それいけ!血塗ちゃん   作:九条空

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ハピエン厨さんからファンアートをいただきました! ヤッター! カワイーッ!
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小話:■■

「よーし。久々に将棋しようぜ、将棋」

 

 足つきの、高そうな将棋盤を抱えて、ワクワクしているのを隠さない声色で男が言った。

 俺はぼんやりとしていたが、その男の顔もぼんやりとして見えないのに気づいて、ぽかんと口を開けた。

 

「俺って俺の顔忘れちゃったんだっけ?」

「そういう話も対局中にしようぜ。なにしろ久々だろ、自分vs自分のゲームってさ。俺ったら最近、ずっと外で遊んでんじゃん。俺が暇になるだろうが。少しは構えよ」

「ああ〜……? うん、よくわかんねえからとりあえず一局やるか」

「そうこなくちゃな」

 

 先手番は譲ってやるよと言われたので、回らない頭のまま将棋の駒を持った。

 とりあえず穴熊でも組むかと適当に盤面を進める。

 

「えーと、で、なんだっけ」

「ははは。なんだっけって聞きてえのは俺の方だ。何がわかんねえんだよ、順番に言ってみろ」

「マジで頭回らん……あのさ、俺とこんなことするのって、受肉してからは一度もなかったよな。それってつまり、あー、俺って死んだ?」

 

 俺が胎児時代というのは、つまり俺が()()()()()()()ということだ。

 俺は堕胎させられたことであの時、人間としての生を終えている。それから呪物として存在することになったわけだからな。

 その時と同じ状況にあるというのであれば、これってもしかして、死後のソレに近いのではと思った訳だが。

 

「死んでねーよ。ギリギリセーフ」

「ギリギリかァ〜!」

 

 思い出してきた。腕なくなって、腹に穴開いてたな。

 その後気絶。死んでもおかしくはない状況だが、()が言うにはまだ生きているらしい。

 

「ここどこ?」

「生得領域だろどう見ても。お馴染みだろ? 俺の部屋じゃん」

 

 ぐるりと見渡す。とてつもなく見覚えのある部屋だ。

 俺は生まれてこの方実家を出たことがなかっため、ずっとこの部屋だけが自分の部屋だった。ここで生まれ育ったと言っていい。

 つまり、前世の、俺の部屋だ。

 

「前世から胎児まで、ずっとここで過ごしてたろ。懐かしいよな。おかえり、■■」

 

 言われた言葉はノイズが走ったようで、なんと言われたのか理解できなかった。ただし、意味はわかる。それは前世の俺の名前だ。

 

「……俺って前世の顔と名前、忘れたのか?」

「ちゃんと覚えてるよ。今は思い出せないだけだ。つか、前世って必要あるか?」

「俺がそれ言っちゃう? 思い出せねえと不安になるだろ。自分のことだぞ」

「今は血塗なんだからいいじゃん」

「それ本気で言ってる?」

「半分はな。そうかー、俺ってまだ自分のこと()()()()()()()()()のか?」

「思ってねえわけじゃねえが、それはそれとして俺は俺だ」

「そうか。俺も同じ考えだ」

「そりゃ俺なんだから当たり前だろ」

「それもそうだ、あっはっは」

 

 駒がひとつ取られる。

 お互いの陣を整える序盤が終わり、ここから戦いが激化していく。

 

「真人との接触で、俺の手の内がちいっとばかり割れちまったからさ。俺自身も、自分の手札を確認しておかないと不利になるかと思ってな」

 

 前世の俺の顔は見えないくせに、笑っているのがわかる。まあ俺の事なんで、当然だけど。

 

「だからなんでも聞いてくれ。なんでも答えられるとは限らねえが」

「何でもって言われてもな。そもそも、そっちの俺が知ってるのに、こっちの俺が知らないことがあるってことか?」

 

 俺は駒を取り返して、駒台に置いた。

 盤面を見つめて長考に入りながら、向こうの俺が自分のこめかみをとんとんと叩いた。

 

