マサラタウンにさよならして早1日。
そんな私達は今、どこに居るでしょーか?
正解はー…
…こっこでーす!ここ!ここ!
そう!
トキワジムのぉ、ジムリーダー事務室でーす!
……いや、なんでだよ?!!!
ちなみにヒビキくんは別室待機。
何故かジムトレーナーさんと仲良く私作複合タイプの相性暗記テスト中。
ちなみに
「なんつーか話題に事欠かないよな、オマエ…」
「え、異議ありです。半分以上は巻き込み事故で私悪くないですもん」
「いやまぁ、確かに今回はあのクソジジイ共が共謀したことか…ハァ…」
眉間に皺&溜め息&ゲンド○ポーズ、そんなトリプルコンボで苦々しいといわんばかりな顔をしてるのは当然の如くグリーンさん。
それはそう。
だってここグリーンさんの仕事部屋だし、なによりその心境は察するに余りある。
実質私の事だけど、自分の知らない所でグリーンさんもバリバリ関係者になってるんだもんね。
いやほんと、なんでこーなってんのさ…
「んで、どーすんだよ」
「どうするも何も…コレ、拒否権あると思います?」
「……………諦めろ」
「ほらぁ!そーいう事じゃないですかぁ!」
ぎゃんっ!と盛大に喚くも怒られるどころか哀れみの視線がくる時点でもうどういう事になってるかお察しだよ!!
これ!絶対
向き合って座る私達の真ん中にあるテーブル。
そこにある、2通の手紙。
なんど睥睨しても内容が変わることはない、ソレ。
1通はオーキド博士に届けた物で、それは果たし状ではなく、
なお私はそんなもん受験した記憶はない。
…なかったの、だけど…ね?
グリーンさん曰く、
そして、
察した。
グリーンさんに道連れにされた、
確かに二人して合格点取るまで何度も追試しましたね!!!
そしてオーキド博士は
まさか
テロリスト達がマナーよく一対一のバトルをする訳はなく、複数人対一なんてザラだから、という理由での試験方式らしいけど…
一応受験者も複数体出して良い試験なので私は2匹でバトルした。
…オーキド博士、現役退いたって嘘じゃんね?
アレでソウなら世のトレーナー達カスじゃんね??
ちなみに研究所にいる血気盛んなポケモン達が瀕死になる手前で交代してくるからタイムキーパーしてたヒビキくんがストップ!って叫ぶまで延々とバトルしてた。
不測の事態は起こり得るものとして、待機してたポケモンが偶に
え?何分何時間バトルしたかって??
教えられてないよ!覚えてもないよ!!
ちなみに道具使って良いって言われたけどこんな試験受けることになるなんて知らなかったから回復道具尽きたよ!!!
研究員さんが補填してくれたけど!!!
そうだね!テロはいつ起こるか分からないから備えは大切だね!!!
余談だけど、このバトルの後からヒビキくんはオーキド博士をリスペクトして勉強に力が入った。
いつもの参考書の著者だからね…はじめからその集中力欲しかったな…ふふふ…
そしてグリーンさんが睨めつけてるもう1通。
それはオーキド博士より預かったグリーンさん宛のお手紙と、お察しの通り堂々と書かれた
外堀が、埋められてる。
間違いなく、埋まってる。
ちなみに、なんの認定試験を受けてることになっているのかというと…
ジムリーダー代理。
もとい。
正式名称、緊急時治安維持保安責任者権限、という厳ついネーミングな
大地震・津波・崖崩れ等と自然災害、テロリストによる人為的破壊活動、野生ポケモンの暴動、大規模事故、あるいはそれ等の複合災害時に振るうことのできる権力…いや、義務に近い。
一般人やトレーナーに避難を呼び掛けたり誘導したり、その災害からの被害を最小に抑えるよう活動する…という名目で
場合によってはその地方のリーグから褒賞金がもらえることもある。
過去には凶悪な指名手配犯を捕まえて、総額云千万円支給されたトレーナーもいる。
\悪の組織に凸っても怒られないよ!/
ワッショイ\褒められるよ!/\お金もでるよ!/ワッショイ
みたいな感じ。
簡単に説明すると、
一次試験、対野生ポケモン鎮静化・誘導・保護。
二次試験、対テロリスト武装解除・制圧・無力化。
三次試験、対トレーナーバッジ認定試験。
以上の3つの試験をそれぞれ筆記と実技の両方合格して発行される資格である。
ちなみに実力の基準として
他地方から修羅の国と言われる所以である。
けどまぁ残念ながらその他に必要な
これだからカントーはバトルの強さを追い求める人が多い脳筋地方と…
それぞれ試験があって、それぞれ合格して、それでやっと資格保持を認められる為に一次試験合格したから野生ポケモンの鎮静だけしか権限持ってないよ!なんて人もいる。
なおカントー地方にはそんな資格所持者すら居ない。
で。
どうしてグリーンさんが頭を抱えてるのか。
さっきから何度も繰り返してるけど、ジムリーダー以外でコレ持ってるトレーナーはカントーに居ないっていうのと…なにより。
推薦責任者の欄にグリーンさんの名前が使われてるっていう…ね。
当然グリーンさんにそんなもの書いた記憶はないけれど、曰く、確かに自分の字であるとのこと。
公式文書偽装とか、リーグがしていいの…?
