「あり得ない…お前は1週間前、ハレボレボッツの爆発に巻き込まれた筈。何故生きているの?」

奈々「結梨ちゃんはブルーガードに保護されていたの。そして…」

結梨「これのお陰だよ」

 

 

 

 

 

結梨がポケットから取り出したのは、ひし形状の道具である。

 

 

 

 

真里「それはワッペンか?」

奈々「綾瀬ちゃんお手製のマギリフレクター発生装置だよ」

結梨「綾瀬が御守りに持っていてって私にくれたの」

ボルドー「なるほどな」

真里「マギリフレクター…まさかそれであの爆発から逃れられたの?」

奈々「そう…それにあの爆発で見つからなかったのは発動したマギリフレクターの反動で遠くへ飛ばされたからだよ…!」

真里「だとしても、いくらマギリフレクターとはいえ、あのハレボレボッツの爆発に耐えられるとは思えない…」

奈々「それが出来るの。マスカレイドはS級になると、レアスキルを2つ同時に発動出来る他、マギの保有値が2倍になる特性を持っているの。これによってマギリフレクターの効果が大きく上がったワケ」

真里「2倍…!?」

「初耳だったわ」

 

 

 

 

遅れてやって来たのは、夢結と梨璃だった。

 

 

 

手には、新しいグングニルとブリューナグを握っていた。

 

 

 

 

 

 

 

奈々「夢結さん、梨璃ちゃん!」

夢結「遅くなったわね」

梨璃「アルトラ級にダインスレイフを刺した後、流されそうな所でブルーガードの人達に助けられたの」

奈々「なるほど。海の守り手の名は伊達じゃないね」

 

 

 

 

と、話してる内に3人が新たに奈々の元へ降りてきた。

 

 

 

二人は青のロングの少女加奈と、赤髪のツインテールの少女理亜。

 

共にアステリオンを持っていた。

 

最後の一人は黒鉄を持ったスーツを纏った女性…出雲であった。

 

 

 

 

奈々「加奈さん、理亜ちゃん!先生!」

加奈「お待たせ奈々ちゃん」

理亜「二年ぶりだね」

奈々「うん、久しぶり!」

出雲「再会の話は後にしろ。今はこいつらを片付けるのが先だ」

奈々「そうでした!」

 

 

 

 

出雲の指示で奈々6人はCHARMを構えた。

 

 

 

 

ボルドー「この基地の包囲網を容易く突破するとはな」

出雲「私の知り合いに気配を飛ばせる者がいたんでな。一緒に連れてきたのだ」

真里「ユーバーザイン…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

レアスキル ユーバーザイン

 

自らの気配を隠したり、飛ばせる事か出来る視覚に特化したレアスキル。

 

敵味方関係なく気配を消せる他、気配や存在をものに移せる。

 

ヒュージ戦では撹乱に使える上に、味方への攻撃を反らしてくれる。

 

ノインヴェルト戦術でもかなり重宝する。

 

 

 

 

 

奈々「夢結さん、梨璃ちゃん、先生!今一柳隊の皆が海岸でスモール級、ラージ級の群れと戦ってます!後アーリマンが6体います!急いで合流を!」

出雲「その事なら塔ノ木から聞いた。今ごろブルーガードの各部隊がアーリマン討伐に向かっている筈だ」

 

 

 

 

出雲の話から、すでにブルーガードの部隊が向かっている事を聞かされた。

 

 

 

 

 

 

夢結「密かに開発したマギリフレクターを破る特殊なノインヴェルト戦術の弾を使用するそうよ」

奈々「おおー」

理亜「百合ヶ丘の方は心配いらないよ」

加奈「私達も戦うよ。リハビリがてらにね」

梨璃「私達も一緒に…」

出雲「一柳、白井、お前達は姉上と一緒に一柳隊と合流しろ」

夢結「いいのですか?」

出雲「万が一に備えてノインヴェルトを温存する必要がある。ここは私達に任せて行け」

梨璃「でも…」

結梨「梨璃、行って」

梨璃「結梨ちゃん?」

結梨「迷う暇があったら動く!咲樹からの名言だよ。私だって、一柳隊のリリィだよ」

梨璃「結梨ちゃん……」

加奈「梨璃ちゃん、ここは私達に任せて。君は夢結ちゃんと一緒に仲間の元へ向かって」

理亜「梨璃ちゃん達にはやるべき事があるでしょ?」

 

 

 

 

結梨、加奈、理亜は梨璃達に一柳隊の元へ向かってほしいと頼んでいる。

 

 

 

 

そこへ夢結も梨璃に話す。

 

 

 

 

夢結「大丈夫よ梨璃。結梨と奈々、この人達を信じて私達は私達の戦いをしましょう」

梨璃「お姉さま……」

出雲「グズグズしてる暇はない。行け!」

梨璃「は、はい!お姉さま」

夢結「ええ。梨璃」

 

