息抜きで書いてみてたらなんか筆が進んだので出します。
今月、合計二話投稿する…ってコト!?
では本編どうぞ。
「ックシュッ」
「大丈夫か?フリスク」
「うん、サンズは寒くないの…って聞こうとしたけど元々住んでたの、スノーフルだったもんね…」
「生憎な。それに骨だからかあんまり暑いとか寒いとか無いんだ。にしても…」
今サンズとフリスクは人里に買い出しに来ている。
フリスクが幻想郷に来てから早数ヶ月…なのだが、もう既に春とやらが来ていてもいい頃なのに、この雪の様子である。
「これはちと変じゃないか…?」
「霊夢さんに聞いてみる?何か知ってるかも」
フリスクが買い物袋を下げてサンズに聞く。と、サンズは若干苦笑いしながら応える。
「そうだな…こたつでゴロゴロしてばっかだけどあれでも一応ここの巫女だからな」
そう、その問題の霊夢だが、寒さにやられて(という言い方も変だが)こたつに引きこもっている。
よく魔理沙とか咲夜とかが来るが、こたつから出ようともしない。大丈夫か幻想郷の結界管理者の一角。
とか考えていると。
「ん?」
「どうしたフリスク」
不意にフリスクが手を伸ばし、何かを掴んだ。
「何だろ、これ」
握られていたのは一枚のピンク色の花弁。
が、生憎二人ともこれが何なのか知らない。
「何…だろうな?」
「お花…に似てるけど何か違う気が…あっ!」
と、その花弁は舞い上がり、空に吸い込まれていった。
「あー…ん?サンズ、どうしたの?」
フリスクが残念そうな声を出して横を見ると、サンズが花びらの飛んでいった方を険しい目で見ていた。
「…こりゃあいよいよ異変か…」
「異変…ってあれだよね、えっと…おっきい事件」
色々引っくるめているが、まあ、間違ってはいない。
「そうだな」
「でもなんで?」
「…よく考えてみろ、この程度の風で花びらがあんなに飛ぶか?」
「…あっ、」
異常現象。
風などほとんど吹いていないに等しいのに、花弁は舞い上がり、空に消えていった。
「何かが起こってあれが吸い込まれていってるのかも知れないな。季節の周期から考えると、恐らくあれがたくさん集まれば春が来る。逆に、あれが全部吸い込まれて全く集まらないから春にならず、冬のまま…なんてこともあり得るのかもな」
サンズやフリスクには季節という概念がなかった。
それで、ここに来て色々と学んだ結果、ここには春夏秋冬と季節があり、その季節によって気温が上下したり違う花や食べ物が実ったりするという。
「そんなのまで分かるの?」
「まあまあ頭は回るんだ」
まあ元研究者で、しかも上司は超天才だったしな、と苦笑いして思い出しつつ、サンズは空から地上に視線を落とす。
「まあ、異変となれば流石に霊夢も動くだろ。とりあえずやることやっとくか」
そして、買い物を続けていく───
──────
「気のせいよ」
「んなわけあるかぁ!」
で、博麗神社。
サンズとフリスクが帰ってきた所で、丁度魔理沙が霊夢と口喧嘩をしていた。
「あ、魔理沙さん、こんにちは」
「よう、魔理沙」
「ん?お、サンズにフリスク。何だ買い出しか?」
「今日はこっちの当番だからな。…で、何しに来てんだ?」
と、魔理沙は霊夢に指を指しながらサンズとフリスクに言う。
「この気候は明らかに異変だっつってるのに霊夢のやつが全く動こうとしないんだ!」
「だから気のせいだって言ってるでしょ?今年は春が遅いだけ─「いや、違うな」ん?」
サンズは霊夢に被せるように言った。
「こいつはいよいよ異変の可能性が高まってるぞ。おいら達も見た。花弁みたいなのが風もなしに空に飛んで行ってたんだ。その方向に…ちょっとばかし嫌な感じがした」
「ぼ、ボクも見ました!サンズに言われなきゃ気付かなかったけど…確かに変ですよ!」
サンズは、あのクソガキと対峙した時と何やら似ているような感覚だ、とも感じていた。
そんなサンズの言葉に合わせてフリスクも言った。
「ほらな!サンズ達もこう言ってるぜ!」
「それでも異変認定するのは私なの。これは異変じゃないわよ」
と、それを聞いて魔理沙はキレたようだ。
「あぁそうかよ!だったらこの異変!私が解決してやるぜ!」
「おう、ならおいら達も同行させてもらうとするかな」
「ボクも、お願いします!」
それに合わせてサンズとフリスクも言った。
「ああ!後から来て手柄の横取りは無しだぜ、霊夢!」
「しないわよ別に」
それを最後に魔理沙は箒に乗る。
サンズもガスブラを出す…が、
「…お前さんは飛べねえよなぁ…」
