アサルトリリィ MIX BLOOM   作:カッパサン

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やっと最後までやりました。
どんな結末にするか考えつつも、
ここまで長くなってしまいました。
このあとの話ですが…未定です。
もしかしたら知らない間に投稿されるかもしれません。
とはいえ、本編をどうにか終わらせることができました。
まだ謎が残ってますが、その辺りはまた書こうと思ってます。
それでは最終話どうぞ!


「end」Sacred world 後編

 

 

 

 

梨璃「………………………奈々ちゃん…」

 

 

 

 

 

彼女、一柳梨璃は今、集中治療室のベッドの隣にいる。

 

 

 

 

そしてそのベッドの上には、木葉奈々が眠っていた。

 

 

 

 

サンスベリアとの戦いでマギリアクターを破壊した奈々は、暴走したマギの爆発に巻き込まれたものの、出雲達によって奇跡的に救助された。

 

 

しかし爆発に巻き込まれた奈々の身体はかなり酷く、意識は無かった。

 

すぐに集中治療室に運ばれたが、今でも意識は戻らず、眠ったままだった。

 

 

 

 

 

 

更に医師から悪い知らせを一柳隊一同は聞かされた。

 

 

 

奈々自身にマギが宿っていなかったのだ。

 

 

 

リリィが死んだら体内のマギは器を失い、周囲に拡散する。

 

しかし奈々は眠っているだけなのに体内にあるはずのマギを失っているのだ。

 

 

マギリアクターの爆発に巻き込まれたせいなのかは不明だが、彼女の意識がない事を考えると、かなり深刻である。

 

 

 

過去に意識の無い人間は目覚めることなく、植物人間として生涯を終える前歴があり、奈々も例外ではない。

 

持てる手段…あらゆる手を尽くし、身体は完全に治ったが、意識の回復までには至らなかった。

 

 

 

 

 

梨璃は今日もたくさんの花を持って、奈々の見舞いに来ていた。

 

花瓶に花を刺して、水を注ぎ、綺麗に飾る。

 

 

そして隣の椅子に座って、奈々を見つめていた。

 

 

 

 

 

梨璃「奈々ちゃん………」

 

 

 

 

 

心配しそうな顔をしながら奈々を見る梨璃。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこへ、部屋のドアが開き、夢結が食事の入ったトレイを持ってきて入ってきた。

 

 

 

 

 

梨璃「お姉様…」

夢結「梨璃、ここ最近まともな食事を取ってないでしょ?貴女のも持ってきたわ」

 

 

 

 

 

と、夢結は梨璃の食事を隣のテーブルに置いた。

 

 

 

 

梨璃「心配かけてごめんなさい、お姉様」

夢結「貴女のシュッツエンゲルだもの。奈々の事は心配だけど、貴女にもしもの事があったら、私が…いや、皆が悲しむわ」

梨璃「……はい」

 

 

 

 

 

夢結は未だ目覚めていない奈々の顔を見る。

 

 

 

 

 

夢結「あの子は…そう簡単に死なない。これまで危険な戦いを身に委ねていたけど、最後には生きて戻ってきた。今回も…きっと私達の元へ帰ってくる。だから、私達は帰ってくるこの子を待っていなきゃいけない…その時は…笑顔で迎えよう?」

梨璃「…………………はい」

 

 

 

 

 

夢結に元気付けられて、梨璃は決意した。

 

彼女が目を覚ます事を信じて…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後も日が過ぎていくが…奈々は目を覚まさず、サンスベリアとの戦い後から遂に10日が経過した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

梨璃「そんな……!」

夢結「もう少し治療を続けてもらえませんか?」

「…………残念ながら…これ以上の回復は見込めません」

 

 

 

 

奈々担当の医者が、残酷な事実を一柳隊、百由、綾瀬、出雲、そして結梨に伝えた。

 

 

 

 

 

意識を失ってから日が経つごとに、彼女の各臓器が弱まっていたのだ。

 

医療機器で鮮度と機能は維持しているが、それでも限界があり、止まることなく徐々に衰退し始めているのだ。

 

このまま目覚めなければ、やがて心臓の機能が停止してしまい、死んでしまう。

 

 

もって後3日である…

 

 

 

 

 

「マギが宿っていれば話は別なのですが…無い以上は…」

百由「マギを与えたくても、彼女の体には他のマギを受け付けない…リリィからの回復は無理よ」

綾瀬「………」

鶴紗「……………くっ」

楓「あんまりですわ…彼女のお陰で百合ヶ丘は救われましたのに…その代償が…!」

二水「なんとかならないんですか!」

雨嘉「他に…何か方法は…!」

「……………」

 

 

 

 

医者は喋らない…それはもう救う手立てがないという事を皆に伝えているのだ。

 

 

 

 

 

梅「……奈々…確かに約束はしなかった…けど、出来れば約束してほしかった…!」

夢結「梅……」

ミリアム「……………」

神琳「……………」

結梨「奈々!」

 

 

 

 

 

結梨は奈々を起こそうとするが、出雲に押さえられる。

 

 

 

 

 

出雲「やめておけ。余計悪化したらどうするんだ」

結梨「でも……でも…!」

 

 

 

 

結梨は泣き崩れる。

 

出雲は覚った。

 

もう助からないと……

 

他の皆も、奈々の死を受け入れるしかないと……

 

 

諦めていた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、この子は違っていた。

 

 

 

 

 

梨璃「………奈々ちゃん……約束………したよね……?一柳隊に……入るって……」

 

 

 

 

悲しみに満ちた梨璃の目には、涙が溢れていた。

 

 

 

 

彼女は願っていた……

 

 

 

奇跡を……

 

 

 

奈々が目を覚ましてくれるという………

 

 

 

ほんの僅かな奇跡を……

 

 

 

 

しかし、そんな都合のいい奇跡は早々起きない…

 