 

 

 

 

梨璃と夢結は移動基地から出るようにその場を離れた。

 

 

 

 

 

真里「まだ勝負は決まっていない。木葉奈々を止めればこちらに勝機はある」

加奈「させないのが私達よ」

理亜「奈々ちゃんには手を出させない!」

奈々「加奈さん、理亜ちゃん、これ返しますね!」

 

 

 

 

そう言って奈々はカナベラルとブルメリアを二人に向けて放り投げた。

 

 

二人はアステリオンを腰にしまい、加奈はカナベラルを、理亜はブルメリアをキャッチした。

 

 

 

 

加奈「私達の愛機、戻ってきたわね」

奈々「綾瀬ちゃんが更にパワーアップさせてますからね」

理亜「ブルメリア、刀身が長くなってる」

出雲「あの重いCHARMをお前達も持てるのか」

奈々「二人はブーステットリリィで、腕力人並み以上にあるんですよ。それとあの2つのCHARMは元々二人が使ってた物で、二人が前線に出れるまでの間、私が使っていたんです」

出雲「なるほどな。他にも聞きたいことがあるが、まずはこいつらを片付けるのが先だな」

奈々「ですね」

 

 

 

 

 

カナベラルとブルメリアを二人に渡した奈々は予備の武器であるツインフェザーに持ち換え、奈々、結梨、加奈、理亜、出雲の5人はラピュセル隊に向かっていった。

 

 

 

 

真里「返り討ちにするわ」

 

 

 

 

真里率いるラピュセル隊も奈々達を迎え撃つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方移動基地から遠く離れた場所では、一隻の船が待機しており、黒いドレスを着た黒髪のロングの女性が移動基地の様子を見ていた。

 

 

そこへ、ルドビコ女学園の制服を着た桃色の髪の子がやって来た。

 

 

 

 

琴陽「御前様、白井夢結は海岸の方へ向かわれましたが、何故木葉奈々を?」

 

 

 

 

膝をつけ、御前と呼ぶ彼女に問う琴陽。

 

 

それに対し御前と呼ばれた彼女は…

 

 

 

 

 

 

御前「彼女もまた…更なる高みに足を踏み入れつつある」

琴陽「マスカレイドを持っているからですか?」

 

 

 

 

その質問に御前は琴陽の方へ振り向き、答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

御前「彼女が………純粋種だからよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戻って移動基地の屋上では、奈々達がラピュセル隊の人工リリィ達と激しい戦闘を繰り広げていた。

 

 

 

 

結梨はグングニルに似た剣のCHARMを巧みに使いこなし、3人の人工リリィ達を相手に苦戦せず互角に戦っていた。

 

その身のこなしは更に磨きがかかり、3人の連続攻撃を正確に受け止め、流しつつ反撃に対応していた。

 

 

出雲は二人の人工リリィに攻撃する暇を与えず、とことん攻めていく。

 

 

 

加奈、理亜の二人は四人の人工リリィの連携を崩すように、マギの刃を同時に飛ばして攻撃していく。

 

息の合った二人の攻撃は隙がなく、相手も攻撃のチャンスが取れずにいた。

 

 

 

 

 

そして奈々は真里を相手にしている。

 

 

最初は互角の勝負をしていたが、次第に押され始めてる。

 

 

 

 

 

真里「どうして…同じマスカレイドなのに、何故私が押されている…?」

奈々「まだわからないの?リリィなら感じ取れる筈だよ。私のマギを」

 

 

 

 

真里は奈々のマギを感じ取った。

 

するとそれに気づき、信じられない物を見たような表情になった。

 

 

 

 

真里「まさか、貴女も…!」

奈々「その通り。私のマスカレイド、S級に覚醒したの。大量のヒュージと戦ってる内にね」

 

 

 

 

 

奈々のマスカレイドがS級になったことで奈々のマギの保有値は倍になっていた。

 

同時に奈々の宿るマギの量もぐんぐんと膨れ上がっていた。

 

 

 

 

真里「だけど、ヒュージがいないこの場所でどうやって…!?もしかして…!」

奈々「そう。ボルドーのマギリアクターから漏れるマギを使わせてもらったのよ」

 

 

 

 

奈々のツインフェザーによる凪ぎ払いで真里を後ろへ飛ばした。

 

 

 

 

 

真里「……さっきより力が上がってる…!」

奈々「もう君じゃ勝負にならないよ。このまま戦っても勝てないことはわかってる筈」

真里「そんなこと言われなくても………!?」

 

 

 

 

 

と、話してる内に奈々の目の前に緑髪の人工リリィが現れ、奈々に片刃剣のCHARMで斬りかかる。

 

 

 

 

奈々(縮地…!いつの間に割り込んできた!)

