真・女神転生square root   作:長月 海里

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PV公開されましたね。
鶴翼の天使と警察みたいなお兄さんが大変気になる所です。


日常の中

 ぐったりと頭を机に乗せてホームルームを聞き流す。

普段は面白い話なぞ無くてもそれなりにちゃんと聞いていたが今日はちょっと無理だ。

 いくら時間が取れて休んでいても包丁以外のもので肉を切ったり命をかけたチャンバラをしたあの感覚が残ってしまっていてどうもダメだ。

 おまけに(一応)女の子に担がれたし。

大きく溜息をついた所にガツ、と頭に何か乗せられた。

 

 

「あだっ。」

「何、五月病治んないの?」

「違います...。」

 同級生のリオンだ。驚くべき事に中学から一緒のクラスで変わった試しがないのでお互い遠慮がない。具体的には頭に肘を置かれるくらい。

 

「いつもは虚無顔でちゃ〜んと話聞いてっからさ〜どうしたどうした明日は休みだぜ〜?」

「命の重み感じただけ...あとお前の肘。」

「は?」

 僕の頭から腕を退けると隣の席に勝手に座る。

「何、夜通しゲームでもしてた?面白いやつ?」

 ちょっと殴りたい。

「それだったらいいけどな...まぁなんでも。」

「な〜ん〜だ〜ヨ〜その下手くそなはぐらかしは〜!教えろよ〜。」

「うるさい、うざい、ほら掃除始まるんだから出てけお前当番2階だろ。」

 抱きついて来てゆさゆさ揺すってくるリオンを引っ剥がすとシッシと追い払う。

「後で教えてな〜!」

「蹴るぞ。」

 ケタケタ笑いながら去って行くリオンを見て再び溜息を吐くが、少しあの『異常』を忘れて安心した。

 

 

 でもまぁ、あんな事が起きた事なんて言えないし、言えば言ったで頭を心配されるだろう。

 

 

黙っておく事に越した事はない。越した事はないが、コイツはしつこ...しぶとかった。

 

「教えろよ〜。」

 しつこい。しかも偶にコイツ麻薬犬の才能あるんじゃないだろうか?と思うくらいカンがいい。

 下校途中にふらふら〜ふらふら〜と僕に張り付きながら聞いてくる。

中学校が同じ...家が近いんだからこれがずっと続いている。

「だーから調子悪かっただけだって言ってんだろ何回言わすんだお前。」

「いーや、俺にはお前に何か悪魔にでも追いかけられた後のような疲労感を感じた。これは何かメンタルショックを受けたとカンが言っている。」

 追いかけられてこそいないがどんな例えと的中率だ。恐ろしい。

「言わない。これは僕のプライバシー。」

「ケチクサ〜ッ!」

「私も教えて欲しいですね。昨日セヲリが何してたのか。」

「あのね...。」

 そこでハッ、として振り向いた。

 

 なんで言ってもいないセヲリの名前が出てくるんだ?

そして、今のは誰だ?

 

 振り向いた場所には変わった格好の女の子が面倒そうな顔をして立っていた。

 説明が難しい。袖の長くて黒い甚平の上だけ着てあとはスーツみたいな格好だ。

 あとめちゃくちゃ髪が長い。初音ミクもびっくりな毛量の黒髪をポニーテールにしている。なんなんだ、この子。

 

 

【挿絵表示】

 

 

「どうした?いきなり。」

 リオンの方は唐突に増えた人間に違和感を感じていないようだ。

ここであのカンを働かせて欲しかった。

「ダメですか。今回の新入りは手強そうですね。流石セヲリの弟子。」

「リオン、この子誰かわかるか?服装どう思う?」

 女の子を指差して尋ねてみる。

「何言ってんだ、  だろ?服は別に普通じゃん。女の子の服装にケチつけるとか失礼だぞ?」

 名前を言えていない。よくわからないが知らない筈の人間なんだろう。

そして最後の一言は余計だ。殴りたい。

異殻の関係者なのだろうか。僕らと同じサマナーなのか、それとも昨日襲って来たガイア教なのか、未だ見ぬメシア教という連中なのか。

 いや待て。

 

 初日にセヲリに聞いた話にあった。

現実世界で活動するサマナーがいる、と。

「...現実世界のサマナー...?」

「基本を抑えてて感心な事ですね。セヲリの教えがいいんでしょうか。」

 そんな事はないです。大分ヤバイです。

「僕に何の用ですか?こんな道の真ん中で友じ...同級生も巻き込んで。」

「今なんか俺の関係性訂正しなかった?」

 リオン、もうお前帰って。邪魔。

「切先と学者、技師に情報屋が動き出したと聞きました。話は聞きたいけどみんな一筋縄では行きませんから。貴方なら都合がいいと思いまして。」

 ゲームで弱い敵から狙ってこうみたいな感覚だろうか?

間違ってないが大変腹が立つ。

 

「僕はセヲリが呼ばれて出て行った事しか知らないんですが。」

 ついでに言うと技師...は聞いた気がするが情報屋もよくわからない。誰だそれは。

「都合がいいから、です。貴方がダメなら貴方を対価にすれば良い。」

 これ誘拐されるやつだ。どうしよう。異殻に逃げ込んだら...もっとヤバイか。ついでにリオンに色々バレる。

 じり...と、一歩下がった所で助っ人はやって来た。




リオン:主人公の中学からの同級生。
明るい性格で気になった事はとことんまで調べる性格で、時々主人公を巻き込んでいる。鍵っ子でいつも東京のどこかをふらふらしている。



イラストはえらく前に描いたので色々あんまり良くないです
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