何でこんなの書いてるんだ本編書けよ(土下座ブーメラン)
あとIFなので本編と原作(エヴァと呪術廻戦)がごちゃ混ぜですが許してください(表記はエヴァ基準)
アイツは死んだはずだろって?IFだからいいんだよ!
って方のみどうぞ,
「ハッピーバースデー!!」
あくる年の2月3日。雪が降りそうなほど冷え込んだ──などという幻想もない、真夏の日。かんかん照りの日差しが落ち着き、太陽が姿を隠しかけた夕の呪術高専に、愉快そうな祝福の声が響いた。
教室の戸を普段通り開けた夏油スグルは、その瞬間に飛び込んできた白い何かを顔面から受け止める羽目になった。
よく冷えたそれの正体は、言うまでもなく──。
「……何のつもりかな? サトル」
「えーリアクションうっす。もっと喜べよ!」
という訳で! という妙にテンションの高い五条サトルの合図で、夏油はさらに追い討ちをかけられた。顔面と服が犠牲になった。
「シンジたち……」
「ハッピーバースデーですよ、夏油先生」
「そうそう、もっと喜びなさいよ!」
「アスカまで……」
だが、ふと思い返せば確かに。年中無休のブラック企業も顔負けの社畜じみた労働をこなしていた夏油は、自身の誕生日であるという事実を今、認識した。記念日はもちろん、曜日の感覚すら危ういらしい。
そしてそれを理解すると、自身の社畜っぷりに悲しくなってきたのか、大きなため息をついた。
「まったく……」
自らでさえ忘れていたそれを、ここまで祝ってくれる人間がいるのだ。──まだまだ私も捨てたもんじゃない、ってことか。
切り替えの速さは一級品。顔面についたクリームをひと舐めして、丸めた呪霊の玉を五条に投げつけた。
「あだっ!? 何すんだスグル!?」
「え、無下限解いてた?」
夏油の予想に反して顔面に衝突した玉が、コンと床を転がった。
痛みに呻いていた五条が、震えながら夏油の肩に手を置くと。
「あぶっ」
「お返しだこのヤロウ」
「やってくれたねサトル」
「お? やろうってのか?」
他の面々そっちのけで火花が散り始めた。シンジはまた始まったと呆れの視線を向け、他の面子もやっぱりこうなったと当たり前のもののように見られていた。
「夏油さん、ここにいると聞い……て……。……またですか」
「またですよ」
「うわー、やっぱりこうなるんだもんね」
ちょうど任務が終わってやってきたらしい七海と灰原が、その光景を見てやっぱりかとため息をはく。シンジは床に落ちたクリームを拭き取ると、さらにゾロゾロと入ってきた人たちにパイを手渡していく。
「五条先生、今無下限解いてるらしいですから。当てるなら今ですよ」
「へぇ……」
「それホント?」
七海と灰原が早速投げつけた。──五条に向けて。
「おいお前ら!?」
「「日頃の行いです」」
「いいぞーもっとやれー」
「今日の主役お前だろーがスグル!?」
やいのやいのと騒ぎだす皆を、いつの間にかその輪から抜け出た夏油に、シンジがやってくる。
「混ざらなくていいんですか?」
「こっちの台詞だけど。というか君も共犯だよね?」
「まあまあ、発案者五条先生ですし。あとこれ、家入さんからです」
そういうシンジが渡したのは、割と有名なスイーツ店のショートケーキとウイスキーの瓶だった。
「これ、カナディアンウイスキーじゃないか。このケーキも人気のやつじゃ?」
「銘柄迷ったらしいですよ、家入さん。ケーキは庵先生と選んだんですって」
「なんか悪いね。でもありがとう、貰っておくよ」
近くの机に丁重に置くと、その隣の机に腰掛けた。やんややんやとパイを投げつけられる五条の姿は、どこか『こうじゃない!』と不服そうに見えなくもない。
それでも無下限を展開しないのは、空気を読んだのだろうか。
「いや、無いな」
夏油はクスリと笑った。唯我独尊を地で行くこの男が、空気を読むなんて──。
「──ル、おい!」
「ん? っ!?」
五条は投げつけるのではなく、殴るように押し付けてきた。シンジは自分に向けて差し出された右掌に、そっとパイを乗せた。それはまさに仕事人のような洗練された動きだったと、後に綾波が述懐した。
当然、五条の顔にもパイが殴りつけられる。結局、夫婦レベルの仲の良さなんだと誰もが納得した。
「「誰が夫婦か!!」」
顔面パイまみれの特級術師が、声を大にしてそんなツッコミをした。
「おら特級バカ2人。いい加減うるせーぞ。つかパンダ、トゲ。お前らケーキとか甘いもん食えるよな?」
「問題ないぞ」
「しゃけ」
禪院マキが教室後方の戸を開けると、伊地知がケーキの乗った台を押して入ってきた。
「これ……」
「
「傑作だにゃー!」
「傑作よ!」
「「ぶふっ!」」
マリと釘崎が揃ってそう胸を張るが、夏油の関心はそこに無かった。
──やがせん!? なにやってるんだ!? というか無駄に凝りすぎだろ!