ってことで二人して渋い顔してる…という訳です。
なお
もし私が資格を取得したら、もろもろの書類や連絡事項がグリーンさん経由で私に来ることが確定している訳です、はい。
私がやらかした場合においても然りで、何かあった時に駆けつける必要があったりする訳です、はい。
連帯保証人?みたいな?
なんというか…グリーンさんも巻き込み事故食らってる感ある。
ちなみにこの資格もってる現最年少者は、正規のジムリーダーやジムトレーナーを除くと他地方に居る17歳の青年で、去年合格したばかり。
つまり16歳で取得したのだけど、一般トレーナーでの取得者で最年少記録!とかそんな感じで名前とか伏せられてたけど一時話題の人になったレベル。
まぁ現状取得者の平均年齢が25歳を軽く超えてるから仕方ない。
年齢層が高めなのも一応理由があって、バトルトレーナーの中でも厳選された一握りの、燻ることなく邁進している人をリーグの方々がスカウトして、本人が承諾して、勉強して貰って、試験して…という流れが多いから。
試験で躓いて取得に何年もかかかるトレーナーは多いらしい。
年食ってからの勉強は、大変だよね…うん。
そもそもトップにいるバトルトレーナーは
まぁバトルトレーナーの有名人達は基本的に善良なので事が起きれば自ら動いてくれるんだけど…問題はリーグの方々が声掛けしても実力あるトレーナーは我の強い人が多くて試験なんて受ける人が居ないっていう。
現実って無慈悲。
カントー地方に取得者が居ない主な理由はソレ。
でも
話は戻って私の事。
私、旅に出たばっかの10歳。
当然、バトルトレーナーとしての名声一切なし。
これで取得しちゃったら目立つこと間違いなし。
他地方のその某青年さんの所には取材させろとマスゴミが酷かったらしく、急遽リーグが写真なしの名前なしというプロフィールとかを載せた雑誌を発行したのだとか。
16歳でソレなら私はどうなるの?っていう。
しかも既に二次・三次試験と既に合格してる現状。
…まぁ、情報規制はワタルさんが何とかしてくれると思うから、とりあえず考えるべきは他のこと。
どうして私に取得させたいのか、だ。
この資格を持ってると何があるのか。
と考えると、非常時にある程度自由に行動出来ること、かな。
何かあったら私は
もしくはアーシア島で何かあった時に私が指示出して例年の
うん。
そんな気がしてきた。
一人で自己完結したところ、見計らっていたのかそんなタイミングでグリーンさんが口を開いた。
溜め息混じりの、仕方ないなぁ、みたいな、そんな声で。
「正直、ワタルさんがお前に資格取らせようとしてる理由はわかるんだよ。予想だが、まぁ妥当な理由」
「…と、いうと?」
「言っとくがお前の事だからどーせ何かあった時に逃げれる理由作りだとか、万が一海神達が暴走した時の予備策だとか思ってんだろうけどな、絶対違ぇぞ」
「えっ違うんですか?!」
「………そーいうとこだぞ、ほんと」
「???」
え、それ以外になんか理由があるの?