 

 

 

 

しかし横から結梨が現れ、緑髪の人工リリィを凪ぎ飛ばした。

 

 

 

 

奈々「!?」

真里「一柳結梨…!?」

 

 

 

 

考える間も無く、真里は結梨にうち飛ばされ、奈々から遠く離れていく。

 

 

 

 

 

奈々「結梨ちゃん!?」

結梨「奈々、あの子は結梨に任せて、ボルドーを倒して!」

奈々「結梨ちゃん……」

結梨「…………絶対に勝って」

奈々「…………………うん!」

 

 

 

 

奈々を残し、結梨は飛ばした真里を追っていった。

 

 

 

そして奈々は再びボルドーの前に立つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ボルドー「マギが更に高まったか…これはいい勝負が出来そうだな」

奈々「これで邪魔する者はいない…今度こそお前との決着を付ける!」

 

 

 

 

ツインフェザーを構える奈々。

 

 

 

 

 

ボルドー「決着か、私の能力は今やリリィを越えている事を忘れたか?例えお前のマギが増えたとしても、私のマギの方が上だ。勝つ見込みは薄い。それでも私に勝とう言うのか?」

 

 

 

 

その言葉に奈々は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

挿入歌「Sacred world」

 

 

 

 

 

奈々「勝てるのかじゃない…勝つんだ!」

 

 

 

 

 

そう言った奈々の表情からは決意と覚悟が感じられた。

 

 

その表情を見たボルドーは………

 

 

 

 

ボルドー「ふぁふぁふぁ…いいだろう。そのお前の覚悟…この身体の圧倒的な力で、砕いてくれようぞ…!」

 

 

 

 

ボルドーの両腕から赤い光の剣が伸び、構えた。

 

 

 

 

 

 

 

両者睨み合う…

 

 

 

この戦いは、百合ヶ丘の…いや、

 

 

 

人類の命運を賭けた戦いなのだから。

 

 

 

 

 

 

奈々「行くぞ!!」

 

 

 

 

奈々が先に仕掛けた。

 

 

 

対しボルドーはその場から動かず、向かって来る奈々が降り下ろした奈右手のツインフェザーをビームの剣で受け止める。

 

そのまま押しきろうとするが、体格の大きいボルドーを少しづつ押していく。

 

それを許さんと、左手のビームの剣で奈々に攻撃するボルドー。

 

だが奈々はすぐに空いている左手のツインフェザーで受け止めた。

 

 

 

このままではキリがないので、奈々はビームの剣を弾き返し、再びボルドーに切り付ける。

 

弾かれ、また弾かれ、そこから二人の剣と剣のぶつかり合いが始まった。

 

 

 

 

と、そこへボルドーに通信が入る。

 

 

 

 

 

 

「戦況報告…鎌倉周辺に滞在するギガント級が全滅致しました」

ボルドー「!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方鎌倉付近の廃虚となった町では、最後のアーリマンが消滅し、アールヴヘイム、ロネスネス、ヘオロットセインツのリリィ達が立っていた。

 

ブルーガードの放ったマギリフレクターを無効化する弾を受けたことでアーリマンの耐久力はかなり落ち、倒しやすくなっていたのだ。

 

 

 

楪「これで全部だな」

純「手応えがありませんでしたわね」

亜羅椰「ふふっ」

天葉「後は一柳隊の方……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方スモール級、ラージ級の群れを片付けてる途中の一柳隊は…海の方からこちらに向かうボートを見つけ、そこから2つの影が跳ぶのを目にした。

 

梨璃と夢結であった。

 

 

 

 

楓「梨璃さん!」

梅「夢結!」

 

 

 

 

夢結と梨璃は一柳隊の元へ着地した。

 

 

 

 

 

ミリアム「待ってたぞ!」

雨嘉「お帰り!」

鶴紗「再開は後、今は…」

 

 

 

 

鶴紗が振り向き、皆も振り向くと…凸凹になってる地形の所からスモール級、ラージ級がこちらに向かってきている。

 

 

 

 

神琳「このヒュージ達が先ですわね」

二水「梨璃さん、号令を!」

夢結「行くわよ、梨璃」

梨璃「はい!」

 

 

 

 

 

そして梨璃は号令を言う。

 

 

 

 

 

梨璃「一柳隊…攻撃開始!!」

「「「「「「「「了解!」」」」」」」」

 

 

 

 

一柳隊がヒュージの群れに向かって突撃する。

 

 

 

一番槍に梨璃が斬りつけ、そこから夢結が真上から斬りおろし、続けて切り込む二水を狙いに襲うヒュージを楓が切り払い、雨嘉と神琳が同時に射撃して確実に倒していき、梅が縮地で撹乱しつつ切り裂いていき、鶴紗は変形させたティルフィングの高粒子砲で仕留め、ミリアムは空中でヒュージを叩き落とす。

 

