記憶を治す療法は多分無いと思いますが、そこは突っ込まないでほしいのん。
記憶喪失の彼女
「あ、お帰りなさい。今日は早かったですね。ちょうど夕ご飯出来た所です。今日はスーパーでお肉が安かったんで、ビーフシチューにしました」
「足の打撲ですか?大丈夫ですよ。もう歩く位なら問題ないです。それに私、あなたの家にタダで住ませて貰ってるんですから、料理くらいは…」
「何か思い出したか…?すみません…何も思い出せません」
「それより、少し興奮しているみたいでけど…何かあったんですか?もしかして、私の記憶に関する事…ですか…?」
「…とりあえず、ご飯にしましょう。話はその後で。あなたも疲れてるでしょう。さ、一緒に食べましょう」
「ご馳走さま。美味しかったですか?私、少しは腕を上げたでしょ…ふふふ♪ありがとう」
「それにしても…あなたの家に住む事になって、もう3ヶ月…私にとっては、あなたに拾われたのがまるで昨日の様…ええ、分かってる。実際は数年前からの知り合い…だったのよね」
「あの日…私が病院で目覚めた時、私は記憶を失っていた。自分が誰で、何故、入院しているのかも分からなかった…当然あなたの事も…」
「何が何だか分からない私に、あなたは私の過去を教えてくれたけど…正直とても信じられなかった。昔の私は、親や友達にも見放される程の酷い女だったなんて…」
「最初は、この人は何を言ってるんだとムッとした…でも、あなたは私の携帯を見せてくれた。そこには当時のメールのやり取りが残っていた。私はそれを見て
「携帯には、親や友達に非難されている私と、それに悪態をつくやり取りが残っていたから信じざるを得なかった…」
「あなたとは大学で知り合った事、嘘告して友達と笑い物にした事…就職後、同じ会社に入った私は上司と不倫していた事…」
「あなたには内緒にする様に脅して上司と関係を続けた結果、奥さんに訴えられ、慰謝料をあなたに肩代わりさせ、それを踏み倒した事…」
「数年後、あなたの友達に近付く為に、またあなたに近付き、婚約者がいた友達を奪った事…」
「でも、それが運の尽きで…あなたとあなたの友達を傷付けた事が周りに知れ渡り、私は友達を失い、親兄弟にも見放された事…」
「最後に私は自殺するとあなたにメールを送って…その後、高い所から落ちて倒れている私を病院に連れて行ってくれて…」
「本当に…本当にごめんなさいっ!!」
「あなたは覚えてないなら仕方ないって言うけど…謝って済む事じゃないよ…グスッ」
「本当なら私なんか見捨てられて当然なのに…あんな事をした私を許してくれたばかりか、親にも見放されて行くあてのない私に一緒に住もうって言ってくれて…」
「昔の記憶を失う前の自分を殴ってやりたい。こんな優しい人を何度も傷付けるなんて…本当、私は最低だよ…」
「何度も聞くけど…本当にいいの?その…私が働き口を見付けて自立出来るまで、ここに居ていいって話…」
「…ありがとう。もし出て行けって言われても、親も友達にも頼れそうにないし、どうしようって思ってたから…」
「仮にそうなったら、公園にでも寝泊まりするから気にしないで。寒くなってきたから毛布だけでも恵んでくれると嬉しいかな…」
「本当にごめんなさい。もう歩ける様になったし、明日からアルバイトでも探しに行くから。あなたは家賃は要らないって言うけど、怪我の治療費くらいは返すから」
「それと…」
《シュルッ…シュルッ…》
「待って、すぐに脱ぐから。何してるって…私に出来るのは、このくらいだから…大丈夫、さっきシャワーで洗ったばかりだから綺麗だよ」
「いいよ、この体、好きにして。あなたにお世話になってるお礼もあるけど…このくらいしないと私の気がすまないの…」
「別に我慢しなくていいんだよ。今付き合ってる人いないみたいだし、あなただって男の人でしょ。その…たまには発散したいんじゃないかなと思って」
「…どうして…どうして何もしないの…あなただって本当は私を恨んでるんでしょ…?」
「乱暴に犯してよ!滅茶苦茶にしてよ!何なら殴ってもいいんだよ!?昔の恨みを晴らすチャンスよ!?」
「それとも私みたいな人間のクズは抱く価値も無いって言うの?だったら道具だと思ってくれてもいい!性欲を吐き出すだけの道具扱いで構わないから!!」
「そのくらいされなきゃ、私の気が治まらないの…どうして…どうして、そんなに優しくするのよぉ…」
「…」
「グスッ…うん、ごめんね、いきなり大声出して…今、服着るから…」
「本当にいいの…?そう…その割には凄い見られてるんだけど…」
「そういえば…帰って来た時、随分慌てていたみたいだけど、何かあったの?私の記憶に関する事みたいだけど…」
「…えっ?」
「記憶を甦らせる…治療法がある…?ほ、本当に…そんな事が…?」
「…」
「嬉しそうに見えない…そんな事は…早速、明日にでも…え、ええ。それは構わないけど…その前に聞きたい事があるの…」
「あなたは…本当にそれでいいの?」
「だってそうでしょ?記憶を取り戻すって事は、昔の…最低な私に戻るかもしれない…今の私は消えちゃうかもしれない…それでもいいの?」
「それと、これは黙ってるつもりだったんだけど…私は自殺しようとして飛び降りた事になってるけど…私は…あなたに突き落とされたんじゃ…」
「あなたが私をあの場所に呼んで…突き落とした後、偽装工作で私の携帯から自殺するって自分の携帯に送信した…違う?」
「思い出した訳じゃないの。ただ、昔の私のメールを見ても反省する素振りが一切ないから…唐突に自殺なんて不自然だなって」
「もちろん今の話は全部、私の妄想だけど…仮にそうだとしても私はあなたを恨んだりなんかしない。それだけは言っておきたかったの」
「だから、なおさら不安なの。記憶が戻ったら間違いなく、あなたを逆恨みすると思う…そんな最低な自分に戻りたくない…」
「それとも、あなたはそれを望んでるの?もしそうなら、嫌だけど治療を受ける…」
「でも…」
「今の私でいいなら、私はあなたと一緒に居たい。過去の私を知っていても受け入れてくれたあなたと、これからもずっと…」
「それを踏まえた上で…聞かせて。私は治療を受けた方がいい…?あなたは…」
「今の私と昔の私…どっちの私がいい…?」
一応いちゃいちゃ、ほのぼの括りなんだけど…
補足として、昔の主人公は彼女にストーカー紛いの事をしていて、彼女もそれを知ってて利用していたと思って下さい。
最近ふじかわ あや乃さんをよく聞く所為か、今回みたいに酷いヒロインで最後男に捨てられる分からせ系の話も書いてみたいです。
今日のお友達
水木 摩姫 主人公と同じ大学、会社に勤めていた元OL。美人で気立ても良いが、男に気のある振りをしては上手く利用していたので、女友達からは相当疎まれていた。記憶喪失後は良いジャイアン状態。何度か下着姿でうろついて主人公を誘うが全然手を出してこないのでEDなのではと疑っていた。今回の件で主人公のパンツが膨らんでたので少し安心した。イメージキャラは艦これの戦艦水鬼、オバロのアルベド。