攻略組が迷宮区に向かっていってしまった一方
ハチは岩を殴り続けていた。
「なァ、本当にこのクエが攻略に関係あるのカ?」
アルゴの疑問はもっともだ、こんな誰もこないような辺境にボス攻略のヒントがあるなんて普通は思わない。
しかしそれはあくまでも普通のゲームならだ。
「俺はそう睨んでいる…考えてもみてくれ、このゲームはVRMMORPGだ。
俺が今までやってきたゲームは基本的にストーリークエストとサブクエストがあり、ボスの情報などは基本的にストーリークエストの合間に出てきたりしてた。」
「まァ、当たり前のことだよナ。ボスのことが分からないと攻略なんてできないからナ。」
「そう、当たり前なんだよ。だが第1層の時ボスの武器が途中で野太刀になるなんて情報はどこからも上がってきていなかった。
おかしくないか?このゲームは残酷的なまでに平等だ、なのにボスに対する情報がないなんて。」
その言葉を聞いてアルゴは不思議に思ったのだろう。
顔を伏せて考え込むような態度をとる。
「ウーム、確かにそれはおかしいかもしれないナ。
だがなぜそんな重要なクエストがこんな辺境にあるんダ?もっとわかりやすいようにしてもいいと思うんだがナ。」
それを聞いたハチはニヤリと笑いながらある後に向かいドヤ顔で言った。
「その答えは簡単だ。自分が作ったゲームで誰の目にも止まらない所があるなんてつまらないだろ?
どんなゲームの作成者でもこう思うはずだ。
このゲームの余すところなくプレイヤーに体験して欲しいってな」
その答えを聞いたアルゴは目を見開いたあとケタケタと笑いながら言った。
「なるほどナ…確かにその通りダ」
「だろ?」
「はぁ…しかしハー坊、今のニヤニヤとドヤ顔は人前ではやめた方がいいゾ?正直オネーサンドン引きだヨ。」
「おいやめろ、うっかり死にたくなるだろ。」
「はっはっはっ!」
そんな風にアルゴが爆笑していると
バッカァァァァァン!!!!!!!
とうとうあの大岩が割れて砕け散った。
「うぃひゃっはぁ!!ビックリした!?」
「オネーサンはその声に驚いたヨ。その声どこから出たんダ?」
「そのことは、忘れてくれたら助かる。それより見てみろよこの岩の下」
そう言ってハチが指を指すその先には確かに地下に続く階段が姿を現していた。
「ハー坊の推理は正しかったみたいだナ」
「あぁ…降りてみよう」
そう言って階段を降りていくハチとその後に続くアルゴ
少し階段を降りた先に明かりが見え少し広い空間が広がっていた。
「ここは一体…」
「ハー坊!見てみろヨ、この壁!」
アルゴが指を指す先には壁いっぱいに壁画のようなものが描かれていた。
「まさかコレがボス攻略の情報なのか?」
2人が壁画に夢中になっていると突然後ろから声がかかった
「よくきたのう」