ヤンデレちゃんとメンヘラちゃん   作:昼間ネル

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あなたと彼女は小学校からの付き合い。ある時、彼女は不注意からあなたの顔に一生消えない傷を付けてしまう。その所為で、あなたはいじめに遭い、不登校になってしまう。
責任を感じた彼女は甲斐甲斐しくあなたに尽くす。あなたの理不尽な八つ当たりも彼女は文句一つ言わず受け止める。
やがて、あなたは彼女の献身的な世話に罪悪感を覚え…

※真子ちゃんは普通…
そう思っていた時期が、あなたにもありました…


あなたに負い目がある幼馴染

「…あ、おはよう。うん、その…お昼ご飯作りに来たんだけど…上がってもいい?…お邪魔するね」

 

「朝ご飯は…今起きたばっかりなんだ。じゃあ、ちょうど良かった。待っててね、すぐ作るから」

 

「…私?今日は講義無いから。今日は良い天気だよ。後で散歩でも…なんて、アハハ…」

 

「そうだよね。そんな気になれないよね…うん」

 

「…学校?うん、最近やっと慣れてきた。あ、ゆりって覚えてる?そう、高校の時一緒だった。何度か会った事あるよね。あの子も同じ大学なんだよ」

 

「この間、歓迎会して貰ってね。あの子、あんまり人と関わらないから誘ってみたの。そうしたらね、気になる男の子が出来たみたい。メールしてるって楽しそうに話してた」

 

「あ、中学の時のさ…」

 

「…え」

 

「ご、ごめん。そうだよね。学校の事は…あまり話したくないよね…」

 

「…そうだね。あの事故から、もう3年も経つんだね」

 

「私達の家族でキャンプに行ったんだっけ。私、車の中で休んでて、寝ぼけてアクセル踏んじゃって…目の前に君がいるのも気付かないで…」

 

「たまたま君と一緒にいた子は怪我無かったけど、君は車に轢かれて…顔に大きな傷が残っちゃって…」

 

「…ごめんね。謝ったからって許される事じゃないのは解ってるけど」

 

「例えワザとじゃなくても、そのキズ付けたのは私だし…君の両親は、車のエンジン切らなかった自分が悪いって言ってくれたけど…」

 

「あれから君、不登校になっちゃって…たまに来てもすぐ帰っちゃうし。高校だけは卒業出来たけど…あれから引きこもっちゃって…」

 

「おばさんも心配してるよ。私が言うのも何だけど…たまには外に出てみたら?」

 

「…深夜にコンビニ…?そうじゃなくて…昼間にさ、その…昔みたいにさ、私と…」

 

「…」

 

「…ごめんなさい」

 

「で、でもね!君が部屋から出たくないなら、それでもいいよ。こうやって私が通ってくれば良いんだもん」

 

「…本当?そ、そうだよね。たまには人と喋りたいもんね。あ、そうだ!そう言えば今日ね…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おはよう。入ってもいい?」

 

「頼まれてた本、これでいいのかな?次いでにお菓子も買ってきたよ。これ私が好きなの。美味しいよ。大丈夫、バイトは午後だから」

 

「最近?う〜ん…弟に彼女が出来たみたいなんだ。うん、高校生の。照れて教えてくれないけど、最近その子に話しかけられて。私と違って少し派手な子だったけど…」

 

「あ、それとね。前に話したでしょ、ゆりが男の子と良い雰囲気だって。実はね…その人に告白されて…」

 

「…ま、まさか!断ったに決まってるじゃん!どうしてって…それは…」

 

「…」

 

「それでね、その人に何度か相談受けたの。ゆりの事で」

 

「私ね、てっきり彼もゆりの事が好きなんだと思ってたんだけど、実は違ったみたいなの。ゆりの片想いだったらしいの」

 

「それでね…ゆり、どうもストーカー紛いの事してたみたいなの」

 

「彼の事付け回したり、何十通もメール送ったり、彼のアパートに押し掛けたり…」

 

「それで相談受けたんだけど、ゆりが誤解しちゃって少し喧嘩しちゃったの…うん、今は誤解が解けて仲直りしたけど」

 

「じゃあフラれたか?…君もそう思うでしょ」

 

「それが不思議な事に、彼とゆり、付き合い出したの」

 

「そうでしょ?私もびっくりしたよ。友達の事悪く言いたくないけど、ゆり、ちょっと異常だなと思ったし。彼に相談受けたから、私からも止めた方がいいよって言ったんだけど…」

 

