「屠自古…!」
「あ…父上…」
気まずいのか、布都の後ろに隠れる。
ズンズンと馬子は屠自古の方に近づく。
いつもと変わらない表情だが、今の屠自古には怖く感じた。
「屠自古」
「…はい。父上…ごめんなさい」
布都に促されて、屠自古は布都の前へ出る。
「私、母上が亡くなられて1年もしないうちに、母様と結婚すると聞いて、驚いて…悲しくなりました。…母上のことを、愛していないのかと疑ってしまいました。葬式の時を思い出せばそんなことないはずなのに、ごめんなさい。汚い言葉を吐いて、ごめんなさい」
頭を下げるが、馬子の反応が分からない。
怒っているのだろうか。
泣いているのだろうか。
やっと、馬子から言葉が紡がれる。
「屠自古。私の方こそ、申し訳なかった」
馬子は、辺りに誰もいないことを確認し、屠自古の目線を合わせるように体勢を低くした。
「お前の為に、家の為にしたことが、こうしてお前の気持ちをないがしろにする結果になってしまった。本当であれば布都にも止められたのだがな。勿論、早いとは思っていたが。それでも…太媛と共に居た屠自古が寂しい思いをしないようにとしただけなのだ。…こんなに、目を腫らして泣くぐらいなら、早くわけを言ってやればよかったな」
「……父上ぇ……」
ボロ、と涙が溢れる。
「泣くな…。屠自古、落ち着いたら布都と共に話がある。大丈夫か?」
「うんっ…!!」
「良かったな、屠自古よ。今は思いっきり泣くが良い」
「グスッ…ヒック…」
ボロボロと泣いて泣いて、泣きまくった。
「最終的に寝てしまったか…」
屠自古は泣き疲れ、馬子におんぶをされていた。
「…あんなに怒って泣いたのだからな。それはまあ当然じゃな」
「……重くなったな、屠自古は」
「まだ7歳じゃからな。それで、我と共に話とはやはりあれか?」
「…なんのことだ」
「とぼけるでない。太子様とのご婚姻じゃろう」
「そうだな」
「全く食えぬ男じゃ。昔はあんなに物部を殺し尽くしてやらんとした顔をしていたのにな」
「…む」
布都の家、物部家は壊滅状態にある。
布都の兄・物部守屋は先の宗教戦争でこの世を去る。
それも、当時6歳である神子と馬子によって。
なぜ、たったの6歳であった神子が戦いの指揮を執っていたのか。
普通幼子は戦場に出すべきものではない。
当時、神子は殿の方に居た。
欲を聴き、答えを出す様は戦を円滑に進み、やがて辛くも勝つこととなる。
だがそれも、幼き神子の裏に動いていた布都の力もあった、ということを当人以外は何も知らない。
すみません、リサーチ不足でした。
無理やりにですが太子様には6歳で物部を壊滅に追いやらせました。
太子様のSAN値はいかに。というよりも、自分の計画と未来の政策に差異がありすぎて若干焦っていました。
焦り、葛藤していた太子様が7歳になったあと。とある出来事をきっかけに決心します。無理やりとはいかずとも、未来のものと少しずつ合わせると。
ちなみに布都が太子様に仕えているのは、この歳で徳の高さと最近の物部のやり方に不満を覚えていたからです。
ちなみに布都は年齢不詳。
主人公を尸解仙にする?
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プロローグ詐欺になるし亡霊で
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尸解仙にする
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