一柳隊の連携はアールヴヘイム程ではないが、悪くない出来で、ヒュージの群れをどんどん減らしていく。

 

 

 

 

 

代わって移動基地の方では、奈々がツインフェザーで流れるような連撃でボルドーを後退させていく。

 

 

 

 

 

奈々「これでどうだ!」

ボルドー「甘いな」

 

 

 

 

奈々が大きな一撃を仕掛ける直前に、ボルドーはビームの剣の出力を上げて斬りかかった。

 

奈々はツインフェザーで受け止めたが、片方のツインフェザーが折れてしまった。

 

 

 

奈々「!?」

ボルドー「メタルスキンの武器ではこの剣を受け止められんぞ」

奈々「くっ!」

 

 

 

 

奈々はすぐに後ろへ後退し、ボルドーの2度目の斬撃をかわす。

 

攻めたい所だが、ツインフェザー一本では対処が難しい。

 

 

 

 

「「奈々ちゃん!!」」

 

 

 

奈々の元へ、カナベラルとブルメリアが飛んできた。

 

 

 

 

奈々「!?」

加奈「奈々ちゃん!」

理亜「それを使って!」

奈々「………………お借りします!」

 

 

 

 

一本のツインフェザーをしまい、カナベラルとブルメリアに持ち換え、再びボルドーに突撃した。

 

 

 

 

ボルドー「むっ!」

 

 

 

 

ボルドーがすぐに攻撃をするが、奈々の方が早く斬りかかる。

 

斬りかかった後そのままボルドーを押しきり、海へ落とした。

 

 

 

 

結梨「奈々!」

真里「よそ見をしてる場合?」

 

 

 

 

奈々を心配する結梨だが、真里がいるのでそれどころじゃない。

 

ところが真里が突然飛ばされ、出雲がやって来た。

 

 

 

 

出雲「一柳結梨!お前は木葉の元へ向かえ!」

結梨「だけどまだ敵が…!」

出雲「既に数人片付けた。後は任せろ」

結梨「お願い!」

 

 

 

 

 

真里を出雲に任せ、結梨は奈々の後を追う。

 

 

 

 

 

 

一方奈々とボルドーは水上を移動しながら移動基地を離れ、剣と剣のぶつかり合いに入っていた。

 

カナベラルとブルメリアは共にメテオメタルで出来てる為、破損の心配はない。

 

その為、ボルドーの高出力のビームソードを問題なく受け止めている。

 

とはいえ、奈々はボルドーにいまだ大きな痛手を与えていない。

 

 

 

 

 

と、ここでまた戦況報告が…………

 

 

 

 

 

 

「「戦況報告!鎌倉付近のヒュージが全て全滅しました!しかし殆どのリリィの戦力はかなり消耗しており、ノインヴェルトは使いきった後のようです」」

ボルドー「うむ…ご苦労だった。すぐに全隊員に脱出するよう伝えろ」

「「司令はどうするのですか?」」

ボルドー「このまま百合ヶ丘へ奇襲する。私の最後の戦場になるだろう」

「「…………本当にお世話になりました」」

ボルドー「こちらこそ、迷惑をかけた」

「「…………最後の通信を終えます」」

 

 

 

 

 

そして通信が切れた。

 

 

 

 

 

ボルドー「奈々よ、お前との勝負はここまでだ。私はこれより百合ヶ丘へ向かい、マギリアクターを手に入れる」

奈々「何!?」

 

 

 

 

そう言ってボルドーは奈々から距離を取る。

 

 

 

 

ボルドー「ヒュージ達は全滅したが、今の百合ヶ丘にいるリリィ達はもう戦えないほどの力を浪費している。私を止めることは不可能になったこの好機を逃しはせん。さらばだ」

 

 

 

 

ボルドーはそのまま百合ヶ丘へ向けて海を移動した。

 

 

 

 

 

奈々「な、させるかー!!」

 

 

 

 

 

奈々も縮地を使ってボルドーを追いかける。

 

 

 

 

 

そして前に回り込み、正面からボルドーに向かってぶつかっていった。

 

それに気づいたボルドーもビームソードで鍔迫り合いに入る。

 

 

 

 

 

ボルドー「その身でこの剣を受け止めるか?力で勝てると思ってるのか?」

奈々「さっき言ったよ。勝てるかじゃない…勝つんだって!」

 

 

 

 

そう言って奈々はボルドーと鍔迫り合いのまま押し止めようとするが、スピードが中々落ちない。

 

 

 

 

奈々(ああ言ったものの、私一人じゃこの巨体は難しい……)

「私もいるよ!」

 

 

 

 

 

遠くから結梨が縮地を使って追いかけてきて、奈々と一緒にボルドーを押さえた。

 

 

 

 