五条は腹を抱えて笑い出し、同じく吹き出した夏油の心中にはつっこみが浮かんでは流れる。そんなことなど知るはずのないシンジが、マリの一言を完全スルーしてライターで火をつけていく。人数の都合で四角に成形されたチョコレートケーキ。その真ん中にはメッセージの書かれたホワイトチョコの板と、呪霊の玉を模したビターチョコボールが鎮座する、シンプル()な作りだ。
「ハハハッ、ハーっ、笑った笑った」
「いや、こんなのいつの間に」
「まあ兎も角、だ。こんだけ盛大にやってんだから、素直に祝われとけって話だよ」
五条がそういうと、夏油はいっそ吹っ切れたように笑いを浮かべた。
「ハハ、少し私も意地になってのかもなぁ」
そう言って五条の方を見やると、五条はニィと笑う。つられて夏油も目を細めて笑い、服についたパイの破片を五条の顔面に再び押しつけた。
実はシンジの手で意図的に甘さ(かなり)控えめに作られているクリームであったため、舐めとった五条は『は? これクリームじゃねーじゃん』と1人愚痴っていた。
「それじゃあ改めて!」
と虎杖が音頭をとって。いつの間にか全員の手に握られていたクラッカーが、祝砲となる。
『ハッピーバースデー! 夏油先生!』
飛び出した紙吹雪やテープを一身に受けて、夏油は一番の表情を浮かべた。
「──ああ、ありがとう。皆んな」
────────
「ところで皆、今日は私の誕生日だけじゃないだろ?」
うまうまとケーキを頬張る皆を一瞥して、仏のような慈愛の表情で夏油がそんなことを言った。
それに反応した乙骨が、そういえばと指を鳴らす。
「節分でしたね今日。虎杖君とシンジ君が昨日ケーキとは別に何か作ってましたけど、あれって」
「ああ、あれね! あれ恵方巻っすよ!」
「僕は豆を炒ってたんですよ。加持さん、最近豆作り出したらしくて。麻袋一杯に送られてきたので」
普通食べるなら恵方巻が先な気がしなくもないが。そんなことを思いつつ、いつの間にか酒飲みパーティーになっている家入、庵、七海、灰原たちの方を背にして夏油が移動した。
「そうそう、豆を撒かなきゃだよね。今日は」
早速貰ったウイスキーをロックで5杯目。そこそこ酔いが回ってきたらしい夏油は、僅かに赤くなった頬を自覚しながら、手元に呪霊の玉を呼び出した。
「夏油先生? その手にあるのは」
「ん? いやいや、投げられたんだから、投げ返すのもありかなと」
不審に思った伏黒が尋ねると、夏油はそう返した。
「豆を撒くより、私はこいつらを撒きたい気分かな〜」
そういってピュンと投げられたそれは、つい先程遅れて参加したカヲルの横っ腹にぶち当たり、悶絶したカヲルは机に突っ伏すことになった。
「んー、ボール」
「アウトじゃん! 絶対アウトじゃん!」
目の前で起きた惨劇に虎杖がそう叫ぶと。
「まあまあ、弾はたくさんあるから。頑張ってね♪」
夏油は笑って、呪霊に呪霊弾をマシンガン宜しく撃ち放たせる暴挙に出た。言うまでもなく大惨事である。
「なにやってんのさスグル」
間違えて飲んだ酒でダウンした五条が、顔色を悪くしながらも復活したらしい。しかし夏油は、こういうのもアリでしょと笑って言った。ま、楽しそうならイイけど。などと五条は机に再び突っ伏した。
「おーいクズどもー。こっち来て飲め飲めー」
「はいはい分かったよショウコ。ほらいくよサトル」
「うげ、まだ飲むのかよ。僕下戸なのに」
家入たちの飲み会参加要請に快く答えた夏油が、五条の首根っこを掴んで引きずるように連れて行く。
「まあなんだ、とにかく。誕生日おめでとう、スグル」
「ああ。ありがとう、サトル」
その後、ちゃんと豆撒いて恵方巻を食べて、片付けて解散したとか何とか。
伏黒くんは家に帰ってお姉ちゃんが作った恵方巻も食べました。伏黒パパもちゃんといた模様(願望)
伊地知さんはほろ酔いで十分(かもしれない)。あとスイーツ好きだといいな。
出てないキャラいるかもしれませんが突貫で作ったので許してください。
それではまた(失踪)!