うわあぁああぁぁんっ!!!
私教えるの向いてないんだーっ!!!!
ちゃんと勝ちたいならタイプ相性くらい覚えろよコンチクショー!と尻たたきして、全18タイプの解説を終わらせたんだよ!
でも確認の為にテスト作ったら100点満点中38点なんだけど!!
しかも空欄が多い!!!
懐かしきアオハル時代通っていた学校だと補習確定の点数なんだけど!
これ如何に。
「せめてほのお・くさ・みずタイプは全部埋めてほしかった…」
「みず、ほのお・ひこう、くさ・でんき…えっと…まぁ、合ってるね」
「合ってますけど足りません…せめて空欄埋めて…空欄あるんだから…それがヒントだよ…埋めてよ…」
みずはいいとしてほのおはパートナーやん…?
覚えておこうよぉ…!
じめん・いわも弱点だよ!!
まさかタケシさんのジムスルーしてきたとかないよね??
くさタイプはむし・どく・こおりが抜けてるしぃ…!
予想以上にひっでぇ点数にダイゴさんもビックリしてるよ!
松ちゃんは呆れ返ってボールに戻ってしまったんだけど!!
んー…どうしたもんか…
タイプ相性全く分かってない訳じゃないんだろうけど…
よくこれで殿堂入りできたな…
うーん、でもなぁ…
でも効果抜群知らない訳じゃないし…
あ。
もしかして、だけど。
「ヒビキくん、問題です」
「ぅ、ん」
「ギャラドスの弱点は?」
「でんきといわ」
「…マリルは?」
「くさ、どく、でんき」
「……イノムーは?」
「ほのお、はがね、みず、かくとう、くさ」
淀みなく答えるヒビキくん。
思わずダイゴさんと目を合わせて、納得。
「……あー…うん」
「なるほどね…」
「な、なんだよ…」
私達のジト目にたじろぐヒビキくんは自覚なし、と。
えぇー…こんなことあるー…?
「ダイゴさん、どう思いますか」
「うぅーん。なんとも」
「ですよねぇ…」
タイプ相性覚えてからポケモンの弱点を把握するんじゃなくて、それぞれのポケモンの弱点を覚える方が面倒臭いと思うの私だけ…?
いや、最終的には同じことなんだけど。
うーん。
「ねぇヒビキくん」
「だからなんだよ…」
「ワタルさんに勝つまで…っていうか四天王突破するのに何回も挑戦したの?」
「んぐっ!……っ、…ぅ!」
「…やっぱ、何回も挑戦したんだ」
「〜〜〜っそうだよ!!!」
で〜す〜よ〜ね〜!
赤面してるけどもろバレ〜。
っていうかこれで確信できた。
「ヒビキくんはバトルしたことあるポケモンしかタイプ覚えてないんだ。っていうか知らないんだね」
「…まぁ、そうだけど」
「自分で戦ってみて、実際に効果抜群か確かめて、覚えると…」
「おう」
「………ヒビキくん」
「なんだ」
なんか、もう、アレだ。
「君、ほんとバカだね?」
コレ以上の言葉、ある?
キレたのか怒ってくるけどさ、もう別にどうでもいいやって気持ちのが大きい。
「ヒビキくんは全部のポケモンと戦って確かめないと気がすまないの?」
「、は」
「この世界に何匹のポケモンがいると思ってるの?」
「へ」
「カントーとジョウトだけで軽く200を超えるんだよ?わかる?」
ポカン、と。
口を空けて間抜け面を晒すヒビキくんには悪いけど、止める気ないから。
「ホウエン、シンオウ、イッシュ、カロス…他にも色んな地方があって、オーキド博士達が公表してる図鑑において、今現在発見されてるポケモンは900種を超えてるの」
名前覚えるのだって大変なんだよ?
そもそも数多いんだよ、それに絶対まだまだ増えるし。
「ヒビキくんはそのポケモン達全てと戦って、効果抜群を見て覚えるつもり?」
無謀すぎない??
っていうかさ、そもそもさ。
「ライバルがポケモン知識すごいなら!頑張って覚える努力くらいしろよ!!ちゃんと勝ちたいなら!タイプ相性くらい暗記しろよこのおバカ!!」
ばちん!
