ヤンデレちゃんとメンヘラちゃん   作:昼間ネル

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あなたは大学で看護学科に通う女の子と知り合う。ボランティアや介護に飛び回る彼女にあなたは好意を抱き始め、彼女もあなたと話すのを楽しみにする様になる。
ある日、あなたは彼女の車に撥ねられ怪我を負ってしまう。彼女は罪悪感からあなたの世話を買って出る。
怪我も治り始め、あなたは彼女に告白する。彼女は喜んで受け入れるが、日増しに元気を無くしていき…

※人の心とかないんか?


聖母のような彼女

「あの…大丈夫ですか?顔色悪いですけど」

 

「飲み会ですか?そんなのどうでもいいですよ。先輩がずっと気分悪そうだったので、抜け出して来ちゃいました」

 

「吐いたから近寄るな…?そんなの気にしてる場合じゃないですよ。ちょっと待ってて下さい、今、お水持って来ますから」

 

「どうです?少しは落ち着きましたか?横になった方が楽になりますから。これ、私のバッグですけど枕代わりに使って下さい」

 

「今日はもう帰った方がいいですね。皆には私から言っておきますから、タクシー呼びますね。先輩の家、どこですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「おはようございます。もう体調は大丈夫ですか?い、いえ…お礼なんて良いですよ。私が勝手にした事ですから」

 

「先輩、あまりお酒は強くないんですか?急に飛び出してくから、びっくりしましたよ」

 

「昨日の飲み会ですか?気にしないで下さい。私もお酒は苦手なので、抜け出す口実が出来て助かりました」

 

「それに私、将来は看護婦目指してるのもあって、苦しんでる人は放っておけないって言うか…」

 

「名前…?そう言えば、先輩と話したのは昨日が初めてでしたね。私は…」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ご、ごめんなさい!大丈夫ですか!?」

 

「はい、私が運転してました…免許取れたので、親の車借りて…そ、そんな事より車に乗って下さい!取り敢えず病院に!」

 

「…病院はいい…?な、何言ってるんですか!右手、血が出てるじゃないですか!もしかしたら骨が折れてるかも…!」

 

「折れてない…ちょっと見せて貰えますか?ここは…痛いですか?ここは…?」

 

「良かった。確かに骨は折れてないみたいです。でも、骨にヒビが入ってると思います。やっぱりお医者さんに診て貰った方が…」

 

「…分かりました。じゃあ、家まで送ります。私に掴まって下さい」

 

 

 

 

 

 

「おはようございます!今日もご飯作りに来ましたよ。取り敢えず、お邪魔しますね」

 

「昨日の分は…全部食べてくれたんですね。美味しかったですか?…ふふっ、ありがとうございます。そう言って貰えると私も作った甲斐があります♪今日はシチューにしますね」

 

「学校ですか?大丈夫です。今日は午後からなので。それよりも先輩の方が大変じゃないですか。右手と足も捻って、歩くのも大変そうで…本当にごめんなさい…」

 

「そのお詫びと言っては何ですが、先輩の身の回りのお世話は全て私にやらせて下さい。食事だけでなく、家事や買い物も何でも言って下さいね!」

 

「私の事を心配してくれるんですか?ふふっ、ありがとうございます。でも大丈夫ですよ。私、弟がいるんで小さい時はよく面倒見てたんです」

 

「今程、看護を勉強してて良かったって思った時はないです。私、看護だけじゃなく介護の資格も取りたいので」

 

「それに…こんな事言ったら先輩怒るかもしれませんが…私、とっても嬉しいんです。どうしてかって…それは…」

 

「…先輩を…独り占め出来るからです…///」

 

「先輩、私と初めて会った時の事、覚えてますか?はい、入学した私が教室が分からないで迷ってた時です」

 

「先輩、困ってる私を案内してくれて…それだけじゃありません。他の人達やサークルを紹介してくれて…ほら、私って地味系じゃないですか。それに人と話すのも得意じゃないし…」

 

「だから、こうやって先輩のお世話を出来るのが、凄い嬉しいんです。看護だけは、私自信ありますから」

 

「あ、そろそろ包帯取り替えましょう。シャツ、脱いで貰えます?」

 

 

 

 

 

 

「どうです?シチュー、美味しかったですか?栄養を考えて薄味にしてるので…そう言ってくれると助かります」

 

