ヤンデレちゃんとメンヘラちゃん   作:昼間ネル

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あなたはある家で目覚める。しかし、あなたは自分が誰なのか思い出せないでいた。そんなあなたを優しく看護する女。彼女の話では、あなたは化け物に襲われ怪我をしたらしい。
徐々に怪我も治りつつあるあなたは外の世界に興味を示すが、彼女は化け物がいるからと頑なに家に閉じ込めようとする。
そんなある日、彼女の外出中に化け物が現れ…

※あなたは子供です。ヒロインは30代前後です。


あなたを守る母親代わりの女

「ああ、良かった。やっと目が覚めたわね。あっ、怪我してるんだから動かないで。あなた、名前は?」

 

「…やっぱり。頭に怪我していたから、もしかしたらと思ったんだけど…じゃあ、昔の事は覚えてる?」

 

「そう…あんなに怖い目に遭ったんだもの…無理もないわね」

 

「あなたは化け物達に襲われていたのよ。運良く逃げたけど力尽きて…そこに私が通り掛かったの。私の家に運んで手当てしたけど、3日も眠ったままだったから、助からないと思ったわ。本当に良かった」

 

「私…?私もあなたと同じ様に、化け物達から逃げて来たの。幸い、この辺りは化け物達も近付いてこない様だから、ここに住んでるの」

 

「それより、お腹空いたでしょ?もう3日も何も食べてないんだから。待ってて、今食事を持ってくるから」

 

 

 

 

 

 

 

 

「どう、美味しい?昨日狩ったばかりの鹿肉よ。ふふふ♪そんなに慌てなくても大丈夫よ、お替りはあるから…やっぱり私の事が気になるみたいね。改めて自己紹介しましょうか」

 

「私は以前は別の所に住んでいたの。あなたと同じ様に化け物達に追われて、この森に逃げて来てね…幸い食料になる動物もいるから助かってるわ」

 

「あなたは森の入口で倒れていたの。そこに私が通り掛かって…怪我をしているみたいだったから連れて来たの」

 

「それで、あなたが寝ている間、毎日口移しで薬を飲ませて…あっ、ゴメンなさいね。こんなオバさんに、そ、その…口移しなんかされて」

 

「でも、怪我はそんなに痛くないでしょ?効くかどうか判らなかったけど…大丈夫だったみたいね。それでね、相談なんだけど…あなた、自分が誰なのか覚えてないのよね?」

 

「良かったら…私と一緒に住まない?」

 

「ここを出ていっても行く場所はないでしょ?それに私、あなたみたいな子供を見ると放っておけないの」

 

「ね、そうしなさい。この辺りは動物がたくさんいるから食料には困らないし、オバさん、こう見えても結構強いんだから。怖い化け物が来てもオバさんがやっつけてあげる」

 

「だから…ね?私と一緒に住みましょう。私があなたを守ってあげるから」

 

「そろそろ食料が無くなるから、取ってくるわね。外に出ては駄目よ?怖い化け物がいるかもしれないから。それと…一番奥の部屋には入っちゃ駄目よ。いい…?じゃあ、行ってくるわね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま。今日はたくさんお肉が手に入ったからご馳走よ。痛た…この傷?化け物に襲われちゃったの。大丈夫、オバさん、こう見えても強いんだから。待っててね、すぐに料理…」

 

「坊や…もしかして、奥の部屋に…入っちゃったかしら?」

 

「ああ、怒ってる訳じゃないの。ただ、あの部屋は坊やには怖いんじゃないかと思って…」

 

「あれは、お墓なの…坊やみたいな小さな子供の…」

 

「たまに坊やみたいな小さな子供が迷い込んで来るの。その子達の面倒を見てあげてたんだけど、外に出て化け物に襲われて…あの部屋は失くなった子供達のお墓なの」

 

「オバさんね、前に子供がいたの。坊やと同じ位の年の子が。でも、私がちょっと目を離した隙に化け物に襲われて…だから、オバさん、あなたみたいな小さな子を見ると放っておけないの」

 

「だから、坊や…お願いだから、私が居ない時に勝手に外に出ないって約束してくれる…?もう、坊やを失いたくないの…お願い…」

 

