魔改造提督の鎮守府ライフ   作:Jeep53

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宴会が始まり、晩夏の静かな夜に笑い声が響き渡る。

「…それでね、司令官がね!」

「暁は司令官のことが好きなのかい?」

「そっ、そんなわけ…あうぅ…」

「響、やめてあげて…」

ある者は恋バナで盛り上がり、

「おい、ポーラ!飲み比べしようじゃないか!」ヒャッハー!

「あ~ら、隼鷹じゃなぁい。この前のリベンジかしらぁ?」

「今度は負けねぇからなぁ!?今日は…これ、熱燗だ!」タァン!

「あらあら、これは楽しみねぇ~」

ある者は飲み比べをはじめ、

「大体いっつも指導とか厳しすぎんのよ!加賀さんは手加減ってものを知らないわけ!?」

「へぇ…瑞鶴もそんな口をきけるようになったのねぇ?それじゃあ、その自慢の腕前で私に勝ってみたらどうなのかしら?ねぇ、瑞鶴?」クイックイッ

「…やってやろうじゃねぇかよこの野郎!!」

ある者は喧嘩まで始め、

「いつもの光景ですねぇ、赤城さん?」

「喧嘩するほど仲がいいってやつですよ。酒の肴にはもってこいです。あ、翔鶴さんもこれ食べます?」

「あ、じゃあいただこうかしら」

その喧嘩を酒の肴にして飲んでいる者もいる。

「カオスだ…この世の終わりだ…」

そんな中俺は、隅っこの方でこの惨状を眺めながらちびちびと飲んでいた。

「元気があっていいじゃない。深海棲艦(私たち)の所ではこんな楽しいことはなかったわよ?」

「姉さん…気配を消して後ろに回るのはやめてくれ…」

「フフフ、私の気配に気づけるようになったら、一人前よ。まぁ、それは置いておいて、ここの鎮守府のみんなはやさしいのね。ほら、ほっぽちゃんと駆逐棲姫なんかはもう駆逐艦の皆とおしゃべりしているわ」

姉さんの指さす方向に目を向けると、吹雪型の皆や第七駆逐隊の皆と和気藹々としながらしゃべっている様子が見て取れた。

その奥では瑞鶴と加賀の喧嘩(という名のじゃれ合い)を前におろおろする空母棲姫とヲ級改が二航戦の二人に肩ポンされていた。恐らく”いつものことだから気にするな”とでも言われているのであろう。

レ級Fとル級改、それに戦艦棲姫は戦艦組の飲み比べに巻き込まれて潰されたみたいだ。金剛や伊勢などと一緒にぶっ倒れている。その傍らでは武蔵と長門が勝ち誇ったような顔をしながらぐびぐびと度数が高い日本酒をあおっていた。

「あいつら…とんだ酒豪だな…まぁ、みんなが元気そうで何よりだよ」

俺は少し前の事を思い出してそう口にした。

「それは、どういう事?」

姉さんが不思議そうな顔で聞いてきたので、俺は吹雪、赤城を除くほかの艦娘たちの経歴についてザックリと説明をした。

「…そう、艦娘側にもそういう腐った奴はいるのね…」

「姉さん、目、目!光がないよ!?」

「防ちゃん?早くこの戦いを終結させてその腐った奴らと腐っている上部を叩きに行きましょう?ね?」

(こ、こえぇ…)

「あ、そういえば…」

その時、俺の頭にふとある疑問が浮かんできた。

「姉さんたちは深海棲艦の主力と言っても差し支えないレベルの戦力を保持する部隊だったんだよな?」

確かそうだったはずだ。島を出る前にそう聞いたのを思い出したのだ。

「えぇ、そうよ。それがどうかしたの?」

俺はまじめな表情を作って姉さんに問いかける。

「主力が敵方に寝返るとなれば本部は黙っちゃいないはずだ。”敵方には行ってほしくない”と引き止められなかったのか?」

今回の出来事は深海棲艦からすれば合戦で味方の参謀や将校が敵に回ったという事と同義だ。引き止められないはずがない。

姉さんは少し考えてから話し出した。

「んー、最初の方は待遇を良くするから戦争から手を引くことをとどまってくれないか、みたいな連絡もあったんだけど、ある時を境にそれまでの姿勢の低い対応じゃなくなったのよねぇ…」