 

 

 

世の中は常に残酷で……

 

 

 

 

辛い世界なのだ。

 

 

 

 

 

その事実を実感するのは、この状況を体験した者位である。

 

 

 

 

 

 

 

その梨璃の肩を持つ夢結も、わずかながら涙を流す。

 

 

皆も、涙を堪えながら、この場を見届けていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、突然異変は起きた。

 

 

 

 

出雲「?」

 

 

 

 

出雲がマギの気配を感じ取ったのだ。

 

 

 

 

 

出雲「木葉のマギ……」

梨璃「!?」

夢結「奈々!?」

 

 

 

 

 

 

出雲の言葉に梨璃と夢結が反応した。

 

 

 

 

 

 

出雲「ああ。遠くから感じる…それもすごいスピードでこっちに来るぞ………窓を開けておけ」

二水「は、はい!」

 

 

 

 

 

出雲の指示で二水は窓を全開に開けた。

 

 

そこで二水が何かに気付き、鷹の目を使った。

 

 

 

 

すると、空の彼方から水色の光がこちらへと向かってきたのだ。

 

 

 

 

 

二水「な、なんか水色の光がこっちにきます!」

夢結「水色の光?」

神琳「こっちにってことは、奈々さんの方!?」

出雲「みんな、そこを離れろ」

楓「離れろですって!?」

鶴紗「それじゃ奈々に当たって…」

出雲「いいから離れろ!」

二水「は、はい!」

 

 

 

 

二水は窓から離れると、水色の光はそのまま窓から入っていき、眠っている奈々の方へぶつかっていった。

 

そして小規模な爆発を起こした。

 

 

 

爆風で花瓶は割れ、家具や機材等は倒れ、部屋は滅茶苦茶に散らかってしまった。

 

その場にいた皆はなんとか飛ばされずに踏ん張った。

 

 

 

 

 

ミリアム「ゲホッ、ゲホッ…凄い煙じゃ…」

梅「奈々は大丈夫なのか!?」

夢結「奈々!」

梨璃「奈々ちゃん!」

結梨「奈々!」

 

 

 

 

 

夢結と梨璃、結梨は奈々の無事を確かめる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すると……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うう……………ここは……………」

夢結「!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

煙が晴れると、そこには起き上がった奈々の姿があった。

 

 

 

 

奈々「ここは…百合ヶ丘かな…?」

夢結「!」

 

 

 

 

先程意識が無かったはずの奈々が目を覚ましていたのだ。

 

まだヨロヨロとしているが、意識の方はハッキリとしているようだ。

 

 

 

 

奈々「元の体に…戻ったのは…いいけど…体がガタガタだなぁ…」

梨璃「奈々ちゃん!!」

結梨「奈々ーー!!」

 

 

 

 

梨璃と結梨は奈々に抱きついた。

 

 

 

 

 

奈々「り、梨璃ちゃん結梨ちゃん!?」

梨璃「奈々ちゃん…奈々ちゃん…!良かった…目が覚めて…!」

奈々「あ、あの…締めるのは………」

夢結「奈々、貴女が倒れてからみんなで貴女を………」

奈々「だ、だから…」

結梨「奈々ー!!」

奈々「し、締めるのは…やめ……て……!」

 

 

 

 

カクッと、奈々は再び気を失った。

 

 

 

 

 

夢結「あ…………」

梨璃「ご………ごめんなさーーーい!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び意識を取り戻した奈々は、皆からこの10日間の間に何かあったのかを聞いた。

 

 

 

奈々がマギリアクターを破壊した直後、その爆発で海岸は半分吹き飛んだが、街や学園の方は無事だったこと。

 

一柳隊、ヘルヴォル、グラン・エプレ、アイアンサイド、ロネスネスは爆風で飛ばされたが、無事である。

 

他のリリィ達は爆風に巻き込まれてない為問題なし。

 

移動基地にいる出雲、ブルーガードの皆は爆風の範囲外にいたため無事。

 

 

 

 

 

唯一被害を受けたのは、酷い重傷を負った奈々だけであった。

 

 

 

その後一柳隊は10日に渡って奈々の介護をしてたという。

 

百合ヶ丘に駆けつけた他ガーデンのレギオン、リリィ達はガーデンの防衛に入るために一旦ガーデンへ戻っていった。

 

百合ヶ丘でも、他のレギオンが周囲の警備に取りかかっていた。

 

サンスベリアの方も、指揮官を失ったせいなのか動きを見せていない。

 

そのためブルーガードは映画館の拠点で待機し、加奈と理亜は一足早く奈々が目覚めた事を聞き、駆けつけてきたのだ。

 

目覚めた奈々に抱き付き、改めて感動の再会をした。

 

 

10日が経った今でも、鎌倉は平和だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈々「そうだったのか…ありがとう。私のためにごめん」

夢結「本当よ。梨璃や皆に心配かけて…」

梨璃「お姉様、私は大丈夫です。奈々ちゃんが無事でしたから」

夢結「そうじゃないのよ。奈々、かなり無茶してたわね…身体検査で貴女の身体、危険域に達してたわ」

奈々「マジで!?」

楓「気付いてなかったのね……」

加奈「そこが奈々ちゃんだからね…」

理亜「百由様、奈々ちゃんが危険域って言うのは…」

百由「リリィは自らの体をマギで強化することで超人に近い能力を得ることができるけど、奈々の場合、今回の戦いでそれ以上に体の負担が大きくなったのだと思うわ。普通のリリィなら体が壊れてリリィとして戦えなくなる……いや、もう長くは生きられない」

梨璃「!?」

雨嘉「じゃあ奈々はもう戦えなくな…」

百由「その心配は入らないわ。彼女は特別なのよ…一時的にマギを失い、身体が衰弱してたのにも関わらず、まだ機能はしていたわ。しかもマギが戻った瞬間、すざましいスピードで回復してるのよ…」

