魔改造IS   作:嘘つき魔神

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過去の作品ほっぽりだしてまぁたおかしなもん書き始めたよこいつ(他人事)


プロローグ

 肉が飛び、体が跳ねる。血肉と硝煙の臭いが立ち上り、叫び声がこだまする。悲鳴は轟く音にかき消され、また一人また一人と死んでいく。その光景を作り上げているのは子供たちだ。彼らは銃を手に取り、恐怖に歪んだ顔で恐怖の元を打ち払わんと乱射する。それを遠くから呆然と見つめている少年がいた。彼も銃を手に持っていたが、彼はこの状況についていけなかった。ただ、目の前で起こる光景をただ眺めているだけだ。敵の足が吹き飛び、子供たちの脳天に弾が撃ち込まれ、戦車の主砲やグレネードでどちらも吹き飛んでいく。彼はそれを見て、ただ一言呟いた。

 

『……あぁ、ここは、地獄だ』

 

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「お、織斑(おりむら)くん!?起きてください!もう学園に着きましたよ!」

 

「……ん、んぅ……」

 

 2024年4月6日。潮風の心地よい島のある建物前で、車の中にいる少年に起きるよう呼び掛ける女性がいた。織斑と呼ばれた少年は軽く呻いた後、ゆっくりと目を開けた。見ていた景色は消え、青い空と海、心地よい風がここを現実だと少年に告げる。

 

「……あぁ、もう着いたんですか……すみません山田(やまだ)先生、どうも乗り物に乗っていると眠たく……」

 

「い、いやいや!そんな謝らないでください、私も運転するとき以外はよくありますから!」

 

 軽く謝罪する彼に慌ててフォローを入れる童顔の女性、山田先生。彼女は今回、彼をここまで護送する役割を受け持ったのだ。

 

「……そうですか。それで、さっき学園に着いたって言いましたけど……ここがですか?」

 

「はい!ここが今日から織斑くんが生活する、国立IS(インフィニット・ストラトス)教育兼研究学園……略してIS(アイエス)学園です」

 

「……ここが、そうなんですね」

 

 バスガイドのように目の前の建物を指す山田先生。彼女の指差す建物を見て、彼は感嘆する。白い壁、ここからでもあちこちに見える緑、そしてこちらを興味深げに眺めながら入っていく女子生徒たち。全てが自分にとって未知のものであり、僅かな寂しさと微かな精神高揚を招く。その未知の学園の中から、彼のよく知る顔が出てきた。

 

「おぉ、一夏(いちか)真耶(まや)!来たか!」

 

「ち、千冬姉(ちふゆねぇ)?」

 

 何と、その人物は一夏の姉、千冬であった。見知った人物がいることは嬉しいが、果たして何をしているのか気になった一夏は千冬に疑問をぶつけた。

 

「千冬姉、どうしてここに……」

 

「どうしてって、私はここで勤務してるからな。だから、学園内では織斑先生と呼ぶように。いいな、一夏?」

 

「……わ、分かった。えぇと、織斑先生?」

 

「……あ、あぁ、そうだ……」

 

 自分で言ったこととはいえど、やはり身内によそよそしい扱いされるのは悲しいのか、少し雰囲気が暗くなる。が、すぐに切り替える。

 

「あぁ、そうだ。すまんな、真耶。弟の護送を頼んで」

 

「い、いえいえ!先輩の頼みですから!むしろ喜んで引き受けますよ!」

 

 礼を言う千冬にむしろ喜んでやると答える山田先生。その顔はこころなしか赤らんでいる。とここで一夏が再び質問する。

 

「……千冬姉、入学式もうすぐじゃないのか?」

 

「ん……本当だな、後10分か。よし、着いてこい一夏……じゃなかった、織斑。会議室まで連れていく」

 

「……ん?待ってくれ、千冬姉……じゃないな、織斑先生。どうして俺は会議室に?体育館では?」

 

「そりゃあお前、世界初の男性IS操縦者だぞ。そんな奴がいたら入学式で何をされるか」

 

 千冬の言葉にそれもそうかと頷く一夏。そして、山田先生と千冬に連れられ、パソコンで入学式に出席するのだった。

 

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(……開けたくねぇ……)

 

 入学式終了後、一夏は自分のクラスだと言われた1年1組前で固まっていた。理由はISの性質にあるのだが、それは後程山田先生が説明してくれるので今は置いておこう。ともかく、一夏は自分のクラスに入るのを躊躇っていた。正直、このままサボってもいいよな……?とまで思い始めたが、そんなことをしたら余計学園で名が広まるだろうと考え、諦めて扉を開けた。すると開けた音に反応したか、それとも未だに来ない最後のクラスメートの顔を見るためか、クラス内にいた生徒の視線が一夏に集中する。

 

(……分かっちゃいたけど、きついなこれは……)

 

