東方転雷録   作:龍覇

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29話

まずい。霊夢の実力を侮ったか。

「…くっ!」

怨霊「入鹿の雷」を放つ。

これは負ける。屠自古は悟った。

だが最後まで抗うだけだ。それでも霊夢は避けていく。

「はぁっ!!」

霊夢は最後のひと押しとでもいうように、弾幕を出した。

「うぁぁっ!!」

クリティカルヒット。

あっという間に、倒された。

(思ったより弱いな、自分…)

転生物には大抵チートがつくのだが、ついている様子がない。

精々尸解仙になったことぐらいか。

(いや、尸解仙だけでもありがたいと思わないと…)

屠自古はフルフルと首を振る。

「先いくわ」

「そうだな…。ああ、そうだ。その先には、私と同じ尸解仙になった者が二人いる。私よりも断然強い。まあ、健闘を祈る」

「あら、ありがとう。じゃ」

あっという間に飛び去って行った。

「…いっつつ……神子様…」

もうすぐ会える。そう思えば胸が高鳴る。

なんて声をかけよう。

服は少しボロくなってしまったが、布都もそのうちボロボロになるだろう。

さて、愛する人の眠る場所へ行こう。

それにしても、何か忘れているような。

 

 

 

 

 

 

 

(ああ、聞こえる…)

神子を求める声が、たくさん。

正直まだ寝ててもいい。だが、この様子だと二人は起きている。

それならもういっそ、起きてしまおう。

「……あれ?」

神子は自分の体を凝視する。

女のからだである。屠自古と比べるといささか貧相ではあるが。

声も高い。といっても、女性の声としては少し低く、中性的な声だ。

「…ああ、青娥か」

青娥の仕業としかいいようがない。

まあどうせだ、これもまた一興。ということで、自分の体については区切りをつけた。

後々の事は考えるとしよう。

「さて、私たちに早速試練と来たかな」

先程から聞こえていた、戦闘音が聞こえなくなった。布都がやられたのだろう。

そして神子もまた、霊夢の戦いに備えた。

「心霊が集まりすぎて、星空のようだわ。なんというか……あまり禍々しい様子じゃないわね。私が間違っていたのかしら?」

「君の行動は全て見させて頂いたわ」

自分の女口調なんて、違和感が凄い。

だが、この体に合わせるにはこれがいいだろう。

ただでさえ、女の行動だけでケチをつけるものがいるからだ。といっても、霊夢はそんなことで気にしなさそうだが。

今、神子は高揚していた。

「さあ、私を倒して見せよ。そして私は生ける伝説となる!」

今、ここに戦いの火蓋が落とされた。

神子の弾幕に、霊夢は少々手こずっていた。

圧倒的な密度の弾幕と、トリッキーな動きのする弾幕。

極めつけは、召喚「豪族乱舞」。

布都と屠自古が出てくる。どっかで見たやつである。

「あー、あの青髪の二番煎じ?」

「青娥もやっていましたか」

「それにしても…なかなか当たらぬわ!!」

布都はぬうぅ、と言いながら策を考えつつ、弾幕を放つ。

だがそれでも豪族乱舞が止み、神子は弾幕を出す。

だが霊夢はこの隙を狙った。ボムを併せで放っているため、神子はもう後がないのだ。

「…いくわよ!」

霊符「夢想封印」。

大きな光の弾が神子に向かって飛ぶ。

(ふむ…これは…私の負けだ)

神子は負けを悟ったと同時に、大きな光が炸裂した。

主人公を尸解仙にする?

  • プロローグ詐欺になるし亡霊で
  • 尸解仙にする
  • その他(感想の方に必ず記載)
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