 

 

 

 

百由は夢結に11日間までの奈々のダメージによるデータを記録した資料を見せた。

 

 

 

 

夢結「わずか一日でダメージが半分以上回復してる…!?」

鶴紗「それって、私の回復スピードを上回ってるって事!?」

楓「強化リリィ以上の回復力を奈々さんが持っていたと言うですの!?」

二水「奈々さんは普通の人間なのにどうして…」

綾瀬「普通の人間…というよりは、少し違うね」

梅「違う?」

百由「綾瀬さんと涼さんと一緒に色々と情報を集めた結果…彼女の身体は純粋種と呼ばれる個体なのよ」

夢結「純粋種?」

雨嘉「聞いたことがない…」

出雲「私は知っている。20年前に現れたリリィ、その人が純粋種だ」

夢結「何故先生がそれを?」

百由「先生、その人に助けられた事があったのよ」

出雲「そう。そしてそのリリィの名は、木葉・フローラ・鈴(このは・フローラ・すず)」

「「「「「「「「「「「「フローラ!!?」」」」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

一柳隊一同がフローラという単語に驚く。

 

 

 

 

 

鶴紗「待って、木葉ってことは…!」

奈々「私のお母さん」

梨璃「ええっ!?」

奈々「というか、フローラって何?何でお母さんの名前に?」

二水「フローラって、かつて大きな脅威から百合ヶ丘を救ったリリィに与えられる洗礼名です!といっても一人だけですけど」

ミリアム「その名を持っていたリリィが奈々の母なのか!?」

奈々「リリィ時代は凄い功績を残してたんだ。お母さんって」

雨嘉「聞いていないの?」

奈々「一人立ちするまでの間、リリィには興味無かったからね。母さんのリリィに関する事も全くね」

夢結「でも何故奈々が純粋種?」

百由「純粋種の特徴は、普通のリリィ以上にマギの保有値とスキラー数値が高いことと、強化リリィ以上の回復力を持っている事。そしてマスカレイドのS級を所持してることよ」

梨璃「奈々ちゃんのお母さんがそうだったんですか?」

出雲「ああ」

百由「そして今回サンスベリアとの戦いで奈々さんのマスカレイドはS級に覚醒したわ。そして奈々さんのダメージの方も、明日には完治するみたい」

ミリアム「なんじゃと!?」

神琳「酷い重傷と身体の衰弱があったのに!?」

鶴紗「奈々が純粋種として覚醒したことで回復力が高まったと?」

百由「そう。これまでの奈々さんに関するデータを調べても確信には至らなかったけど、このデータの回復値を見た瞬間、彼女が純粋種だと分かったわ」

梅「奈々、今まで自分が純粋種だって知らなかったのか?」

奈々「全然」

楓「………………ええっ!!?」

二水「どうしたんですか楓さん?」

楓「レアスキルがまた不明に変わってますわ!どういう事ですの!?」

 

 

 

 

 

奈々の新規データが載った資料を見た楓がビックリする。

 

なんと奈々のデータのレアスキルの項目が不明になっていたのだ。

 

 

 

 

 

夢結「百由、まさかまだ更新してなかったとか?」

百由「したわよ!ただ、別のレアスキルが確認されただけで、更新はしてるわよ!」

神琳「不明って事は、マスカレイドでは無いと?」

百由「そういうことになるわね。それとここを見て」

 

 

 

百由は資料にあるサブスキルの項目に指を指した。

 

 

 

 

 

雨嘉「サブスキルまで変わってる…カリスマだけ…?」

梨璃「カリスマ!?」

 

 

 

 

 

更に、奈々のサブスキルがカリスマのみになっていた。

 

代わりに他のサブスキルは無くなってしまったようである。

 

 

 

 

 

夢結「どういう事なの?」

百由「こればかりは私にもわからないわよ。リリィのスキルが上位互換の物になるのならまだしも、別系統のものに変わるなんて、前例が無いもの」

 

 

 

 

 

例えるなら、テスタメントがルナティックトランサーに変わるといった感じである。

 

 

 

 

 

ミリアム「奈々、お主はこれに覚えは…」

 

 

 

 

 

ミリアムが奈々に聞こうとした瞬間…

 

 

 

 

 

 

いつの間にか、奈々の両手には、右手に炎…左手に冷気を発していたのだ。

 

皆は夢でも見てるのかとこの光景を疑いつつ、奈々の姿を見て驚いていた。

 

 

 

 

 

 

しかし、奈々自身は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈々「な、なな…ななな……な・ん・じゃ・こ・りゃああああああーーーーー!!!!!???」

 

 

 

 

 

奈々の叫びが、百合ヶ丘中に伝わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、奈々の検査は続き、結果…彼女のレアスキル、マスカレイドは別のレアスキル…奈々命名…スピリットエフェクターに書き換えられたことが明らかになった。

 

しかし、何故変化したかは不明のままである。

 

 

サブスキルもカリスマのみとなり、 前に持ってた全てのサブスキルはマスカレイド同様失われてしまったようで、再習得は不可能となった。

 

貴重なスキルだが、サポートよりの効果な為、アタッカーである奈々にはリリィとして致命傷である。

 

 

 

 

 

しかし奈々はこれでも近接戦のエキスパート。

 

カリスマを自身の強化に活かせないか、奈々は休養中の間に考えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして…奈々が目覚めてから3日後…

 

 

体調もよくなり、完全回復した奈々は、史房に理事長室に来るよう言われ、奈々は結梨、一柳隊の皆と一緒に理事長室へ入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

そこには史房と祀、眞悠理、そして理事長代理の咬月が奈々を迎えていた。

 

 

 

 

 

 

 