まずは一発、頭を叩かせて貰った。
これ以上頭悪くなったらどうすんだ、とか喚いてるドアホはもう知らん。
愁傷っぽい雰囲気だったのなんて知らん。
知らないったら知らんのだ。
「気持ちだけ立派なヤツはごまんといるんだよ!でも勝つ為に必要なのはがむしゃらな努力じゃないの!!そんなのポケモンが疲れるだけなの!!トレーナーが覚えて済むだけのことに!!ポケモンを巻き込んでバトルすんな!!この!!!おばかっ!!!」
バッチーン!
全力スイング。
自分の手も痛いけど、だからなに。
「レベル上げてタコ殴りで勝つのは気持ちいいでしょーよ!!でもね!四天王の人達に!ジムリーダーの人達にも!!本気のバトルでそんなこと出来る訳ないって分かるでしょ!!私達よりずっとずっと前からポケモンと一緒に戦ってるんだよ!!ポケモン達のレベルが高いのは当然!戦略が練られてるのも当然!!」
それを、それを、このおばかさんはー!
「バトルしなくても分かることくらい覚えろこのダメトレーナー!!!」
はーっすっきり!!!
んでもって!
「ダイゴさん」
「な、なんだい?」
「私、もう寝ます」
「え、あ、うん、おやすみ?」
「はい、おやすみなさい。失礼します」
付き合ってらんない。
時間も時間だし、次の町に行くのに出ていくにはちょっと遅いし、そんなことより優先すべきは晩御飯。
シミズさんと椿さんもケアだってやりたいし。
「明日までに
もはや暴言しか出ないけど、しーらない。
借りてたミーティング部屋を出て、ジョーイさんに今日泊まる手続きと晩御飯のお会計をして、預けてたポケモンを受け取る。
イラついてるのが分かったらしいシミズさんがポーンと出てきて足に擦り寄ってくるのくそ可愛い。
これぞアニマルセラピー。
出てきたそうだけどサイズ的に邪魔になると分かってる椿さんが我慢してるので、とりあえずあてられた部屋に引きこもる。
ポンポンポーン、と。
部屋に着いた瞬間に皆出て来てぎゅうぎゅう抱き着いてきたのだけどとても幸せ。
やだ、松ちゃんから抱き着いてくれるとかレアじゃん…?
はぁーーーすき!
でもさ、ほんとにさ、はらたつなーー!
「バカでもバトルは出来るけど、バカじゃ勝てないって思い知れバカやろーー!」
「荒れとんなぁ…」
「フィフィ…」
「ぴー…」
「リュ…」
あんなおバカさんがライバルなシルバーくんが気の毒だよ!
バトルの才能だけで自分の知識超えられたらムカつくもんな!
シルバーくんに勝ったっていう一回もほぼ偶然だったって言ってたもんな!!
ざまぁ!!
同レベルポケモンでバトルしたら私絶対勝つ自信しかないしー!
なんならレベル1でバクフーンにバトル挑んでやろうか??
必要なのはかいがらのすず、特性がんじょう持ちのココドラ、そしてがむしゃらのわざマシンな!
悪夢の虐待バトルでシバきてぇ…!
べしっ!
「あぃたっ!」
「変なこと考えとんなや」
「いや別に変なことではないよ!」
「ほなら頭おかしぃこと考えとんなや」
「悪化してるね?信用ないね??」
「間違ってへんのやろ?」
「……ぐうの音もでない」
でもさぁ、タイプ相性も特性も覚える気のないレベルゴリ押し人間に灸を据えるには効果的だと思うんだけどなぁ…
リアルでやるには素早さがちょっと心許ないし、私がやるにはちょっとポケモンとの相性が微妙だからアレだけど。
かといってコレをダイゴさんにやらせるには心が痛む。
「明日までに覚えて無かったら、どうやって、懲らしめてやろうか…」
「物騒やなぁ…」
「ぴ!ちょっけぴっ!!」
「おっピー助ヤル気満々だねぇ…」
「ちょぴぃー!ぴ!」
うんうん、よし。
「ピー助のガチ運に任せて全力ゆびをふるで殴るのもアリだね!」
効果抜群を身を以て知る、いい機会だよね。
問題はレベル差だけど…まぁ、うん。
そこはなんとか丸めこむしかないかなぁ…
さぁ、ヒビキくん。
あとは明日の君次第だぞ…?
わくちん…だるい…