奈々「結梨ちゃん!」

結梨「百合ヶ丘は、壊させない!」

ボルドー「お前も立ち塞がるか、人工リリィ」

結梨「私は、人工リリィなんて名前じゃない!私は結梨!百合ヶ丘の一柳結梨!」

ボルドー「いいだろう。だがどこまで耐えられるかな?」

奈々「耐えて見せるさ!」

 

 

 

 

二人は必死でボルドーを押し止めようとする。

 

スピードは落ちたが、止まるには至らない。

 

それでも二人はまだ止める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、海岸でヒュージを全滅させた一柳隊達。

 

二水は鷹の目を使って、ボルドーを止めてる奈々、結梨の姿を捉えた。

 

 

 

 

二水「奈々さん、結梨ちゃんと一緒にキャバリエらしき物を止めていますが、押されています!」

ミリアム「なんじゃと!?」

夢結「あれは司令官よ。恐らくマギリアクターの力で強化されて二人分のパワーを上回ってるのよ」

楓「あのままじゃ陸地に…」

雨嘉「私達も何か出来ることがあれば…!」

鶴紗「だけどどうやって…」

梨璃「ノインヴェルト戦術で…」

夢結「いえ、あの装甲は恐らくメタルスキン製。ノインヴェルト1発だけじゃ威力が足りないわ」

神琳「もう少し手数が欲しいですが…ほとんどのレギオンがノインヴェルト戦術を行っています」

二水「現在、まだノインヴェルト戦術を使ってないレギオンは…」

「みなさーん!!」

 

 

 

 

 

声と共にヘルヴォル、グラン・エプレ、ロネスネス、アイアンサイドが駆けつけてくれた。

 

 

 

 

一葉「一柳隊、大丈夫ですか!」

叶星「加勢に来たわ!」

来夢「梨璃ちゃんと夢結様。来てくださったのですね!」

純「役者が揃いましたわね」

梨璃「皆さん!ノインヴェルト戦術、もう一回撃てますでしょうか?」

純「説明してくれるかしら?」

夢結「今奈々はキャバリエ級の敵と戦っています。ノインヴェルト戦術単体だけでは効果がありません。出来るだけ多くのノインヴェルト戦術が必要になります」

高嶺「なるほど。5隊同時にノインヴェルト戦術をするのね」

一葉「任せてください!私達ヘルヴォルはまだノインヴェルト戦術をまだ行ってませんので」

叶星「グラン・エプレもいつでもOKよ」

幸恵「アイアンサイドは一度使ったけど、大丈夫よ」

初「こっちも行けますわ」

夢結「なら、これを使って」

 

 

 

 

 

夢結はノインヴェルト戦術の弾を一葉、叶星、幸恵、純に渡した。

 

そして夢結も1つの弾を取り出す。

 

 

 

 

 

一葉「やりましょう!」

叶星「ええ!」

幸恵「5隊同時ノインヴェルト戦術!」

純「かならず成功させますわよ!」

梨璃「皆さん、お願いします!」

 

 

 

 

 

そして5隊のレギオンはノインヴェルト戦術を行った。

 

 

それぞれがマギスフィアをパスしていきながら、マギを込めつつマギスフィアを強くしていく。

 

 

 

 

 

 

 

一方奈々と結梨はボルドーに押されつつ、もうすぐ浜辺についてしまう。

 

 

 

と、そこへ…

 

 

 

 

 

「奈々ちゃん、結梨ちゃん!!」

奈々「!?」

結梨「梨璃?」

 

 

 

 

 

遠くから梨璃の大声が聞こえた。

 

後ろを振り向くと、梨璃、一葉、叶星、来夢、純の5人が空中で十分にマギを溜め込んだマギスフィアを持ったCHARMを構えていた。

 

 

 

 

 

梨璃「離れて!!」

ボルドー「何?」

 

 

 

 

 

奈々と結梨は梨璃達のやることに気付き、左右に飛んだ。

 

 

 

 

 

梨璃「いっけえぇぇぇーー!!」

 

 

 

 

 

梨璃を含むレギオン代表リリィ達がマギスフィアをボルドーに向けて、一斉に放った。

 

 

 

発射された5つのマギスフィアはボルドーに全て直撃し、大爆発を起こした。

 

 

 

梨璃「やった……?」

夢結「わからない…」

純「マギスフィアを5発も受けてそう耐えられる筈が…」

 

 

 

 

しかし、その予想は裏切り、爆発が晴れると体のあちこちが損傷したボルドーが姿を現した。

 

 

 

 

梨璃「え!?」

一葉「そんな!?」

叶星「ノインヴェルト戦術、全て直撃した筈なのに…!?」

純「化け物ですわね…」

来夢「ノインヴェルト戦術が効かなかった以上…私達にはもう…!」

 

 

 

 

ノインヴェルト戦術に耐えられる相手はごくわずか。

 

5隊同時によるノインヴェルト戦術ならほぼ全てのヒュージを倒すことが出来る。

 