奈々「失礼します」

咬月「ふむ、君をここに呼んだのは今回の戦いについてだ」

奈々「?」

咬月「木葉奈々君…君がサンスベリアの主力艦隊を叩いたことで百合ヶ丘…いや、この国は救われた。ありがとう」

奈々「そんな!私一人の力だけではありません!ここにいる皆、他ガーデンのリリィ達、自衛隊の皆が頑張ってくれたお陰です」

咬月「それでも、君は頑張ってくれた。一人で百合ヶ丘を守ろうとした。それは称賛に値する」

奈々「も、勿体無い御言葉です!」

咬月「そこでだ。君に渡したいものがある」

 

 

 

 

 

そう言った後、百由がある箱を持って奈々の元へ歩いた。

 

 

 

 

 

奈々「?」

 

 

 

 

 

 

百由は奈々の近くまで歩くと、持っていた箱を開ける。

 

 

 

中には、水晶の花を彩った勲章が入っていた。

 

 

 

 

 

奈々「これは?」

咬月「百合ヶ丘で勇敢なリリィに与えられるフローラ勲章だ。今回の戦いで君にはこれを受けとるに値する者と判断した」

二水「ふ、フローラ勲章!?」

楓「静かになさい、ちびっ子」

奈々「何故私なんですか?他の皆も私以上に頑張ったはず…」

夢結「何言ってるの?生徒全員、貴女が一番頑張ったって言ってたわよ」

梨璃「奈々ちゃんのお陰で百合ヶ丘は救われたって噂になってるよ」

奈々(………二水ちゃんか………)

 

 

 

 

命を賭けて百合ヶ丘を救った君の活躍

二水の手掛けた週刊リリィ新聞で百合ヶ丘は奈々の活躍で大評判である。

 

 

 

 

 

咬月「君の活躍は世界中に知れ渡り、その影響力は大きいだろう。今後の活動では他のガーデンの余力も不可欠だ。きっと力になってくれるはずだ。是非役立ってほしい」

奈々「ですが、私はスキルが総取っ替えされまして、今までのような活躍は難しいので…」

 

 

 

 

 

奈々のスキルはスピリットエフェクターとカリスマのみとなってしまった為、前のような戦い方は出来なくなっている。

 

カリスマは兎も角、スピリットエフェクターはまだ奈々自身もその能力を把握しきれてない。

 

 

 

 

 

 

そこへ出雲が口入る。

 

 

 

 

 

 

出雲「お前らしくもないな。例え自身の力が弱くても、お前は屈することなく戦ってきた。無茶は相変わらずだがな」

奈々「先生…」

出雲「いつも通りにやればいい。お前の母もそうだった。皆と変わらない…普通の人だった。その本質がフローラの名を持ったリリィなのかもな」

奈々「………………」

 

 

 

 

 

 

出雲の励ましに、奈々は咬月に質問した。

 

 

 

 

 

 

 

奈々「あの…理事長先生」

咬月「何かね?」

奈々「これを受け取ったら、私の名前も変わるんですか?」

 

 

 

 

 

奈々の意外な質問に咬月は少し笑う。

 

 

 

 

 

奈々「な、先生…!?」

咬月「いやすまん、意外な質問だったものでな…確かに、フローラ勲章を受け取ったリリィは、フローラの洗礼名を受けることになる。君の場合なら…木葉・フローラ・奈々になるな」

奈々「入れなきゃ駄目なんですか?」

咬月「勿論だ」

奈々「ならせめて別の名前でお願いしていいですか?」

咬月「別の名前…と?」

奈々「正直な話、フローラの名前って、私の性に合わないんです。だから意味が似てる名前にしてほしいんです」

 

 

 

 

 

奈々に別の名前の案を頼まれる咬月。

 

 

 

 

咬月「………成る程な…それで、君は何か候補はあるか?」

 

 

 

 

 

咬月の質問に奈々は答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈々「ブルーム…でお願いします」

咬月「ブルーム…」

祀「確か、花言葉で…輝きでしたね」

咬月「うむ。その名前でいいのなら、このフローラ勲章を受けとるといい」

奈々「はい」

 

 

 

 

 

 

奈々は百由からフローラ勲章を受け取り、上着の胸元に付けた。

 

 

 

 

 

 

咬月「これで君はブルームの洗礼名を与えられた。よって今日から君は木葉・ブルーム・奈々だ。おめでとう」

 

 

 

 

 

咬月の誉めの言葉と共に、この場にいる全員が奈々に拍手した。

 

 

 

 

百由「おめでとう奈々さん」

史房「おめでとう」

眞悠理「おめでとう」

祀「おめでとう」

楓「今回は誉めて差し上げますわ」

梅「やったな、奈々」

雨嘉「おめでとう、奈々」

ミリアム「おめでとう!」

神琳「おめでとうございます」

二水「おめでとうございます!」

鶴紗「おめでとう」

梨璃「おめでとう奈々ちゃん!」

結梨「おめでとう!」

夢結「おめでとう」

 

 

 

 

 

 

一柳隊の皆と結梨が奈々を祝ってくれている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

木葉奈々………いや……

 

 

 

 

 

木葉・ブルーム・奈々…

 

 

 

 

 

切っ掛けは、突然のヒュージの襲撃だった。

 

 

 

 

 

ただ逃げ隠れる事しか出来なかった当時の自分は、人々が次々とやられていく姿を何度も目撃する。

 

 

 

 

これを期に、彼女はリリィになることを決意する。

 

 

 

 

そこで出会ったのは、白井夢結とそのシュッツエンゲルの川添美鈴、夢結の親友の吉村・T・梅、学生だった頃の如月出雲であった。

 

 

彼女はその者達と共に自らを鍛え上げ、時にはヒュージと戦った。

 

 

 

 

 

しかし、山梨で起きた悲劇…甲州撤退戦。

 

 

今まで体験したことのないヒュージの大群によって、人達は襲われ、出動したリリィ達にも大きな被害を受けた…

 

