真・女神転生square root   作:長月 海里

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PV観ててスルトってライトセーバーだな〜と思ってました。


四字を持つ戦士達

「真夜中にバイクと武器ってソルジャーかってーの...。」

 ポケットから取り出した笛を何度も吹きながらセヲリはぼやく。

アラカワには首都高への入り口がないのでバイクとの殴り合いは他のサマナー達もいる一般道だ。

 避ける気も避ける暇もない連中がF1じみた速さで走るので轢かれた相手は普通に襲われるより悲惨な目に遭う。危険勧告は重要だ。

 そのおかげかもう道には人影ひとつなく彼女が存分に槍を振るう舞台が整った。

「順番待ちは無しだ。かかってきな。」

 カタカタカタ...!と彼女の死角からラフィン・スカルが飛びかかる。

が、振り返りもせずに槍を無造作に後ろに向かって振った。

 吸い込まれるように石突が眉間にヒット。ガン!と音がしてラフィン・スカルは落下した。

「オオッ!」

 降ってくる武器をひょいひょいと人馬一体(馬ではない)の動きで躱して代わりに槍の柄を相手の胴に叩き込む。

 見た目からはありえない剛力をくらってぐらついたバイクに更に突き込むと痛みと横からの力でバランスを完全に失い転倒。

 ついでに後続車を一台巻き込んで後ろに見えなくなった。

 それを確認すると残りの敵を疑問の目で睨む。

「随分今日は大人しいな...。」

 普段ならば我先に悪魔を呼び出したと思ったら殴りかかり体当たりかましで誰が敵かわかっているのかと言いたくなるような過激さなのに今日は様子見ばかりだ。疑問には感じるし普段の鬱憤と放り出して来た弟子を思うと腹は立つ。

「そんなこと言わないでよーみんな緊張してるんだから。」

「は?」

 先頭を走っていたバイクの悪魔がセヲリとスピードを合わせると横に並んだ。

 後ろに乗っていた人物がヘルメットを外す。

やんちゃ顔の女の子と言った容姿の人物が猫を思わせる笑顔でセヲリを見ていた。

「やーどーも。私率先垂範(そっせんすいはん)陳勝呉広(ちんしょうごこう)ってあんただよねー?」

「いや知らねーよ。」

 嫌そうに顔を歪めて答えつつセヲリの警戒心が急上昇する。

今まで自分から口を聞いてくるガイア教徒とは会ったことがない(だから陳勝呉広とか言われてもわからない。)ので対応法がわからない。

『ただ絶対油断するべきではないんだろうな...。他と同じにするとヤバそう。』

 ピュッと唐突に突きを頭に入れてみると綺麗な動きで躱された。

「人の話聞いてる時は黙って聞けって言われなかった?」

「殺し合いする相手と話し合うタイプじゃないんで。」

 逆にジョバンニやミナモトあたりは喋ってるのか殺し合うのかわからないくらい喋っているのでそちらにお願いしたいと内心呟く。

「もー、じゃあ六陣氷神ならいーい?」

「そのイタいのよく使えるな...。」

 六陣氷神はある時から急に現れたセヲリの二つ名だ。

 字の並びがかなり特殊(そして大変イタイタしい)なので余程彼女を恐れているか情報でしか知らないサマナーくらいしか呼んでいないし急に定着した名付け親不明の二つ名は本人からしたら薄気味悪くしか感じない。

「てかガイア教でも知られてんの?」

「羨ましいのよー...四字を2つも持てる九字の者...貰えるなら私も欲しいわー...。」

「私のをあげたいよ...。」

 恍惚そうな顔で呟く率先垂範にドン引きしながらジードに指示を出して彼女のすぐ後ろに着く。

 もう他の暴走族は蚊帳の外だ。

「食え!ジード!」 

 率先垂範ごと噛み砕かせようと飛びかかる。が、

「私の話終わってないってば。」

 バイクの悪魔はスルリとすり抜けてしまう。

「あのねー私達探し物してるの。くれるか協力してくれたらこんな風に襲いにくるのとおんなじ感じにしなくていいんだけど...手伝ってくんない?」

「バカだホ。」

 いつの間にかセヲリの後ろに乗っていたジャックフロストが言った。

まんまるボディで今にも滑り落ちそうなのに当の本人(?)はまるで電車の席に座っているようにゆったりしている。

「サマナー襲いながら探し物してるどっちつかずのぱっぱらぱーになんでセヲリが(オイラ達が)手を貸さないといけないんだホ。」

「どこでぱっぱらぱーなんて覚えたの?」

「襲われる方が悪いと思うんだけどやっぱサマナー相手じゃそうなるー?じゃあ実力行使で。」

 そう言った途端、率先垂範の乗っていた悪魔の気配が変わった。




感想とTwitterをどうぞよろしくお願いします。待ってます。
"""私が喜びます"""。



率先垂範:本来の意味は『人の先頭に立って物事を行い、模範を示すこと。』
ガイア教徒の1人と思われる女性。
呑気でフレンドリーな口調だが思想は強者を重んじ弱者を排斥するガイア教そのもの。

陳勝呉広:本来の意味は『物事の先駆けとなる人、真っ先に行動する人。』
ガイア教徒におけるセヲリの呼称。なお、この熟語の由来となっている人物はどちらも味方に殺されている。
ガイア教は強者であれば誰であろうと、サマナーやメシア教徒にも畏敬を込めた二つ名を付けている。
名前の由来は主に四字熟語である模様。

六陣氷神:いつの間にかセヲリにつけられた二つ名。
六陣は九字から取られたようで現在七列まで確認されている。参考基準は強さだけでなく、何か他に高い能力を持ったサマナーである模様。名付けられた当人達が名乗ることは滅多にない。


サマナー画像データ追加:編纂にも以下データ記載。

【挿絵表示】


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