「さっきから包帯をチラチラ見てますけど…もしかしてキツいですか?付け直します?」

 

「そうじゃなくて…手慣れてる…本物の看護婦みたい?アハハ、そんな事言われると照れちゃいますよ///」

 

「私が…看護の仕事を目指す理由ですか?う〜ん、そうですねぇ…」

 

「さっきも言いましたけど、私、弟がいるんですよ。弟が小学生の時、病気になったんです。母は看護婦をしてるんで、見様見真似で私が面倒を見る事にしたんです」

 

「普段の弟はヤンチャで生意気盛りでしたけど、その時ばかりはすっかり気弱になって…私もそんな弟が心配で何かしてあげたいと思って…」

 

「母の影響もありますが…その時ですかね。将来は怪我や病気で困ってる人を助ける仕事をしようって思ったのは」

 

「え…先輩、私が老人ホームでアルバイトしてるの知ってるんですか?は、恥ずかしいな。よく知ってますね」

 

「はい、介護を学びたいのもありますが…私、困っている人を見ると放っておけないんです。私が助けてあげなきゃって思うんです」

 

「だから介護の勉強も兼ねて、老人ホームでアルバイトする事にしたんです。確かに介護は辛い仕事ですが、感謝されると、それだけで報われます。正直、バイト代なんて要らない位ですよ」

 

「…ナイチンゲールみたい?」

 

「も、もうっ!先輩ったら///私はそんな大それた物じゃないですって《バシッ!》

 

「あっ!す、すみません!ついうっかり…い、痛かったですか?本当ですか?…涙目になってますけど…」

 

「…あ、もうこんな時間ですね。はい、じゃあ私はそろそろ…先輩、本当に一人で大丈夫ですか?もう少し居ましょうか?そうですか…じゃあ今日は帰ります」

 

「あの!もし何か困ってる事があったら、本当に言って下さいね!先輩…まだ私に遠慮してるみたいだし…」

 

「それに…私、先輩の為だったら何でもしますから…」

 

「あ…アハハ…い、今のは忘れて下さい!そ、それじゃまた明日来ますね!お休みなさい!」

 

 

 

 

 

 

「こんにちは、今日もご飯作りに…あれ、良い匂い。先輩が作ったって…もう右手は大丈夫なんですか?」

 

「そうですか、それは良かったです!でも…」

 

「それじゃ、私がここに来る必要…なくなっちゃいましたね」

 

「…」

 

「ははっ!な、何言ってるんだろう、私。とにかく治って良かったです!そ、それじゃ私はこれで…」

 

「あっ…ど、どうしたんですか?もしかして、まだ腕が痛いんですか?違う?じゃあ…」

 

「…彼氏?どうしたんです、いきなり…いませんよ。それに、もし付き合ってる人がいたら、他の男の人の家に通ったりなんかしませんよ」

 

「あの…どうしてそんな事…」

 

「私と…付き合いたい…?」

 

「い、いえ!嫌なんかじゃありません!実は私も先輩の事は…好きですから」

 

「本当です。飲み会で酔い潰れた先輩を介抱した時から…先輩の事が忘れられなくて…」

 

「ですから…私からも、お願いします。これからも先輩の側に居たいです。私で良ければ…これからも宜しくお願いします…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、先輩。おはようございます…あの、どうかしました?そんなに見つめられたら照れちゃいますよ///」

 

「…元気なさそう?そ、そんな事ないですよ。そんな事…」

 

「あ!昨日、老人介護のボランティアで夜遅かったんです!その所為であまり眠れなかったので、きっとそれですよ!」

 

「わ、私の事より先輩の方は大丈夫なんですか?何って、ほら…手の傷をですよ。傷んだりしませんか?もし何か不自由してるんだったら言って下さいね?」

 

「私が傷付けたのもありますけど…もう私達付き合ってるんだし…隠し事は無しですよ?ちゃんと私に頼って下さいね」

 

「この後…?特に予定はないですが」

 

「ご飯食べに?もちろん行きますけど…何なら私が作りましょうか?」

 

 

「…え?家じゃ隣に聞かれちゃうかも?聞かれるって…何を…」

 

「…も、もう///先輩の馬鹿!で、でも…」

 

「そうですね///」

 

 

 

 

 

 

 

 

「先輩…どうしたんですか?あっ!手から血が出てるじゃないですか!待って下さい、この絆創膏(ばんそうこう)使って下さい」

 

