BORUTO 風が運ぶ鳥と砂   作:shizuru_H

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3話 修行1

「とりあえずサラダは何の修行がしたいの?写輪眼って言っても色々あるでしょ」

「もちろん相手の攻撃を見切れる洞察力を鍛えたいです!」

カカシの問いに、待ってましたと言わんばかりで回答するサラダ。

「洞察力ねぇ、なんでまた?」

「ママが言ってたんです。医療忍者は絶対に死んではいけない。そのためには相手の攻撃を受けないことが大事だ。それには写輪眼はすごい適してるって」

「サクラがねぇ。。」

写輪眼を近くで見てきており、医療忍者のスペシャリストであるサクラの言葉だ。

風影奪還の時には、毒の怖さも知っている。

そして何より母と娘だ。まず第一に命を守れというメッセージだろう。

ならばサクラの先生として、それは

「分かった。とは言え、俺も写輪眼がなくなってから大分経つ。あまり期待はしてくれるなよ」

「やったー!よろしくお願いします、六代目!」

「カカシのおっちゃん、写輪眼無くなってもちゃんと説明できるのかってばさ」

にひひ

ボルトが笑いながら問いかける

「まぁ、大丈夫でしょ。オレは口が上手いからね」

 

ドサッ

木陰に荷物を降ろす。

「なぁ、そういえば写輪眼で敵の動きってどう見えるんだってばさ」

「え?なんかこう、未来が見える的な?」

いきなりのボルトの問いにサラダは

う~ん、なんて言ったらいいかな~

と頭を悩ませている。

「未来が見えるんだ、すごいね写輪眼って」

ミツキも加わるが

「ん~、未来って訳でもないのよね、相手が増えるって言うか。。」

「そんなんじゃ分かんねぇーってば!」

「そう言われても、そうなんだから仕方ないじゃない!」

ぎゃーぎゃー

遠くでそれを見ていたカカシには三人が昔の七班と被る。

ふふっ

さて久しぶりに師でもしますか。

 

「くそー、もっとサスケさんの写輪眼見とくんだったてばさ!」

まだボルトはイメージできていないらしい

「あぁ~、分かった分かった。ボルトちょっとこっち来い」

「ん?なんだってばさ」

ちょいちょいと手招きするカカシの前にボルトが立つ

約三歩の距離

拳を振り上げる

 

「当てないから、動くなよ」

「? 分かった」

ザッ

ピタッ

ボルトの胸の前で拳が止まる

 

「さて、どう見えた?」

「え?普通にパンチが来ただけだってばさ」

「その通り、でもこれをゆっくりやると。。。」

元の位置に戻って

 1歩、拳を振り上げる

 2歩、腰を切りながら拳を加速させる

 3歩、拳が胸に当たる

 

「こうなる、ボルトならどこでパンチが来たってわかる?」

「そりゃ、1歩目で気づくってばさ」

「じゃあ、そのパンチがどこを狙ってるか正確にわかるのは?」

「え?大体2歩目から3歩目ぐらいの殴りかかってくる途中でわかるってばさ」

当たり前だろ

と言わんばかりのボルト

「あぁ、普通はそうだ。だけど写輪眼だと1歩目の拳に力が入った段階で、2歩、3歩目までの動作が同時に見える」

「本当かよ、すげーな写輪眼」

「普通は戦闘の流れの中で自分の隙や、相手の得意な攻撃から攻撃方法や場所がわかるが、それに加えて写輪眼は筋肉やチャクラの動きから、より正確に何をしようとしてるのかが分かる」

「へぇ~、ヤベーな。サラダにもこうやって見えてんのか。。」

「え?私はそこまで見えてない…」

「え?そうなの?」

「まぁそうだろうね」

サラダの眼を見てカカシが言う。

「なんでわかったんですか?サラダがそこまで見えていないって」

不思議そうにミツキが尋ねる

「ん、あぁサスケの時も同じだったからね」

「え?パパと?」

「サスケさんと?」

サスケという言葉に二人が反応する

「そ、まぁ一時オレがあいつに写輪眼の使い方教えてた時があってね」

「へぇ~、そうだったんですか、でもそれでどうして私がそこまで見えていないってわかるんですか?」

「サラダ、写輪眼になってみろ」

「? はい」

スゥー

サラダの瞳が赤く、そして巴模様が現れる。

「ボルト、サラダの眼を見てみろ」

「分かったてばさ」

じっ

「何かわからないか?」

「な、なによ。。」

「改めて見ると、なんかサスケさんのとは違うってばさ」

「巴の数、じゃないかな?」

ミツキの言葉で、

「あぁ、それだ!確かサスケさんのは3つだった!」

「確かにサラダのは3つじゃないね、どうしてだろう」

「そんなこと私に言われても。。。どういうことなんですか、六代目」

「まだ成長途中ってことだよ」

言い方を変えれば、悲しまずに生きてこられた証だな。

そうは言っても、サラダからすれば『弱い』と言われているのと同義だろう

「え?じゃあどうやったら、3つになれるんですか?」

「修行♪」

「そんな~」

「よかった~、そんなすぐにサラダに強くなられちゃ困るってばさ」

「でも逆に言えばまだまだ強くなれるってことでしょ、サラダ」

「ん、ありがと、ミツキ」

「よっしゃ、オレも負けてらんないってばさ、俺にもなんか修行つけてくれってばさ、カカシのおっちゃん」

「じゃあ僕も」

それで良い。写輪眼が強くなるってことはそれだけ痛みを覚えるってことだ。

あんな痛み、俺らだけで良い。

そのうえで修行して、今の写輪眼のままで全てを守れるならそれで良い。

だから、そのための手助けをしようか。

 

「よし、それじゃあ始めるぞ」

 




何かコメントもらえるとすごくうれしいです。
遅いですが、進めていきますので、よろしくお願いします。

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