あるー日、家のー中、おじいーちゃんに、出会ーた。
なお初対面。
朝ご飯食べようとリビングに行ったら居た。
もぐもぐと勢いよく丼でゆし豆腐食べてた。
知らないお爺さんが家でご飯食べてる事案に思わずお姉ちゃんと顔を合わせ後退り、そんな私達を見たお母さんから貴方達のおじいちゃんよ、と言われたこの衝撃よ。
ところでめっちゃ食べてるけど私達の分残ってる?
あっ今追加で作ってる?
お母さんありがとう。
「いや話にゃ聞いておったが大きくなったなぁ…こぉんな小さかったのに…」
「お父さんが帰って来ないからよ。そもそも写真でしか見てないでしょうに」
「ハッハッハッ。そりゃわしが帰って来ても面倒な事にしかならんからなぁ…」
「もうそんな事いって…大変だったのよ?」
「いやまぁ聞いてはいるが…その、なぁ…」
もぐもぐとお姉ちゃんと静かに食べてたらそんな会話された。
察するに、お母さんのお父さんか。
でもなんか、訳あり…?
んー…?
嫌な感じはしないけど、なんか、うん。
嵐の予感…?
あとなんか、このおじいちゃん、なんか、見覚えがある、よう…な?
ん、んー?
モヒカンなのか
あとその後ろ髪と同化して境目不明な髭。
結構特徴的なんだよねぇ…
あとこの声…気の所為かな、女装がアレな山田先生に似て…
…似て、る…ね?
え、まって?
大塚○夫さん??
父上様の大塚さま???
えっ、マ?
つまりこの人、もしかして、
えっ?あれ??(混乱中)
……え???(思考停止)
意識して無かったところから強烈なパンチ食らった所為か朝食食べ終わった後の記憶が若干飛んでる。
気付いたらおじいちゃんに連れられ長老達と顔を合わせてた。
目の前で繰り広げられる老人達のガンの飛ばし合いとか誰得…
っていうかこれ、どゆこと?
なにが起こってるの?
シレっと壁際におじさん立ってるけど、この微妙にピリついた空気を楽しんでる気がするのは私の察知能力の不備だったり…しないか。
ほんとおじさんってばイイ性格してるよね…
腰にあるボールと足元にいる松ちゃんだけが心の拠り所だよ…
一部心労の元でもあるけど。
それはそうとして、さ。
何を切っ掛けにゴングが鳴ったのか、息継ぐ間も無い口撃合戦が始まったんだけどどうしよう。
取り繕いきれてない皮肉と侮蔑のマリアージュをグチグチとおじいちゃんに投げつけながら同列して例の巫女様を称賛するその語彙力すっごいね。
それに対して巫女様を肯定しつつ長老達の不手際というか観光客のアレや誕生日のソレの事について重箱の隅をつつく感じで罵ってるのヤバいね。
水と油っていうか、S極とS極もしくはN極とN極?
近付けても互いに全力で反発し合う感じ。
長老達ってばなんでおじいちゃんをそんな目の敵にしてるんだろうか。
おじいちゃんが長老達に辛辣なのは正直いいぞもっとやれって思うけど。
と右から左へ罵詈雑言を聞き流してたら更にヒートアップ。
おじいちゃんのキレッキレの言い返し含めて内容をピックアップ。
わぁー、例の巫女様っておじいちゃんのお姉さんなんだー。
ふーん、例の巫女様って操り人に長老達を選ばなかったのねー。
へぇー、例の巫女様ってケーナって言うんだー。
ほーん、例の巫女様って教育に積極的だったのー。
あぁー、例の巫女様って同年代から人気だったのー。
はーん、例の巫女様って他地方でも知ってる人いるんだー。
うわー、例の巫女様って容赦ないのねー。
わーお、例の巫女様ってそんなに逸話があるんだー。
諸々と、巫女様の話をただただ聞いて、適当に聞き流して、他にも感情とか思惑とか予想して、纏めて考えて。
確信する。
ほぉん、そっか、そうなのかー。
…ねぇ、前から思ってたんだけどさ。
やっぱその巫女様って、
もしそうなら、とっても納得なんだけど。
野生のポケモンと仲良くなれて、育てるのが上手で、バトルをすれば負けた事がない。
ポケモンのタイプ相性を理解してて、相手トレーナーが指示する技に対応できた。
他の地方のトレーナーの、初めてみたポケモンを理解した。
これは私が聞いていた巫女様のこと。
でもさ、これさ、
だってさ、私、知ってるもの。
オレンジ諸島から出てないし、スクールにも通ってないけど。
でも。
タイプ相性も、何が効果抜群なのか。
どのポケモンがどんな技を覚えるのか。
性格からその個体の好みの味を。
それに合わせた育成論。
800種以上いるポケモンのタイプと特性。
体力、物・攻防、特・攻防、素早さの、大体の種族値。
時間帯や石や道具などの特殊進化の方法。
更に言うなら持たせる道具の効果まで。
それなりに把握してたら、例の巫女様の偉業だって、結構出来る範囲だなって。
そう思ってしまう。
だから、そう。
そんなことが出来る人が、図鑑もなにも、インフラだって整備されてない時代にいたら、そりゃぁ伝説扱いされるわな。
と。
そして。
多分だけど、その偉業がすごすぎて、崇拝の域に達してるんだろうな、と。
誰がって、長老達が。
おじいちゃんは対象が実姉だから、その信仰に拒否反応…というか、理解が出来ないんだと思う。
そんでもって高度な弯曲表現多用の罵り合いから察するに、これ、関わったら面倒臭い代表の宗教問題だ。
海神<巫女、な長老一派。
海神>巫女、なおじいちゃん。
実際目の前に生きて存在していたから、例の巫女様を信仰対象にした。
厄介なのはこれ、無意識ってか自覚してねぇってこと。
だから私をその巫女様と同一人物?として見てるから、観光客だって余裕で対応出来ると思ってるし、誘拐なんてされる訳ないと思ってるし、信仰の対象だから(誕生日を)祝おうとした。
…っていう感じ、かな?
多分だけど。
海神信仰を掲げてるのに、その信仰対象を人に…っていうか8歳児にすんなよ。
我、(一応まだギリ)幼女ぞ??
いやまぁ分厚いフィルターからみたら巫女様(同世代)なんだろうけど。
チラッと、蚊帳の外にいるおじさんを見ると、私は関係ありません、ってか関わりたくありません、という強い意志を感じた。
…うん、知ってた。
あー…うん。
とりあえず、さぁ。
「長老様は海神を、ルギアを信仰してらっしゃいますか?」
「な、にを突然…そんな当たり前のことを」
「じゃあ、私が今死んでも、問題ありませんか?」
「、は」
「フルーラ、何を言って…」
いやもうさぁ…うん。
めんどくさいんだよねぇ。
「だって、海神を信仰してるなら、私が死んでも次の巫女を探せばいいだけですし」
そもそもさぁ…
「私、巫女になりたかった訳じゃないもん」
なのにどうして信仰とか面倒なことにまで巻き込まれないといけないの。
「もし長老様方が、今のまま…そうやって目を逸らしてるなら、私、我慢出来ないです」
イライラは溜まる一方で、長老達は相変わらずだし。
それに、さぁ…
「私は
何かとか誰かとかの代わりで見られるのって、すっごい嫌なんだよね。