これらが破られれば、リリィ達の敗北は確実な物となる。

 

 

 

 

 

 

ボルドー「万策尽きたか…よくやったと言っておこう」

「それはまだ早いよ!」

 

 

 

 

 

煙に紛れて現れた奈々がボルドーの後ろへ飛び移り、しがみついた。

 

 

 

 

 

ボルドー「いつの間に!?」

奈々「これを…待っていたんだ!」

 

 

 

 

ボルドーは後ろにしがみついてる奈々を振り落とそうとするが、必死にもがく奈々は踏ん張る。

 

その隙に奈々は腰に付けた破損していないもう一本のツインフェザーを右手に持ち、ボルドーの背中を刺し、装甲板の一部を剥ぎ取ると、ツインフェザーを手放した右手でボルドーの背中の内部に突っ込ませ、左手も内部に突っ込ませた。

 

 

 

 

 

奈々「ぬうううう………!!」

ボルドー「お前、まさか…!?」

 

 

 

 

ボルドーは奈々が何を取るかわかった。

 

 

 

奈々はそれを引っ張ろうとした。

 

 

すると、ボルドーの背中から何やら複数のチューブで繋がれた球体が見えてきた。

 

 

 

 

 

奈々「ぬあああああ………!!!!」

 

 

 

 

奈々が球体の何かを茂地ながらチューブを必死に引き千切ろうとする。

 

次第にチューブが次々と引き千切られ、残すは大きめのチューブのみ。

 

 

 

 

 

 

奈々「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

渾身の叫びと全力の引っ張りで、最後のチューブが遂に引き千切られ、奈々は何かの球体を両手に持ったまま地面に放り出された。

 

 

 

 

 

 

幸恵「!!?」

初「あれは…!」

一葉「まさか…!」

叶星「もしかして…!」

夢結「マギリアクター…!!」

梨璃「あれが……!」

 

 

 

 

奈々がボルドーの背中から引っ張り出したのは、マギリアクター…ヴァーテクスであった。

 

マギリアクターを宿したボルドーを相手に、普通に戦っては勝ち目はないとわかった奈々は、一か八か隙を狙ってマギリアクターを引き抜こうと考えていたのだ。

 

そこへ駆けつけてくれた5隊のレギオンが放ったノインヴェルト戦術によって突破口が開き、奈々は実行に移したのだ。

 

 

 

 

 

 

ボルドー「狙いはこれだったという事か…………」

 

 

 

 

マギリアクターを失って、出力が大幅に落ちたボルドーの身体はマギによる強度が無くなった。

 

予備動力で動くことは出来るが、防御力の殆どを失った今、ノインヴェルト戦術級の火力を撃ち込めば倒す事が出来る。

 

 

 

 

しかし今、そのボルドーに対抗できる者はいない。

 

周囲のリリィ達はノインヴェルト戦術でマギを使いきり、CHARMも破損しててもう限界。

 

これ以上の戦闘は不可能。

 

奈々は高温のマギリアクターを素手で掴んでいた為、両手に火傷を負っている。

 

まだマギが残ってる結梨でも、持ってるCHARMではメタルスキン製の身体のボルドーに傷を付けることが出来ない。

 

 

 

 

完全に詰んだ…………

 

 

 

 

勝利の道は、完全に閉ざされた…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………かに思えた。

 

 

 

 

 

何と奈々が、事前に持っていたマギクリスタルコアを取り出し、右手に巨大なマギの剣を生成していたのだ。

 

ちなみに奈々の右手はマギの剣に触れていない。

 

 

 

 

ボルドー「そ、そのマギの量はまさか…!!」

奈々「マギリアクターの大量のマギ…こっちも利用させてもらうよ!」

 

 

 

 

 

奈々はマギリアクターの莫大なマギのエネルギーで生成したマギの剣をボルドーに目掛けて飛ばした。

 

そのスピードはまるで弾丸のように早く、ボルドーのメタルスキン製の身体を突きだす。

 

 

 

 

 

 

ボルドー「うごっ!!?」

 

 

 

 

 

飛ばしたマギの剣の勢いはそのままボルドーごと海の向こうへと飛んでいく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボルドー「……………………見事だ……木葉奈々…やはりお前は……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

満足した表情をしたボルドーは、臨界点に達したマギの剣の爆発に巻き込まれ、消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雨嘉「やったの…?」

二水「………はい。爆発に巻き込まれて破片も残っておりません。残存するマギもありません」

 

 

 

鷹の目で周囲を確認した所… ボルドーの残ったマギの反応も消えたようである。

 

 

 

 

聖恋「と…いう事は…!」

二水「はい!サンスベリア率いるヒュージは全滅。移動基地は制圧。私達、リリィ達の勝利です!」

 

 

 

 

二水から勝利の報告を聞くと、周囲にいた全てのリリィ達は今までにない大きな喜びを上げた。

 

