旅に出れる未来を唆されて、思惑通りに飛び付いた戯け者とは私のことですうぇーい。
まぁ後悔はしていないけど、やっちまった感がすごい。
自業自得って?さもありなん。
言い訳をするのならこの一週間、(自分のポケモンを持つことが叶わないと思ってたから)夢見心地の気分だったので…
判断能力が鈍ったというか、甘い蜜で感覚が麻痺していたというか。
バトル漬けだったから対話するのに頭を回せ無かった訳では…
え…まさかここまでが仕込みとかじゃないよね?ね??
冷や汗が背中を伝う。
追求したいような、しない方がいいような…
好奇心がうずくけど、でもなんとなく避けた方がいいような…
…よし、気にしないでおこう!
いのちだいじに!で行こうか!!
そんなこんなでお茶を飲みつつ今後について色々とお話しする。
まず、私の警護を(表向き)担当するのはリーグ本部のスタッフになった。
これは国際警察の人がしたミスによって今回の事件が起きたようなモノなので除外して、ポケモンGメンは潜んでこその本領発揮なので堂々と護衛するのは向いてないこと、だから責任を取るという形でリーグ本部が人員派遣するというのが一番波風立たないかたちだからだ。
まぁこれが妥当だよね。
ちなみにおじさんスタッフが継続することになった。
次に、これからの生活について。
顔と居場所が知れ渡ってしまった身なので、他地方の犯罪組織が捕まるまで出来るだけ存在感を消して欲しいという要望を出されて頬が引き攣った。
いや存在感て。
てか場所割れてるのにどうしろと。
そんな(出してないけど)声に応えてくれたのは例のスタッフさん改め国際警察のお兄さん。
頑張って覚えてね、の言葉にどんな技術を学ばされるのかを察してしまった。
いや、これ大丈夫なのか…?
違う問題発生しない…??
と内心不安に思うもののここでの
そして最後に、私が
この世界において成人とは10歳の旅に出ても良いとされる年齢と、お酒や賭博が許される20歳(地方によっては18歳)の成人がある。
今回の成人は後者で、簡単に言うと就職の話。
エスパータイプと相性が良いトレーナーは希少、そして有益。
過去視未来視のできるエスパータイプはポケモン犯罪の捜査においてとても役に立つ。
更に感情の送受信が出来る個体であるなら被害ポケモンとのコミュニケーションが円滑に出来る。
その不可視の能力を扱える人材が欲しいのだ。
特に、万年人手不足のポケモンリーグは。
まず優秀なエスパータイプ使いがいるだけで、今回のような事件は起こらなかった可能性が高いこと。
だが現状、リーグ本部の実力者は四天王を含めてエスパータイプに特化した者は不在。
カントーにおいては最高峰のエスパー使いがいるもののジムリーダー業務でほぼ手一杯、偶に依頼することはあるが、これ以上の激務は課せられない。
そこに降って湧いた存在が、
調べたら
というのがリーグ上層部の意向、そしてワタルさん自身も結構乗り気で、それもあって直接来た、と。
…ぶっちゃけるなヲイ。
いやでもそうか、エスパータイプの実力者が不在ってことは、まだイツキさんが四天王になってないのか。
なるほど?あのマスク野郎はまだ世界中を旅してるのね??
ここで来年には良い人材が四天王になりますよとか言ったらそれこそ面倒な事になるのでお口チャック。
まぁ万年人材不足が故に人材確保に必死なんだろうなぁと生暖かく見守ろう。
将来の就職先を決めてくれるなら、充分な支援をするよ、って話な訳で。
いやほんと、大人って、ずるいね。
就職先が決まった事に安心すればいいのか、実質選択肢無いことに絶望すればいいのか、微妙なとこ。
リーグ勤めと言っても四天王とかの立場じゃなければ
いっか。
諦めも大事って、誰かが言ってたもんね。
そんな訳で、将来リーグに勤めることが決まりました7歳です。
これで良かったかなんて分からないけど、未来のことは大人の自分がなんとかするよ、うん。
という訳で、そんなこんなな長話も終わったので一息つく。
冷えちゃったけど、お茶美味しい。
はてさて。
どうしようか。
実はワタルさんにお願いが2つほどありまして。
それをどう許可を貰おうかと思っておりまして。
そんな訳でちょっと手を貸して欲しいなぁ、と思いながら改めてヤドンの紹介をする。
喋れるという特異性はもとより、この一週間でわかった
それは、松ちゃんがおそらく、夢特性だということ。
通常ヤドンのもつ特性は、どんかん、又はマイペースの2つ。
だけど松ちゃんはちょうはつを受けて攻撃技しか出せなくなったし、にも関わらずこんらん状態にもなった。
これにはバトルしていたおじさんも驚いていた。
私だって一瞬スペキャ顔を晒してしまったんだから、その衝撃はお察しである。
まぁつまり、消去法で夢特性だと判断したのだ。
そしてヤドンの夢特性は、さいせいりょく。
バトル中に交代すると最大HPの1/3分回復するというもの。
瀕死にならなきゃ道具を使わなくても戦線復帰できる耐久型の特性だ。
一撃で死んだらアウトだけど、PPの限りは何度も使える地味に良い手法だよ!
さて。
この特性、一つ難点がある。
まぁだから、もう一体捕まえないと意味がない。
あと普通に弱点フォロー用の手持ちが欲しい。
そしてその許可を長老達からもぎ取って欲しい。
苦笑しながら了承してくれたので一先ず安堵。
これはそこまで難しい問題じゃないと分かってたので。
ただ私がお願いしに行くと絶対許可されないのが分かってただけで。
そして、そう、問題はこっち。
「ふむ。ヤドキングに進化させたい、と」
「はい。進化に必要なおうじゃのしるしはあります。でも、ヤドキングに進化させるには、その…」
「なるほど、通信機材か…」
「そうなんです。この島、ポケモン回復機も通信交換機もないので…」
そう、そうなのだ。
この島にそんな文明の利器はないのである。
少なくとも今普及しているのはラジオ、どでかいテレビ、固定電話くらいなので。
ポケモンセンターはないので。
だからきのみとかげんきのかけらが必須なのだけど。
「わしヤドキングなれへんの?」
「…少なくともこの島では無理だね」
「ナ、ナンヤッテー」
「……なんというか、気が抜けるね」
ほんそれな。