「俺って頭いいだろ」

「ハ!? どこが!?」

「だはは! おい自分のことだろ! あんまり否定してやるなよ、かわいそうだろ」

「過大評価されるほうが可哀想だろうが。あ、頭が……いい? 本気で思ってんのか?」

「いやいや。そこそこいい大学出て、そこそこいい会社に勤めたじゃん」

「一年もしねえで辞めたじゃん」

「それは頭が悪いんじゃなくて世渡りが下手なだけだろ」

「そういうの含めて頭の良さだろバカ」

「百理ある」

 

 腕を組んでウンウン頷く俺。なんだかこのやりとりも懐かしい。

 150年間、俺はこういう一人遊びをして過ごして来たわけだからな。

 

「ま、それはそれとしても。確かに俺はバカだ」

「さっき言ったことと速攻で矛盾するなよ」

「この場合の俺は、お前のことだぜ」

「なあすっげえ分かりにくいから呼び方もっと何とかならんのか」

 

 向こうの俺が「確かにな」と同意して、提案してきた。

 

「じゃ、こっちはアラサーの俺で、そっちはロリの俺ね」

「最悪の区分をするなよ」

 

 前世と胎児含めたら俺たちどっちも180歳近いだろ。

 アラサーでもロリでもねえんだわ。

 

「ロリの俺はアラサーの俺よりバカなんだよ。そうなるように調()()してある」

「はァ!? どうやって、って聞きてえけどまず、なんで?」

「そっちのがかわいいから」

 

 俺はスンッと真顔になった。

 

「わかるだろ、お前もロリコンなんだから。ロリはさ……バカな方がかわいい」

 

 この世の真理を語るかのような口調だった。

 だがしかし、これには異論がある。俺も負けじと真理を言い返した。

 

「いや、ロリならなんでもかわいい」

「わかってんな、さすが俺だ。だがそれはロリコンだからだろ、あらゆるロリが好きだからロリコンっていうんだぜ。それ以外の人間にもかわいいって思ってもらうなら、おバカな方が都合が良かろうと思ったんだよ」

「……つまり?」

「アラサーの俺が知ってて、ロリのお前が知らないことがある理由だ。わざとそうしてある。俺とお前は同じ人格で、元は一緒だし性格も一緒だが、知識量は違うんだよ」

 

 ぱかっと口が開いて閉じなくなった。

 は? さらっとめちゃくちゃなこと言ってくるじゃん。

 

「ま、知能や思想は変わらん。だから俺に負けるのは純粋にお前の将棋の腕と時の運だな」

「……参りましたァ! いや卑怯だろ、難しい話をしながら将棋挑んでくるの! 頭のリソース足りんわ!」

「そもそもここが頭の中だけどな」

 

 生得領域を頭の中と表現していいのかは微妙だろ。

 真人は「魂」って表現してたし。俺はここを、頭というより心と思っている。

 言われたことをもう一度整理する。俺は目の前にいる前世の俺よりも、意図的にバカに造られてるってか。

 

「俺の考えてることだからわかんだけどさ、人造人間とかホムンクルスとかじゃねえよ。クローンでもキメラでもない。どっちかっていうと、頭もバカになったコナンだよな」

「……利点ゼロじゃん!」

「あるある、あるからやってんだろ。あとすまん、頭バカになったは言い過ぎだな。元からだそれ」

「元からバカって何だテメェ!」

「おい、さっき自分のことを頭いいって言ったら否定したくせにバカって言ってもキレるのは理不尽だろ」

 

 確かに今のはちょっと理不尽だった。

 将棋で負けた分イラついてしまった、落ち着こう。

 

「利点っての言ってみろよなんだよ。かわいいからって言ったら殴るからな」

「はァ? かわいいってことを舐めてるだろ。いいか、同情心を喚起できるのは、弱者として重要なことだぜ。赤ちゃんがかわいいのは強者に庇護してもらうためだ。人間の同情心を煽れるならそれに越したことはない。何しろ呪術師は人間なんだからな」

 

 それを言うなら、かわいいという気持ちではなく哀れみの気持ちなんじゃないのか。

 特に申しあわせることもなく、俺と俺は話しながら将棋崩しに移行した。

 こういう時息ぴったりなのは同一人物だからである。いや、なんかその前提もちょっと怪しくなってきたけど。同一人物でいいんだよな?

