「来たか」
「ごめんなさい、父上!私…!」
「いや、いい」
パッ、と布都の手を離す。
ガーン、と効果音のつきそうな顔に、あんまりじゃ…と布都は漏らす。
その様子に馬子はクスリと笑みをこぼす。
「随分と仲良くなったな…一時はどうなるかと思ったが」
「我にかかればこんなものよ」
「調子にのるな」
「屠自古ォ…」
屠自古の素っ気ない態度に布都は落ち込む。
「まあ今は置いといてだな」
「おのれ蘇我!?」
「母様うるさい」
「さて、お前に話があるんだが…」
「無視か!?お主ら揃って酷いぞ!?」
布都はべそべそと三角座りになる。
お主らやはり親子か、親子だな…と、メソメソと言いながら。
勿論、血の繋がった親子である。
「さて、屠自古。お前は十になったら…豊聡耳様の所へ嫁ぐことになる」
「へ」
今度は屠自古がフリーズする。
「屠自古、安心しろ。太子様なら大事にしてくれるであろう」
(違うそんな問題じゃない)
カタカタと、計算する。
肉体的には同じ年齢とはいえ、精神年齢はこちらの方が高い(神子の方がたまに大人びている時がある)。
正直、おばさんと7歳の少年だ。案件物。
目の前の二人は知らないだろう。いや、絶対知らない。
もう前世の年齢は数えていないが、多分生きてればおばさん。
正直7才の少女に乗り移ってしまっただけでだめだ。挫けそう。
「ソ、ソウデスカ」
「まあ近々、豊聡耳様が挨拶にこられる。まだ他のものには知らせないが、一応念の為にな」
「ワカリマシタ…」
「おい屠自古、大丈夫か」
(大丈夫じゃない…)
「大丈夫ヨ、母様。ベ、別ニ緊張シテルワケジャナイワ」
「おい今から緊張してどうする…先が思いやられるぞ」
夫婦だ。
あんなことやこんなことだ。
エトセトラ、エトセトラ。
ブシュウウウ!!!
「屠自古ォ!?頭から煙が出ておるぞ!?」
「……もう少し習い事の方も力入れさせるか…」
布都はあたふたしながら仰ぐ。
馬子の方は思考の海へ旅立ってしまった。
はっ、と屠自古は我に返る。
「えっでも、10歳で結婚なんて早くないですか…?普通は13歳ですよね…?」
「それはだな…」
「それは我が説明させて頂こう!太子様は馬子殿の隣にたち始めている。近いうちに摂政になることも夢じゃないだろう。そこで、だ。その優秀な血を残すにあたって選ばれたのが、屠自古、お主じゃ。太子様からの推薦でもあるぞ」
「わ、私…?」
神子がどうしで自分を推薦したのか。
恐らく政策の話だろうか。
「しかし屠自古も隅におけんな。太子様の心を射抜くなどと」
「心!?ちょっと、どういうことよ…!?」
「そのままの意味だが?違うのか?」
「絶対違うでしょ、私を好きになるなんて!」
「まあその真意は、我には分からぬ。後は太子様に聞けい」
「あーもう…!」
とんでもない爆弾を落とされたまま、屠自古は悶々と過ごすことになった。
主人公を尸解仙にする?
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プロローグ詐欺になるし亡霊で
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尸解仙にする
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その他(感想の方に必ず記載)