巫女ってガラじゃない!!   作:山乃庵

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世界中探したら見つかる

 メガシンカ、という現象がある。

 それはここカントーから遠く離れたカロス地方で確認された、特定条件下のポケモンにおこる現象。

 現在分かっていることはポケモンとトレーナー、双方が特殊な石を持ち、そして双方に信頼関係が結ばれていないと起こらない現象だということ。

 

 その現象によって姿を変えることから、進化を超えた進化と仮称され、“メガシンカ”と名付けられた。

 

 と、いわれている。

 

 でもたしか、ホウエン地方からカロス地方に伝わった特有の現象…っていう設定?だった気がするんだけどここら辺どうなってんの。

 レックウザさんが関係してたのは覚えてるんだけど。

 あれ、でもゲンシカイキ…

 

 …一旦置いておこう。

 

 で、だ。

 そのメガシンカに必要な特殊な石がある、ということが本題で、問題ね。

 トレーナーはキーストーン。

 ポケモンはメガストーン。

 なおポケモンが持つメガストーンは種族によってそれぞれ違う。

 

 ここが知っておきたい前提知識。

 一応だいたい一通り説明してくれたけどほとんど聞き流した。

 すみませんダイゴさん、解説とか聞いてると眠くなるんです…

 

 

 そして何故私にメガストーン探しを頼みに来たのか。

 

 それはグリーンさんがこのアーシア島を出てすぐのこと。

 ジムリーダーとして任命されるにあたっての書類等などの手続きをする為にセキエイリーグ本部に出向いたその日、偶然にもホウエンリーグチャンピオンであるダイゴさんがそこに居たのだ。

 セキエイリーグの責任者ワタルさんに用があり、それはメールといった通信機器でやりとりするには機密性が高く、直接対面して話し合う必要があってのこと。

 丁度その時、アーシア島から出立したグリーンさんが凸った。

 

 なおこの時、リーグスタッフはダイゴさんが秘密裏に来訪していたという事を知らず、ワタルさんの仕事部屋まで案内してしまったのでグリーンさん本人に過失はない、とのこと。

 

 そしてその仕事部屋は4つ部屋あり、重要書類の決裁や()()()をするのは奥の部屋であった為、ワタルさんは来訪してきたグリーンさんに対応する為にダイゴさんを残して部屋を移動した。

 必要書類は用意されており、書名やらの説明を聞いていたダイゴさんはカントーの新しいジムリーダーはどんな子なのかと気になり、つい覗き見したそうだ。

 曰く、チラリと一目だけ確認するつもりだった。

 

 が。

 あまりにもタイミングが良すぎた。

 いや、この場合悪かったと言うべきか。

 

 グリーンさんが書類に書名しようと、ポケットから手を出したその瞬間。

 

 ポトリ、と。

 

 小さな丸い()()が、溢れ落ちた。

 光に反射し綺麗な輝きをもつ、()()

 

 一目でそれが()だと気付いたその瞬間。

 

 

 「君!!どこでこれを見つけたんだい?!!」

 「うぉわぁああ?!!誰だアンタ急に何だ?!」

 

 

 グリーンさんの目の前に、飛び出ていた。

 らしい。

 

 突然のホウエンチャンピオン登場にさぞかし驚いたであろうグリーンさんに合掌。

 そして捲し立てるようにハイテンションの石フリーク(ヲタク)に迫られたグリーンさんは動揺を顕にしながらも対応したらしく、その結果。

 

 多分この石くれたの巫女(フルーラ)じゃね?

 と発言。

 

 その場でアーシア島に向かおうとしたダイゴさんだったが、ワタルさんが羽交締めで拘束。

 本来の所用やら諸々を片付ける為、そして冷静さを取り戻す為に、と、一回オトされたらしい。

 

 ハッと目覚めた時には既にグリーンさんはトキワに向かっており、それを追いかけようとしたら、流石にプチンとなったワタルさんよりお説教スタート。

 やるべきことをやってからならアーシア島に行くのを許可する、と言質とったダイゴさんはホウエン地方へ戻り、まるっと一仕事終え、そしてやってきた。

 

 そんな感じでイマココ、みたいな感じらしい。

 

 

 …いや、どこからツッコめばいいのこれ???

 

 とりあえずピジョットに渡した石が原因なのは察してたけど諸々のタイミングェ…

 あとワタルさんがお説教し馴れてる原因ってもしかして対ダイゴさんで鍛えられてたりする…?

 とりあえずグリーンさんにはごめんなさーいと軽く心の中で謝っておこう。

 

 それで、なのだけど…

 

 

 「アーシア島でそのメガストーンを探したい…ってことでいいですか?」

 「そう!カントーで見つかったのは初だからね!」

 「あー…あの、そのことなんですけど…」

 「なんだい?」

 

 

 興味津々…意気揚々…といった感じのダイゴさんには悪いのだが…

 

 その…

 

 

 「多分、もうないです」

 「え」

 「というか、この島にあったの、おそらく集め終わってます」

 「えっ」

 

 

 カチン、と固まってしまったダイゴさん。

 効果音つけるならガーン、だろうか。

 

 けどさ、でもさ、だってさ…

 1個みつけたら、他にもないかなって、探すじゃん…?

 だってメガストーンだよ…?

 でもキーストーンは見つかってないんだよね…

 

 

 「…みます?」

 「見せてくれるのかい?!」

 

 

 いや声でかっ!

 

 そんなこんなで部屋からもってきました小袋。

 入ってるのはメガストーン5こ。

 

 多分きっとおそらくだけど、ボーマンダ、ギャラドス、プテラ、デンリュウ、チルタリス。

 だと思うんだよね。

 

 

 キラキラ目を輝かせるダイゴさんを見つつ、一言。

 

 

 「これ、先祖の有名な巫女様がもってたポケモンと一致してるんですよね…」

 「え?」

 「この島で見つかったこの石は、例の巫女様が使っていたんだと思いますよ」

 「………そう、なんだ?」

 

 

 あ、首かしげるダイゴさん可愛いな…

 じゃなくて。

 

 けどまぁうん。

 

 だから、バンギラスのが見つかった時に、おやっ?って思った。

 当時を知る人に聞いて、例の巫女様が持っていたポケモンを知って、納得した。

 

 やっぱ、転生者なんだろうな、って。

 

 だから、キーストーンが見つからないのは、そういう訳で。

 まぁ、致し方ないこと…なんだと思う。

 

 

 「一応…島、回ってみますか?」

 「是非ともお願いするよ!」

 

 

 わーげんきー…

 

 

 

 

 

 

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