「てっきり彼、ゆりの事嫌ってるのかと思ったの。なのに昨日ゆりから正式に付き合ってるって…。うん、彼も一緒だったから多分間違いないと思う」

 

「男女の仲って判らないよね。ゆりに根負けしたのかな」

 

「私も高校の時は気が付いたら、ゆりが隣にいて、それが当たり前みたいに思ってたから」

 

「でも、高校の時と一つだけ違う事もあるけどね」

 

「…うん。君がいない事かな」

 

「私はゆりと君と、大学も同じだと思ってたから…はは、私にそんな事言う資格無いよね。それを駄目にしちゃったのは私なんだもん」

 

「でもね…私は昔と何一つ変わってないよ。もちろん、これからも。君がどれだけ変わっても…ね」

 

「あ、あはは…ちょっと恥ずかしい事言っちゃったかな。ごめんね。ねえ、お菓子食べようよ。あ、これ知ってる?美味しい棒にどうしてカレー味が無いか。それはね…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ…い、いらっしゃいませ。外で会うなんて何年振りかな…私?うん、このコンビニでバイトする事にしたの。家からも近いし」

 

「君はお弁当でも買いに来たの?あ、お酒飲むんだ。あれ?でもまだ二十歳…何でもないからはレジにいる時にしたがいいよ年齢確認されるかもしれないから

 

「でも、お肉料理ばっかり。少しは野菜も食べなきゃ…あ、お釣り!」

 

 

 

 

 

 

 

「おはよう。何って…ほ、ほら。この間のお釣り、返そうと思って」

 

「…どうしてあのコンビニでって…だから家から近いし…そ、それに君、夜中は外に出るって言うから…あのコンビニでバイトしてれば会えるかな〜なんて…」

 

「…」

 

「ねえ、思い切って言うけど…来年、私の大学受けてみない?私だって受かったんだから、君だったら受かると思うの」

 

「どうしてって…その、昔みたいに…外で会いたいなって…」

 

《ガンッ!!》

 

「ご、ごめんね。君の言いたい事は解るよ。その顔の傷…目立つから絶対注目されちゃうもんね…うん」

 

「でも、からかう人なんていないよ。それに、もし誰かに何か言われたら私が文句言ってあげるよ」

 

「…え、たまに昼間出掛けてるの…自分を見て笑い声が…?」

 

「そ、そんなの気の所為だよ。たまたま笑ってたから、そう思っちゃっただけだよ。きっとそうだよ」

 

「…え、どうしたの急に」

 

「何でこんなに気に掛けるかって…そ、それは幼馴染だし、その傷付けたの私だから…責任感じて…」

 

「違うよ…罪悪感とかそんなんじゃないよ。本当だよ。どうしてそんなヒドい事言うの?」

 

「…なんて、言い訳だよね。うん、もうこの際だから私も言っちゃうね」

 

「は〜っ…」

 

「…君の事が…好きなの」

 

「昔は…その…告白して断られたらって思うと怖くて…だったら今のままでも良いと思って…高校も同じ所を受けたの」

 

「でも…せっかく同じクラスに馴れたのに…君、いじめに遭ったのか、週に2〜3回しか来ないし…私ともほとんど話してくれないし…」

 

「だから…こうして…君に会いに来てるの」

 

「君は…私の事、どう思ってるのかな…」

 

「え…き、嫌い?どうして…?」

 

「…その傷の所為で…そうだよね。そんな傷付けたんだもん…好きな訳…うん…グスッ」

 

「ご、ごめんね。いいよ気にしなくて。私が勝手に好きになっただけだもん。君は何も悪くないよ」

 

「それに…本当は君の事醜いって…そ、そんな事考えた事もないよ!ほ、本当だよ、嘘じゃないよ」

 

「…じゃあ、どうしたら信じてくれるの?」

 

「…え。あの…聞こえなかったんじゃなくって…その…ヤラせ…それって…エッチの事だよね…」

 

「ち、違う!君の顔じゃそんな気になれないとかじゃなくて…」

 

「本当だよ!その証拠に…ほら、こ、これで…どうかな」

 

「今、下着も脱ぐから…これで信じてくれる?」

 

「…うん、いいよ。私の事好きじゃなくてもいいよ。私の気持ちなんか気にしなくてもいいの。これからは…いつでも君の好きな時に私の事、好きにしていいよ。いっそ乱暴にして欲しい。大丈夫…私、全部受け止めてあげるから」

 

「…あっ」

 

 

 

 

 

 

 

「おはよう。何って…おばさん明日まで帰って来ないんでしょ?だから、その…うん、ご飯作ってあげようと思って。こう見えて私、結構料理得意なんだよ。それに君、いつもお肉ばっかりだから、栄養偏っちゃうよ」

