「…っ!!!」
神子は目を見開いた。
片岡を、楽にしなければ。いつまで、躊躇っているのだろう。
片岡をここで、倒さなくては。
丁度、布都たちは何とか倒すことが出来たようだ。
「…いくよ、片岡」
召喚「豪族乱舞」。
「っあ!?」
片岡が大事に抱えていた緑の球は、ふよりと神子に吸い寄せられた。
「我におまかせを!」
「…やってやんよっ…!」
布都はドヤ顔で、出てきた。
傷は思ったより少ない。
「…屠自古…」
屠自古は、泣いていた。
それも当然のことであり、屠自古の意識は刈り取られておらず、感情が戻ったまま、亡霊として再び立っていた。
一連の流れを全て、聞いていた。
「…片岡」
「母上?なんで?その足、元に戻せるんだよっ…?健康な体に、なれるんだよ…!?」
「いい…もういいんだよ…」
「…母上っ!!」
片岡は納得出来ず、叫んだ。
「…二人とも。私は今から、ラストワードを放ちます。…隙ができるので、君たちには片岡をよろしく頼みます」
「了承しました!」
「はい…」
屠自古は意を決したように、矢弾を放つ。
「すまぬ…片岡…」
布都も一言謝った後、矢弾を放った。
「っああああああああああああああ…!!!」
片岡は思い出していた。
静かな寺。
首を吊るための縄をもつ、山背。
山背の目は、諦めていた。
財も、日置も、みんな、みんな諦めていた。
【ねえ、兄上…本当に、死ななくちゃダメなの…?】
【これは、仕方の無いことだよ、片岡】
【俺たちだって死にたくない。だけどよ、仮に俺たちが生き残ったって、その先は惨い死しかないさ】
その時でも、片岡は納得していなかった。
【…大丈夫、みんなで死ねば、怖くないよ】
山背はニコリと笑った。
山背は穏やかな青年だった。両親が死のうと、心は折らせず、ただただ前を見ていた。
兄弟たちを安心させるために、笑顔で居続けた。
【じゃあ、いくよ…】
山背の言葉と共に、首を吊った、はずだった。
【…え?】
片岡は、死ぬ事が出来なかった。
片岡は間違いなく、首をつったはずだった。
だが、首を吊った紐は切れていない。
もう一回。もう一回。
首を吊った。
それでも死ぬことは無かった。そして、片岡は見てしまった。
苦しみ悶えた、兄弟と嫁兄弟、そしてその子供たちが死んでいる様を。
【兄上!!兄上!!?】
山背を、財を、日置を見る。
間違いなく死んでいた。
端正な顔立ちから予想できない、顔をしていた。
手を触れば、固い。
【義姉上!】
舂米もまた死んでいた。
誰も彼も、死んでいる。
【ゔ…あ…】
片岡はやっと現実を受けいれたのと同時に、吐いた。
【あああああああああああああああああ──aaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!】
皮肉なことに、屠自古が亡霊になったときと同じ、苦しみの叫びを上げていた。
主人公を尸解仙にする?
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プロローグ詐欺になるし亡霊で
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尸解仙にする
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その他(感想の方に必ず記載)