学園の方でも勝利の報告を聞き、大騒ぎである。

 

 

 

 

 

 

 

 

梨璃「奈々ちゃん!!」

夢結「奈々!」

 

 

 

 

 

梨璃と夢結、結梨と一柳隊の皆が倒れた奈々の元へやって来た。

 

 

 

 

奈々「ははは…流石に…無茶しちゃった」

楓「貴女はいつも無茶するでしょ」

夢結「笑い事じゃないわよ。両手に火傷なんて信じられないわ」

ミリアム「マギリアクターを引き抜くなんてな。とんでもないことを考えよる」

奈々「メタルスキンに加え、マギに強化された防御力…普通に戦ってちゃ倒せないからね」

神琳「それでマギリアクターを引き抜く戦法でいきましたのね」

梅「奈々らしいナ」

梨璃「両手、大丈夫?」

奈々「ヒリヒリするけど、一応動かせるよ」

鶴紗「何が動かせるだ。ボロボロじゃないか」

 

 

 

 

鶴紗の言う通り、奈々の両手はボロボロかつ黒焦げになっており、グーとパーを交互にやってる所…痛みを我慢してるように見えた。

 

 

 

 

 

二水「今救護班を手配します!」

雨嘉「しばらくは安静にしてて」

結梨「動いちゃダメだよ」

奈々「はいはい……」

 

 

 

 

 

後からヘルヴォル、グラン・エプレ、アイアンサイド、ロネスネスの皆もやって来た。

 

 

 

 

一葉「奈々さん!大丈夫ですか!?」

恋花「うわっ、すごい火傷…」

搖「また無茶をしたの?」

藍「大丈夫?」

千香瑠「応急処置だけでもしておきますね」

 

 

 

 

事前に持っていた包帯を取り出し、奈々の両手を巻く千香瑠。

 

 

 

 

 

叶星「それにしても、マギリアクターを引き抜くのは驚いたわ」

高嶺「かわりに代償は大きかったみたいね」

紅巴「ひ、酷い火傷…!」

姫歌「何考えてるのよ奈々!」

灯莉「触ってもいい?」

奈々「やめて」

幸恵「とはいえ、よくやったわね」

来夢「最後にあんな巨大なマギの剣を作るなんて…」

奈々「マギリアクターから放出されるマギを利用しないと出来なかった事だからね」

純「最後まで飽きませんわね、奈々も」

初「とりあえず、これで戦いは終わりましたわね」

 

 

 

 

 

と、先程の疲れが無かったかのように話で盛り上がっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし奈々はここで表情を変えた。

 

 

 

 

 

奈々「……………………………まだ終わってないよ」

夢結「えっ?」

二水「た、たたたたたた大変ですー!!マギリアクターが!!」

梨璃「え!!?」

 

 

 

 

異変に気付いた二水が皆を呼んだ。

 

そして二水の指差す方を見ると…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マギリアクターが紅く光始め、僅かな振動や音を起こしていた。

 

異常な熱を出してるのか、煙が沸いていた。

 

 

 

 

恋花「な、なにこれ!?」

灯莉「マギの色…なんか色々まざりあってヤバイ感じがするよ!」

ミリアム「これは…暴走しておるのか…!?」

奈々「うん、間違いない。ボルドーのボディから無理矢理引き離したから制御が効かなくなってるんだ。このままだと爆発する!」

佳世「ど、どどど、どうしましょう!?」

姫歌「早く皆を避難させないと…」

奈々「ダメ!このマギリアクターに溜まってるマギの量は並みの量じゃない。爆発の範囲は核兵器並みにある。下手するとこの鎌倉の全域が吹っ飛ぶ!」

雨嘉「ええっ!?」

梅「じゃあもう梅達は逃げられないって事なのか!?」

百合亜「そうなるわね」

奈々「いや、まだ手はある……!」

 

 

 

 

 

そう言って奈々は身体を起こし、立ち上がる。

 

 

 

 

鶴紗「何をする気なんだ?」

奈々「マギリアクターを出来るだけ遠くへ飛ばしてカナリアで破壊する」

 

 

 

 

と、奈々は焼けた両手で持ったカナベラルとブルメリアを合体させ、合体剣カナリアにした。

 

 

 

 

搖「破壊って、そうしたら爆発して…」

奈々「こっちの大量のマギをぶつけて対消滅を起こす。これで爆発の被害を小さくする」

紅巴「それでも、奈々さんが爆発に…」

千香瑠「無事では済みませんよ!」

奈々「もとより覚悟の上です!」

 

 

 

 

奈々は更にルナティックトランサーを使用し、自身の髪を白くする。

 

 

 

 

