思ったより、イワークは早く倒せた。
トリックルームで先制マウントとった松ちゃんはつおいぞー!
まぁ松ちゃんはみずタイプでもあるので!タイプ一致&4倍弱点で刺さるので!!
でもね?でもですね??
射的かなと思うレベルで執拗にイワークの目を狙ってたのなんで??
イワークの声がちょっと悲壮感溢れてたのに止めない松ちゃん…なんて恐ろしい子…!
そして次に出てきたのはゲンガー。
わーアニポケと一緒だー!
なんて思う暇がある訳もなく。
松ちゃんと比べるまでもなく圧倒的に素早さ負けてるから、残ってたトリックルーム中に即ドわすれして特防上げたよね。
互いにタイプ一致&2倍弱点タイプだし、ゲンガーは特攻が高いので。
それにこちとらレベル負けしてるのが分かりきってるので。
しかも進化前のポケモンと最終進化してるポケモンっていう差もでかい。
そんで再度トリックルームにご案内して互いに多少削ったなくらいで、あくびしてから
ルール上交代出来ないゲンガーはスヤァとお眠りになって、交代で出て貰ったのはシミズさん。
だがしかし、そう上手くいかなかった。
だってワンターンで起きるとか思わんじゃん…?
狸寝入りかなってレベルでパチッと目覚めた瞬間の絶望よ…
だってトリックルームは切れてて、種族的に素早さはタメ張れるけどレベル差あるし…努力値の割り振りもそうだけど、調整期間だって言ってたからドリンクキメてたりする可能性も…まぁ、あるかもだし?
どうであれ攻撃しようとかみつくでひるみ狙って突撃しても距離を取られ、致し方なくサイケこうせん一択。
10%に賭けて混乱状態狙ったけど、無理だった。
粘ってくれたけど、削ってくれたけど、それ以上に威力のある技を受けて戦闘不能。
そして再び松ちゃん登場。
体力回復してるからちょっと元気。
当然、トリックルーム。
避けたり避けられたりしつつもサイコキネシスを当てた。
ら、事件発生。
松ちゃん、サイコキネシス使えなくなった。
え?
なんで??
えっ??
と困惑し、とりあえずねんりきで応戦しようと切り替える間もなく、隙だらけだった松ちゃんにシャドーボールが
松ちゃん、戦闘不能。
うそん。
で、お次は椿さん。
初手でんじは。
他に覚えてるのはドラゴンタイプの技しか効果ないから、ひたすらドラゴンテールとりゅうのいかり。
ほぼほぼ避けられたけど、まひで痺れてる時狙っての攻撃。
そして、相打ちでの戦闘不能。
ゲンガーだけで松ちゃん、シミズさん、椿さんを倒されて…
残る手持ちは互いに一体。
こっちのポケモンはピー助だと知られてる。
そして、ユウジさんが最後の一体をどうするのか。
ユウジさんの手持ちは把握してる。
ハッキリ言って、どのポケモンを出されても、キツイ。
けど、その中でも…
なんて思っても、実際は逆にプレッシャーをかけられる側なのだから堪らない。
「3体倒されたから、フィールドチェンジといきたいところだが…」
「、?…そんな場所も、設備も、ありませんよ…!」
「ふふふ…わかってるよ。それに、やるとしたら2体目を倒された時だった」
「…た…しか、に?」
ウィナーズカップは6VS6のフルバトル。
そしてどちらかの3体目が倒されたタイミングでフィールドチェンジをするルールだ。
けれど今回は4VS4。
だからもしフィールドチェンジするなら2体目だったとユウジさんは言っているのだ。
バトルに思考をフル回転させてたから、会話するのに、反応するのに、時間かかる…!
というか、そんなこと考えてたの…?
うぁーー余裕そうなの腹立つなぁ…!
ジト目で睨みつけるもののどこ吹く風な様子で。
ふと目が合って、楽しそうに口角を上げたのを見た。
一拍の間。
それから無言で、互いにボールを手をかけた。
赤い閃光。
大きなシルエットと、小さなシルエット。
ピー助は、相も変わらずとてもヤル気に満ちている。
相対するは、だいだい色の巨体を持つカイリュー。
チートだとか魔改造だとか、色々言われて考察されてたのを知ってる。
アニメで見てたし、その技だって思い出せるくらいにはインパクトあったんだ。
対策は…まぁ、うん。
特に、ない。
変化技のこうそくいどうを除いて、攻撃技は9こ。
はかいこうせん、りゅうのいかり、かみなり、10万ボルト、れいとうビーム、みずでっぽう、たたきつける、ロケットずつき、のしかかり。
ピー助に全く効かないのは1つだけ。
かみなり、10万ボルト、れいとうビームの3つは効果抜群。
それに対してこっちの有効技と言ったら…ほぼ運頼み。
トリックルームなしで、一体どれだけやれるのか、考えるだけで吐きそうになる…
けどまぁ、バトルは待ってくれやしないので!
