屠自古の話は、思った通り衝撃的だった。
令和という時代から過去である飛鳥に生まれ変わったと。
神子は後の聖徳太子となり、この国の基盤を作り上げると。
(…それならいいけど…未来はえらい大変なことになっているみたいだ…)
未知のウイルスが他国から入り込むという、失態をやらかしているあたりは恐らく上は察するあまりだろうか。それとも、余程金がないのか。
(…後のお金対策もきっちりしないといけないか)
神子の頭の中に描いている政治のビジョンに少し書き換える。
(さすがに1400もたつと変わるか…うーん……)
今の自分に出来ることはそれぐらいだろうか。もっと出来るはずだ。
神子の為政者スイッチが完全にオンになる。
だが、隣で屠自古の体が崩れ落ちた。
「…あっ、すいません、大丈夫でしたか?!」
「…大丈夫です」
緊張の糸がきれたのだろう。
欲の方も眠たいと聞こえている。寝不足だったのだろうか。
「それに太子様。この事は…」
「ええ、秘密にします。これは公になったらまずいですし。正直信じ難い話ではありますが、あなたからとても嘘言っているようには聞こえませんから。」
「…ありがとうございます」
ふわ、と屠自古が笑う。
(笑っ、た…?)
今まで見てきた顔が緊張で固まった顔と不安そうな顔だった。
笑えば可愛いだろうな、ちょっともったいないとは思っていた。
(……これは???)
聡くも、それでも幼い神子の中にある感情を理解できない。
「…やっぱり、笑えば可愛いじゃないですか」
うっかりと口にする。
神子もやらかしたな、とは思ったがそれを顔に出さない。
「…ありがとう、ございます…?」
「ふふ、どうして疑問形なんですか?」
「…それは…なんででしょうね?ふふ、なんだがバカバカしくなりました」
「これはこれは…。屠自古、そろそろ人目に出るところに出ましょう。流石に誰も見てないって言われたら心配するでしょう」
「それもそうですね。じゃあ行きましょう、太子様」
今度は手を繋いで歩く。
思ったよりも、屠自古と一緒にいるのが退屈では無さそうだ。
神子は受け入れてくれた。
やはり元の聖人としての基盤が出来ている。
そのおかげで、これ以上何も詰め寄らずに納得してくれた。
今の神子は疑問を解決できたのかスッキリとしている。
対して屠自古はスッキリしつつも、どこか心地良い気分になっていた。もう、今ならいつでも寝られる気がする。
「屠自古」
ふと、隣に歩いていた神子が声をかけた。
「また今度会えたら、私と共に語りませんか?…それか、お互い忙しい身ですし、会えない間は文を送りあいたいですね」
「…喜んで」
へにゃ、と屠自古は気の抜けた笑みを浮かべると、神子は満足気に笑ってくれた。
流石に相手は子供なのでトキメキも何も無いが、神子はもしかしたら将来、タラシになるだろうなと思った。
主人公を尸解仙にする?
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プロローグ詐欺になるし亡霊で
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尸解仙にする
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その他(感想の方に必ず記載)