楓「貴女…まさか…!」

藍「ダメ!藍も手伝う!」

奈々「それこそダメだよ!皆はマギを使い果たしている。出来るのは私一人なんだ」

結梨「それなら結梨が!」

奈々「気持ちはうれしいけど、結梨ちゃんはカナリアを使えないでしょ?」

高嶺「他に方法は…」

奈々「ない!」

初「でも!!」

純「認めませんわ。ここで散るなんて!」

来夢「考え直して!」

奈々「もう時間はない!」

一葉「そんな!?」

叶星「早まっちゃダメよ!」

奈々「ここで私がやらなかったせいで皆が死んじゃったら私自身が許せなくなる!」

 

 

 

 

 

奈々はマギリアクターに向かって歩きだす。

 

 

 

 

夢結「奈々!」

梨璃「奈々ちゃん!」

 

 

 

 

 

夢結と梨璃が奈々を捕まえる。

 

 

 

 

 

奈々「…………………梨璃ちゃん…一柳隊に入る約束、守れなくてごめん。夢結さん…もう一度貴女と一戦交えたかったです」

夢結「奈々!」

 

 

 

奈々は後ろを振り向かず、皆に今の気持ちを伝えた。

 

 

 

 

奈々「叶星さん、貴女の勇気は本物です。高嶺さん、貴女はまだ強くなれます。紅巴ちゃん、君は弱くはないよ。灯莉ちゃん、君のポジティブな所、嫌いじゃないよ。姫歌ちゃん、君はリリィ界のプリンセスだよ。一葉ちゃん、君達のヘルヴォルはエレンスゲ最高のレギオンだよ。恋花さん、いつまでもその明るさを忘れずに。千香瑠さん、心を強く持って。親友さんもそれを望んでいる筈です。搖さん、貴女は一人じゃありません。藍ちゃん、色々学んで守れる強さを手に入れてね。幸恵さん、貴女もまた、夢結さんと同じくいいライバルでした。来夢ちゃん、君は未来さんの意志をしっかり継いでいるよ。純さん、貴女もいいライバルでした。初さんも中々強かったですよ。ミリアムちゃん、レアスキル、もっと使いこなした方がいいよ。鶴紗ちゃん、君は人間だよ。雨嘉ちゃん、君の射撃は百合ヶ丘一だよ。神琳ちゃん、君のサポートにはいつも助かってる。梅さん、一緒に戦えて光栄でした。楓ちゃん、君とジョワユーズは本当に強かったよ。結梨ちゃん、君はこのせかいに生きていていいんだよ。梨璃ちゃん、夢結さん、これからも二人で強く生きて、幸せに、未来を歩いて!」

梨璃「奈々ちゃん…」

夢結「奈々…」

奈々「………偉大なシュッツエンゲルの二人…一柳梨璃と白井夢結の未来に…幸あれ」

 

 

 

 

 

そう言った後、奈々は梨璃と夢結を振り飛ばし、そのままマギリアクターに近付き、まずチューブを持ってマギリアクターを振り回し……

 

 

 

 

 

 

奈々「うおおおおおおーーーっ!!!」

 

 

 

 

渾身の気合でマギリアクターを海の空へ向けて投げ飛ばした。

 

そしてカナリアを握りしめ、今度は縮地を発動し、飛ばしたマギリアクターを追いかけに飛翔した。

 

 

 

 

 

夢結「奈々!!」

梨璃「奈々ちゃん!」

 

 

 

 

 

夢結と梨璃が呼び掛けるが、声は届かない。

 

代わりに奈々の声が大きく響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈々「この鎌倉にやって来た全てのリリィ達よ!刮目せよ!これが私…木葉奈々のリリィとしての生き様だぁ!!!」

 

 

 

 

渾身のカナリアの振り下ろしで、マギリアクターは真っ二つになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

半分に割れたマギリアクターはマギのエネルギーを抑えるための器を失い、大規模の爆発を起こした。

 

奈々を包み込むように…

 

その爆風はかなり大きく、浅瀬にいるリリィ達をも吹き飛ばしていく。

 

海は穴が開き、木は折れ、岩はえぐられていった。

 

 

 

 

 

 

夢結「奈々ぁーーーーーー!!!!!!!」

 

 

 

 

夢結の声も、爆風の音にかき消され、届くことはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かくして、サンスベリアとの戦いはリリィ達の勝利で幕を下ろした。

 

 

 

 

 

 

 

 

ただ一人の犠牲と共に…………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後半へ続く………

 

 

 

 




オリジナル回で一柳結梨復活させました!
この作品を書き終えた後はしばらく更新はしないと思います。
リアルでの忙しさとモチベーション、何より他作品に浮気してしまい。次の小説はその作品にしようと考えてますが、
一応こっちの方は、舞台版アサルトリリィの2作目をアレンジした話を予定として入れようと思っております。いつになるかは分かりませんが…
遂にこの作品も残すところはエピローグのみとなりました。
少し短くなると思いますが、最後まで期待しててください。

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