 もう一人のボクゥ! って感じになってきてないか? 俺がやってるのは闇のゲームではないんだよな?

 

「この世界でそれ、役に立つと思えねえんだけど。呪術廻戦だぞ」

「そうか? でもやらないよか、かなーりマシだと思ってるぜ。効果感じてるし」

「マジ? 俺は感じてない」

「ロリが感じちゃったらダメだな」

 

 言い方。

 

「だってそれかわいくねえもん」

「意味わかんねえしなんか気持ち悪いな」

「俺の言うことなのにロリに言われたと思った瞬間死にたくなるな」

 

 俺自身ロリコンのはずなのに、ロリコンにロリだと思われていると思った瞬間気持ち悪くなるの、妙な気持ちだな。

 お互いに動揺して将棋の駒を倒して音をたてまくった。

 

「ま、今のはロリの俺を無知に仕立てた、メインの理由ではないんだが」

 

 殴った。

 

「やめろやめろ、普通に痛えんだよ領域内でも」

「さっさと吐け」

「頭で考えるより実行した方が強くなれるからだな。実際、他人に反転術式を使えるのはバカなおかげだぜ」

「……はァ?」

「いいか? 蝕爛腐術は分解の術式だから、構築はできん。でも俺はバカだから、ふわっとした知識の中にあった『五条悟が術式順転とか術式反転とか言ってなんかやってたな』で真似してやっただけだろ。結果それで虎杖悠仁を治すことができたけど、それって蝕爛腐術の術式反転じゃなくて、ただ他人に適用した反転術式なワケ」

「……?」

「五条悟によく言われてるなんもわかんねえって顔はこれかァ」

 

 しげしげと顔を眺められる。「自分じゃ見えねえからな」というつぶやき付きだ。

 

「あの時は宿儺サマパワー借りてたからできただけだとアラサーの俺は思ってたけど、思い込みの力ってすげえよな。()()()だろ? こないだ。家入の指導で、他人に反転術式」

「できたけどあれって反転術式だったのかよ……」

「あれが反転術式じゃないと思ってるの、ロリの俺だけだぜ」

「マジ? 誰か言ってくれよ」

「誰も言ってくれなかったから俺が言っておいた」

「自問自答やめろ」

「自己採点のが近い」

 

 自問自答は最初からずっとそうか。

 

「反転術式って高度なんだよな。呪霊ならまだしも呪術師となると、自分自身に使うってだけでもできる奴は少ないが、他人にも適用できるってなるとさらに数が減る。俺の呪力はたったの3、ゴミめ……って感じだから家入ほどの治療はできんが、小さい擦り傷でも治せるんなら存在の価値は上がる。いや〜棚ぼただよな〜! 宿儺の指飲んでマジよかった」

「宿儺の指関係あるのか?」

「大アリだ。そもそも宿儺の指飲まなきゃ俺は反転術式を使えてねえ。虎杖悠仁とバトッた時に使っただろ、自分に反転術式」

「……使ってたか?」

「エッマジ? それ認識すらしてなかった? おかしいな、そこまでバカだったっけ俺」

「アラサーの俺が俺をバカにしたんだろ、責任をとれ」

「ウワッ……! ロリに責任を取れって言われるのはヤバい」

「お前の頭だよヤバいのは。ひいては俺の頭だよ」

 

 自分自身に何を考えているんだ。俺も言えたことじゃねえけど。

 