 

「あ、それとも先にエッチする?これ、ゴム…恥ずかしいけど買ってきたよ。ご、誤解しないでね。私が…その…したい訳じゃないじゃないけど

 

「だ、台所借りるね。あ、そうそう。今度ここ行ってみない?そう、ナイトミュージアムって所。夜に営業してるんだって。ゆりに聞いたんだけど、中も照明落としてるからマスクしてれば顔の傷も目立たないと思うよ」

 

「うん…無理にとは言わないから」

 

「…本当に?」

 

「う、嬉しいに決まってるよ!君が…自分の意思で出掛けるって言ってくれたんだもん…」

 

「ふふっ、待っててね。今ご飯作るから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねえ、待って。お願いだから待って」

 

「き、気の所為だよ。気にする事ないよ」

 

「何をって…ファミレスで店員さんにジロジロ見られた事?べ、別に悪気があったんじゃないと思うよ。それとも美術館で後ろでコソコソ言われた事?あ、あれは…」

 

「…う、うん。確かに笑ってた…かも…」

 

「ご、ごめんね。夜なら目立たないと思ったの。そんなに怒らないで。私も…悪かったと思ってるから」

 

「あ、どこ行くの?駅は向こう…パチスロ?それってギャンブルのお店?君、ギャンブルするの?」

 

「お金?一万位ならあるけど…」

 

「先に帰ってって…私も付き…ごめん。うん…じゃあ先に帰るね」

 

「おばさんも心配してるから…あまり遅くならないでね」

 

 

 

 

 

 

 

 

「この間の一万円だけど…そう、全部使っちゃったんだ…う、ううん、返して欲しいんじゃなくて…気にしないで。嫌な思いさせちゃったし」

 

「あ、そうだ。今度、私も一緒に行っていい?何って…そのスロットに…ふ、二人で楽しみたいなって。あ、勿論、お金は私が出すから!」

 

「駄目…そ、そう…」

 

「あ、そう言えば…前に言った大学の事なんだけど、考えてくれたかな。君なら絶対受かるよ。そ、それに学校の皆には私からちゃんと説明しておくから。大丈夫、みんな良い人だから。君をからかう人なんていないから」

 

「…え、ほ、本当?」

 

「大丈夫、私でも受かったんだから!今から頑張れば、きっと受かるよ!」

 

「…参考書?私のお古で良ければあげようか?そ、そう。良さそうなの見つけたんだ…お金?あ、そうだよね。君、働いてないから、お金無いもんね」

 

「じゃあ、これ。今持ってるのは5千円だけど、これで買って」

 

「いいよ、気にしなくて。うふふ♪」

 

「来年は一緒に学校行こうね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、あの…参考書は…どうしたのかな。それに…あまり勉強してる様には見えないんだけど…」

 

「使っちゃった…何に…スロット…?」

 

「ど、どうして…参考書を買うって言うから渡したのに…」

 

「ね、ねえ…君は私と一緒の学校行きたくないの?どうして…《バシッ!》キャッ!」

 

「い、痛い…どうしたの?私、何か怒らせる事…や、やめて…どうしてぶつの?」

 

「…大学なんか行きたくない…ど、どうして?前は行くって…どうせ傷をからかわれる…そ、そんな事ないよ!もし誰かに何か言われても私が何とかするから!」

 

「そ、それは…そんな事言わないで…解るよ、君の辛さ、解ってるつもりだよ」

 

「だから、私はずっと…昔の君に戻って欲しいから…君と一緒にいたいから…こうして…あっ!い、痛いよ」

 

「どうしたら…私はどうしたら君に許して貰えるの?どうしたら…昔の君に戻ってくれるの…?」

 

「い、痛い!分かった、今日は帰るから…」

 

「本当に…ごめんね…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おはよう…ううん、今日は学校の事を言いに来たんじゃないの」

 

「これ。今月のバイト代。君にあげようと思って。ほら、君、ギャンブルするんでしょ?これで足りるかな」

 

「どうしてって…私、考えたんだけど、今までずっと自分の考えを君に押し付けてたのかなって、少し反省したの。出来れば昔みたいに君と一緒に学校行ったり色んな所に遊びに行ったりしたかったけど…全部、私の独りよがりだったのかなって」

 

「私がそうしたい様に、君には君のやりたい事があるんだもんね。本当、私ってわがままだよね」

 

「だからね、決めたの。これからは君のやりたい事に私が付き合おうって」

 

