時は来た。
布都と屠自古が時間を稼いでくれた。
「片岡、すぐに終わらせるからね」
勺は光る剣となる。
この技は自らの仏力と自分を支持をしている人によってなせる技、である。
その支持率はいずれ来るはずの対戦の観客からである。
その観客の人気は人に限らず、妖怪だろうがなんだろうが、なんでもいいのだ。
だがここには、神子を支持する者はいない。
いても、屠自古と布都ぐらいなもの。なのでいくら自分の仏力があるとはいえ、まだ威力は足りないものである。
だが、その数より質、という事態が起きている。
屠自古と布都、そして
それは奇跡というだろう。
神子は数々の魂の正体を知っていた上で、このラストワードを選択した。
皆もまた、同じ願いである。
片岡を、楽にして欲しいと。
「ラストワード…」
「ラストワード…!!」
片岡もまた、勝負に出ていた。
それは、神子の光と対をなす、暗い闇。そして、赤い電気が走っている。
「詔を承けては必ず慎め!」
「独り虚しき千四百年の痛み!!」
光の剣と闇の剣はぶつかり合い、辺りは白く染った。
視界が元に戻る。
神子はかなり吹っ飛んでしまった。土埃がたち、ケホケホとむせている。
対して片岡は横たわり、空を見ていた。
いつの間にか片岡の作り出した世界は消し飛び、神霊廟にいた。
(ああ、負けたのか…)
片岡は一人思った。
今はもう、苦しくない。痛みはあるが、それは先程受けたダメージだ。
負けて、こんなに清々しく思うのは初めてだ。
(亡霊とはいえ、母上もいるんだ。もう、いいんじゃないかな)
どうしてあんなに苦しかったのだろう。
「神子様、片岡…」
「…いったた、ありがとう、屠自古」
「……」
そう言えばさっきから、片岡と屠自古が呼んでくれているではないか。
「…片岡?」
片岡はボロボロと泣いていた。
「やっと、母上に会えたんだ」
「…ごめんね、片岡…」
引っ込んでいた涙が溢れ出す。
神子はそんな二人に歩み寄る。
「親子揃って、泣き虫ですね…。でも、見た目は私の髪色のした屠自古ですしね…」
「…本当ですね、父上」
聞きなれない、男の声が聞こえた。
「山背…?」
「はい、お久しぶりです。片岡を止めて下さり、ありがとうございました」
山背は背が大きくなり、美丈夫といっても過言ではない。
「父上が女性になっているのは少々驚きましたが」
「財…!」
財も、目付きが悪いせいでキツく見えてしまいそうだが、それでも美丈夫だ。
「俺もいますよ!」
「日置兄上…」
やんちゃな印象の残る日置。二人と比べると中性的だが、二人に見劣りしない外見だ。
「…あ、ああ…っ!」
屠自古が更に大泣きをしてしまった。
それに釣られて、片岡も泣く。
「……みんな、大きくなったね…」
神子はふっ、と笑う。
家族全員の、久しぶりの再会であった。
神子が主人公してる…
主人公を尸解仙にする?
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プロローグ詐欺になるし亡霊で
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尸解仙にする
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その他(感想の方に必ず記載)