「あの時は結構無意識に使ってたみたいだからな。認識してなくてもおかしくはないか。てかそうだ、俺もあん時反転術式使ってたらしいこと、宿儺サマに言われて気づいたんだった、じゃあロリの俺は気づいてなくて当たり前だな」

「アラサーの俺、両面宿儺と会話してんの!?」

「そりゃな?」

 

 なに当たり前ですって顔してんだよ、当たり前じゃないだろ。

 びっくりして駒の大きな山を崩してしまった。クッ、将棋でも負けて将棋崩しでも負けたら悔しすぎて真人みたいに「もっかい!」と駄々をこねてしまうかもしれない。

 

「つまり、俺をバカにしたのは生存率を上げ、俺を強化するという目的なんだな?」

「ああ。というのもメインの理由ではないんだが」

 

 殴った。

 

「痛えっつってんだろ、自分に容赦ねえな」

「さっさと吐け」

「悪いがこれに関しては内緒だ。でも安心しろ、俺は俺なんだから俺の不利になるようなことはしないぜ」

「んー……」

 

 アラサーの俺が間違いなく俺自身であるということは理解している。

 何しろここは生得領域で、俺のテリトリーだ。大抵のことはわかる……なんでもはわからないから、俺に自問自答しているわけだが。

 少なくとも、アラサーの俺が嘘を言っていないということくらいはわかる。

 

「ならいいか」

「よっ! さすがバカ!」

 

 殴った。

 

「いだだだ。自分のこともう少し大切にしろ。いややっぱしなくていいや、自分のこと大切にしないロリの方がかわいいもんな」

「だからロリはみんなかわいいだろ」

「ほんまそれ」

 

 将棋崩しにも俺が負けた。

 悔しくて口をぎゅっと一文字にするが、アラサーの俺がもう一戦と言わなかったのでそこまでにしておいた。

 また精神が揺さぶられたら勝てないと思うしな。

 

「宿儺サマとの契約についてだが、アラサーの俺がきっちりかっきり全部覚えてるから安心しろよ。てか、ロリの俺にわからないことはアラサーの俺が全部知ってっから」

「マジ?」

「嘘」

 

 拳を振りかぶったが、殴るのはやめておいた。

 自分のことを大事にしろって、高専でもよく言われる。

 緊急事態ならともかく、普段はもう少し気にかけてもいいのかもしれない。

 

「嘘は後半だけな。でもそう思っておいた方が精神安定しねえ? 頼れる自分が自分の中にいるって」

「一理ある」

「そこは百理あれよ」

 

 結局俺は俺なんだから頼れねえだろ。

 困った時に頼りになるのは自分だけ……いや自分だった。じゃあいいんじゃん。

 

「てか、なんでアラサーとロリで分離したのかは聞いたけど、()()()()()は聞いてねえぞ」

「蝕爛腐術」

「はァ!?」

「蝕爛腐術の術式は分解だろ。だから人格を分解してる。普通の分解とはちいっと勝手が違うんで、俗に言う拡張術式と言うやつだな」

「俗に言われても。拡張術式ってなにそれよう知らん」

「帰って夜蛾正道に聞けよ。帰れたらだけど」

「不吉なこと言うよな……」

 

 俺が今死にかけであることを突然思い出させるなよ。

 

「あーとーは、うん、開示しといた方がいいことは一旦言ったかな。これ以上下手に言うとなー、色々怖いんだよな。呪霊も呪術師も一般人も警戒しなくちゃいけなくて、世の中って生きるのが大変だぜまったく」

 

 アラサーの俺が突然拳を出してきた。

 驚いてこちらも構えると、突如「じゃんけんぽん!」と叫んでチョキを出してくる。

 呆気にとられたままの俺の手は、当然グーだ。

 

「あー負けた。じゃあ俺がアイスを奢ってあげよう」

「無茶苦茶するな……負けにいっただろ今」

「将棋崩しで負けてやれてたらよかったんだが。人生は手抜き、ゲームは全力がモットーだ」

「ほんまそれ」

 