「カイリュー、れいとうビーム!」
「ピー助!躱しててんしのキッス!」
混乱してくれ!出来たら4ターン!!
軽快に飛んで、距離を近付けながら繰り出されたてんしのキッス。
くらったカイリューは、それでも闘志を絶やすことなくピー助から目を離さない。
距離を取りすぎるのも、近付きすぎるのも危険。
けど、一つの場所に留まる方がもっと危険。
「ゆびをふる!」
「10万ボルト!」
激しい閃光が、目を焼く。
それはバチバチと鳴る電撃と、ピー助から発せられたモノ。
もしかして、マジカルシャイン?
タイプ一致フェアリー…。
でも互いに2倍弱点。
目も耳もアテにならないけど、互いに当たってたらヤバいのは当然こっち。
だから、まだフィールドは上手く見えないけど。
「ゆびをふる!」
戦闘不能になってないことを祈るのみ…!
そうして。
やっぱり。
わかっていたけど。
「ふがいないトレーナーでごめんよぉ…!」
ぴえぴえと、貰ったげんきのかけらで回復した皆にオボンのみを献上しながらキズ薬で処置もしていく。
そんな私の後ろで、自分のポケモンを回復させたユウジさんは審判をつとめてくれたお兄さんと何やらお話し中。
バトルの結果は、まぁ、負けましたとも。
せめて3体目がゲンガーじゃなくてフシギバナだったら…
いや、どちらにしろくさ・どくで松ちゃんがキツイか。
エレブーでもでんきでささるしな…
ピー助もどくもでんきも弱点だし…はやくエアスラッシュ覚えさせたい…
急募:ひかりのいし(切実)。
…え?カイリュー?
10万ボルトとかみなり持ちだぞしかも椿さんの最終進化だぞ、りゅうのいかりもれいとうビームがささるんだよ。
結論。
詰んでた。
知ってた。
しかもユウジさんは
だけど、相対してピー助のゆびをふるが若干トラウマ…ではないけど、苦手意識を持ってしまったみたいだ。
理由?
それはピー助が放ったゆびをふるがふぶき2連続だったからです。
どんな確率だよやっべぇな??
でもなんか、スミマセン…
そういえば驚いたことに、ゲンガーさんの特性、のろわれボディだった。
カントーだしユウジさんの登場初期だからふゆうだと思ってたのに…!
あぁー…でも確かアニメでケンジくんがじめんが効果抜群的なこと言ってたね…
つまりあれって、ユウジさんのゲンガーにじめんが効くという…
つまり、特性ふゆうじゃない…
ぐぬぬぅ…
詳しく聞くと、この世界において、ゲンガーはふゆうとのろわれボディのどちらかを特性に持っているらしい。
どうもカントーやジョウトといった所謂モデル日本圏だとふゆうが多く、のろわれボディが特性な個体は稀なのだとか。
諸外国圏だとその逆、といった具合らしい。
へぇーー…覚えとこ。
ちなみにのろわれボディは相手から技を受けた時に確率30%で3ターンの間、受けた技を
あちゃー…
つまりシミズさんは平気だったけど、松ちゃんは引き当ててしまった訳ね…
特性とかちゃんと知ってないとこういう事故が起きるんだよ…
知識はあったのに思い込みしてると自爆するんだよ…
ひぇん。
勉強不足…
ポケモンは奥が深い…
「フルーラちゃん、お疲れ様」
「うぁぅー…ほんとにつかれました…」
「あははーそんなフルーラちゃんに朗報が一つ」
「なんですかぁ?」
「10歳迎えて旅に出るなら、カントー地方の本島から…オレンジ諸島は回らずにバッジ8個集めようね!」
「はい?」
「お、いい返事!」
「へ?は?いやいやいや…!」
まって。
ねぇまってよ。
お兄さん、またなんか黙ってやらかしてんな??