そして…その場で最高の仲間にして…先輩の美鈴を失ってしまう。

 

夢結は変わってしまい…彼女は力の無さを痛感する。

 

 

 

 

 

 

 

その数日後…彼女は出雲の奨めで、ブルーガードに転属することになった。

 

そこで桜田加奈、桜田理亜をはじめとした仲間達と絆を深めつつ、海でのヒュージ討伐をしながら鍛練に励んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

ところが、悲劇は二度起きた…

 

 

 

 

 

彼女が所属する第4部隊は、GEHENAと協力関係を持つ組織サンスベリアの罠に掛かり、送り込まれたヒュージの群れに襲われる。

 

奈々は頑張って群れの大半を片付けるも、力尽きる。

 

 

 

 

 

結果…第4部隊は全滅。

 

 

所属するリリィ達は帰らぬ人となり、奈々は重症を被うも奇跡的に助かり、桜田姉妹は意識不明に陥ってしまう。

 

 

悲しみにふける彼女だが、姉妹の分まで戦いたいという決意により、レアスキル…マスカレイドを習得する。

 

 

 

その後、彼女の力は経験を通して瞬く間に付き、遂にはトップクラスの実力を得た。

 

 

これにより、彼女は第1部隊に転属し、サンスベリアの一部部隊を全滅させ、東京の遠征でもルドビコ女学院と御台場女学校を助けた功績を残す。

 

 

 

 

 

 

そして2年後の4月…彼女はブルーガードの皆に別れを告げ、百合ヶ丘に戻ってきた。

 

 

 

そこでは、久しぶりに再開した夢結と、新たに入学してきた少女の一人、一柳梨璃と出会う。

 

 

 

梨璃は教師となった出雲の課題をこなし、一柳隊を結成する。

 

その後、遠征で大きな功績を残し、一柳隊の活躍は徐々に百合ヶ丘中に広がっていった。

 

それは同時に奈々の協力もあった。

 

 

 

 

 

 

 

日が過ぎ、彼女達は海岸で謎の少女を保護し、一柳結梨と名付けられた彼女は、競技会では初めてなのにリリィとしての力を発揮し、プロ級の戦いを見せた。

 

 

 

しかしその子は、GEHENAとグランギニョルが共同開発して生み出した人工リリィであった。

 

 

彼女は政府からヒュージと認識され、狙われる立場になった結梨と梨璃を連れて身を潜める事にしたが、かつての仲間のレギオン達にも狙われることになった。

 

 

だが、出雲、百由のお陰で、結梨の疑いが晴れ、事態は終結したかに思ったその後、海の向こうでギガント級が出現。

 

 

唯一水上で戦える彼女と結梨はギガント級を撃破するが、そのギガント級が溜め込んだマギが爆発し、結梨は爆発に巻き込まれて消息を断つ。

 

 

 

謹慎を受け、結梨を失ってしまった後悔によって落ち込んだ彼女は、その後史房や梨璃、目を覚ました桜田姉妹の励ましにより再び立ち上がり、百合ヶ丘付近に飛来してきたギガント級ヒュージを梨璃と一緒に応戦。

 

夢結の復帰と、梨璃のラプラス発動。そして全生徒による大人数ノインヴェルト戦術によってギガント級を撃破した。

 

 

 

 

 

 

 

そして遂に訪れた…サンスベリアとの決戦。

 

 

 

 

 

CHARMを失い、戦えなくなった百合ヶ丘の生徒全員の中で、唯一戦える彼女は1人で百合ヶ丘を死守し、自衛隊の皆と、危機に駆けつけた他ガーデンのレギオンによってサンスベリアの進行は阻止され、百合ヶ丘のリリィ達もCHARMが直り、前線に復帰し、彼女はサンスベリアの移動基地で、かつて倒したはずのボルドーと遭遇する。

 

 

しかしその最終決戦に、消息を断った結梨が参戦し、アルトラ級を討伐に向かった梨璃と夢結、出雲、可奈と理亜も参戦し、ブルーガードも駆けつけてくれた。

 

 

皆の協力により、遂にサンスベリアを全滅させることに成功し、勝利を収めた。

 

 

ところが、ボルドーから抜き取ったマギリアクターが暴走をし始め、最大の危機に落ちるが、彼女は命を懸けた行動で、マギリアクターを破壊したものの、その時の大爆発により致命傷を受けて長い間眠りにつく…………

 

 

 

 

 

その10日後…彼女は奇跡的に目を覚ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、今に至る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦いには常に死と隣り合わせ。

 

 

いつ、誰が、何処の戦場で、目の前から居なくなっていくのか…

 

 

 

それは誰にも分からない…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし…

 

 

 

 

 

この世界に生きて戦う少女…リリィ。

 

 

 

彼女達は、死ぬために戦ってる訳じゃない。

 

 

 

 

 

 

明日を見るために戦ってるのだ。

 

 

 

 

例え一人が弱くても、皆と助け合い、力を合わせれば、どんな戦場でも乗り越えられる。

 

そして、いつか明るい未来が訪れることを信じて…

 

 

 

 

 

 

 

これが彼女…奈々の体験したリリィとしての経験であった。

 

 

 

 

そして…………

 

 

 

 

 

 

 

 

奈々「ありがとう………皆…!」

 

 

 

 

 

 

 

彼女は木葉・ブルーム・奈々として、新しいスタートを切ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日…………

 

全てのガーデンに奈々の活躍が広まっていた。

 

 

 

 

 

私立ルドビコ女学院では……

 

 

 

 

 

 

 