「だから、君がギャンブルが好きだっていうなら、私、お金出すよ。もし足りなかったら言ってね。少しなら貯金もあるから。それに…これ。前に君が買ってたビールだよ。あ、おつまみも買ってきたよ」

 

「勿論、エッチも大丈夫だよ。お、男の子って定期的に発散しないと…その…溜まっちゃうんでしょ?実はね、近くのラブホテルも調べてきたの。ほら、毎日おうちだと、おばさんも怪しむでしょ?」

 

「どうしてって…これが私なりの責任の取り方なの。君の大事な青春を奪っちゃったんだもん。今度は私が君に人生を捧げる番だよ」

 

「…どうしたの、そんな顔して」

 

「大丈夫だよ。私は絶対に君を見捨てたりしないから。もし君が大学なんか行きたくないなら、それでもいいよ。もし君が働きたくないなら、それでも構わない。私が君の分も働くから。君が大好きなギャンブルに使うお金位、頑張って稼いでみせるから」

 

「それでね…今日は…私の方から誘っても…良いかな。今日は…その…生理前で…少しムラムラしてて…」

 

「ダメ…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうしたの。君の方から会いたいなんて珍しいね。もうお金、足りなくなっちゃった?」

 

「違うの?じゃあ、どうしたの。何か思い詰めた顔してるけど…」

 

「…」

 

「今…何て言ったの?」

 

「…」

 

「もう…来なくていい…?」

 

「このお金…今まで借りてた分…気にしないでいいんだよ。あれは全部君にあげたんだから」

 

「私…何か怒らせる事、したかな…」

 

「ねえ、不満があるなら言ってくれないかな。お金が足りないならバイト増やすよ。お酒が飲みたいなら、これから毎日買ってくるよ。他にも何かあるなら言ってよ。私、君の為なら何だってするから」

 

「私を…解放する…?」

 

「何を言ってるのかな…よく解らないんだけど…」

 

「…」

 

「は、反省…?な、何を?君が反省する事なんて何も…」

 

「…」

 

「君の為に…私が振り回されて…?」

 

「そ、それは…私が君の顔に傷を付けた所為で…君の人生台無しにしちゃったから、その償いをしてるだけだよ!君は何も罪悪感を感じる事なんて無いんだよ」

 

「…え」

 

「これからは…大学目指して勉強するの?バイトもして…」

 

「そ、そうなんだ!解らない事があったら言ってよ。あ、そうだ!私と同じ所でバイトなんかどうかな?大丈夫、すぐに慣れるよ!」

 

「…」

 

「…もう自由にしていいって…どういう意味…?」

 

「違う…違うよ!私は今までの事を辛いとか…一度だって思った事ないよ!」

 

「そんな…そんな事ない!犠牲なんて思ってない!これは全部、私の意思でしてる事なの!君が罪の意識を感じる事なんて無いの!」

 

「…大学も違う所を目指す?ど、どうして…?」

 

「私に会う度に…幼稚な自分を思い出す…?そ、そんな事言わないでよ」

 

「な、何を言ってるの?他に良い人なんて…前にも言ったじゃない。私、君の事が好きって…唯の罪悪感…ち、違う!どうしてそんな事言うの?」

 

「そうだよ、勘違いなんかじゃないの!私が君の事を好きなのは、罪悪感なんかじゃない!証明…?そんなの簡単だよ!だって君のその傷…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ワザと付けたんだから…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうだよ…その傷は私がワザと付けたの。だから罪悪感なんかある訳ないよ」

 

「どうしてって…何言ってるの。ヒドいのは君じゃない」

 

「じゃあ思い出してよ。その傷を付けた時の事。私は昨日の事の様に覚えてるよ。君がした事もね…!」

 

「…やっぱり忘れてるんだね。そっか…やっぱり君にとっては、その程度の事だったんだね。やっぱり私は正しかった…その傷を付けて正解だったよ」

 

「あの日…どうして君は、そんな怪我をしたんだっけ…そう、私が車の中で居眠りして、間違ってアクセルを踏んじゃったから…その所為で君を轢いちゃった…だったよね」

 

「あの時、私ちゃんと起きてたよ。最初から君を轢くつもりでアクセル踏んだんだよ」

 

「…理由、解らない?じゃあ教えてあげる」

 

「どうしてさぁ…私以外の女の子と楽しそうに喋ってたの?」

 

「そう。やっと思い出した?あの時、君、私以外の女の子と話してたよね。それは楽しそうに…私の目の前で…!」

 

「話し掛けられた…そんなの言い訳にならないよ」

 