「うん…ありがとう。()()こそ私が…必ず坊やを守ってあげるからね…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「坊や、悪いんだけど今日は帰って来れないかもしれないの」

 

「実はね、最近、化け物達の動きが活発になってきてね、私の仲間と協力して追い出そうって話になったの」

 

「坊やを一人にするのは不安だけど…このまま放っておいたら、私達の棲家がバレてしまうかもしれないし…」

 

「食料はまだあるから大丈夫だと思うけど…いい子にしてられる?」

 

「いい子ね。すぐに帰って来るからね。くれぐれも外に出ちゃ駄目よ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま…きゃっ!ど、どうしたの急に。そんなに寂しかったの?ごめんなさいね。思ったより手間取っちゃって」

 

「この傷?ええ、化け物達にやられたの。ふふ、大丈夫よ、こんな傷なんか、すぐ治っちゃうんだから」

 

「…坊や、その血はどうしたの?まさか怪我でもしたの…化け物が…この家に…?そ、その化け物はどうしたの!?あ、どこに行くの…こっちの部屋…?」

 

「…この化け物は…!まさか、坊やが一人で倒したの…?そ、そう…坊やが子供だから油断したのね、きっと…」

 

「そう、坊やが倒したこの化け物達が外にはたくさんいるの。この化け物が持っている棒を見てご覧なさい。これはね、只の棒じゃないの。ここから火を噴いて生き物を殺してしまうの」

 

「この化け物達は、こんな恐ろしい物を幾つも持ってるの。だから私達は、こうやって隠れて住んでいるのよ」

 

「幸い、この辺りの化け物は仲間達と倒したから(しばら)くは安全よ。でも油断しちゃ駄目よ。こいつらは一匹見たら十匹はいると思わなきゃ駄目。この化け物…そう…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「人間はすぐ増えるから…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…この化け物がどうかしたの?変な事を言っていた…?お父さん…あなたのお父さんだって言ったの…?」

 

「そう…それで油断して、坊やにも簡単に始末出来たのね…」

 

「あ、ああ何でもないの…ふふっ、そうよね、この化け物が坊やのお父さんの訳ないわよね」

 

「それより、ご飯にしましょうか。この化け物、見た目はこんなに恐ろしいけど、お肉はとっても美味しいの。坊やもお腹が空いてるでしょ?」

 

「ふふっ、今日は腕に()りを掛けた料理を作ってあげるからね♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふふっ…うふふっ…♪

そうだったの…この人間は、坊やの父親だったのね

拐われた我が子を探して、こんな森の中にまで探しに来るなんて…本当に人間は油断も隙もないわね…

でも…せっかく見つけた我が子に殺されるなんて…この人間もツイてないわねぇ…

ウフフ…お気の毒に…

 

それにしても、この坊やも変わってるわねぇ…いえ、変わってるのは私の方かしら…

魔物のくせに人間の子供が大好きだなんて…

小さな子供は私の姿を見ても驚かない…だから可愛くて面倒を見てあげたくなっちゃう…

なのに…食べないでだの、お家に帰してだの、急に暴れ始めて…

あれだけ可愛がってあげたのに…頭に来て何人喰い殺したか…

 

でも、この坊やは何故か私を怖がらない…

それどこれか、自分を私と同じ魔物だと思ってる…

前に聞いた事があるわ

確か、死ぬ程怖い目に遭った人間は、その事を無理矢理、頭の中にしまい込んでしまうって…

最初に坊やに会った時に私が人間を食べていたのが、よっぽど怖かったのね…可哀想に…

 

このまま何も思い出さないでくれれば、私も坊やを可愛がってあげる事が出来る…坊やを食べずに済む…

だから坊や…

 

 

 

 

 

これからも、私の坊やでいてちょうだいねぇ…

 

 

 




元ネタはアンダーテールのトリエルです。トリエルみたいに体のおっきなオバさんに滅茶苦茶甘やかされたいです。



??? カバの様な顔をした魔物。森に迷い込んだ人間を襲って食べていた。子供を人間に殺されたので代わりに人間の子供を拐うが、懐かないのでついつい食べてしまう。大人と違って子供の肉は柔らかいらしい。最近太ったのを気にしている。
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