 アラサーの俺が、自室の扉を開けて外に出る。

 

「ほら来いよ。冷凍庫にスーパーカップあるから」

「そこはダッツじゃねえのかよ」

「俺の生活水準からいってダッツ常備してあるわけないって知ってんだろ」

「シケた前世を思い出させんなよな」

 

 見慣れた廊下を進んで、リビングの扉に手をかけたアラサーの俺が忠告するような口調で言ってくる。

 

「あ、()は低めにな」

 

 なんだそりゃ意味わかんねえな、とツッコミを入れる前に、開けた扉の向こうを見た俺は別のところにツッコミを入れた。

 

「呪いの王メッチャいるゥーッ!!!!!」

 

 リビングに置いてあるソファの上でポテチ食いながらテレビ見てるゥー!

 庶民派なことしてるゥーッ! 俺の生得領域で両面宿儺がァーッ!!

 我が物顔でくつろいでるゥーッ!!!

 

「だはははは!! そりゃいるだろ!!!」

「そりゃいるだろって何!?」

「いやいや、いることは知ってたろ? 宿儺サマが自分の中に」

「それは知ってる、知ってるけど、エッ? こんな感じ? こんな感じだったのか?」

「こんな感じだったが」

「こ、こんな感じだったんだぁ……」

 

 混乱しすぎて同じことしか言えなくなってしまった。

 

「騒がしいぞ」

「メンゴ!」

「そんな気安く……」

 

 瞬きの間にアラサーの俺の頭部が吹っ飛んだ。

 エエーッ!? と叫びそうになったが、騒がしくしたら俺もこうなることは明白だったので両手で口を押さえた。

 

「はー死ぬほど痛かった。死んだけど」

「おま……ええ……?」

 

 さっきまで潰れたトマトだった俺の頭部がすっかり再生して、また軽口を叩いている。

 速すぎて見えなかったが、両面宿儺に吹っ飛ばされたのは明白だ。平然としているのが信じられない。

 

「生得領域だから結構なんでもありだ」

「じゃあなおさらダッツ食わせろや」

「想像力には限界ってもんがある」

「頭生やす想像できるのにダッツのこと想像できない俺、何?」

「貧乏です!! 兄も1人!!」

 

 兄のせいにするな養ってなかっただろ、とツッコミを入れる前にまたアラサーの俺の頭が吹っ飛んだ。

 2回目にしてもう慣れたので、無視して冷凍庫を開け、スーパーカップのクッキーアンドクリームを取り出した。

 デカいやつじゃなくてミニなのウケるな。確かに俺がよく食ってたのこれだわ。

 

「あと4つ出しといてー」

「多くね? 俺とアラサーの俺と……宿儺パイセンだったらあと2個でいいじゃん」

「あと2人来るから」

「……ハ!? 俺の生得領域は集合住宅か!?」

「見ての通り戸建だろ」

「ああ実家だからな、いやちっげえ! 違くて、いやマジで誰!? 他に誰いんの!?」

 

 アラサーの俺の頭が吹き飛んだ。

 3回目だったが今のは理由が不明だったのでビビッた。

 すぐに頭を元に戻したアラサーの俺が説明する。

 

「騒がしくした時に吹き飛ばされるのが俺の頭部なのは約束だからな」

「俺、宿儺パイセンとそんな縛りを……?」

「いや、この約束は『押すな押すな!』の方」

「お約束の方かよ」

 

 両面宿儺ってお笑いとかわかるのか?

 いや、今見てるのはバラエティ番組みたいだけど……エ!? 両面宿儺がバラエティ見てる!!!!!!! 何これ怖!!!!!!!!!

 怖い怖い怖い!!!! 見てるのはバラエティでも光景はホラーだよ!!!!!!!

 

「あ、来た来た」

 

 玄関の方から足音が聞こえる。

 いやだから誰!? 誰来るの!? なんで俺は俺のことなのに知らないの!?

 




長くなったので分割しました。続きは明日にでも。
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