「それは…いつだ?」

「えーと、十日…より少し前だったかしら?そのくらいね。急に態度がでかくなったのよ」

(十日前…?結構最近だな‥)

姉さんは話を続けた。

「そこから資源の輸送が途絶えてね。最後に来た使者は去り際に”もうお前らに頼らなくて済む”って言ってたわ」

「ってぇことは、何か新しいタイプの深海棲艦でも開発したのか?」

俺の発言に姉さんは頷いた。

「恐らくはそうでしょうね。だから、注意して海域攻略にあたるのよ」

「わかった…肝に銘じておくよ」

「さぁ、辛気臭い話はここまでよ!防ちゃんも飲みに行きましょう?」

姉さんが今までの重苦しい雰囲気をかき消すように明るくふるまった。

「えっ…いや俺はいいよ。上官が部下の宴会に顔出すことほど嫌なことはないだろう」

俺のその発言に対し、姉さんは”呆れた”と言わんばかりの顔をして

「いいから来なさい」(ニッコリ)

と言い、俺の首根っこをつかんで持ち上げた。

「ハイ」

俺に、反論の余地は残されていなかった。

 

 

姉さんに連れられてやってきたのは重巡組が集まって飲んでいる場所。

「私たちも混ぜてもらっていいかしら?防ちゃんもセットだけれど」

姉さんが声をかけると、

「おう、いいぞ!」

「いらっしゃ~い」

「おぉ、待ってましたよ!」

那智や愛宕、青葉などが明るく受け入れてくれた。

「俺はあまり酒は飲めないんだが…」

「い い か ら 飲 み な さ い」

「ハイ」

早く切り上げて明日の分の書類を進めておこうと思ったんだが…今夜は帰れそうにないな…

「それで…早速で悪いんですが、防空棲姫さん、インタビューいいでしょうか?」

俺が終わらない書類のことを心の中で嘆いていると、青葉がずいっと身を乗り出して聞いてきた。目が輝いてやがるぜ…

「構わないわよ。何でも質問してちょうだい」

「ありがとうございます。それじゃぁまずは、司令官とはどういった関係で?」

青葉は悪戯っぽく笑った。

「あれ…貴女は知っているんじゃ…?あぁ、ここに居る皆に聞かせたいのね。分かったわ」

「ありゃ、見抜かれましたか。それじゃぁお願いします」ニヤッ

今の会話を聞いていたのか、周りの艦娘らの注目が一斉にこちらへ集まった。じゃれ合っていた瑞鶴と加賀もそれをやめてこちらの会話に耳を傾けている。

静寂。外から聞こえる透き通った虫の音がやたら大きく聞こえた。

「私は以前地上で諜報活動をしていてね、その時に育てていたのが防ちゃんってわけ。あ、防ちゃんは拾い子よ。詳しい話はそこの青葉さんが知っているはずだから、後日の新聞を楽しみにするといいわ」

姉さんが”育てていた”というワードを発した辺りから艦娘らがざわつき始めた。

「それでは次に、深海棲艦の皆さん、ステータス開示をお願いします」

この後俺は、ここで青葉を止めておけばよかった、と後悔することになる。

「それじゃぁまずは私ね…ステータスオープン…はい、どうぞ」

 

防空棲姫

耐久:255

火力:190

雷装:95

対空:390

装甲:333

射程:中

装備:4inch連装両用砲+CIC ×2 

   電探

 

 