来夢「奈々ちゃん、無事で良かった…!」

聖恋「ホントにすごいよ。アイツは…」

百合亜「あの重症から目覚めるなんて、驚いたわ」

佳世「それよりも、フローラ勲章を受け取ったのが一番驚きました!」

聖恋「木葉・ブルーム・奈々…ん?…洗礼名、フローラじゃないのか?」

幸恵「きっと彼女のことだから、変えてもらったのでしょうね」

百合亜「確かに、あの子フローラって感じじゃないわね」

来夢「でも、ブルームって奈々ちゃんにピッタリかも」

幸恵「ふふっ、そうね」

 

 

 

 

アイアンサイドは奈々の話題で盛り上がっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

一方ルドビコの校門前では、見覚えのある少女がルドビコの制服を来てやって来た。

 

 

 

 

 

 

「私は知りたい…木葉・ブルーム・奈々の持つ本当の強さを…そして、今度こそ勝つ…!」

 

 

 

 

 

 

双葉真里は、本当の力を知りたいのならガーデンで学び、リリィとして強くなれと、ボルドーからの遺言でやって来た。

 

 

彼女はあの百合ヶ丘の戦いの後サンスベリアを抜け、今後は自分の意思で戦うことを誓ったのだ。

 

 

 

 

真里「待ってて…奈々…!」

 

 

 

 

 

 

 

エレンスゲ女学園では…

 

 

 

 

 

恋花「一葉!奈々がフローラ勲章を授与された話聞いた?」

一葉「はい。エレンスゲは彼女の話題でイッパイです」

搖「あの状態から回復するなんて奇跡としか思えないよ」

千香瑠「でも、本当に良かった…」

藍「らんも、奈々が無事で良かった」

一葉「私達もうかうかしてられません!トレーニングの続きと行きましょう!」

恋花「え!?まだ休んだばかりなんだけど?」

一葉「ヘルヴォルのリリィがそんなことでどうするんですか!奈々さんに負けないようヘルヴォルも更に磨きをかけないといけません!」

搖「また一葉のスイッチが入ったね」

恋花「何でそんなに落ち着いてるの!?」

 

 

 

 

一葉のやる気に恋花は勘弁の様子であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神庭女子藝術高校では……

 

 

 

 

 

 

灯莉「おお!奈々、定盛より人気あるー!」

姫歌「私の事はひめひめって言ってるでしょ!くっ、でも確かにこの人気…悔しいけど認めざるおえないわ」

紅巴「でも、奈々さんが無事で良かった…」

高嶺「そうね。私達にとって、彼女は英雄と呼ぶべきかしら」

叶星「あの子の勇気…私も見習いたいわ」

高嶺「出来るわ。貴女なら」

 

 

 

 

 

奈々を見習おうと、心に思う叶星であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

御台場女学校では…………

 

 

 

 

 

純「木葉・ブルーム・奈々…ね。大出世したわねあの子」

初「確かにあの子は私達を助けに来た時から輝いてたわね」

燈「でも!純お姉様には敵わないですものね」

純「当然よ。負かす相手が大きければ、それだけ勝負のしがいがあるもの。必ず勝ってみせるわ。あの子に」

楪「お前も相変わらずだな」

椛「さっきまで奈々さんの事を心配してましたのに」

純「うるさい!私はあの子があの程度でやられるリリィではないと思っていただけですわ!」

楪「素直じゃないな………」

 

 

 

 

 

と、ワイワイガヤガヤと盛り上がっていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

とある街の高層ビルの屋上では、黒いドレスを纏った女性が空を見ていた……

 

その女は、琴陽から御前と呼ばれた女性であった。

 

 

 

 

琴陽「木葉奈々はフローラ勲章を手にいれたみたいです」

御前「そう…一度は枯れた花がまた咲き始めた……木葉・ブルーム・奈々…未知の力を手にした彼女はやがて私達の前に立ち塞がる最大の難問となる。楽しみだわ…貴女を打ち倒し、手に入れるわ。全てを…そして、白井夢結を…」

琴陽(奈々…貴女には生きていてほしい……親友の分まで…)

 

 

 

もう琴陽の中には、復讐心は無かった。

 

奈々と出会った事で、彼女は変わったのだから…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

別のとある丘では……

 

 

 

 

 

地由良「ボルドー司令がやられたみたいだね」

海里「木葉・ブルーム・奈々だったね。その子の名前」

地由良「サンスベリア内には司令の事をよく思わない人間もいたわね。司令がやられた事でその者が行動を起こすかもしれないし」

海里「そうね。司令はこの事を予測していたのかもしれない」

地由良「あの百合ヶ丘の戦いも、リリィ達があいつらに太刀打ちできるかを試すためのテストだったなんて誰も気付かないだろうね」

海里「私達も、そろそろ行動を始めましょう」

地由良「ええ。行こうか…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、鎌倉の浜辺では、ブルーガード四番隊のボートが待機しており、その場には遠征の為に用意した新しい服を着た一柳隊の皆と奈々、百合ヶ丘の制服を着た加奈と理亜がおり、出雲とブルーガードの制服を着た結梨の見送りにいた。

 

結梨の近くには青の制服を着たブルーガードの面子がいた。

 

 

 

夢結に似たお姉さんキャラな黒髪のポニーテールの少女と、押しとやかな青髪のロングヘヤーの少女、優等生っぽい赤髪のツインテールの少女の3人である。

 

 

 

 

 

 

 

ブルーガード 一番隊 リーダー 榛名咲樹(はるな さき)

 

 

ブルーガード 一番隊 ロングシューター 森坂穂香(もりさか ほのか)

 

 

ブルーガード 一番隊 オールラウンダー 渡部奈緒子(わたべ なおこ)

 

 

 

 

 

 

そして海の向こうでは、ブルーガードの移動拠点…クジラ船が留まっていた。

 

 

 

 

 

ちなみに一柳隊が着てる服は今までの殆ど黒の制服とは異なるアラウンドザウィローという名前の強化服で、奈々が着ているのは、ミリアムや神琳に似た制服をベースに金色のラインが入ったデザインの強化服。