「これですか?エヘヘ、私、絆創膏とか包帯(ほうたい)とか普段から持ち歩いてるんですよ。そんな事よりどうしたんですか?」

 

「自転車に乗ろうとしたら…ブレーキハンドルに剃刀(かみそり)が仕込んであった…?何ですか、それ!悪質なイタズラじゃないですか!」

 

「もう、酷い事する人もいますね!あ、そっちの手も血が出てますよ。待って下さい、私が絆創膏貼ってあげますから」

 

「動かないで下さいね…あっ、痛かったですか?でも、これで大丈夫ですよ」

 

「…」

 

「あっ、いえ…何でもないです。そ、それより今日は自転車置いて帰った方が良いんじゃないですか?その指でブレーキ握ったら、傷が開いちゃいますよ!」

 

「自転車は置いて行けない…?じゃあ、こうしましょう!私が自転車押して行きますから、一緒に帰りましょう!それが良いですよ!」

 

「迷惑じゃないかって…何言ってるんですか!迷惑な訳ありません!先輩が困ってるんです、見過ごすなんて出来ません!」

 

「それに…」

 

「な、何でもないです!さ、行きましょう!」

 

 

 

 

 

 

 

「おはようございます!今日も良い天気ですね…え?機嫌がいい?そうですか?私は普通ですよ♪」

 

「そんな事より手の傷は大丈夫ですか?まだ痛む?それはいけません!じゃあ、今日も私が家に行ってお世話してあげますね!」

 

「大丈夫って…遠慮しないで下さい!私は困ってる人を見過ごせないのは知ってるでしょ?遠慮なく私に甘えていいんですよ!じゃあ、早速行きましょうか!ウフフ♪」

 

 

 

 

 

 

 

「おはようございます。手の怪我は…そうですか。もうすっかり治りましたか。それは良かったです」

 

「え…また具合が悪そう?そうですか?まあ…そうかもしれませんね…」

 

「それより先輩、何か困っている事ありませんか?本当ですか…隠したりしてませんか?」

 

「なら…いいですけど…あっ!」

 

「ど、どうしたんですか先輩、急に抱き締めて///幾ら先輩の家だからって、まだお昼ですよ?」

 

「私が…困ってる様に見える…?先輩の事が嫌い…?そ、そんな訳ないじゃないですか!私が先輩の事を嫌いなんてありえません!」

 

「先輩、私と初めて会った時の事を覚えていますか?そうです、飲み会で気分が悪くなった先輩を介抱した時です」

 

「私、あの時からずっと先輩の事が好きなんです。何て言うんでしょう…この人には、ずっと私が付いてなきゃって…胸がキュンってしたんです」

 

「だから先輩の事が嫌いなんて絶対にありませんから。本当です」

 

「…私が元気なく見える理由…?」

 

「そ、そんな事ありません。そんな事…」

 

「ごめんなさい、今日は帰ります…」

 

 

 

 

 

 

 

 

「先輩!車に()き逃げされたって聞きましたけど、大丈夫ですか?」

 

「足を骨折しただけって…大変じゃないですか!それで犯人は捕まったんですか?ワゴン車ってだけで…ナンバーは見てないんですか。それじゃ犯人を捕まえるのは難しそうですね」

 

「そんな事より、先輩、暫く入院ですよね?その体じゃ何かと大変でしょう。ああ、そんな暗い顔しないで下さい!もう忘れたんですか?私が先輩の彼女だって事」

 

「私が先輩のお世話を全部してあげますよ!先輩は何の心配もしなくて良いですからね!フフッ♪今日から忙しくなりそうですね」

 

「…あの、どうしたんですか?変な顔して。そんな心配しなくても大丈夫ですよ。私、介護も得意なんですから」

 

「…どうかしましたか?どうして先輩が事故に遭った事を知ってるか?」

 

「そ、それは…友達に聞いたんですよ!」

 

「…家族以外…誰にも言ってない…?」

 

「あ…そうでした!私、医療関係の勉強してるじゃないですか!その(つて)で、先輩が病院に入院したのを知って…」

 

「…犯人の顔を見た?で、でも先輩、さっきはどんな車かも覚えてないって」

 

「車に乗ってたのは…私…?」

 

「せ、先輩!いくら冗談でも怒りますよ?どうして私が先輩を轢かなきゃならないんですか!そりゃ、前科は有りますけど…今回のは下手すれば死んでましたよ?私がそんな事する訳ないじゃないですか!」