「………は?」

どこかで誰かが驚きの声を上げた。

それを皮切りに、食堂のあちこちで色んな声が上がった。

「うっそだろ!?何だこの数値!?」

「改大和型ですら装甲は139よ!?」

「何あの対空値!?えっ?えっ?」

「あ、頭が…」フラッ

「赤城さん!?しっかりして!?」

もう食堂は宴会どころではなくなっていた。

「ち、ちなみに艦種はなんですか?」

青葉が引きつった笑いで姉さんに問いかけた。

そして姉さんはさわやかな笑顔で5t爆弾以上の爆弾発言を投下した。

「駆逐艦よ」

「・・・はい?」

「駆逐艦よ」

「「「「「お前(姉さん)みたいな駆逐艦がいるか!!!!」」」」」

瞬時に俺と複数人が叫んだ。

「」

あ、青葉のやつ絶句して魂抜けてやがる…

 

「…ハッ!意識が飛んでいました…そ、それじゃぁ次の方…いや、やめておきましょう。ほかの皆さんには後日青葉が取材に参ります。その後新聞にて公表という形でどうでしょうか?」

「構わないわよ」

青葉の提案にその場にいた全員が頷いた。これ以上爆弾を投下されたら宴会どころではなくなってしまう。

「それじゃぁ…」

「よぉ~、防空さんよぉ~、そぉんだけ強いならさぁ、もぉちろん酒も飲めるよねぇ?」

姉さんが何かを言いかけたとき、後ろから隼鷹が絡んできた。泥酔しているようだ(いつもではあるが)。

酒、というワードを聞いた瞬間に姉さんの顔が少しひきつった。

「い、いや…私はちょっと…」

「あれ?でもさっき俺に酒飲めって…」

これがいけなかった。俺のこの発言がいけなかった。

「お?じゃあいけるな?よぉし、こっちにこいぃ」

「えっ、ちょっ、防ちゃん助けて!?」ズルズル

姉さんは隼鷹に引きずられてポーラやその他の酒飲みたちの方へ連れていかれた。

その光景で食堂に笑いが戻り、宴会はそのまま継続されたのだった。

 

その後、姉さんが隼鷹らに潰されていろいろ(自主規制)あったのはまた別の話だ。




~~~~~~~

{号外}青葉新聞
《強すぎ!?深海棲艦の皆さんの実態》
この号外ではこの度本鎮守府に着任された深海棲艦の皆さんの能力をまとめたものです。

防空棲姫:駆逐艦
耐久:255
火力:190
雷装:95
対空:390
装甲:333
射程:中
装備:4inch連装両用砲+CIC ×2 
   電探


駆逐棲姫:駆逐艦
耐久:190
火力:60
雷装:90
対空:60
装甲:115
射程:短
装備:5inch連装砲×2
   22inch魚雷後期型

戦艦棲姫:戦艦
耐久:400
火力:180
雷装:0
対空:80
装甲:160
射程:長
装備:16inch三連装砲×2
   12.5inch連装副砲
   電探

空母棲姫:空母
耐久:350
火力:180
雷装:0
対空:130
装甲:150
射程:長
装備:新型艦戦
   新型艦爆
   新型艦攻

北方棲姫:陸上施設
耐久:300
火力:208
装甲:125
雷装:6
対空:131
射程:中
装備:5inch単装高射砲
   深海棲艦戦 Mark.III
   深海地獄艦爆
   深海棲艦攻 Mark.II

空母ヲ級改flagship:正規空母
耐久:160
火力:158
装甲:120
雷装:22
対空:107
射程:なし
装備:深海棲艦戦 Mark.III
   深海棲艦爆 Mark.II
   深海棲艦攻 Mark.III
   深海棲艦攻 Mark.III

戦艦ル級改flagship:戦艦
耐久:130
火力:150
装甲110
雷装:0
対空:100
射程:長
装備:16inch三連装砲
   16inch三連装砲
   水上レーダ― Mark.II
   飛び魚偵察機

レ級flagship:重雷装航空戦艦
耐久:370
火力:200
雷装:180
装甲:200
対空:120
射程:超長
装備:16inch四連装砲×2
   深海烏賊魚雷-改
   飛び魚艦爆‐改


いやぁ、こうしてみるとバケモノじみた数値ですねぇ!深海棲艦の皆さんの今後の活躍に期待です!

著者:青葉



~~~~~~~
※レ級 F以外の数値は艦これ公式の数値です。(白目)


次からまたストーリー進められたらなぁ、と思っております。
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