これから、燃え尽きた心のまま、あと何百年続くか分からない闇を、一人で抱えていきなければならない。
だがそれもどうでもいいのだ。
もう、疲れた。
もう、憎しみたくない。
もう、怒りたくない。
もう、悲しみたくない。
それも全て、成仏すれば楽な話だ。
だが。
今こうして眠っている神子はどうなるんだろうか。
布都と二人だけで、永遠の長い時を生きることになる。
そこには、自分が成仏していれば、想像しがたい現実を何年も続く。
そんな中であの二人は支え合っていけるのだろうか。
「…あなた、おもしろいのかつまらないのかどっちにしてくださる?」
青娥はため息ついてこちらを見つめる。
そんなこといったって。
屠自古は考えたくなる。
いたい。一緒にいたい。
布都と一緒にいられるか。自分を殺した、布都を。
(…あれ)
屠自古はふと、あんなに憎んでいたはずの布都を何も思わなくなった。
「なあ、青娥」
「あら、口調が」
「んなもんどうでもいい。…お前、私に何をした?」
「それはそうですね。あなたの中の怨念を抑えただけですわ」
「…それは憎しみとか札で完全に抑え込めるものなのか?」
「いいえ、完全ではありませんわ。抑えたとしても、『あ、この人嫌い』程度にしか抑えられませんわ」
「……じゃあこれは…?うーん…?」
「あらあら、どうしましたの?」
「私さ、さっきまであんなに憎かったのに、今は何ともないんだ。なんというか…そこら辺の石ころみたいな。もしかして、ただ怒ってただけなのか?」
「そこら辺は私には分かりませんわ。さて、蘇我様?答えは?」
「このまま、待ってみようと思う。ちょっと確かめてみたいことあるし」
「ふふ、わかりました。」
ふよりふよりと浮く、白くてつるりとした霊体。
だが立てない。どう立てばいいのだろう。
「青娥…」
「はい、蘇我様」
「立てない…どうしよう…」
「あらあら…まずは、立つ練習と貴女の能力の特訓ですわね。待つにしても、ある程度の訓練が必要ですわ。それに、実戦経験もろくに無いでしょう」
「ないな。全く。…申し訳ないが、よろしく頼む、青娥」
「ええ」
この霊体はどうなっているんだろうか。
もしかしたら、コレは足になるのではないだろうか。
「……」
「どうしました?」
「このふよふよした霊体を、普通の足にしたかったんだが。無理だった」
「想像だけでも厳しいと思いますわ」
「そうか」
イメージだけでもダメだった。
しょうがない、この体と付き合わなければならない。一生。
こうして、青娥と屠自古の奇妙な生活が始まったのだった。
主人公を尸解仙にする?
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プロローグ詐欺になるし亡霊で
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尸解仙にする
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その他(感想の方に必ず記載)