インフィニット・ストラトス ~一人の男と一つの王座~   作:Bradford

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本当に奴らなのか?

分かった、空戦で確かめてみよう。


ーアシュレイ・ベルニッツー

(ベルカ公国、第8492飛行隊隊長、戦闘機パイロット、アグレッサー)


第三章 one thing after another(一難去ってまた一難)
第10話 ボーイミーツボーイ?


IS学園、1年1組にて…

 

 

千冬「諸君、おはよう」

 

『『『おはようございます!』』』

 

千冬の言葉と共にクラス全員が声を張り上げて挨拶する。

 

千冬「さて。ゴールデンウィークも終わりまた今日から授業が始まるわけだが・・・休日気分は今ここで無くせ。今日から本格的な実戦訓練を開始する。訓練機ではあるがISを使用しての授業になるので各人、気を引き締めるように」

 

『『『はい!!』』』

 

再び千冬の言葉で、皆が声を張り上げる。

 

千冬「山田先生、ホームルームを」

 

山田「は、はい」

 

相変わらず、自信が持てないのか少しどもる山田教諭から連絡事項が伝えられる。

 

山田「ええとですね、今日はなんと皆さんに転校生を紹介します! しかも二人です!!」

 

『『『・・・えええぇぇーッ!!?』』』

怜也「またかよ!?」

 

まさかの言葉にクラスがどよめく。

 

ざわざわとクラスに動揺が走る中、お構いなしにと山田教諭は転校生を教室へ招き入れる。

 

金色の髪を後ろに結んだ”男子用”学生服に身を包んだ中性的な人物。

 

「フランスから来ました、シャルル・デュノアです。よろしくお願いします。」

 

そう言ってペコリと頭を下げ、人懐っこい笑顔を浮かべた。

 

「お・・・男?」

 

怜也「…」スッ

 

何となくどうなるか察せたので耳を塞ぐ。

 

デュノア「はい。此方に僕と同じ境遇の方達がいると聞いて本国より転入を―――――」

 

『『『きゃあああああああああああッ!!』』』

 

中性的で整った顔立ちの容姿にクラスへ歓喜の叫びが轟く。

 

デュノア「え・・・え?」

 

「三人目の男子!」

「しかも美形で守ってあげたくなる系のッ!」

「王子様系の織斑くんや、ひねくれものの怜也くんとはまた違ったタイプ!!」

「私、このクラスで本当に良かったぁ!!」

 

『『『いやっふううううううううううッ!!』』』

 

クラスの黄色い悲鳴に戸惑う貴公子を余所に生徒の一人一人が口々に声を上げる。

因みに一夏はこの黄色い悲鳴をモロに聞いた。

 

山田「皆さん、静かに! まだ自己紹介は終わってませんから!」

 

山田教諭の声にクラス全員が視線を向ける。

それを確認した山田教諭は、二人目の転校生を教室へと招き入れた。

 

小柄な身体に、長い銀色の髪、黒い眼帯に赤い目。

 

「・・・」

 

山田「あ・・・あのー・・・?」

 

「・・・」

 

しかし、二人目の転校生は教壇に佇んだまま、何も喋ろうとはしない。

 

恐る恐る山田教諭が訊ねるも、腕を組んで完全に無視。見向きさえしようとはしなかった。

 

山田「うぅ・・・」

 

その頑な態度に少し涙目になる山田教諭。

 

千冬「・・・挨拶をしろ、ボーデヴィッヒ」

 

ラウラ「はい、教官」

 

千冬が声をかけると、彼女は畏まった言葉と敬礼と共に口を開いた。

 

千冬「ここではそう呼ぶな。もう私は教官ではないし、ここではお前も一般生徒だ。私のことは先生と呼べ」

 

ラウラ「承知しました」

 

『普通』とはかけ離れた存在感に若干引くクラス。

 

そして彼女の自己紹介が始まり…

 

ラウラ「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」

 

…早々に終わった。

 

山田「あ、あの・・・以上ですか?」

 

ラウラ「以上だ」

 

山田「え、えっと・・・ふ、二人ともフランスとドイツの代表候補生なので皆さんも仲良くしてくださいね!」

 

ラウラを精一杯の笑顔でフォローする山田先生。

隣にいる千冬は溜め息と共に頭を抱えている。

 

怜也「フッ…」

 

雪風(なに笑ってるんですか)

 

怜也(あんな姿を見せられたら…ねぇ?)

 

雪風(中尉、貴方性格歪んできてません?)

 

怜也(ハハハ、こんなとこでずっと暮らしてたら嫌でも歪んでくるよ)

 

雪風(結構苦労してるんですね)

 

怜也(ああ、特にタバコを吸ったり酒を飲んだりできないことが一番な)

 

雪風(それ禁断症状じゃ…)

 

怜也(大丈夫だよ、多分ね…)

 

自己紹介を終えたラウラは決められた席に向かう途中、雪風と話している怜也の前に立つ。

 

ラウラ「・・・貴様・・・!」

 

怜也「…ん?」

 

声をかけられて頬杖をついた顔をラウラに向ける。

何で声を掛けられたか分からずにボーデヴィッヒの顔を見ていると…

 

パシィン!

「何で!?」

 

頬へビンタを喰らわせるラウラ。乾いた音がクラス鳴り響く。

 

ラウラ「認めない。貴様が教官の弟などと・・・認めるものか!」

 

怜也「…」

 

「あ、これヤバいやつ…」

 

誰かが呟く。

 

ラウラは一夏にビンタを喰らわせたかったのだろう。

だが一夏の顔を知らなかったからか、怜也を叩いてしまった。

 

ラウラ「…」

 

ボーデヴィッヒは自分の決められた席に歩いていく。

 

雪風(マスター?)

 

雪風(えーと、大丈夫でs「そう思うか?」…すいません)

 

千冬「さて・・・少し問題は起こったが、これでHRを終わる。今日は二組と合同でIS模擬戦闘を行う。各人はすぐに着替えて第二グラウンドに集合しろ。では、解散!」

 

怜也は気分の悪いまま黙って立ち上がり更衣室へと向かおうと廊下に出る。

廊下には転校生の噂を聞きつけた他クラスの一団が待ち伏せていたが…

 

怜也「邪魔なんだよ、殺すぞ」

 

その言葉に素直に道を譲る一団だった。




いつものです。
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