きょとんと目を瞬かせる私に、呆れたような眼差しで、グリーンさんは続ける。
お前がトレーナーになったから取らせようとしてるんだよ、と。
その言葉に思考を巡らすも、やっぱり思い浮かばなくて首を傾げて答えを乞う。
ハァ、とわざとらしく息を吐き、改めて口を開くグリーンさんの言葉は、理解するのにちょっと時間はかかったものの、確かに納得出来てしまうものだった。
巫女がトレーナーになった。
そうなると、祭りの大前提である巫女が操り人を選ぶという意味に違う意味が加わる。
今までポケモンを所持していない、つまり
トレーナーという資格を持った者が、トレーナーを選ぶというモノに変わってしまっている事実に。
リーグから情報規制をかけられているので当然、大会出場はたとえ条件を満たしていてもほぼ辞退するしかない私は、知名度がない。
とはいえ。
トレーナーであるなら野良バトルはするし、ジムバッジを取得すれば映像はなくとも記録は残る。
ポケモンセンターにあるパソコンでトレーナー一覧で名前を検索でき、所持バッジ数を確認できる機能がある故に。
同名の人もいたりするから出身地は記載されているソレは、私は当然“アーシア島 フルーラ”と記載されている。
なお顔写真は本人の希望により有ったり無かったりするので、当然の如くNODATA。
ちなみにこの検索機能を使うには自分のトレーナー番号とかでログインしないと見れないし、ログインしたことはリーグに知られる。
悪用しようものならリーグは該当者から関係者を浚って特定して罰則を与える訳だ。
まぁ悪用された例でいうなら所持バッジ数確認して格下とバトルしまくって賞金巻き上げてたとかそういうの。
本来の使用としては向上心の強いバトルトレーナーが同数か格上を確かめて、その相手にバトルして下さいと挑みに行く為のもの。
同格の対戦相手を見つけようね、的な。
んで、まぁ、つまり。
検索出来るという訳は、操り人として選ばれる為に来たトレーナーが、“アーシア島”に来て、巫女=“
いずれにしてもバレるのは時間の問題である、と。
何度もいうけど、カントー地方においてバッジ8個相当の実力者は一定数いる。
だから、例え私がジムを制覇したとて一定数いるレベルのトレーナーでしかない相手に、操り人として選ばれるというのは、その他トレーナーに反感を買いやすい。
もし暴徒と化したトレーナーがいたとして、自意識か事故かは関係なく、島の市民に危害を加える可能性は少なからずある。
で。
それを押し黙らせる事の出来る
というね。
長くなったけど、まぁ、その…うん。
ものすごく納得してしまった自分がいる。
そう考えると、(大叔母様はおいといて)歴代の巫女がポケモンを持たなかったのは正解だったと思える。
バッジ数1〜2個の実力しかない者に、あなたは優れた操り人です!よろしくね!なんて言われても、ハァ?となる感覚が、まぁ、なんとなく、わかるので。
なるほど~?
と頷きながらグリーンさんの考察がマジで当たってる気がしてきた。
「…ほんとそーいうとこだぞ、お前」
「はい?」
「あー……なんだ。言おうか黙っとこうかと迷ったけど、どうせ自覚すること無さそうだから言っとくわ」
「はぁ…なんでしょう…?」
「お前、格下に興味無いだろ」
「んぇ?」
惚けた声が出た私に、グリーンさんは容赦なく続ける。
その険を帯びた瞳に、これは今ちゃんと聞かないといけないモノだと、察した。
「バトルが弱いっていうか、トレーナーとして半人前の奴が騒ごうが喚こう嘆こうがそれがどうした、関係ない、どうでもいい、興味無い。
もしもお前が
だから
「……、…」
「自覚してなかったろ?」
言われたことを反芻して、思い返す。
私はそういう思考をしていたのか、どうか。
私より弱い、あるいは未熟な、そんなトレーナーをどう思ってるのか。
言われて、気付いた。
私は島に来た
彼らがトレーナーであると知っていても、認識をしていなかったことを。
グリーンさんもダイゴさんも、優れた
私は、巫女であるならば、
なのに、ソレをしなかった。
しようと、思ってなかった。
己の所業に血の気が引くのと同時に、何故グリーンさんはソレに気付いたのかと思う。
だって、ヨウガンさんもお兄さんも指摘しなかったから。
その疑問は、本人からすぐに聞くこととなった。
「レッドが
似てんだよ、お前ら。
まぁ…お前よりよっぽど重症で、自覚してたのかは知らねぇが今じゃ強い奴以外視界にすら入ってねぇ
だから
わかったな?
そう締めくくられて、素直に頷いた。
だって、あまりにもその声が、目が、表情が。
寂しそうだったから。
まるで迷子みたいな、おいてかれた幼い子供みたいで。
泣いてるように、みえたから。
1月内になんとか更新でき一安心してます。
そして年末年始に約15連勤という記録を更新しました。
皆様、お身体ご自愛くださいね。
さてここで問題です。
一次試験の合格を
(※なお筆記はスパルタヘルモード期間に合格したものとする)