 一夏は扉を開けた姿勢のままクラスを見渡す。前列の席に女子、後ろの席にも女子、女子、女子……このクラスは、ひいてはこの学園は女性しかいなかった。ISのことを学べるかとか、倍率高いらしいけど単位不足で退学にならないか等の不安より、女子だらけの学園でやっていけるかという不安の方が一夏は強かった。だが、ここでまごまごしていてもしょうがない、一席だけ空いている、自分の席に座る。が、そこは教卓前という最も注目を浴びやすい位置。全方位からの視線攻撃に晒され、思わず先ほど見つけた顔馴染みにヘルプの視線を送る。が、そのヘルプサインは受け取ってもらえなかった。顔馴染みは顔を反らし、あなたのことは知りませんよ?と言わんばかりの態度をとってくる。一夏は軽くぶち切れそうになったが、入学当日の朝に騒ぎを起こすわけにもいかないのでぐっと堪えた。だが、そんな一夏に救世主が現れる。

 

「皆さ~ん、おはようございます。そして入学おめでとうございます。私、今日から1年1組の副担任を勤める山田真耶です。皆さんよろしくお願いします」

 

「「「「「よろしくお願いします!」」」」」

 

「……よろしくお願いします」

 

 山田先生が来てくれたことで幾分か安心した。車移動の中で起きていた30分ほどだが、それでもある程度人格が分かっている人物がいることは心強い。生徒の注目も山田先生に移り始めた。

 

「はい、お願いします。それではまず最初に、自己紹介をしましょう。相川さんからお願いします」

 

「はい!相川清香(あいかわきよか)です!趣味はハンドボールとスポーツ観戦です!よろしくお願いします!」

 

 清香の自己紹介に拍手が起こる。そうして自己紹介会はつつがなく進行していき……

 

「はい、じゃあ次は織斑くんお願いします」

 

「はい……」

 

 ついに、一夏の自己紹介が始まる。といっても、一夏はこれといって話す内容がない。せいぜい名前や好物くらいのものだ。だが、話せる内容は本当にあまりないのでそれをすべて伝えればいいだろう。あんなことを誰が話すものか。そう思い一夏は口を開く。

 

「えぇ……織斑一夏です。好きなものは肉と……お茶です。よろしくお願いします」

 

 一夏はこんなものだろうと思ったが、女子はえーもっと他に何かないのー?と言わんばかりである。といわれても彼に話せる内容はほぼない。強いて言うならあるが、人に聞かせるような話ではない。さてどうしたものかと悩んでいると、突如として一夏の頭に細い長方形の物体が振り下ろされる。それは小気味よい音を立て、一夏を無理やり着席させる。

 

「……っ!誰だっ……!?」

 

 いったい誰がやったのか、そんな思いを抱きながら下出人の顔を拝む。

 

「織斑、もう少しまともな自己紹介はできんのか?」

 

 下出人は千冬であった。手に持たれた出席簿はふしゅうと煙をあげており、相当強く叩いたことが分かる。だが、千冬にそう言われようと一夏はこれ以上を話す気はなかった。一夏の顔からそれを察したか、千冬ももう何も言わず、山田先生の方を向く。

 

「あぁ、山田先生。すみません、クラスの方を任せてしまって。思ったより会議が長引いてしまいました」

 

「いえいえ、大丈夫です!」

 

 それならいいですがと呟き、千冬は咳払いをする。そして教卓前に立ち、話し始めた。

 

「諸君、おそらく知っていると思うが、織斑千冬だ。今日から1年1組担任を勤めさせてもらう。私たちの役割は1年でお前らを使い物にすることだ。まずは半年で基礎は全て覚えてもらう。そのためのサポートは惜しまん。分からないことがあれば聞いてくれ、分かるまで教える。以上だ、では1年間よろしく頼む」

 

 そう締めくくる千冬。そして数秒後……音響兵器が炸裂した。

 

「「「「「きゃあぁぁぁぁぁ~っ!」」」」」

 

「な、生千冬様……生千冬様……」

 

「千冬お姉さまに憧れて東北から来たんです!」

 

 と千冬に盛大なラブコールが巻き起こる。女子の黄色い悲鳴という名の音響兵器を受け、一夏は悶絶していた。千冬は耳栓をしていた。

 

「どうして私のクラスにはこうもバカしか集まらんのやら……」

 

「うっ……バ、バカ……?いいっ!もっと罵ってください!」

 

「でも時には優しくして!」

 

「「「そして付け上がらないようにしつけてください!」」」

 

 ……女子とはこういうものだっただろうか?一夏の女性観は壊れ始めた。千冬もそろそろ鬱陶しそうである。それを見かねた山田先生が口を開いた。

 

「え、えぇっと、それではSHRを始めます!えっと、まずは-----」

 

 一夏の高校生活はまだ始まったばっかりである。




正月ネネカママ10連引いたけど出なかったので次の10連で来てもらいます(無理)
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