あれから一年経とうとした時。
屠自古の命が尽きようとしている。
尸解の術は既に施された。まだ余裕があったため、布都は既に眠りについた。
術は成功しているらしく、死体は腐っていない。
次には屠自古、神子、であるが、神子もいつ死ぬか分からないため、術はもうかかっている。
「…みこ、さま」
夜。
みんな、寝静まっている。
「…屠自古…」
神子はずっと屠自古の手を握っている。
手の温もりは弱々しい。
昔と比べ、手だけではなく体全体がやせ細ってしまっている。
屠自古の目からつぅ、と涙が流れる。
「ねえ、神子様。…もし私が尸解仙になれなくて亡霊になっても。愛してくれますか?」
もう、喋る体力は無いはずなのに、病気になる前の元気だった時みたいに話すことが出来た。
神子の目は細くなる。
「ええ。…私がどんな姿になっても、愛してくれるでしょう?」
「当たり前です。…では、神子様。
「はい、
ゆっくりと、目が閉じる。
屠自古の冷たくなっていく体温を感じながら、神子は横に倒れた。
(…ああ、これが。死…)
遠くなる意識の中、目の前の屠自古を焼き付けようとする。
死んでもなお、美しい。目元は濡れている。だが横顔から見る寝顔は、とても穏やかである。
神子の頭の中に走るように思い出が鮮明に蘇る。
色あせていた、つまらなかったはずのあの日々が、屠自古によってカラフルに彩られたあの日々を。
(…尸解仙になっても、この日々が色褪せませんように)
神子の意識も、これを機になくなった。
朝。
山背は屠自古の部屋に訪れていた。
「失礼します…」
目の前の両親が倒れている様に驚いた。
だが、悟った。
「一緒に逝ったのですね、父上、母上…。…しばらく、おやすみください…」
山背は壊れてしまいそうな心に律した。
泣いてはいけないのだ。
二人が安心して、逝けないのだから。
「すみません!!誰か、来てください!!!」
「山背様…!?…太子様と屠自古様!?」
どんどんと話が変わっていく。
その中で、ぼーっとしながら山背は考える。
(僕は…いや、
山背もまた、決意をした。
この家を、この国を背負うことを。
(見ててください。私は、やってみせます。)
そんな、山背もまた運命に振り回されることを知らずに。
法師たちは、神子たちの死に、訝しむ。
この死は仕組まれたものではないか。
「…どうする。もしかしたら、外法に染まっているかもしれんぞ」
「もし、死から復活するのであれば…」
「封印しかあるまいよ」
「しかし、あの豊聡耳の一族は…」
「何も知らぬ様子だ。だが、後ろ盾がない。」
「まあ、知らないのであればいい」
「しかしとりあえずだ。封印しよう」
「そうだな」
三人が目覚めるまで、あと1400年。
アンケート、もう少ししたら打ち切ろうと思います。
差があまりなくて戸惑ってる…
主人公を尸解仙にする?
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プロローグ詐欺になるし亡霊で
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尸解仙にする
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その他(感想の方に必ず記載)