「あの時、私がどんな気持ちだったか解る?せっかく君と楽しくキャンプに来たのにさ…君は私の事、放って置いて違う女の子とイチャついて…」

 

「それを見た時ね…私、君とその女の子が許せなくなっちゃったの…だから轢き殺してやろうって思ったの」

 

「うん…本当は女の子の方も一緒に轢くつもりだったの。でも、君がその子を庇ったから君だけが怪我して…その傷が付いたの」

 

「流石に私も君の傷を見た時は冷静になって、何て事したんだろうって思ったけど…やっぱり私は正しかったよ。あの時の自分を褒めてあげたい位だよ。フフッ」

 

「だってそうでしょ?お陰で君は誰にも相手にされない…私だけを見てくれる様になったんだもん♪」

 

「あれから君は引き篭もって…滅多に外にも出なくなった。お陰で誰も君を構わなくなった」

 

「君は罪悪感から私が君に付き合ってるって勘違いしてたみたいだけど…実際は逆」

 

「私はねぇ…この3年間、今まで味わった事のない位、幸せだったよぉ…」

 

「ウフフ♪あ、ごめんね。つい笑いがこみ上げてきて…フフフッ♪」

 

「君が引き篭もるのは予想してなかったけど、お陰で君は私以外を見なくなった。私以外に頼れる人がいなくなった…♪」

 

「私は毎日が楽しくて仕方なかったよ。学校行ってる時もバイトしてる時も…ずうっと君の事考えてたよ。今日は何話そう、この料理作ってあげよう…毎日夢心地だったよ」

 

「わざわざ君の部屋に来てるんだから、手を出してくれても良いのに…君、中々その気になってくれなかったけど…君と初めて結ばれた日は私、幸せで死にそうだったよ。ゆりもこんな気持ちなのかな」

 

「ゆりも、もうちょっと空気読んで欲しいよね。まさか大学でも付き纏われるとは思ってなかったよ」

 

「彼氏でも見つけてくれれば、私に依存するの止めてくれるかなって思って飲み会誘ってみたけど…ふふっ。ゆりも上手くやってるみたいで良かったよ」

 

「だからねぇ…君は罪悪感なんか感じる必要ないんだよ。今までの事は全部、私が望んでした事なんだから…」

 

「その傷は裏切りの罰…それに誓約の証。君が私以外を見ないっていうね」

 

「もしかして怒ってる?うん…そうだよね。こんな事言われて…怒るのも無理ないよね…」

 

「でもね…それは君にも責任があるんだから、少しは反省して欲しいな…」

 

「…まだ納得出来ないかな。そっか…うん…そうだよね。その傷の所為で君はこれからも苦労するもんね。それに…」

 

「今度は私が…誓いを立てる番だよね」

 

「ちょっといいかな」

 

「何するって…カッター借りるだけだから。よ〜く見ててね…エイッ!」

 

《ザシュッ!!》

 

「あううっ!い、痛い…ううっ…」

 

「ね、ねえ…よく見て。これで…私も傷物だよ。君と同じ…一生消えない傷が出来ちゃった…痛いよぉ…君もこんな痛みを味わったんだねぇ…ごめんねぇ…私の為に…」

 

「でも、これでお揃いだね。こんな傷があったら…男の子は私なんか相手にしないよ。もう私には…君しかいない。もし君が私を捨てたら…私は一人になっちゃうよ…」

 

「出来ればこんな脅迫めいた事はしたくなかったけど…これで全て元通りだね。ごめんね…私にもう少し覚悟があれば、もっと早くこうしてたんだけど…」

 

「でも、これで昔に戻れるね。3年前のあの日に…お互いだけを見てた、あの時に…」

 

「…どうしたの、そんな顔して。もしかして心配してくれてるの?嬉しい…初めて私に応えてくれた…嬉しいよぉ…」

 

「そうだよ…これは君の所為で付いた傷。お互いの愛の証明」

 

「だから誓ってくれるよね。私達は…今度こそお互いを支え合って一緒に生きて行くって…」

 

「ずっと…私から離れないって…ウフフ…」

 

 

 

 




タイプとしては孤立誘導型になると思います。実力行使で監禁タイプよりも、裏で手を回して自分以外に味方はいないんだよって思わせるタイプの方がリアリティがあって怖いです。
元キャラは、わたモテの良心、ゆりちゃんの依存先、真子ちゃんです。

次回は今回チラッと会話に出て来た弟君の彼女の話です。




今日のお友達

田辺 真子 都内の大学に通う大学生。聞き上手なので男女共に人気が高いが、その分ストレスを溜め込みやすい。ビールよりはサワー系が好き。
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