 

しかもリリィバトルクロス並の防御能力を兼ね備えた特注品で、名前はレイディアントブルー。

 

一柳隊に正式に入った奈々にブルーガードが用意した物である。

 

胸にはフローラ勲章が付いていた。

 

 

 

 

 

最後に桜田姉妹は、奈々が気が付いた次の日に梨璃のクラス、夢結のクラスに転入したため、現在制服を着ている。

 

奈々の通っていた百合ヶ丘に興味を持ち始め、入学を希望したらしい。

 

 

学園側もこれを承諾したとの事である。

 

 

 

 

 

 

 

 

奈々「もう行くんですか?」

出雲「ああ。依頼者からとあるガーデンのリリィの教育を頼まれてな、すぐ行くことになった」

雨嘉「まだ教えてほしい事があったのですが…」

出雲「こちらとしては惜しいがな。今後は姉が椿組の教師…お前達の教導官を務める」

夢結「姉って、八雲さんの事ですか?」

出雲「リリィとしての力は無いが、教える力は私以上だ。今後は姉に頼れ」

梨璃「結梨ちゃんも行くの?」

結梨「うん」

咲樹「ブルーガードには三ヶ月に一度、ライセンスを取る為の試験が行われている。結梨にはその試験で国家政府より身分の高いゴールドライセンスを取ってもらう予定だ」

二水「確かに、ゴールドライセンスなら国家政府から狙われる心配は無くなりますね」

 

 

 

 

ゴールドライセンスは、世界政府より認められた者に与えられるライセンスで、これを手にした者は国家政府より上位の権力を手に入れることができる。

 

これにより、国家政府はゴールドライセンス所持者に対し強制が出来なくなる。

 

それどころか、無理に強制した国家政府の者は世界政府より罰せられる。

 

 

GEHENAは結梨の捕獲を諦めていない事もある為、結梨がこのライセンスを取ればGEHENAも簡単に手出しは出来なくなるだろう。

 

 

 

結梨「何時になるかは分からないけど、絶対に取るから」

奈々「凄いなあ、私にはそんな話無かったから」

咲樹「お前には必要ないだろ?」

奈々「確かに」

梅「奈々もライセンス持っていたんだよナ」

奈々「はい。ランク下のシルバーライセンスですけど、結梨ちゃん、梨璃ちゃんの誘拐の件で剥奪されましたから」

楓「梨璃さんを拐ったのですもの、自業自得ですわ」

穂香「誘拐!?」

奈緒子「奈々、百合ヶ丘で誘拐とか、何やらかしてるのよ」

梨璃「いろいろとね。結果結梨ちゃん救えたんだし、後悔はしてないよ。それにライセンスが無くてもフローラ勲章が代わりになってくれるし」

 

 

 

 

 

 

フローラ勲章はシルバーライセンスと同様の権力を持っている為、仮にシルバーライセンスが無くてもフローラ勲章があればそれで代用出来る。

 

 

 

 

 

楓「貴女が奈緒子さんでしたね。ラビアンローズの所持者」

奈緒子「貴女がグランギニョル社の令嬢ですね!尊敬してます!」

 

 

 

 

 

目の色をかえ、楓の両手を握る奈緒子。

 

 

 

 

 

楓「な、何ですの!?」

奈々「奈緒子ちゃん、楓ちゃんのファンなのよ。使うCHARMもグランギニョル製のがいいとこだわりがあるぐらい」

奈緒子「奈々、余計なこと言わなくていいから!」

 

 

 

 

 

奈緒子の持つCHARM…ラビアンローズはグランギニョル製の物で、今も愛用している。

 

 

 

 

二水「ブルーガードの戦闘は、長期戦になることが多く、使用しているCHARMは強度を重視する為に変形機能を取り外し、全てメタルスキンに替えていると聞きました」

雨嘉「君のCHARMもメタルスキンだったね。重くないの?」

穂香「最初はちょっと重くて使いにくかったけど、筋力が付いて、CHARMにマギが馴染んでからは、軽くなって扱いやすくなったかな?」

ミリアム「奈々が特別じゃなくてブルーガードが特別じゃったか…」

穂香「うん…よく言われた」

楓「本来は、カスタマイズの必要の無いグランギニョル製のCHARMをあれこれ改造されるのは気に入りませんが、グランギニョル製を愛する貴女に特別に許して差し上げますわ。その代わり」

奈緒子「その代わり?」

楓「今度貴女に合わせたCHARMをグランギニョルで提供しますわ。もちろんメタルスキン製で」

奈緒子「いいんですか!?後で私が戦った記録をそちらに渡しますので」

奈々「奈緒子ちゃん、目が輝いてますな」

綾瀬「穂香、新人のアーセナルの調子はどう?」

穂香「うん。いい仕事してるよ。綾瀬ちゃんが開けた穴をしっかり埋めてるよ」

綾瀬「そうか。心配だったけどその必要は無かったね」

穂香「当分は百合ヶ丘にいるの?」

綾瀬「奈々がフローラ勲章を手にいれた以上、サンスベリアも何か動きを見せるはずだからね。しばらくはここに留まるよ」

咲樹「それが賢明だろう。マギリアクターが狙われる以上、お前の力は百合ヶ丘にとって必要だからな。頼んだぞ」

綾瀬「了解」

 

 

 

 

ブルーガードもサンスベリアの今後の行動を警戒しつつ、マギリアクターの防衛の為に綾瀬、加奈、理亜を残すようである。

 

 

 

 

 

結梨「奈々!」

奈々「ん?何結梨ちゃん」

結梨「もし結梨が百合ヶ丘に戻ってきたら、勝負しよう?」

奈々「え!?」

結梨「結梨も最強のリリィになってみんなを守りたい!だからまずは奈々に勝てるように強くなるの!」

奈々「ふふふっ、いいよ戻ってきたら勝負だ!私もその時はもっと強くなってるけどね」

結梨「負けないよ!」

奈々「こっちもだよ!」

 

