「げほっ…!?」
朝から咳が止まらなかった。
口を抑えていた手を取ると、血がついていた。
「……!!」
「…ははうえ…!?」
屠自古の周りには子どもたちがいた。
その子どもたちは、明らかに異常と悟る。
仙丹を摂る量を増やした。子供たちに悟られないように、寝静まった夜に。
だが片岡を産んで半月程しか立たないこの体には、多大な負担がかかっていた。
「あにうえぇ!!」
財は驚いたのか山背に泣きつく。
山背は深呼吸する。
「…財、母上を見てて!!僕、誰か呼んでくるから…!!」
「むりだよお!!」
その光景によちよちと歩いていた日置は泣き、片岡も泣いた。
山背は途方に暮れ、目に涙を浮かべていた。
「……っは…!!」
屠自古はだるい体を起こそうとする。
母親である自分が何とかしなくては行けない。
太媛をおもいだせ。あの人はどうしていた。
「母上…!」
「山背…大丈夫…だから!!」
山背の目から見て、大丈夫とは思えなかった。
山背は知っている。口から血を吐く時点で、やばいことを。
「…なら、母上は寝ててください!!僕が何とかします…!」
山背は混乱しながら、頭の中の回転を必死に、必死に回す。
布都は来ない。執務がある。
神子も来ない。いつ来るか分からない。
「…どうした?…これは!!」
馬子が来た。
だが馬子はこの光景に目を見開く。
娘は血を吐いて倒れ、山背が目を見開き、涙がこぼれそうであり、下の子ども達は泣いていた。
「お爺様!!母上が…!!」
「屠自古!?…くっ、待ってろ!!」
馬子は急ぎで医者を呼んだ。
屠自古は病に侵されていた。太媛と同じ病である。
「………屠自古………」
馬子は必死に屠自古の手を取る。
また、失うというのか。
屠自古は苦しそうに息をする。苦しすぎて、涙が出ている。
「…馬子殿!」
布都は急ぎで屠自古の所へきた。
「屠自古は?」
「……よくて、一年、だそうだ…」
「そう、か…」
布都は呆然と屠自古を見る。
(なぜ、この娘まで…)
屠自古の苦しげな姿に、胸が張り裂けそうだった。
いつ死ぬか分からない娘に、どう言葉をかけてあげればいいのだろうか。
布都の目に浮かぶのは、小さい頃の屠自古から、子どもたちを可愛がる屠自古の姿が見える。
だが、その前に。
(我も、そろそろやばいな…)
布都は走るだけで、心臓が痛かった。
これは、罰なのだろうか。
「馬子殿、酷い顔だぞ」
「当たり前だ。何が悲しくて…太媛と同じ病、同じ寿命宣告されなければいけないのだ!!」
「おい、あまり大声をあげるな。屠自古が起きてしまう…!」
これから馬子には、不幸の連続となるだろう。
娘も、布都も、神子も失う羽目になる。
(すまんの、馬子殿)
これもすべて、神子のためなのだ。
主人公を尸解仙にする?
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プロローグ詐欺になるし亡霊で
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尸解仙にする
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