 

「…スマホで…車の写メ撮ってある…?…そうですか。最初から知ってたんですね」

 

「…はい。私が先輩を轢きました…どうします?警察に連絡しますか?」

 

「先輩を轢いた理由ですか…?え、ち、違います!前にも言ったじゃないですか!先輩の事が嫌いなんて有りえません!だって私、先輩の顔が最っ高に好みなんですから…」

 

「あ、イケメンとか、そういう意味じゃなくて…すみません」

 

「そうですね…私も大好きな先輩にこれ以上嘘は吐きたくないし…隠してもしょうがないですね。実は私…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「苦しんでる人を見るのが、大好きなんです…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それに気付いたのは子供の時でした。家で飼ってた猫が怪我をしたんです」

 

「私は苦しんでる猫を見て、可哀そうに、何とかしなきゃって思いました。それと同時に別の感情が浮かんできたんです」

 

「もっと苦しんでる姿を見たいって…」

 

「何て言ったら良いんでしょう…死にそうな猫を見てると、堪らなく興奮したんです」

 

「今、この猫の生死を握ってるのは私なんだって…優越感が湧き上がってきて…」

 

「私に弟がいるって、前に言いましたっけ。その弟が病気になった時もそうでした」

 

「普段、私に散々生意気な態度を取る弟が、その時ばかりは私を頼ってくる…私はそれに最高の愉悦を感じて弟に何度も言いました。『もし私が点滴(てんてき)のチューブを外したら死んじゃうかもね』って…」

 

「脅すつもりはなかったんですけど、それ以来、弟は私を怖がる様になりました」

 

「ああっ!誤解しないで下さい!私は先輩の命を狙ってる訳じゃないんです!」

 

「先輩を好きになったのは、飲み会の時だって言いましたよね。あれは本当です」

 

「先輩の苦しんでる姿が…今までで一番興奮してしまって…///」

 

「それ以来、寝ても覚めても先輩の事ばかり考えてました。先輩と一緒に居たい…もっと苦しむ顔が見たいって」

 

「でも先輩は中々そんな顔を見せてくれないから、親の車をぶつけてみたり、自転車に剃刀仕込んでみたり…それじゃ物足りなくて思いっきり撥ねちゃいました…ごめんなさい…」

 

「見損ないましたよね…分かってます。自分でも何処か異常なんじゃないかって思ってましたから」

 

「先輩が警察に通報するなら、それでも構いません。先輩の苦しむ顔を間近で堪能(たんのう)出来ましたし、悔いはありません…」

 

「…償い?そ、それは私に出来る事なら何でもしますが…」

 

「退院した後も…介護しろ…?」

 

「ちょっ…ちょっと待って下さい!通報しないんですか?私が言うのも何ですが、私が憎くないんですか?」

 

「…私が…先輩のお世話してる時の顔が好き…?」

 

「…」

 

「良いんですか…私、何するか分からないですよ?最悪、先輩の事、殺しちゃうかもしれないですよ?そ、それでも…」

 

「車で轢くのは勘弁…?ウフッ、フフフッ♪先輩って、相当の変わり者ですね。もしかしてドMさんですか?」

 

「でも…嬉しいです。私も、ずっと先輩と一緒に居たかったから…」

 

「はい。こんな最低の私ですが、改めて、よろしくお願いします」

 

 

 

 

 

「死ぬ程…愛してあげますからね…」




元ネタは昔見たマルコム・イン・ザ・ミドルってドラマです。人が苦しんでるのを見ると元気になるって変態キャラが最高に好きでオチに使いました。自分も一度入院した事があるので、医者のさじ加減一つで良くも悪くもなるのって考えてみたら怖いな〜と思いました。イメージキャラは艦これの榛名。
ピクシブと名前違うのややこしいのでペンネーム変えました。


今日のお友達

近藤 春菜 医療系の大学に通う大学生。人の苦しむ姿を見るのが三度の飯より好きな生粋のサディスト。現場での評判は真面目で良い子だが、わざと怪我や治療を遅らせて苦しむ姿を観察するのは日常茶飯事。先輩を轢いた日の夜は先輩の顔を思い出してソロぴょい。

今回の様にキャラは名前があった方がいい?

  • 当たり前だよなぁ?
  • 私は一向にかまわんッッ!!
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