 

 

 

 

と、二人は再開を期待しつつ握手した。

 

 

 

 

 

神琳「先生、この2ヶ月間教えてくださってありがとうございます」

雨嘉「先生のお陰で、私は自身が持てました」

鶴紗「……………ありがとうございます」

二水「先生に教わった事、必ず生かしてみます!」

ミリアム「中々いい経験じゃった」

梅「でも少し寂しいけどナ」

楓「先生…前に梨璃さんと模擬戦した時に、貴女に言ってしまった暴言…申し訳ありませんでした」

出雲「一柳にスパルタな事をしたことか?」

楓「い、いえ、そういうことでは…!」

出雲「気にするな。あれは私の自業自得だ。当時はスパルタにやってたから起きてしまっただけの事。それにお前達との訓練や遠征で色々なことを学んだ。今後はそれを生かそうと思っている」

楓「出来ますわよ。先生なら、応援してますわ」

出雲「………ありがとう」

奈々「出雲先生、私は最強のリリィになる夢を諦めていません。次に会うときまで更に一回り強くなってきますよ」

出雲「はっはっはっ…木葉がそう言うと本当に実現しそうだな。期待しているぞ」

梨璃「出雲先生、本当にありがとうございます!」

出雲「一柳…お前は入学当時から大きく成長した。白井とシュッツエンゲルの契りを結び、新たなレギオンの隊長となり、強大なギガント級を相手に怯むことなく倒し、一流のリリィへと精神的に強くなった。戦術面はまだまだだが、これから先…お前達は更なる体験でより成長していくだろう…これまで学んだ事を生かし、守ろうとするものを守っていけ。いいな?」

「「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

一柳隊のみんなに出雲がこれまでの教えを生かして戦えと、伝えた。

 

 

 

 

そこへ、夢結が出雲の前に立った。

 

 

 

 

 

夢結「先生……いや、出雲先輩」

出雲「?」

夢結「……長い間私や梅、美鈴お姉様と奈々を見ててくれて…本当に、ありがとうございました!」

 

 

 

 

 

夢結が出雲に精一杯の感謝の言葉と礼をした。

 

 

 

 

出雲「……今度は道を踏み外すなよ。夢結」

夢結「!」

 

 

 

 

 

 

出雲が始めて夢結の事を名字ではなく名前で呼んだことに驚く夢結。

 

それは、夢結が出雲に認められた証でもあった。

 

その言葉に夢結は…

 

 

 

 

 

 

 

 

夢結「…………はい!」

 

 

 

 

 

夢結は笑顔で返事した。

 

 

 

 

 

 

咲樹「結梨、時間だ」

結梨「うん」

梨璃「もう行くの?」

咲樹「時間が惜しいからな」

結梨「大丈夫だよ、梨璃。どんなに離れていても思いは一緒だから」

梨璃「結梨ちゃん……うん。必ず帰ってきてね!」

結梨「うん!」

 

 

 

 

 

再び百合ヶ丘に戻ってくる事を期待しつつ、梨璃と結梨が握手する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、ここで警報が海岸へと響いてきた。

 

 

 

 

 

「「警告…警告…ケイブ発生…ケイブ発生…鎌倉周辺にラージ級とミドル級が出現…現場のレギオン…リリィ達は…至急迎撃に向かってください…繰り返す…鎌倉周辺に……」」

加奈「ヒュージが現れたみたいね」

理亜「タイミングが悪すぎるよ…」

ミリアム「ヒュージは空気を読まんからのう」

梅「いいじゃないか?お別れ前の共同戦線ってことでサ」

鶴紗「確かに…」

雨嘉「早く行こう!」

神琳「ですね。放ってはおけませんし」

楓「それが私達、リリィですから」

咲樹「私も行こう。奈々が殆どのスキルを失っている以上、全力は出せないだろう」

奈々「甘く見ちゃ困りますよ?」

穂香「私も一緒に戦うよ!」

奈緒子「奈々がまた無茶をしたら困るしね」

奈々「ううっ!?」

 

 

 

 

 

 

図星を付かれた奈々。

 

 

 

 

綾瀬「私はこの場で待機して。状況を知らせらせるよ」

出雲「私も、もう一暴れしよう!」

 

 

 

 

 

 

と、全員がCHARMを取り出し、近接時の形態へ変形させた。

 

 

加奈はカナベラル。

 

理亜はブルメリアを持ち、

 

奈々は綾瀬から予め手渡された新しいツインフェザーを構えた。

 

 

 

 

 

夢結「さあ梨璃、号令を…」

梨璃「はい!」

 

 

 

 

 

 

そして梨璃は号令を言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

梨璃「一柳隊…出撃!!」

「「「「「「「「「「了解!!」」」」」」」」」」

奈々「さあ刮目せよ、ヒュージ達!一柳隊と、私…木葉・ブルーム・奈々の進撃だぁーーー!!!」

 

 

 

 

 

一柳隊、出雲、桜田姉妹、咲樹、穂香、奈緒子のみんながヒュージが現れた現場へと飛び進んでいく…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

木葉奈々……………

 

 

 

 

 

 

 

 

いや……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは木葉・ブルーム・奈々……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女と、リリィ達が体験した物語である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一柳隊+α「せーの…………ごきげんよう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




これにて、MIX BLOOM、完結です。
と言ってもまだ謎な所が残っていますし、舞台版の方もまだ最初の所しか書いていません。
今後の更新は未定になりますが、いつか書こうと思っています。
番外編のふるーつはある程度アレンジするため、長くなると思います。
こんな作品、良かったら高評価お願いします。
それでは最後に…ここまで見ていただいて、本当にありがとうございました!
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