次の日は、エギルから聞いていたフィールドボス討伐の日だった。
二人は参加する気はなかったが、見学だけでもという話になり、現地へ向かう事となった。
途中タランの町に立ち寄った時、イロハがとある屋台を指差して、言った。
「せんぱい!タラン饅頭ですって!」
「ほう…聞いた事ないな…買ってみるか」
「奢りですか!」
「なわけねーだろ」
「デスヨネー」
2人はタラン饅頭を購入し、戦場予定地へと向かった。
聞いていた通りエギルはいなかった。そこには三つの集団がいた。
「キバオウだったか?あのモヤットボール」
「もう片方の青髪の人がリンドさんですかね?」
「だろうな…あともうひとつは…ソロの集まりか?」
「それにしては連携が取れてますよね」
「だよな…」
するとリンドと思わしきプレイヤーが集団に向かって話し始めた
「それじゃあ集まったみたいだしそろそろ始めようか
今回から新たにレジェンドオブブレイブスが攻略に参加する事になった。
皆、仲良くするように」
リンドがそう紹介するのを聞いて、ハチとイロハは顔を見合わせた。
「おい、イロハ今の聞いたか?」
「はい…あの人達がレジェンドオブブレイブスの人達だったんですね」
「とりあえず様子見だな」
「はい」
その後戦闘が始まったが、慎重に、かつ安全第一で進められたようで
若干時間はかかったが、フィールドボスはピンチというピンチもなく無く討伐された。
レジェンドオブブレイブスのメンバーは
レベルこそ若干足りていないようではあったが
要所要所できっちりと大事な働きをしていたようだった。
第1層の攻略では見かけなかった者ばかりだったので、
最近急速に力を伸ばしてきたのだろうと推測された。……おそらく装備の力で。
「やっぱり思った通りだ」
「ですね」
その後討伐隊のメンバーは、そのままに町に戻るようだった。
ハチとイロハは、牛人タイプの敵であるトーラス族相手の経験を積むために、
そのまま迷宮区へと向かう事にした。
「そういえば、饅頭買ったのに食べてないな…そろそろ耐久値が危ない」
「忘れてました!早く食べましょう!」
そして2人は、タラン饅頭を口にした。
そして、なんとも言えない表情になった。
「おい、イロハこれは…」
「う〜…クリームの中にいちご…それに暖かいです…」
「わかった上で食べるならまだしも…」
「私はちょっと苦手かもです…」
「…行くか」
「…はい」
迷宮区に一番乗りし、トーラスと初遭遇したイロハだったが、その姿を見て絶句した。
「せんぱい!!!!!!!」
「おわ!?なんだよいきなり!」
「セクハラです!!!」
「え、なに?俺なんかしたか?それとも俺の存在自体がセクハラだとでも言うのか?」
「違いますよ!今更せんぱいの事言わなくてもわかってるでしょ!アレですよ!アレ!」
イロハはトーラスを指差した。
トーラスは、言われてみれば確かに、上半身裸で腰ミノだけの姿だった。
「あ〜コレはなんとも…ってか今更なの?俺初めて知ったんだけど…泣いていい?」
「何とかしてくださいよ…」
「え?どっちを?俺を?トーラスを?」
そんなこんなで狩りが開始された。
主な目的は、トーラス族の使う特殊技への対処の練習をするためである。
その技、ナミング・インパクトは、一度くらうとスタンしてしまい
連続でくらうと麻痺してしまう範囲攻撃である。
「どうだ?対処出来そうか?」
「セクハラを除けばある程度は大丈夫です」
「第2層ボスは大体同じスキルを使う。
違うところがあるとすれば範囲が桁違いに広いって事位だ。
ここでしっかり予習するぞ」
「はい!」
その後きっちりと対処できるようになった2人は、今日の収穫を確認する事にした。
第2層迷宮区はまだ誰も入った事が無かったためか、
箱の数も多く、収穫はなかなか豊富なものとなった。
その中にハチは、珍しい物がいくつか入っているのを見つけた。
「これは…チャクラムか?」
「なんですか?それ?」
「そうだな…わかりやすく言うなら丸いブーメランみたいなやつ…かな?」
「へ〜…せんぱいは使えないんですか?」
「いや、体術スキルに加えて投擲スキルも持ってないと駄目だったと思う。
俺は一応両方持ってるが攻撃力がな…そう思うと
現状は誰もこれを装備して投げる奴はいないんじゃないか?」
「なるほどです」
「後はこれか。マイティ・ストラップ・オブ・レザー。
マジック効果つきのストラップ系鎧だな。防御が高く、筋力にボーナスがつくな」
「いい性能みたいですが、ストラップ系って?」
「あー、上半身が、帯を巻いた半裸姿になる……んだ……が」
そう言ってイロハを見たハチマンの顔が赤くそまり、それを見たイロハは、
「えっち」
「いえ……何も想像してないです……そ、そうだ。これ、エギルに似合うんじゃないか?」
「むぅ~。絶対ごまかしてますよね!まぁでも?せんぱいがどうしてもって言うなら部屋で2人っきりの時に着てあげなくもないって言うか?でもそんな事したら幾ら理性の化け物のせんぱいでも耐えられなくて私のこと襲っちゃうと思いますし?いきなり初めてでそんなハードなプレイとか心の準備ができてないので出来ることなら初めは優しくして欲しいと思っているのでごめんなさいまた今度にしてください!」
「悪かったって…それにお前よく噛まずにそんな罵倒文句言えるよな…」
「はぁ……エギルさんなら似合うと思いますよ」
その後ハチは、その話題が蒸し返されないうちに、そろそろ戻ろうと提案した
感想!高評価!お気に入り登録!よろしくお願いします!(o・・o)/~