竹がふってきた   作:jro

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11話

△月×日 てんき はれ

 

旅って楽しいのかな?

 

10歳になったら旅に出る子もたくさんいるみたい。

ランちゃんもフウくんも10歳になったときに旅に出て旅に出た先でルナトーンとソルロックに出会ったんだって。

 

旅に出るとジムとかコンテストとか、いろんな楽しそうなことはありそうだよね。

 

でも実際にやってみたいか?って言われると正直自分がやるより見てるほうが楽しいかな。

たまにあるランちゃんとフウくんのジムバトルは見ててすっごい楽しいけど、ぼくがポケモンに指示を出すって思うと全然イメージわかないや。

 

たまーにダイゴくんがバトルの練習って言ってポケモンを借りて練習試合をするんだけど全然勝てないんだよね。

まぐれで一回だけダイゴくんに借りたエアームドが頑張ってくれて、勝ったことがあるだけ。

 

ダイゴくんもいつも手を抜いてくれてるのまるわかりだし、たぶん才能ないんだよ。

だから旅に出てもみんなで観光とかキャンプとかしたいなー、のんびり旅するのもありだよね。

 

ホウエン地方を巡ったらこのトクサネシティに帰ってきて、おとうさんのお手伝いでもしようかな?宇宙のこと全然わかんないけど...

 

「帰ってきたらウチのジムトレーナーはどう?」ってランちゃんが言ってくれたけど、たぶん二人の迷惑になるだけだよ、すぐ負けちゃうと思うし

 

 

 

 

 

△月Α日 てんき くもり

 

カゲボウズと一緒に寝るようにしてるんだけど、すっごい寝心地がいいんだよね。

やっぱりもともとぬいぐるみだったって図鑑に書いてあったし、すべすべひんやりでいい感じ。

 

一緒に寝るようになってからわかったんだけど、カゲボウズは朝はあんまり強くないみたいで、うちでは一番のお寝坊さん。

その分夜はすっごい元気で、眠いのにいたずらしてきたり、タケこと遊んだりしてる。

それで一通り遊び終わったらベッドに帰ってきてて、いつの間にか腕の中にいるんだよね。

 

くっつくのが好きみたいで、ぼくだったりナータマだったりタケこだったり、基本的には誰かに抱き着いたり乗ったりしてることが多いかな?

 

図鑑ではカゲボウズってうらみとかねたみの感情が好きなんだって。

でも普段食べてるようには見えなくって、いっつもおかあさんのごはんとか木の実とか食べてにこにこしてるよ。

 

うらみとかねたみってどんな味がするの?って聞いてみたら舌をベッって出して咥えてたチーゴの実を見せてきたんだけど、苦いってことなのかな?あんまりおいしくなさそうだね。

 

そういえばカゲボウズの入ったボールはおかあさんに預かってもらうことになったよ。ココドラのボールも一緒に10歳になったら持たせてくれる約束。

 

そうなったら二匹にもニックネームを考えてあげないとな。今のうちに考えておこう!

 

 

 

 

 

Θ月Ν日 てんき はれ

 

ダイゴくんが遊びに来たよ!

 

相変わらず石の話ばっかりだったけど、ちょっと疲れてるみたいだった。

なんかうるとらびーすとの件でいろんな地方を飛び回ってたみたい。

 

でもその地方に行っては洞窟とかに行って石を集めてたんだって。そんな遊びまわってっていいの?

 

一番面白かったのはシンオウの地下大洞窟みたいで、いろんな石を掘ったり、広い空間にポケモンがいたりするんだって。草が生えてる場所もあって、場所によってポケモンも種類が違うみたい。地下なのにすごいよね!

 

いくつか化石も拾えたみたいで、また今度見せてもらえることになった!

 

化石ポケモンっていうと、ダイゴくんのアーマルドとかユレイドルも化石なんだよね。

 

うちに来た時にはよくココドラと遊んだり、タケこの隣でゆらゆら揺れている二匹だけど、もともと化石って言われると途端にかっこよく見えて、ユレイドルにとびかかってみたら、触手の部分でくすぐられちゃった。

 

おかあさんはユレイドルの触手がちょっと苦手みたい。ギュってすると結構すべすべしてて気持ちいいいのに。

 

アーマルドとユレイドル以外にも化石ポケモンって世界にたくさんいるみたい。もっと見てみたいな!ってダイゴくんにそう言ったら今度シンオウに連れてってくれるって!流石ダイゴくん!

その代わりもうちょっとバトルの練習をやるんだって。遠くに行くんだったら自分の身を守るために必要みたいだからちょっと頑張ってみるよ!

 

今日もダイゴくんのポケモンを貸してくれるのかなと思ったら、今日はタケこが一緒に戦ってくれるみたい。

 

いつもはいつもの位置で眺めてるんだけど、「よふー!よふー!」って今日はなんだかやる気をすごい感じる。

足の部分は埋まったままだけど動かずにやるのかな?って思ったら、ゴゴゴって音に合わせてタケこが抜けた!

え、タケこって抜けれたの?思ったのと合うよりもその大きさに驚いちゃった!

 

うちの家ぐらい大きくって、見上げても顔が見えないんだけど、一番良かったのは、足元の部分でおとうさんの仕事場によくあるロケットみたいな形をしてたんだよね!

すっごいカッコよかったから、カッコいいカッコいいって言ってたらタケこにバッテンされちゃった。女の子的にカッコいいはNGみたい。

 

そんなこんなでダイゴくんと練習って思ったんだけど、うちの庭じゃ狭すぎてダメみたい。

仕方ないから海辺に移動して始めたんだけど、ダイゴくんの出してきたポケモンはメタグロス!

メタグロスってダイゴくんのエースでしょ!練習で出してくるなんてひきょーだ!

 

 

 

 

 

 

「これはとんでもないな...」

 

ウルトラビーストの強さは知っていたし、ブラスターもといテッカグヤのデータも動画も見た。

でも実際に戦って初めてその強さがより理解できる。

 

巨大な体から繰り出される一撃一撃は物理攻撃でも特殊攻撃でも相当高い火力を誇っているのにも関わらず、何より脅威なのはその硬さだ。ボクのメタグロスの攻撃を平気で受け止めて反撃をしてくる。

野生のテッカグヤでも相当厄介なのは此処までの戦いでも十分理解できたけど、それよりも

 

「タケこ!根を張っててっぺき!」

「よふー!」

 

あの子のことだから、傷ついてほしくないとか攻撃技を選びづらいとかそんな子供心かあるんだろうけど、そういう持久戦の戦い方がこのテックグヤとは相性がいい!

 

「メタグロス、アームハンマー!」

 

メタグロスのアームハンマーがテッカグヤにあたるがてっぺきもあってダメージは通っていないな。ニコニコしながらあの子の指示を待ってる。

幸いにもテッカグヤにもメタグロスに対する打点はない。かなりじり貧な戦いになりそうだなと思っていたその時だった。

 

「え?タケこってそんな技もつかえるの?」

「よふよふ!」

「んー、このままだとメタグロス倒せないもんね。わかった!」

 

その瞬間、背筋に悪寒が走った。

エキシビションでもないチャンピオンに挑んでくるトレーナーたちとの本気のバトルの時に感じるソレに突き動かされるように指示を出した時にはもう遅かった。

 

「メタグロス!サイコキネシスで「だいもんじ!」っ!?」

 

メタグロスが炎にのまれ、膝をつく背中越しに見えた、薄く微笑む白く美しいテッカグヤの姿に顔が引き攣るのを感じた。

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