アニメ版ウワ鶴ちゃんサイッコー!!
「別に、どうもしないよ。何も分からなくて困惑してるだけだもん」
わたしは友好的に話しかけてきたみたまに、ややぶっきらぼう気味に答える。
中立を宣言するこの人はマギウスとも繋がりがあり、
その友好的な態度がどこか胡散臭くて、どういうわけか生きているわたしをマギウスのもとへ連れていこうとしているのではと疑っている。
「そう尖った視線を向けなくてもいいじゃない。私はあなたの敵ではないわよぉ」
手をワキワキと動かしながら近づいていくるみたまに警戒心よりも、どこかうすら寒いものを感じて距離を取る。
敵ではないという言葉もどこまで本気で言っているのか、わたしには図りかねる。
これ以上わたしに関わらないでほしいという思いから、突き放すように冷たい声音で返す。
「魔法少女の間ではわたしのことは知れ渡ってるでしょ? どうせすぐに見つかって、わたしは消されるに決まってる」
いろはちゃんにも、やちよししょーにも、フェリシアにも、さなにも、謝ることも罪滅ぼしをすることもできずにわたしは消される。
あれからどれぐらい時間が経ったのかは分からないけど、魔法少女の繋がりは尋常ではないほどに強い。
今ごろわたしのことは知れ渡ってるだろうし、もしもみんながわたしを消したいと望むなら…………
「確かにウワサである以上、それを知ったやちよさん辺りに消されてしまうかもしれないけど…………
「…………え?」
みたまの言っていることがまるで理解できず、わたしの頭は一瞬で真っ白になった。
そんなはずはない。
あの戦いで西の魔法少女も東の魔法少女も協力していたはず、わたしを知らない…………?
わたしが認知されていないということ?
互いの認識がまるで噛み合っていないことを疑問に思い、わたしはとある質問をぶつけることにした。
わたしの予想を確信に変えてくれるその答えを得るために。
「…………一つ聞かせて。環いろはって魔法少女のこと、知ってる?」
「環いろは…………ごめんなさい、
「そっか…………」
流しっぱなしだった涙をぐいっと拭い、重たい腰をよっこいせと持ち上げる。
「ありがとね、みたま。なんだか元気が出てきたよ」
「元気付けてあげられるようなことは何も言えてないと思うけど、お役に立ててなりよりだわぁ」
そんなことはないよ。
最初に会ったのがみたま以外の魔法少女、特にみかづき荘の人たちとかだったらわたしはすぐさま逃げ出していたと思うから。
かといってマギウスやマギウスの翼あたりだったら八つ当たりコースまっしぐらだったんじゃないかな。
最も、それを言うわけにはいかないんだけどね。
だてに中立を掲げていないなと評価を見直したところで、廃屋から一息に飛び立ちとある場所に向かう。
何よりも、誰よりも最初に会わなければいけない人に会うために。
「…………皆をばらばらに引き裂いたわたしの罪、これを償うためにわたしは全力で守ってみせる」
決して皆をばらばらにしないために、あのような悲しい思いをさせないためにみかづき荘の皆を幸せに導くこと。
◆◆◆◆
高速道路や地下鉄、鉄道などの交通網が著しく発展し人口三百万を誇る新興都市と名高い神浜市。
街そのものの歴史事態は古く、城や古い街並みが現存しているというどこか歪とまで思える街。
新西区から北東方面にある参京区、そこにわたしの目的地である店があった。
「…………ここだ」
わたしのオリジナルである由比鶴乃の実家が経営する名店『中華飯店万々歳』。
鶴乃の記憶に触発され、胸の奥から懐かしさと帰ってきたという喜びが溢れだしてくる。
でも、この感情はきっと正しくない。
これは本来鶴乃が感じるべき感情だから。
わたしにはそんな資格はきっとない。
閉店から時間が経っているためか、人もまばらで万々歳の入り口前でずっと突っ立っていても気にもとめられないみたい。
或いはわたしを鶴乃と勘違いして、閉店作業中とでも思っているのかも。
「よし、行くぞ…………」
ガラガラガラ!!
「「えっ」」
突然小気味いい音をたてながら開かれる引き戸。
みるみると青ざめていく鶴乃の表情。
「ド…………」
「ド?」
「ドッペルゲンガーだぁああああああああああああああああっ!!」
わたしはキレートマスコットのウワサであって、ドッペルゲンガーではないからね?
わたしと鶴乃の
アラもう聞いた? 誰から聞いた?
ウワサ少女のそのウワサ。
かつての過ちを償うために、未来からはるばるやって来た!
魔女の討伐、ウワサの探索、悩みがあれば即相談!
魔法少女の味方になって一緒に戦う心強い仲間って、みかづき荘の人の間ではもっぱらのウワサ!
カッコイー!
拙い文章でごめんなさい