問題はフリスクである。生憎ガスブラは乗り心地最悪、操作もしにくい、燃費も悪い上一人乗りである。
ということで…
「すみません、魔理沙さん」
魔理沙の箒の後ろに乗せてもらうことになった。
「ああ、問題ないぜ!ただ、弾幕ごっこになるとちょっと降りてもらわないといけないかもしれないけどな。その時はサンズ頼むぜ」
「ああ、オーケー」
「んじゃ、行くぞ…!黒幕探s…」
と、魔理沙が意気込む横で。
「んじゃ行くぜ。おいら近道知ってんだわ」
箒にまたがっている魔理沙とフリスクの肩に手を添え、ショートカットを使った。
「ぃへって何だこりゃ!?」
握った右手を高々と掲げた状態で魔理沙は目を見開く。
まあそりゃあそうだ。いきなり背景が変わったかと思えば
「サンズ、ここ来たことあったの?」
「いや、無かったが感覚で。だいたいここらへんかなーってのは分かってたからな」
サンズは元々来たことのある場所にしかショートカットできなかった。が、それは場所の座標が分からないからであり、大体の場所が分かればそこに座標を合わせて飛ぶこともできるのだという。
「ま、まあ流石にこれは…この先に黒幕がいるって主張してるもんな!行くぜ!」
と魔理沙が仕切り直して掛け声をかける。
「おー!」
「Heyha」
それに二人も返事をして穴の中に飛び込んで行く…が、
「うおっ!?」
「んだっ…!?」
急な感覚の変化。上下が逆になり、箒に乗っていた魔理沙とフリスクは地面に、サンズはガスブラから落ちそうになるもそのままガスブラの口でフードを咥えて着地した。
「何だここ…」
「きれい…ウォーターフェルみたい!」
「確かにな、幻想的だ」
綺麗のベクトルはちょっとばかし違うがな、とサンズは心の中で考えつつクソ長い石階段を登っていく…と見せかけて。
「何でサンズも乗るんだよ…っ!?」
魔理沙の箒に3人乗りして上へと移動中である。
「ガスブラ維持すんのも結構体力使うんだ。ほら、基本疲れたりしたくないタイプの骨だからよ、おいら」
「はー…こっちの魔力が尽きるっての…」
「お前さんは人間だろう?おいらはモンスターだ。ソウルと魔力で作られてるから魔力が無くなると溶けて死ぬぜ?」
「怖っ」
魔理沙が真顔で返す。
冗談と言いたいところだが、事実だからしょうがない。そんなことも話しつつ進んでいくと…
「止まりなさい」
「!なんだ?」
半透明の人魂を抱えた銀髪の少女が石階段に立っていた。腰には二本の鞘が差されている。
「ここは冥界、死した者のみが立ち入る場所です。まだ生きているあなた達には立ち入るべきではありません。引き返しなさい」
「んなことよりだよ!地上に春が来なくて困ってんだ。お前の仕業か?」
「……さぁ」
と、少女は鞘から長さの違う刀を二本抜いて構えた。とその時。
「いや、奴は白だな」
「「は?」」
サンズが顎を撫でながら呟いた。その声に少女と魔理沙の声が重なる。
「多分あれより上のやつがやってる。あいつは足止め要員か何かだ」
「何で分かるの?」
フリスクが聞くと、ふっと笑ってサンズは答えた。
「あの花びらみたいなのがここらへんに集まってねえんだ。おそらくこの奥に流れて行ってる。そしてそんな大掛かりなことをしてるのに悠長においら達を途中で待ってるわけがない。なら可能性としては…あいつはその黒幕の下に付いてるやつで、その奥で黒幕が今も春を集めてるって感じの方が納得できる」
「…サンズお前頭いいな」
「まあな」
そんなことを考えつつ、サンズはチラ、と少女の方を見る。
「(Loveは1か…Expこそ0じゃあないが、悪人というわけじゃなさそうだな。)んじゃ、こいつの相手はおいらがやっとくから、魔理沙は先進んでくれー」
よっ、とサンズは箒から飛び降り、少女の前に立つ。
「させませんっ!」
「させるんだなぁ、これが」
少女は刀を振りかぶるが、それより早くサンズは少女のソウルを操って後ろに飛ばす。
「んじゃ、頼むぜ。おいらも終わったらすぐ行くからよ」
「ああ、頼まれたぜ!フリスク、しっかり捕まってろよ…!」
と、魔理沙はまた超スピードで冥界の奥へと飛んでいった。
「さて…」
まあ、まさかあれで終わりじゃなかろう、と思って土煙の舞っている方を向くと土煙が晴れていき、気絶している少女が現れた。
「……What?」
妖々夢開始しました。
本来ならここでまたサンズのスペカが一枚消費されます。
さあどんなのなんでしょうねぇ〜?
…それ出るの本当にいつなんだよって感じですが。
ではでは、最後まで読んでくださり、ありがとうございました!